会議名:令和8年第13回定例会(第3日)
○議長(梶 泰久)
この際、諸般の報告をいたします。
𠮷澤副市長より、体調不良のため、本日の本会議を欠席いたしたい旨の届出がありましたので、あらかじめ御了承願います。
以上で、諸般の報告を終わります。
○議長(梶 泰久)
日程に入ります。
日程第1 一般質問を行います。
昨日に引き続き、順次発言を許します。
9番 小泉宣子議員。

○9番議員(小泉宣子)
通告に基づき一般質問いたします。
高齢者が安心して暮らせるまちづくりについて、終活支援について質問いたします。
日頃の議員活動の中でも、終活に関する相談が年々増加しており、自身の体験においても、その必要性を感じているところです。御案内のとおり、終活とは人生の終わりに向けて、葬儀、お墓、財産、持ち物、人間関係、医療や介護などの希望を整理し、家族の負担を減らしつつ、自分らしい最期とこれからの生き方を整える活動です。言葉だけ聞くと、少し暗いイメージですが、終活の最大のメリットは、人生を振り返ることで気持ちを整理できることだと思います。そして、残りの人生をどう生きるかと向き合うことで、より充実した毎日を過ごすことができると考えます。最近身寄りのない知人が急病で搬送され、周囲が状況を把握できないまま亡くなられ、その後、市民後見人により家財整理が行われました。その知人は、近隣の親しい方と近いうちに、介護認定を含めて地域包括支援センターに相談に行く予定でした。もう少し早く相談に行っていたら、その方の望む形の最期を迎えられたのではないかと思うと無念でなりません。身寄りがない高齢者も含め、この20年で単身高齢者は倍増し、2020年の発表では670万人と言われ、2040年には約900万人に上ると言われています。今後さらに増加が見込まれる中、単身高齢者への急病時や入院時の対応、見守り体制の整備などが社会的な課題となっていくことが予想されます。第10次沼津市高齢者保健福祉計画によると、令和5年時点で、本市の高齢化率は32.5%で、全国や静岡県よりも高く、単身高齢者は5年間で1,008世帯増加の7,563世帯となっています。
そこで質問いたします。
このような状況を踏まえ、まず、高齢化と単身高齢者増加に対する認識について伺います。
次に、終活支援への取組状況について質問いたします。
国は、公的支援のモデル事業を各地で実施し、自治体、社協、民間が連携する仕組みづくりが進んでいます。神奈川県川崎市では、市社会福祉協議会が担い、頼れる親族がいない65歳以上を対象とした葬儀、埋葬などの死後事務を親族に代わって行い、遺言書作成支援の執行や月1回の見守りなどを行っています。愛知県岡崎市では、コーディネーターを配置した相談窓口を設置し、当事者の話を聞きながら、公的サービスに加え、入院時などに求められる身元保証の代替、死後事務の実施などの民間サービスも情報提供し、契約や手続をサポートしています。この両市の例に象徴されるように、行政が終活に向けて積極的に取り組んでいくときが来ていると感じます。本市でも、エンディングノートの作成・配布や、一部地域では、自宅で救急状態になったとき、緊急連絡先等を記した用紙を保管する救急医療情報キットを配布していると聞いております。
そこで質問いたします。
現在の終活支援への取組状況について伺います。
次に、身寄りのない高齢者への支援について質問いたします。
単身高齢者の全てが身寄りのない方ではありませんが、今後こうした方々の増加が見込まれ、見守りや入院支援、死後事務支援の充実が重要な課題となってくると考えます。日本総研が50代から80代の人を対象に実施した調査では、亡くなった後の手続などを頼む相手がいない、決めていないとした人が項目ごとに2割から4割いたそうです。家族と離れて暮らし、もしものことが起きたことを考え、不安に感じている高齢の方も多いと思います。地域包括支援センターの配置だけでは、相談件数の増加やケアマネジャーの不足などの課題があり、カバーし切れない問題だと考えます。
そこで質問いたします。
身寄りのない高齢者への支援について伺います。
次に、今後の具体的な取組について質問いたします。
本市でも既に実施済みですが、終活支援として必要な情報を書き込んでおくエンディングノートを配布している自治体は多いと思いますが、1人で全ての項目を記入できる高齢者は少ないと思います。本人と一緒に課題を整理し、公的な支援や民間サービスなどの情報を提供しながら、課題解決を進める調整役としての役割が自治体には求められると考えます。また、先ほどのエンディングノートに記入しただけでは、いざというときに見つけてもらえない可能性があります。今後、自治体が必要な情報を把握し、事業者への伝達役を務める必要も出てくると思います。私の経験からも、義父が入院した際、主人が不在で延命治療の可否について病院より求められ、その回答に困ったことがありました。たとえ家族や親族がいても、いざ入院となった場合に戸惑う家族や親族も多いのではないでしょうか。
そこで質問いたします。
終活支援に対する今後の具体的な取組について伺います。
次に、RSウイルス感染症について質問いたします。
まず、乳幼児への支援についてです。
昨年6月定例会で、RSウイルス感染症について質問させていただきました。医師会や地方からの声が国を動かし、乳幼児をRSウイルス感染症から守るため、妊娠28週から36週の妊婦へのRSウイルス母子免疫ワクチンが本年4月より定期接種化されました。これから子どもを授かる女性にとっては大変喜ばしいニュースだと思います。しかも、自ら身を守ることができない乳幼児へのワクチン接種となるRSウイルス母子免疫ワクチンの公費負担は、政治の担うべき役割の一つと考えます。ただ、課題はRSウイルス感染症に対する認知が進んでいないことと言われており、周知も含めた接種体制が大変重要であると感じます。
そこで質問いたします。
RSウイルスワクチン接種に係る妊婦への公費負担に対する認識と、周知も含めた接種体制について伺います。
次に、高齢者への支援についてです。
昨年の質問の中でも述べましたが、RSウイルスは、2歳までにほぼ全ての子どもが感染するとされています。その後も、生涯にわたって何度も感染と発症を繰り返すウイルスです。RSウイルスの感染症の感染経路は飛沫感染・接触感染で麻疹や水痘、結核のように、空気感染はしないと考えられています。RSウイルスなどのウイルス感染がきっかけで肺炎などが引き起こされることがあり、高齢者や基礎疾患のある人では特に注意が必要と言われています。加えて、RSウイルス感染症の治療法は、乳児では発症を抑える薬がありますが、成人では特定の治療法はなく、基本的には症状を和らげる対症療法が行われます。そのため、高齢者が感染すると入院・死亡に至ることも報告されています。その報告によれば、60歳以上の成人の場合、約70万件が発症、約6万3000件が入院、約4,500例が死亡しているとのことです。また、RSウイルス感染症の重症化するリスクは、季節性インフルエンザと同程度、あるいは、状況によっては、それ以上であることが報告されています。当然のことながら、治療や入院が長引けば、医療費の逼迫も想定できます。
そこで質問いたします。
高齢者のRSウイルス感染症の感染リスクに対する市の御所見を伺います。
次に、基礎疾患を持つ高齢者を対象としたRSウイルスワクチン接種に係る公費負担に対する認識について質問いたします。
先ほどの高齢者と併せて、基礎疾患のある人は、基礎疾患のない人に比べて、RSウイルス感染症の入院率比が高いことも報告されています。例えば、ぜんそくや糖尿病、うっ血性心不全のある人は、基礎疾患のない人に比べて2倍から33.2倍まで入院率比が高いことが分かっています。米国の研究では、60歳以上の成人がRSウイルス感染症に罹患することで、長期的な合併症治療、それに伴う活動性の低下を生じる可能性が報告されています。また、RSウイルス感染症により入院すると、退院後も在宅医療、再入院、施設でのケアを要する場合も報告されています。
そこで質問いたします。
乳幼児支援同様、基礎疾患を持つ高齢者を対象としたRSウイルスワクチン接種に係る公費負担も必要と考えますが、当局の認識を伺います。
次に、子どもの人権と尊厳を守る支援について質問いたします。
まず、包括的性教育についてです。
以前から性被害事件が報道されるたび、子どもの心と体を守るための性教育の必要性を強く感じていました。加えて最近、包括的性教育について学ぶ機会がございました。包括的性教育とは、私たち一人一人が自分の心と体、そして人生について、正しい情報にアクセスし、自分の意思で選び決定できる権利のことです。簡単に言うと、性だけでなく、人としてどう生きるか、相手をどう大切にするかを一緒に学ぶイメージです。日本は、保健体育などで性教育はありますが、妊娠や授精の仕組み、具体的な話などを制限する歯止め規定があり、国際的な包括的性教育の基準からは遅れていると指摘されているところです。包括的性教育の概念は、今の日本に欠けている部分でもあり、非常に大事な視点だと考えます。
そこで質問いたします。
包括的性教育に対する当局の認識について伺います。
次に、学校等における、生命(いのち)の安全教育について質問いたします。
今日の子どもを取り巻く環境は大きく変化し、児童買春などの子どもたちの性被害は3年連続で増加し、過去10年で最多となっています。また、性被害の直接行為に至る前段階での面会要求等の被害も拡大し、さらに生成AIの悪用など、新たな被害構造も顕在化しています。加えて、行為者が同じ学校の者である割合が高いこと、SNSに起因する被害が高水準で推移していること、罪種では不同意わいせつが最多であることが指摘されています。例えば、SNSで簡単に個人情報や顔画像が流通してしまうなど、クラスメイトの顔が別人の不適切画像にされて拡散されるという、遊びのつもりが人権侵害になる状況になっています。その背景として、スマートフォンの早期保有によるSNS・インターネット利用の低年齢化により、子どもが犯罪に巻き込まれる形は大きく変化しています。被害認識の弱さや学校・社会での孤立も重なり、本人の意思とは関係なく、構造的に巻き込まれるケースが増えています。そのため、従来の対策だけでは子どもを守り切れない時代になっていると考えます。要因として、性犯罪を含む児童虐待や高齢者虐待、障がい者虐待、DVなどは、根本には、人権が守られていない、また、人権が正しく理解されていないことにより発生しています。また、これらの社会課題はつながりあっているとも言われています。そこを支える要素として、啓発、適切な人とのつながり、制度、法、社会の関心であると言われ、その連鎖を断ち切るには知識、つまり教育が必要と言われています。その対策として、生命(いのち)の安全教育が生まれました。政府は発達段階に応じて、生命の尊さ、人権尊重、正しい知識、行動選択力を育む教育として、公教育に生命(いのち)の安全教育を導入し、内閣府・文科省の教材や手引により、令和5年度から全国で実施されています。また、本年3月に人権としての位置づけを強化し、SNS、デジタル性暴力が追加されました。ただ、生命(いのち)の安全教育は努力義務であるため、地域間格差や実施率の低さが課題となっています。文科省による調査では、性犯罪・性暴力防止のための教育を実施していると回答した割合は全体の32.8%で、大変低い実施率となっています。
そこで質問いたします。
本市の学校等における、生命(いのち)の安全教育の年間計画も含めた実施状況について伺います。
次に、研修による教員支援、保護者理解に対する考えについて質問いたします。
生命(いのち)の安全教育は、子どもたちへの人権と尊厳を守るために、現実的な対応策として、基本的な視点、全ての子どもを被害者にも加害者にもさせないことを掲げています。令和5年に文科省・こども家庭庁の連名で、こども・若者の性被害防止のための緊急対策パッケージを踏まえ、学校における性と健康に関する教育の充実を求めることが通知されました。その中で、産婦人科医や助産師等を外部講師として活用することが明記されています。これまでの歯止め規定は維持しながらも、発達段階への配慮と保護者・地域の理解と信頼を得る社会的合意、人権と尊厳を基盤とした機会の保障、学校だけで抱え込まない外部講師の活用による支援体制の構築など既存制度を活用した、実現可能な対応が求められています。
そこで質問いたします。
実現可能にするための研修による教員支援、保護者理解に対する考えについて伺います。
以上で1回目の質問を終わります。

○市長(賴重秀一)
RSウイルス感染症についてお答えいたします。
RSウイルス接種に係る妊婦への公費負担に対する認識についてですが、RSウイルスに乳幼児が感染すると、発熱、鼻水、せきなどの症状が現れ、特に初回感染時には、より重症化しやすく、初めて感染した乳幼児の約3割がせきが悪化し、重症化することがあるとの報告があります。妊婦がRSウイルスワクチンを接種することによって、母体内でつくられた抗体が胎盤を通じて胎児に移行するため、生まれた乳児は出生時からRSウイルスへの感染予防の効果を得ることができます。このため、公費負担による妊婦への接種は、経済的負担を軽減するとともに、乳幼児に対する感染予防対策や重症化を防ぐ上でも重要な役割を果たしているものと認識しております。
次に、接種体制についてですが、RSウイルスワクチン接種に関する情報につきましては、沼津市のホームページやぬまづ子育てアプリによる周知に加え、母子健康手帳の交付時に接種券を配付するとともに、疑問や不安について、個々の事情に応じて丁寧に説明するなど、ワクチン接種への理解促進と接種率の向上を図っております。また、接種希望者への利便性向上を図るため、沼津医師会の皆様と連携させていただき、市内産婦人科医院のみではなく、沼津医師会管内の26の医療機関においてワクチンの接種が受けられる体制を整備しております。
次に、高齢者への支援についてお答えいたします。
初めに、高齢者の感染リスクに対する所見についてですが、RSウイルスは、特に慢性呼吸器疾患などの基礎疾患を有する高齢者が感染した場合には、重症肺炎などを起こす要因にもなることから、高齢者の健康に与えるリスクや影響は決して軽視できるものではなく、高齢者への感染予防は重要であると認識しております。市では現在、市ホームページを通じて、水と石けんで手洗いの励行やせきなどの呼吸器症状がある場合のマスク着用など、平時からの基本的な感染症予防対策を周知し、高齢者の感染リスクの低減に努めております。
次に、基礎疾患を持つ高齢者を対象としたRSウイルスワクチン接種に係る公費負担に対する認識についてであります。
高齢者を対象としたRSウイルスワクチン接種については、令和6年3月に国の厚生科学審議会で議論が開始されましたが、高齢者への接種に関しては、定期予防接種化に向けてさらなる情報収集が必要であることなどを理由といたしまして、いまだ法定の定期予防接種として指定されていないという状況であります。本市といたしましては、引き続き国の動向に注視しつつ、近隣市町等の状況も踏まえ、公費負担の必要性につきまして調査研究した上で、判断してまいります。
残余につきましては、教育長等から答弁いたします。

○福祉事務所長(山内良太)
終活支援についてお答えします。
初めに、高齢化と単身高齢者増加に対する認識についてですが、令和8年6月1日現在、本市の高齢化率は33.2%と上昇を続けております。また、令和6年度に本市と沼津市民生委員児童委員協議会で実施した一人暮らし高齢者等実態調査によると、単身高齢者は7,703人となっております。高齢化率は今後も上昇を続け、第10次沼津市高齢者保健福祉計画では、本市の令和22年度、2040年度の高齢化率は40.4%になると予測しております。これに伴い、単身高齢者も増加していくものと考えております。本市では高齢者の皆様が自分らしく安心して暮らせるよう、様々な支援に取り組んでいるところですが、人生の最期に向けた備えにつきましても、一人一人の状況に応じた支援が必要であると考えております。
次に、終活支援への取組状況についてお答えします。
本市では、平成30年度から、エンディングノートを地域包括支援センターをはじめ、医療機関や金融機関、居宅介護支援事業所等に配布するとともに、その活用や終活の必要性について周知・啓発に努めております。また、自分の大切にしたい生き方や人生の最終段階で受ける医療の希望について、元気なうちに家族や信頼する人、医療・介護の専門職と事前に話し合い共有する、アドバンス・ケア・プランニング、通称人生会議の普及・啓発も行っております。令和7年度は、間寛平さん出演のPR動画を作成し、市内各所やイベント会場で放送するなど、幅広い年齢層への啓発にも取り組んでいるところです。
次に、身寄りのない高齢者への支援についてお答えします。
本市では、地域における孤立状態にある方の早期把握が重要であるとの認識の下、民生委員をはじめ、支援機関、地域住民の方々、そして沼津市あんしん見守りネットワーク協力事業所に御登録いただいている事業所等と連携し、高齢者の体調変化や困り事などに対し、地域全体で緩やかな見守りを行っております。その活動を通して、市や地域包括支援センターに寄せられた情報を基に、迅速かつ連携した対応を取るよう、体制を整えているところです。こうした日頃からの見守りや地域とのつながりを基盤として、高齢者の皆様が抱える終活に関する様々な御相談をお受けして、身寄りのない方々が地域の中で安心して暮らしていけるよう、引き続き支援してまいります。
次に、今後の具体的な取組についてお答えします。
本市としましては、人生の最終段階における医療やケアに関する意思決定の普及が重要と考えております。具体的には、本市独自の取組として、もしものときの医療について話し合い、意思表示ができる専用のシートを作成し、お薬手帳等に添付していただけるよう関係機関等と導入に向けた準備を進めているほか、講演会の開催を予定しております。また、引き続き相談の現場である地域包括支援センターの職員が、高齢者御本人や御家族の考えを尊重し、必要に応じて専門機関へのスムーズな連携を図れるよう支援してまいります。

○教育長(奥村 篤)
子どもの人権と尊厳を守る支援についてお答えします。
初めに、包括的性教育に対する認識についてですが、単に生殖や第二次性徴、性行為や性感染症等にとどまらず、人権の尊重やジェンダーの平等、多様性の理解、さらには健康な人間関係の構築など、幅広いテーマを含むものであり、人がより幸せに生きるための健康教育であると認識しております。
次に、生命(いのち)の安全教育についてお答えします。
学校等における年間計画も含めた実施状況についてですが、年間計画は作成しておりませんが、各学校において、教育目標や児童生徒の実態を踏まえ、保健体育や道徳、特別活動、総合的な学習の時間など、関連する教科の年間計画の中に生命(いのち)の安全教育の内容を盛り込んでおります。
次に、実施状況についてお答えします。
各学校では、児童生徒の発達段階に応じて、自身の体を大切にすることや、生命の尊さについて、国が作成した手引や動画、手作りの教材などを活用して指導を行っております。また、国が本年3月に位置づけを強化した人権への配慮やSNS・デジタル性暴力への対応につきましても、インターネットの利用時に限らず、小学校では低学年から写真撮影の際は必ず許可を得ることなどを指導しております。また、小学校高学年から中学校にかけて、SNSを発端とする性被害や、いわゆるデジタル性暴力の防止を意識した指導を道徳の時間を中心に実施しております。さらに、画像等の不用意な流出から身を守るためのリテラシーなどについても、指導を進めているところであります。特に、子どもたちの中には、被害に遭っても、それを性被害として認識できなかったり、加害者との関係性などから、周囲に相談できなかったりする子どももいることから、被害が潜在化・深刻化しやすいという特性があります。このため、困ったときに相談することの大切さを伝えるとともに、相談窓口の周知を図るなど、自ら判断し、適切な行動が取れるよう指導しております。今後、子どもたちを性暴力の被害者、加害者、傍観者にしないためにも、生命(いのち)の安全教育をこれまで以上に機能させ、全ての児童生徒が自他を尊重し、安全に安心して学校生活を送ることができるよう、全力で取り組んでまいります。
次に、研修による教員支援についてお答えします。
具体的な取組としましては、教員が自信と確信を持って教壇に立てるよう、各学校で中核となる養護教諭や体育主任を対象に、生命(いのち)を育む性教育に関する専門的な研修を開催しております。
次に、保護者の理解についてお答えします。
生命(いのち)の安全教育の推進に当たっては、児童生徒の発達段階に配慮することはもとより、保護者の深い理解と、学校と家庭との強固な信頼関係の下で進めることが極めて重要であります。このため、授業参観において、性に関する指導を公開し、その後の学級懇談会の話題に取り上げることで、家庭内で考える機会となるなど、保護者の理解がより一層深まるよう取り組んでおります。

○9番議員(小泉宣子)
終活支援について、今後の具体的な取組について、2回目の質問をさせていただきます。
答弁を伺い、もしものときの医療について意思表示ができる専用のシートを活用することや講演会の開催を予定しているとのことでした。まずは大切な取組なので、着実に実施いただいた上で、高齢化が進む本市の今後を見据えた取組を提案したいと思います。
そのように考えるきっかけがございました。ある相談者さんは、入院補償も含めた死後事務に関する契約を結んでいますが、内容を十分に理解できず、頼れる親族もいないため、死後への不安を抱えていました。また、老夫婦でお子さんがいても、相続の意思がない場合に市に寄附できる制度がないかとの相談も受けていました。この方々のお話を伺いながら、高齢者のもしものときの不安に寄り添い、残りの人生を希望どおりに過ごすための支援は必要であると考えていました。そんな思いを抱く中、終活支援の先進事例となる静岡市を視察させていただきました。静岡市は政令市ではありますが、人口減少が激しく、特に高齢者のみの世帯や高齢者一人暮らし世帯が増加しており、加えて50歳時未婚率が高いという状況です。そのようなことから「安心感がある温かい社会推進課」という市民が安心感を抱く課名をつけ、終活支援を取り扱う部署を新設し、相談窓口を設置しました。それは難波市長の地域と協働する思いから実現したそうです。また、市民が安心して終活支援事業者を利用できるよう、市の基準を満たす事業者を終活支援優良事業者として認証しています。この業界には、マニュアルはありますが、法規制がないため、契約後の相互関係における継続性の問題や契約をした方への説明責任が果たされていないという課題が多くあるそうです。また、市民が緊急連絡先などの終活情報を事前登録し、事故や病気で意思表示ができなくなった際には、市が本人に代わって指定先へ情報を提供することで、本人の意思に沿った対応を可能にしています。そして、昨年11月から始まった支援がエンディングプラン・サポートです。この取組は、全国初ですが、市内の65歳以上の頼れる親族がいない方を対象に、市の外郭団体である公社に預託金を預け、正式な契約として公正証書を作成し、葬儀、埋葬などをはじめとする寄附や遺贈も含めた死後事務を行います。市は、市民の思いを実現できるよう終活相談に対応し、全体を見届ける仕組みです。静岡市のような全てを網羅する取組はすぐにはできないと思いますが、市民の死後事務への不安を解消するための相談ができる窓口や市民が安心して終活支援事業者を利用できる認証制度は必要ではないかと考えます。
そこで質問いたします。
終活支援を担う窓口の設置や終活支援優良事業者の認証制度を設けたらどうかと考えますが、当局の認識を伺い、私の質問を終わります。

○福祉事務所長(山内良太)
お答えいたします。
議員御指摘の先進市の取組につきましては、本市においても効果が期待できる取組もあることから、それらの内容や効果、課題等の情報収集に努め、国の動向を注視しながら、本市の実情に合った効果的な取組を調査研究してまいります。


○19番議員(片岡章一)
通告に基づき一般質問をさせていただきます。
沼津市消防団組織の再編について質問します。
消防団は、自らの地域は自らで守るという精神の下、地域防災力の中核として重要な役割を担っております。火災時の消火活動はもとより、近年では、地震や風水害などの大規模災害への対応、避難誘導、防災訓練、防火啓発活動など、その役割はますます重要性を増しております。一方で、全国的に消防団を取り巻く環境は大きく変化しております。人口減少や少子高齢化の進行に加え、就業構造の変化により、地域内で勤務する方が減少し、有事の際、昼間の出動体制の確保が課題となっています。また、団員の高齢化やサラリーマン化が進み、団員確保が年々難しくなっている自治体も少なくありません。本市においても同様の状況にあると認識しております。消防団は地域防災力の要であり、その機能を維持していくことは、市民の安全・安心を守る上で極めて重要であります。
そこで質問します。
本市における消防団の現状や課題について、当局はどのように認識しているのか伺います。
私は、消防団に入団してから15年が経過しようとしております。この間、課題はますます複雑化・多様化を深めているように感じます。このような課題に対して、消防団組織の在り方を見直すとともに、必要に応じて組織の再編を行うなどの検討が必要であると考えます。消防団組織の再編を含めた消防団の維持・向上の取組をどのように進めていくのか、当局の見解を伺います。
続きまして、環境と共生する持続可能なまちについて質問します。
まず、⑴ごみの沼津市指定袋についてですが、昨日の21番議員に対する答弁を踏まえまして、質問させていただきます。昨日の答弁では、現在も一部店舗において、指定袋の品薄状態が続いている状況を踏まえ、市民生活への影響を考慮し、8月31日まで臨時措置期間を延長することとしておりますとのことでした。市民生活に直結する課題に対し、迅速に臨時措置を講じられたことについては評価いたします。また、市民の皆様が混乱することなく、ごみを排出できるよう対応していただいていることについても理解いたしております。一方で、今回の事案は、単なる一時的な品不足ではなく、指定袋という市民生活に欠かすことのできない物資について、供給不安が生じた場合の課題を改めて浮き彫りにしたものではないかと考えます。
今まさに国際情勢の変化や原材料価格の高騰、物流を取り巻く環境の変化などにより、様々な物資の供給に影響が生じる事例が見られております。今回の指定袋不足についても市民の皆様からは、今後購入できるのか、どこへ行けば手に入るのかといった不安の声がいまだに聞かれます。指定袋は市民が日常生活を送る上で必要不可欠なものであり、安定供給の確保は極めて重要であると考えます。
そこで質問します。
今回の指定袋の需要集中の要因や流通の状況について、本市はどのように分析をしているのか伺います。また、今後同様の事態が発生した場合に備え、製造業者との連携強化、流通状況の把握、市民への情報提供など供給の安定に向けて、今後どのように取り組んでいくのか伺います。
次に、環境配慮型ごみ袋について質問します。
今回のごみ袋不足は、私たちの生活が石油由来製品に大きく依存している現状を改めて認識する機会にもなりました。近年では、国産米を原料とするライスレジンなど、石油由来原料の使用量を削減できる新素材の活用が進められております。ライスレジンは、石油使用量削減、CO₂排出削減、国内農業への貢献などの効果も期待されております。本市はゼロカーボンシティNUMAZU2050を掲げておりますが、その実現には、市民生活に身近な製品から環境配慮を進めることも重要であると考えます。
そこで質問します。
ライスレジンをはじめとした環境配慮型素材について、本市はどのように認識しているのか伺います。また、指定ごみ袋への環境配慮型素材の利用促進について、どのように考えているのか伺います。
次に、循環型社会の実現について質問します。
近年、地球温暖化対策や資源の有効活用の観点から、プラスチック資源循環の重要性がますます高まっております。国においても、プラスチック資源循環促進法が施行されるなど、資源を有効活用する循環型社会への転換が進められております。このような中、大阪市や岡山県笠岡市の企業では、廃プラスチックから油を生成する技術に取り組んでおり、資源循環の新たな可能性として注目されております。こうした技術は、ごみを単に処理するのではなく、資源として再利用するものであり、循環型社会の考え方そのものであります。また、資源循環の推進は、環境負荷の低減だけではなく、資源の有効活用や持続可能な社会の実現にもつながるものと考えます。
そこで質問します。
本市は廃プラスチックの有効活用や新たな技術導入の可能性について、どのように認識しているのか伺います。また、民間事業者と連携した資源循環の推進についてどのように考えているのか、当局の見解を伺います。
環境啓発について質問します。
ゼロカーボンシティNUMAZU2050を実現するためには、市民一人一人の理解と行動が欠かせません。しかしながら、環境問題は難しいテーマと受け止められることも多く、身近に感じてもらう工夫が必要であります。例えば、みどりまつり、福祉まつりのように、市民や企業、団体が参加できる環境フェアを開催し、環境技術やリサイクル、脱炭素の取組を体験しながら学べる機会を創出してはどうかと考えます。
そこで質問します。
市民への環境啓発について、現在どのように取り組んでいるのか、当局の認識を伺います。また、市民・企業・団体と連携した環境イベントの開催について、どのように考えているのか、当局の見解を伺います。
続きまして、暑さ対策について、熱中症に対する認識について質問します。
近年、地球温暖化の影響により、全国的に猛暑が常態化しております。気象庁においても、災害級の暑さという表現が使われるなど、暑さは単なる季節課題ではなく、市民の命と健康を守るための重要課題となっています。特に高齢者は、加齢による暑さへの感覚低下や体温調整機能の低下などにより、熱中症リスクが高いとされています。さらに近年は、電気代、ガス代の高騰が続いており、電気代が心配でエアコンを控えているという声も聞かれます。暑さ対策は、単なる健康対策ではなく、物価高騰対策、福祉政策、地域共生の視点を含めた総合的な取組が必要であると考えます。国においても、指定暑熱避難施設、いわゆるクーリングシェルター制度が創設され、自治体による暑さ対策の重要性が高まっています。本市においても、市民が安心して避暑できる環境整備をさらに進める必要があると考えます。
そこで質問します。
今年の夏は、さらなる猛暑になるとの予報となっています。さらには、昨今の社会情勢を踏まえ、高齢者を中心としたエアコンの使用控えが想定されます。このような中、市民の命と健康を守るための熱中症対策について、本市はどのように認識しているのか伺います。
公共施設の活用を含めた、クーリングシェルターの利用促進について質問します。
私は、熱中症対策など避暑対策として、まず、公共施設を活用すべきであると考えております。具体的な仕組みとして、先ほど述べたクーリングシェルター制度があります。本市でも、クーリングシェルター制度、熱中症による健康被害の発生を防止する目的で、一時的に暑熱から避難するために、市が指定した施設で熱中症特別警戒情報が発表されたときなど、一般に開放し、暑さをしのぐ場所を運用されていますが、このクーリングシェルターの現在の運用状況、周知、民間施設との連携など、具体的な取組について当局の見解を伺います。
学校施設におけるエアコンの運用方法について質問します。
近年の猛暑は、子どもたちの健康や学習環境に大きな影響を与えております。本市においても、普通教室へのエアコン整備が進み、学習環境の向上が図られていることは評価しております。暑さ対策は、子どもたちの健康を守るだけではなく、集中力や学習効果にも大きく関わる重要な課題であります。学校施設の電気使用状況を見ると、夏季においても、エアコンを適切に活用しながら運用されているものと認識しております。一方で、現在の中東情勢をはじめとする国際情勢の変化により、今後、原油価格やエネルギー価格の上昇、それに伴う電気料金の高騰も懸念されております。近年の暑さは災害級と言われる状況であり、子どもたちの命と健康を守るためには、必要なエアコンの使用をためらうべきではありません。仮に今後、電気料金が上昇するような状況になった場合であっても、子どもたちの安全確保と学習環境の維持を最優先し、これまでと同様に必要なエアコンの運用が確実に行えることが重要であると考えます。
そこで質問します。
学校施設におけるエアコンの運用や今後の暑さ対策について、どのように行っていくのか、当局の見解を伺います。
続きまして、学校における水泳実技指導について質問します。
本市では、学校プールの老朽化や維持管理費の増加、熱中症対策、さらには教職員の負担軽減などを背景に、水泳実技指導の民間委託を進めております。また、本市は県内最長の海岸線を有しており、子どもたちが海や川など水と接する機会も多いことから、安全・安心の観点からも、基本的な泳力や水難事故から身を守る能力を身につけることは大変重要であるとの導入時の考え方があったと認識しております。実際の年間の水泳実技指導は、地元の小学校だと5月に2回、12月に2回、計4回で、授業時間の8時間分の指導時間だと思います。また、体育の授業全体として考えると、天候や熱中症対策のため、グラウンドや体育館の使用が制限される場合もあると伺っております。目的の授業が確実に行えるのも、学校教育にとって大きなメリットであると考えます。導入から1年以上が経過し、実際に事業を経験した学校も増えてまいりました。
そこで質問します。
民間委託による水泳実技指導について、指導の内容の充実、安全面の向上、教職員の負担軽減などの観点から、どのような効果があったと認識しているのか伺います。また、保護者や学校現場からどのような評価や意見が寄せられているのか併せて伺います。また、専門的な指導が受けられ、教育的効果も高い取組であるならば、今後は実施回数の拡充や指導機会の充実についても検討していくべきだと考えます。現在の実施状況をどのように評価し、今後どのような方向で水泳実技指導を進めていく考えなのか、当局の見解を伺います。
以上で、1回目の質問を終わります。

○市長(賴重秀一)
暑さ対策についてお答えいたします。
初めに、熱中症対策に対する認識についてでございますが、熱中症は適切な予防行動を取ることで防ぐことが可能である一方、重症化した場合には生命に関わる危険性もあることから、熱中症対策及び注意喚起は、市民の命と健康を守る極めて重要な課題であると認識しております。そのため市ホームページ、同報無線、SNS等を活用し、熱中症警戒アラートをはじめ、日傘の利用やこまめな水分補給など、熱中症予防に関する情報を発信し、市民の皆様への周知・啓発と適切な予防行動の促進に努めております。
次に、公共施設の活用を含めたクーリングシェルターの利用促進についてですが、本市では、公共施設に加え、民間事業者の皆様にも制度の趣旨に御理解・御協力をいただきながら、これまでクーリングシェルターの指定を進めてまいりました。その結果、令和8年5月末現在で、市公共施設28か所、民間施設55か所の計83か所をクーリングシェルターとして指定しております。また周知につきましては、市ホームページに指定施設の一覧を掲載するとともに、各施設へのポスターの掲示をお願いすることで、熱中症特別警戒アラート発表時に、クーリングシェルターが身近な避難先として円滑に利用されるよう取り組んでおります。今後につきましても、クーリングシェルター指定の施設数の拡充や、周知・啓発の充実を図りながら、市関係部署や民間事業者との連携をさらに深め、地域社会全体で熱中症予防に取り組んでまいります。
残余につきましては、教育長等から答弁いたします。

○危機管理監(沼上義文)
消防団組織の現状と課題についてお答えします。
地域防災力の中核をなす消防団は、自らの地域は自らで守るという郷土愛護の精神に基づき、火災現場における消火活動のほか、様々な災害防御活動を行っており、近年の気象災害の激甚化に伴い、その重要性はますます高まっております。しかしながら現状としましては、社会情勢の変化に伴う少子高齢化の進行、若者の流出、雇用形態の変化による被雇用者の増加、地域活動に対する意識の希薄化が進み、本市における消防団員数も全国他市町と同様に減少傾向にあり、令和8年4月1日現在では732人と、令和4年度と比較すると41人の減となっております。また、ここ数年で40歳以上の団員数が全体の半数を超えるなど、高齢化も進んでおります。本市としましては、このような課題解決に向けて、若年層へのアプローチや団員の負担軽減となるDXを推進するなど、団員確保に向けた取組に努めているところであります。
次に、消防団組織再編の進め方についてお答えします。
少子高齢化やサラリーマン化といった社会情勢の変化に対し、団員確保の取組だけでは、消防団が抱える課題を解決することは難しいものと考えており、消防団の地域防災力を維持するため、組織体制を見直す必要があるものと考えております。そのため、消防団組織の再編を含めて、連合自治会と団幹部による意見交換会や消防団の方面隊ごとの再編に対する意見・要望の集約、近隣市の状況や再編に向けた取組についての聞き取り調査など情報の収集、整理を進めてまいりました。引き続き、消防団組織の再編も視野に入れて、地域や消防本部等の関係機関との調整を図りつつ、消防団員から様々な意見を取り入れながら、それぞれの地域特性を踏まえた地域防災力の維持に向けた取組を進めていきたいと考えております。

○生活環境部長(佐藤高志)
ごみの沼津市指定袋についてお答えします。
初めに、指定袋の供給不足に伴う臨時措置の状況及び影響についてですが、今回の指定袋の品薄につきましては、市民生活に影響を及ぼす事態となったことから、市では、製造事業者や販売店への聞き取りを行い、状況の把握に努めてまいりました。その結果、製造事業者からは、例年並みに製造していることを確認しておりますが、中東情勢の影響により、石油関連製品の供給に対する不安が広がったことなどから購入が集中し、一部店舗において品切れや品薄の状態が生じたものと認識しております。また流通面におきましては、指定袋は市が発注しているものではなく、民間事業者による製造及び販売をしていることから、店舗によって供給状況に差が見られたところであります。
次に、今後のごみの排出に向けた対応についてですが、同様の事態が発生した場合にも迅速に対応できるよう、引き続き製造事業者や販売店との情報共有を図りながら、供給状況の把握に努めるとともに、市民への適時適切な情報提供や市民生活への影響を踏まえた柔軟な対応に取り組んでまいります。
次に、環境配慮型ごみ袋についてお答えします。
初めに、ライスレジン等の環境配慮型素材に対する認識についてですが、沼津市指定袋認定基準において、袋の材質や厚さ、強度など、指定袋として必要な性能を確保するための基準を設けており、ライスレジンをはじめとするバイオマスプラスチックを使用した袋についても、認定をしております。
次に、指定袋への環境配慮型素材の利用促進についてですが、現在バイオマスプラスチックを使用した袋は、スーパー等のレジ袋に供給されていることを確認しておりますが、市民向けの指定袋としては、コスト等の問題があり、生産されておりません。このため、この指定袋の利用促進には、コスト等の問題を解決する必要がありますが、石油資源の使用抑制や温室効果ガスの削減につながる取組であるとの認識の下、今後も事業者からの申請がなされた際は、基準に基づき認定してまいります。
次に、循環型社会の実現についてお答えします。
初めに、廃プラスチックの資源循環に対する認識についてですが、本市では回収した廃プラスチックをマテリアルリサイクルやサーマルリサイクルなどにより、資源循環を図っております。廃プラスチックから油を生成するなどの新たなリサイクル手法については、廃棄物対策に有効である一方、廃プラスチックの安定供給や異物混入等の課題が残るため、実用化には処理技術と供給体制との整合が不可欠であると認識しております。
次に、民間事業者との連携による資源循環の推進についてですが、現在、多くの廃プラスチックの有効利用に関する技術が開発されていることから先進自治体からの情報収集を行うなど、一層の資源循環の推進を図るため、民間事業者との連携の可能性を探ってまいります。
次に、環境啓発についてお答えします。
初めに、ゼロカーボンシティNUMAZU2050の実現に向けた環境啓発の認識についてですが、ゼロカーボンシティNUMAZU2050をはじめ、循環型社会、自然共生社会の構築による持続可能なまちの実現には、市民や事業者の一層の理解と協力が不可欠であり、環境啓発を目的としたイベントは、環境意識の向上や環境保全活動への参加促進を図る上で有効な取組であると認識しております。
次に、市民・企業・団体等と連携した環境イベントの開催についてですが、本市では現在、ぬまづ親子環境教室や自然観察会、アース・キッズ事業など、環境に関する各種イベントや啓発事業を継続的に実施しており、小学生をはじめ、市民に環境問題への理解を深めていただく機会を提供しております。このため、新たな環境啓発を目的としたイベントの開催につきましては、関係団体と実現の可能性を探ってまいります。

○教育次長(金子昭人)
学校施設におけるエアコンの運用についてお答えします。
近年の地球温暖化等による気温上昇は、児童生徒の学習意欲や集中力の低下のみならず、健康面にも重大な影響を及ぼすことが懸念されます。このことから、本市教育委員会では、学校保健安全法や国の学校環境衛生基準の規定等を踏まえ、空調設備を適正に使用するための事項を定めた沼津市立小・中学校空調設備運用指針を策定しております。本指針では、季節や気象状況に応じて、教室内の温湿度や児童生徒の体調を十分に把握した上で、省エネ等に配慮しつつ、適切な運用に努めることとしております。なお、稼働期間や設定温度につきましては、目安を示しておりますが、各学校においては、状況に応じて柔軟に取り扱うこととし、校長会や学校訪問等の機会を捉えて周知しております。今後におきましても、児童生徒の健康と安全を最優先に考え、気候変動に伴う環境の変化に柔軟に対応するため、本指針の見直しを検討するなど、快適な学校環境づくりに取り組んでまいります。

○教育長(奥村 篤)
学校における水泳実技指導についてお答えします。
初めに、民間委託による効果についてですが、専門的なスキルを持つインストラクターから、児童それぞれの泳力に応じたきめ細やかな指導を受けることが可能となりました。また、インストラクターはもとより、教職員も加えた監視体制が構築できたことで、安全面が格段に向上していると認識しております。さらに、これまで教職員の大きな負担となっていたプール清掃や毎日の水質検査、薬品管理といった業務がなくなり、教職員の負担軽減にもつながっております。
次に、保護者や学校現場からの評価や意見についてお答えします。
保護者からの評価では、子どもが水泳を楽しいと言うようになったなど、インストラクターの指導力の高さに関することが挙げられております。また、屋内プールでの実施により、猛暑や雨天などの天候に左右されないため、授業の中止や変更がなくなり、当日の持ち物準備等の負担が軽減されたという声も届いています。教職員からは、教育委員会の認識と同様に、これまで大きな負担であったプール清掃や炎天下での水質管理、機械操作を行わず、児童に向き合う時間に充てられるようになったなどの報告を受けております。そのほか、インストラクターの指導を間近で見ることは、担任が指導面での新たな気づきを得るなど、授業の質の向上につながることが期待できます。
次に、今後の水泳実技指導の充実についてお答えします。
実施状況の評価及び今後の進め方についてですが、先ほども申し上げましたように、民間における水泳実技指導につきましては、保護者や学校現場から高い評価を得ております。また、実施回数につきましては、1回当たり、少なくとも60分の水泳指導を年4回実施しており、導入前と同等かそれ以上の実技時間を確保することができております。今後につきましても、現在の実施体制を維持しつつ、着衣泳を含め、安全・安心を最優先とした指導内容を要望するとともに、インストラクターとの連携をさらに密にし、6年間を見通す中で、児童の泳力が向上するよう、系統的なカリキュラムの充実に努めてまいります。

○19番議員(片岡章一)
沼津市消防団組織の再編について2回目の質問をします。
まず、現状認識として、消防団員の減少や高齢化、就業構造の変化によるサラリーマン化など、消防団を取り巻く環境が大きく変化していることについては理解いたしました。一方で、今後さらに人口減少や少子高齢化が進行することを考えますと、団員確保の取組だけでは対応が難しくなる可能性もあります。そのため、将来を見据えた消防団組織の在り方そのものについて早急に検討していく必要があるのではないかと考えます。御答弁では、今後は消防団組織の再編を視野に入れて、自治会や消防等の関係部署との連携を図りつつ、地域防災力の維持に向けた対策を検討していくとありました。そこで、課題として申し上げたいのは、地域防災力を維持していくために、現在の組織体制が将来にわたって持続可能であるかという点であります。団員確保に加え、組織の再編や適正配置を含めた中長期的な視点での検討が求められるのではないでしょうか。こうした課題に対し、他自治体では具体的な検討が進められております。例えば富士市では、消防団再編計画の策定に向けた検討が進められており、団員数の減少や高齢化を踏まえながら、地域防災力を維持するための持続可能な組織体制について、議論が行われております。このような事例を踏まえますと、本市においても、将来にわたり地域防災力を維持していくため、消防団組織の再編や適正配置について、長期的な視点から検討を進めるべきではないかと考えます。
そこで提案でありますが、消防団再編計画を策定する場合には、消防団関係者だけではなく、駿東伊豆消防本部、自治会や自主防災組織、さらには防災に関する専門的知識を有する方々などで構成する検討委員会を立ち上げ、地域ごとの実情や課題を丁寧に把握しながら議論を進めていくことが重要であると考えます。消防団は地域に根差した組織であり、その在り方は地域ごとに実情が異なります。だからこそ、一律の議論だけではなく、それぞれの地域特性や将来人口、災害リスクなども踏まえた、きめ細やかな検討が必要であります。
そこで質問します。
本市として、将来を見据えた消防団再編計画を策定する考えはあるのか、見解を伺います。また、持続可能な地域防災体制の構築に向けて、計画策定に当たって、どのような検討体制を想定しているのか、当局の見解を伺います。
暑さ対策、公共施設の活用を含めた、クーリングシェルターについて質問します。
御答弁をいただきまして、ここで改めて考えたいのは、この制度の本来の目的であります。クーリングシェルターは、市民を危険な暑さから守り、熱中症による健康被害を未然に防ぐための制度であります。一方で現在の制度は、熱中症特別警戒アラートが発表された場合の運用が前提となっておりますが、これまで本市においては、熱中症特別警戒アラートが発表された事例はなく、実際には、熱中症警戒アラートが発表される段階で既に多くの熱中症患者が発生しております。また、私が最初の質問で申し上げたように、物価高騰の影響などから、高齢者を中心にエアコンの使用を控えることも懸念されております。したがいまして、熱中症特別警戒アラートの発表を待つのではなく、より早い段階で、安心して利用できる避暑場所が必要ではないでしょうか。
そこで質問します。
クーリングシェルター制度の趣旨を踏まえれば、熱中症特別警戒アラート発表時だけではなく、熱中症警戒アラート発表時や猛暑日が予想される日などについても、クーリングシェルターとして指定されている公共施設を中心に、より柔軟な運用を行うことが有効であると考えます。市民の命と健康を守るという観点から、公共施設の利用条件の緩和や自主的な開放なども含め、より利用しやすい運用へ発展させていただきたいと考えますが、当局の見解を伺います。
以上で、私の一般質問を終わります。

○危機管理監(沼上義文)
消防団組織の再編を進めるに当たりましては、まずは中長期的なビジョンや具体的なロードマップを明確にするなど、体系的かつ計画的に取り組むことは必要であると考えております。本市といたしましては、消防本部や自治会、関係機関との連携を図り、必要に応じて、検討委員会等の体制を構築した上で、地域特性を踏まえた再編計画を作成するなど、消防団の課題解決に向けた取組を推進してまいります。
○市民福祉部長(石橋裕一)
公共施設の利用促進についてお答えします。
熱中症特別警戒アラートの発表時に限らず、クーリングシェルターに指定された公共施設の活用は極めて有効な手段であることから、各施設の設置目的を阻害することのない範囲において、利用条件の緩和を含め、条件に応じて柔軟に利用できるよう、関係部署などと協議・検討をしてまいります。また、施設の開放状況や利用方法についても、市ホームページやSNS等を通じて、分かりやすく周知し、誰もが利用しやすい避暑環境の提供に努めてまいります。


○1番議員(川口 慶)
通告に基づき質問いたします。
まずは、地震などの災害における災害関連死を防ぐ取組についての質問です。
南海トラフ地震は、静岡県から宮崎県沖のプレート境界で、100年から150年周期で発生してきた巨大地震で、発生の切迫性が非常に高い地震であります。本市は、想定震源域に近く、強い揺れや津波による被害が予想されます。また、液状化、崖崩れ、道路の寸断なども予想され、地震の直接的な被害だけではなく、その後の復旧、復興にも多大な労力や時間が必要であると考えられます。市長の施政方針でも語られておりますが、本市では、防災・減災に力を入れなくてはなりません。全庁を挙げての危機管理意識の向上をはじめ、各種防災計画などの備えを進めていく必要があります。国においても、本年度中に防災庁を新設する動きがあります。この防災庁は、頻発化・激甚化している災害に対し、災害対策の司令塔として、省庁・自治体・民間の連携のハブとしての機能が期待されております。本市としても、国・県をはじめ、地域の自主防災会との連携強化が求められます。私は、昨年の第9回定例会において、沼津市地震・津波対策アクションプランについて、質問させていただきました。その中で、災害時における避難所のTKBの整備状況を伺っております。Tはトイレ、Kはキッチン、食事のことです。Bはベッドを表します。これらの整備は、災害関連死を減らしていくためにも重要な取組となっています。この中で、最近注目されているのはベッドの整備です。避難所での雑魚寝では、床から舞うほこりや寒さの問題などで感染症が発生するリスクがあります。感染症を防ぎ、災害関連死をなくすためにも、簡易ベッドの整備は必須となっております。第9回定例会での答弁では、簡易ベッドは、感染症をはじめ、健康被害を防ぐ上で重要と認識しており、要配慮者等が使用することを想定して、段ボールベッドを各避難所に20基整備している、追加配備の検討をしていくとのことでした。1年たちますので、整備状況を確認させていただきます。簡易ベッドの追加配備はされたのでしょうか。避難している方全員に行き渡るのが望ましいですが、整備の状況と方針を伺います。
2024年1月1日に発生した能登半島地震。石川県は本年3月、497人を災害関連死と認定しています。地震の直接死と合わせた能登半島地震の犠牲者は、725人となっています。地震の直接死よりも災害関連死のほうが死者数が多いという点は注目しなくてはなりません。災害による人的被害を最小限にするために、減災の取組を進めていかなければなりません。先ほどの簡易ベッドの整備もそうですが、避難所での生活環境の充実という点は重要になります。
そこで、避難者の精神的ストレスの軽減について質問いたします。
日本の避難所の多くは、学校の体育館が指定されており、体育館などで、避難者が雑魚寝で過ごすといった状況は、この100年変わっておりません。最近は、段ボール製の間仕切りなどを設置して、プライベートを確保することも進められていますが、精神的ストレスを軽減するには、簡易テントなども必要になります。パーソナルスペースを確保することや、心的外傷後ストレスを軽減し、心的外傷後ストレス障害まで進ませない努力。そして何より、避難者の尊厳を守るという点は、よくよく留意して、支援に当たらなければなりません。
そこで質問いたします。
避難者の精神的ストレス軽減の取組をお答えください。
次に、避難所外避難者の支援について質問いたします。
避難所外避難者とは、災害発生時に、指定避難所ではなく、自宅や車中など独自に確保した場所などで避難生活を送られる被災者のことを指します。指定避難所の過密、プライバシーの確保、ペットの同伴、健康上の問題、避難所までの距離など様々な理由で、避難所以外での避難生活を余儀なくされる方がおられます。こうした避難所外避難者の問題というのは、行政が把握しづらく、支援が届きにくいという点にあります。食料、水、生活用品などの物資の配布、支援体制、避難情報などの情報提供や医療・介護など福祉サービスの提供、安否確認、見守り体制の構築など、多くの対応が行政に求められます。災害関連死を減らしていく上でも、こうした避難所外避難者への支援も重要と考えます。避難所外避難者に関しては、第4回定例会でも複数の議員から質問が出されておりました。そのときの答弁では、避難所外避難者の把握や安否確認、支援物資の配布、情報提供について、自主防災会との連携体制を構築することや方法を検討していくとのことでしたが、その後、取組がどう進められてきたのか伺いたいと思います。
続けます。
避難所外避難者について質問いたしましたが、自宅避難を可能にするには、建物が倒壊してはできません。地震による倒壊被害を防ぎ、市民の生命と財産を守るためには、建物の耐震診断や耐震改修などが必要です。古い建築基準の建物や老朽化が進んでいる建物はもちろんですが、多数の人が利用する建物なども耐震改修が求められます。本市では、住宅・特定建築物・大型建築物の耐震化率向上と地震後も住み続けられるまちづくりの実現のため、本年3月に第4期沼津市耐震改修促進計画を策定しています。まず、第3期の課題とその課題克服のために、新たに策定されました第4期沼津市耐震改修促進計画に盛り込まれた内容を伺いたいと思います。
次に、耐震改修を市民の自発に任せるのでは、耐震改修の促進は図られないと考えます。個人では、耐震改修の必要性など判断しづらく、適切な助言、周知・啓発も必要です。本市としても、戸別訪問指導なども行って耐震診断や耐震改修を進めていると思いますが、この点について、具体的な取組を伺います。
耐震改修を行う上で、費用負担という問題もあります。自宅の耐震改修をしたくても、まとまった金額が必要ですので、費用の捻出が難しく、耐震改修をちゅうちょされることもあると思います。本市としても、防災・減災に力を入れるのでしたら、こうした問題解決のために、しっかりと支援をしなければなりません。第4期沼津市耐震改修促進計画での補助制度は、第3期と比べ、拡充されたのでしょうか。また、第4期計画の中に代理受領制度の導入を検討するとあります。代理受領制度は、補助事業の実施における申請者の一時的な費用負担を軽減するため、工事施工者等が申請者の委任を受け、補助金を代理受領できるというものです。これにより申請者は、耐震改修工事費を全額用意する必要がなくなるので、耐震改修に取り組みやすくなります。この代理受領制度の導入は、耐震改修を促進していく上で重要な点だと考えます。導入を検討するにとどまらず、早期に導入を実現していただきたいと思います。第4期沼津市耐震改修計画における補助制度の拡充と代理受領制度の導入についての認識を伺います。
次に、物価高騰対策について質問いたします。
本年2月28日に始まりましたイラン戦争。この間、戦争終結に向けて交渉が続けられており、昨日は戦争終結交渉についての了解覚書がまとまったとの発表がありました。ようやく和平に向けて一歩前進となりましたが、今後、アメリカ、イランの両国が、この覚書の内容をしっかりと履行して、一日も早い戦争終結の最終的な合意に至ることを願うばかりです。
このイラン戦争の影響で、国内では物価が上がり、石油由来の資材が不足しています。ナフサの不足は身の回りのあらゆる分野に影響がありますし、資材不足により、休業せざるを得ない事業者が出たり、医療現場などでも、医療品の不足、価格の高騰、供給の遅延、病院経営の悪化などが同時に進行しているとの報道もあります。物価高騰に苦しむ市民生活だけではなく、経営が厳しい事業者に対する支援も行わなければなりません。国では補正予算を組んで対応するとされていますが、ガソリン補助、電気・ガス補助だけでは市民生活を支えるための支援としては不十分であります。本市としても独自の支援の取組が必要ではないでしょうか。今、プレミアム商品券や地域ポイントの発行、水道料金の減免などを行っている地方自治体もありますが、本市としてはどのようにお考えでしょうか。市民生活への影響や事業者の事業活動への影響などを的確に捉えなくては、効果的な支援を行うことができません。本市では、市民や事業者との意見聴取の機会を設けるなどの取組が行われているのでしょうか。また、静岡県では、中東情勢に関する庁内連絡会議を4月16日に開催したと聞いております。イラン戦争が終わっても、この影響は長期化すると思われ、中東情勢の影響に対する庁内連絡会議をもって、状況把握をしていくことが重要であると考えます。
そこで質問いたします。
本市では、物価高騰の影響の把握をどのように行っているのかお答えください。そして、把握した情報を基に支援策を実施していくわけですが、令和8年度の具体的な取組はどのようになっているのでしょうか。令和8年度予算の取組は、イラン戦争の影響は考慮されていないと思いますので、新たな支援策が必要であると考えます。令和8年度の取組とイラン戦争に対応した新たな支援策への認識を伺い、私の質問を終わります。

○市長(賴重秀一)
第4期沼津市耐震改修促進計画についてお答えいたします。
まず、第3期の課題と第4期の取組についてですが、第3期計画では、令和7年度末の住宅の耐震化率95%達成を目標に、耐震診断や耐震改修への補助を行い、耐震化率の向上に努めてまいりました。計画期間中には、能登半島地震の発生による耐震化への機運の高まり等を受け、耐震化の着実な進展が見られたものの、一方で、建物所有者の高齢化が進み、多額の費用負担や将来にわたり活用の見込みが立たない等により、耐震化に踏み出しにくい状況、また、借家等における合意形成の難しさが課題となっており、一定の成果はあったものの、目標達成には至りませんでした。このような課題を踏まえ、策定いたしました第4期計画では、引き続き旧耐震基準木造住宅の耐震補強や除却への補助、減災化対策として、費用負担が少ない耐震シェルター、防災ベッドの設置への補助を行うほか、高齢者にも利用しやすい耐震改修促進を目的といたしましたリバースモーゲージ型住宅ローン利用者に対する補助制度を新たに創設いたしました。この補助制度は、自己資金が少なく、耐震改修を諦めていた高齢者世帯を支援することを目的としており、申請者は自宅を担保に融資を受け、元金は亡くなられた際に、自宅を売却するなどして返済することとなりますが、存命中に支払う利息の全部または一部の補助を受けることができ、月々の支払い負担を抑えられるメリットがあります。これにより資金面で、耐震改修をためらわれていた方への意欲を促す効果が期待されます。
次に、耐震改修が必要な建物の把握と指導についてお答えいたします。
本市ではこれまでも、耐震性の有無を判断する耐震診断の実施が耐震化への第一歩と捉え、耐震診断未実施の建物所有者に対し、ダイレクトメールの発送や耐震補強相談士による戸別訪問を実施してまいりました。能登半島地震の発災後には、9,000通を超えるダイレクトメールを市内の診断未実施の所有者に発送させていただき、その結果といたしまして、令和6年度には、前年度に比べ、4倍の耐震診断を実施したところでございます。また、耐震診断を実施したものの、工事着手に踏み込めない建物所有者に対しまして、耐震改修や耐震シェルター設置等の実施を促すため、ダイレクトメールの発送を行っております。第4期計画においても、所有者に対するダイレクトメールの発送等による耐震化への啓発を継続するとともに、各世帯の実情に合わせた様々な支援制度の提案を行ってまいります。併せて、自治会向けの出前講座や各種防災イベントの機会を捉えさせていただき、所有者だけでなく、地域全体での耐震化への機運醸成に努めてまいります。
次に、第4期計画における補助制度の拡充と代理受領制度の導入に関する考え方についてお答えいたします。
第4期計画における耐震改修への新たな補助制度の拡充につきましては、旧耐震基準建物の所有者には、高齢者世帯が多く、費用負担が課題となっていることから、先ほど述べさせていただきました、リバースモーゲージ型住宅ローン利用者に対する補助制度を今年度より開始いたしました。また、導入を検討している代理受領制度は、補助金の受け取りを補助申請者から工事施工業者に委任するものであります。現在は、補助申請者が工事費用の全額を一時的に用意する必要がありますが、本制度が導入されると、工事費用と補助金の差額の資金力さえあれば、事業が着手可能となります。資金難でちゅうちょしておられる未耐震建築物所有者への有効な後押しになることから、県内で先行する自治体の事例を踏まえさせていただき、本市の実情に合った制度が構築できるよう、代理受領制度導入に向けて取り組んでまいります。
残余につきましては、担当部長等から答弁いたします。

○危機管理監(沼上義文)
災害関連死を防ぐ取組のうち、避難所の整備についてお答えします。
初めに、簡易ベッドの整備状況についてですが、本市においては、まずは障がいのある方や病気のある方など配慮が必要な方が使用することを想定し、各避難所に20基程度、市内で1,000基の段ボールベッドを備蓄しております。能登半島地震以降、新たな簡易ベッドの開発も進んでいることから、段ボールベッドを含むその他の簡易ベッドの品質・性能などの調査研究を行っており、今後は各避難所において、備蓄や設置に必要なスペースの確保など課題を整理し、簡易ベッドの拡充について検討を進めてまいります。
次に、避難者の精神的ストレス軽減の取組についてお答えします。
本市では、沼津市地震・津波対策アクションプランに基づき、避難所の生活環境の充実を図るため、緊急物資19品目の備蓄を行っております。この中で、避難者の精神的ストレスを軽減し、プライベート空間を確保する備蓄品として、令和2年度から、段ボール間仕切り780セット、災害対策用のプライベートルーム200張、ワンタッチパーテーション1,555セットを避難所に配備してまいりました。これらプライベート空間を確保するための3つの備蓄品の令和7年度末の配備率は約73%となっております。今後も避難者の精神的ストレスを軽減するため、備蓄品の確保を進めてまいります。
次に、避難所外避難者への支援の取組についてお答えします。
車中泊や在宅避難など、避難所以外で避難生活を送る避難所外避難者への支援には、地域の実情を把握し、避難所運営を担う自主防災会との連携が必要不可欠であると考えております。これまで自主防災会や学校と防災教育推進のための連絡会議を、毎年市内各地域で開催し、避難所運営などについて協議してまいりました。避難所外避難者の支援に当たっては、各避難所が中心となることから、今年度の会議では、避難所外避難者の把握や支援物資の提供等についても検討を進めてまいりたいと考えております。今後は、こうした議論の内容を避難所運営マニュアルや訓練などに反映し、自主防災会と連携して、避難所外避難者の支援に取り組んでまいります。

○政策推進部長(渡邉成彦)
市民や事業所への物価高騰の影響把握についてお答えします。
緊迫する中東情勢が本市に与える影響等を把握するため、市長をトップとし、市幹部職員で構成する中東情勢に関する庁内連絡会議を組織し、第1回を令和8年4月16日に、第2回を5月22日に開催しております。会議に向けた産業振興部局での情報収集については、商工会議所で開催された経済団体、金融機関、行政機関などで構成された連絡会を通じ、市内産業への影響や支援状況等について報告、共有されるとともに、工事や資機材等の発注関係については、各部局が所管する分野の工事業者や材料業者へ個別にヒアリングを行っております。中東情勢に関する庁内連絡会議では、各部局長からそれぞれ聴取した影響について、石油由来製品の在庫不足、価格高騰、市内中小企業者からの運転資金に関する相談が増加していることなどが報告され、市として行うべき必要な対策を確認いたしました。今後も引き続き、各分野の影響等を聴取し、市内の状況把握に努めるとともに、会議の開催等を通じ、情報の共有等を図ってまいります。
次に、令和8年度の取組と新たな支援に対する考え方についてお答えします。
本市ではこれまで、国の物価高騰対応重点支援地方創生臨時交付金を活用し、物価高騰の影響を受ける市民の皆様や事業者の方々の支援に取り組んでおります。近時では国の令和7年度補正予算による配分額を活用し、食料品の物価高騰に対する特別加算に市独自で3,000円を上乗せすることで、市民1人につき6,000円を生活支援給付金として支給するとともに、国の子育て応援手当2万円に市独自で1万円の上乗せ支給をするなどの支援を実施したほか、令和8年度においても、国の交付金を活用し、物価高騰の影響を受ける方々の支援に取り組んでおります。このように、時宜を捉えた物価高騰対策の取組により、物価高騰の影響を受ける市民の皆様の経済的負担の軽減や子育て世帯の支援につながっているものと認識しており、今後も適切に対応してまいります。


○2番議員(髙橋秀子)
通告に基づき質問をいたします。
まず、離婚後の共同親権制度導入に伴うひとり親家庭支援について、実効性のある養育費履行確保の支援について伺います。
本市では、令和8年度から養育費取決め支援として、公正証書の作成や養育費確保支援として養育費保証契約の保証料の支援が開始されました。これは、ひとり親家庭の安心につながる大きな一歩であり、高く評価するものです。その一方で、このたびの親権に関する民法等の一部改正により、既に離婚している世帯からも、共同親権の申立てが可能となりました。しかし、新設された法定養育費は、過去の離婚には遡及適用されません。この法制度の不均衡により、多くのひとり親、特に母親側からは、これまで養育費を一切払ってこなかった元配偶者が、経済的義務を果たさないまま、子どもの進路や医療への拒否権、すなわち親権だけを求めて、申し立ててくるのではないか、関わりを強制されることで、精神的な支配や嫌がらせが再発するのではないかという強い不安の声が上がっています。こうした法制度のはざまで不安を抱えるひとり親家庭に対し、しっかりと寄り添う行政運営をしていただきたいという視点から質問いたします。
今回の法改正により、法定養育費を創設することや手続を簡素化した差押えを可能とするなど養育費に関する国の新制度がスタートしています。しかし、現場では、内容を知らない、情報が届いていないという当事者の声が少なくありません。これは本来受け取ることができるはずの養育費が、今後も受け取れないケースが多発することを示唆しているのではないでしょうか。神奈川県や横須賀市などでは、公正証書作成支援という入り口支援に加え、不払い発生後の強制執行申立て費用補助という出口支援を補助対象とすることで、養育費確保のプロセスを一貫して支援する体制を構築しています。法務省の調査研究でも、養育費問題は、法改正だけでは解決せず、自治体による法的支援や申立て費用の補助を組み合せて初めて機能すると整理されています。相談員の配置、弁護士相談、同行支援、公正証書作成支援、そして差押え費用の支援、これらが地域でしっかりとつながって初めて、親は請求できるかも、請求してみようと思えるのではないでしょうか。養育費確保支援事業の最大の目的は、養育費の支払いが滞ることで、子どもが経済的な不利益を被らないようにすることです。制度がここまで動いた背景には、養育費があるはずなのに、届いていないという厳しい現実があります。こども家庭庁の令和3年度全国ひとり親世帯等調査では、養育費の取決めをしている割合は、母子世帯で46.7%、父子世帯で28.3%にとどまり、実際に現在も受けている割合は母子世帯では28.1%、父子世帯では8.7%です。今年度に入り、取決め支援や確保支援を導入する自治体が増え、取決め率も自給率も以前より改善する見込みはありますが、それでも十分とは言えません。一方で、養育費の取決めがあっても、実際には支払いが途絶えるケースが少なくありません。養育費は、子どもの成長や生活を支える重要な基盤であり、子どもが安心して生活し、十分な養育を受けながら育つために欠かせないものです。せっかく法的な約束を交わしても、相手方の不払いによって、絵に描いた餅になっては意味がありません。これまでの制度では、取決めは当事者任せ、回収は自己責任、このような側面が強く、制度があっても、実際には機能しない場合もあるというのが現実の壁です。そして、本来子どもに届くはずのお金が途中で止まってしまう構造そのものに、大きな課題があります。不払いが生じた際には、養育費を確実に回収するための法的手段として、裁判所を通じた民事執行、いわゆる差押え手続が存在します。しかし、裁判所への申立ての負担、手続のハードルの高さや費用面、そして精神的負担の大きさからなかなか一歩を踏み出せず、請求を断念し、泣き寝入りを余儀なくされているのが構造的な実態であります。今回の法改正は、諦めなくてもよい道筋を法的に整備し始めた点に大きな意義があると考えます。そして、この制度を実際に機能させるために、当事者が自ら動き出すことを行政が費用補助という形で後押しする視点が必要ではないでしょうか。この構造的な壁を崩し、不払いに対する次の一手、実際に履行されるところまで支える視点が重要であると思います。市が手続費用を補助することで、本来子どもに支払われるべき養育費が子どもの生活を直接支えることにつながってきます。
そこで伺います。
本市として、ひとり親家庭の生活安定を図り、子どもの貧困防止や安心できる子どもの未来を創造する観点から、現在の取決め支援から一歩踏み込み、不払いに対する出口政策として、養育費履行確保策である民事執行手続費用補助制度を新たに創設すべきと考えますが、当局の見解を伺います。
次に、親子交流について伺います。
共同親権制度の開始に伴い、親子交流の在り方についても新たな課題が生じていると考えます。親子交流には、離れて暮らす親との関係を維持し、子どもの安心感や成長につながる側面がある一方で、高葛藤事案やDV事案等においては、子どもが親同士の対立の板挟みとなり、深い心理的負担を抱える懸念もあります。また、親子交流はあくまで子どものためのものであり、その取決めに当たっては、子どもの気持ちや生活リズムなど、子どもの意思を尊重し、子どもの最善の利益を最優先に考慮する必要があります。しかし、子どもの意見表明を尊重することが、結果として、子ども自身に選択責任や感情の調整といった、重荷を負わせることになってはいけません。逆に、父母間のみで協議が進み、子どもの思いや不安が十分に反映されないという危険性も避けなければなりません。そのために必要なのは、子どもを父母の対立構造の中に置かないための第三者支援であると考えます。親子交流支援については、交流を実施すること自体を目的とするのではなく、子どもの安全・安心や心理的負担の軽減、そして意見表明の支援を重視した取組が必要です。
そこで伺います。
親子交流については、市はどのような現状と課題認識を持っているのか、また、高葛藤事案においては、父母間のみで適切な調整を行うことが困難な場合もあることから、裁判以外に利用できる制度として、裁判外紛争解決方法の活用を含め、子どもの心理的負担軽減や子どもの最善の利益を守るため、第三者による調整支援を行う第三者支援活用の必要性について、当局の認識と今後の展望を伺います。
続きまして、これからの本市の平和行政の在り方について、戦争の記憶を未来につなぐための取組に対する認識と今後の課題をお尋ねします。
近年、ロシアによるウクライナ侵略、ガザでの深刻な人道危機、そして、中東地域をめぐる軍事的緊張感の高まりなど、暴力と報復の連鎖が止まらない危機的状況が続き、国際社会はかつてない不安定さに直面しています。国際情勢は、原油価格の高騰を通じて、日本経済にも大きな影響を与え、日本の安全保障や情報政策をめぐる国の動きが大きく変化し、私たちの暮らしにも直接跳ね返ってきています。このような世界の動きを見るにつけ、平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した。政府の行為によって再び戦争の惨禍が起こることのないようにするという日本国憲法前文の理念は、決して抽象的な理想ではなく、地方自治体が平和行政を進める上での揺るぎのない礎であると改めて強く感じます。同時に、自らの歴史を守り、未来へつなぐ役割は、これまで以上に重要になってきていると思います。本市では、戦後80年の節目となった昨年度、平和行政の取組をさらに広げていただきました。毎年8月に行われる原爆パネル展の会場を増やし、原地区センターでも開催していただいたこと、また、公用車への啓発やマグネットシートの取付けなど、新たな取組によって、本市の平和行政と恒久平和への願いを広く市民に周知していただいたことに心から敬意を表します。このように本市では、これまで戦争の悲惨さや平和の尊さを伝えるため、様々な平和啓発事業に取り組んでこられました。沼津市は1945年7月17日の沼津空襲により、市街地の大半が消失し、多くの尊い命が奪われました。この痛ましい歴史を忘れず、未来へつなげ伝えていくことは、私たち沼津市民の責務であり、平和行政の根幹です。
そこで、伺います。
沼津空襲の経験をはじめとする戦争の記憶を未来へ継承するためのこれまでの取組とその取組に対する当局の認識及び今後の課題について伺います。
次に、現代的手法、VR・デジタル教材などによる新しい平和行政の展開について伺います。
戦争体験者の高齢化が進み、体験者から直接お話を聞く機会が減少する中、今、何を残し、どう未来へつなぐのかが強く問われています。しかし現代は、デジタルアーカイブやVRなど、最新の手法を取り入れることで、沼津空襲をはじめとする戦争の記憶を確実に未来へ残すことができる時代でもあります。沼津空襲は、本市の歴史において最大級の被害をもたらした出来事であり、市街地の大半が消失し、多くの市民が犠牲となったこの記憶は、本市の地域のアイデンティティーそのものであると考えます。当時を物語る写真や地図、証言、手記などの貴重な資料は、行政が体系的に保存しているものだけでなく、今なお市民の御家庭に眠っているものや民間団体が独自に収集されたままになっているものも数多くあるのではないでしょうか。このままでは、地域の記憶が個人の記憶とともに失われてしまうという危機が現実のものとなってしまいます。一方で、市内では、沼津空襲をテーマに、民間ボランティア団体が学校や地域で出前講座を行っており、子どもたちが真剣に耳を傾け、地域の歴史を自分事として受け止める姿が見られると聞いています。これは、市民の力が平和行政を支えている象徴的な取組であり、行政として、この貴重な市民の活動をどう支え、未来へつないでいくかも重要な課題です。デジタルアーカイブが記憶を残す基盤であるならば、VRやデジタル教材は記憶を伝える手法です。両者が連動することで、本市の平和行政は、新しい段階へ進化するものと考えます。体験者の語り部が難しくなる今、子どもたちが当時の状況を実感を伴って理解するためには、従来の展示や講話だけでは限界があります。その点、現代の子どもたちは、デジタルネイティブであり、視覚的・体験的な学びに高い関心を示します。全国を見渡すと、沖縄県豊見城市の沖縄戦VR時空記者など、VRやデジタルアーカイブを活用した体験型の平和学習が広がりを見せています。VRを活用すれば、当時の町並みを歩くような疑似体験や空襲前後の変化を視覚的に理解することができ、本市の戦争史跡巡りの事前学習としても、極めて有効だと思います。さらに、VR教材とデジタルアーカイブを連動させれば、市民から寄せられた写真や手記をVR空間に取り込むことも可能となり、市民と行政が共につくり上げる新しい平和行政が実現できるのではないでしょうか。
そこで伺います。
行政、教育、市民、民間団体などが力を合わせ、戦争史跡巡りや平和展など、既存の取組を発展させるとともに、デジタルアーカイブやVRといった現代的手法を活用した沼津市ならではの新たな平和行政の仕組みづくりを進めることについて、当局の認識を伺い、私の質問を終わりにいたします。

○市長(賴重秀一)
初めに、戦争の記憶を未来へつなぐための取組に対する認識と今後の課題についてお答えいたします。
核兵器による悲劇や戦争の惨禍を二度と繰り返すことなく、平和で安心して暮らせる社会を実現していくことが、私たち人類共通の願いであり、本市においても、その実現に向けた取組を継続していくことは重要であると考えております。このため本市では、昭和62年3月20日に核兵器廃絶平和都市を宣言し、以来、市民の平和意識の醸成を図るため平和都市宣言の啓発モニュメントの設置をはじめ、原爆や戦争の悲惨さを伝えるパネル展の開催、平和をテーマとした小中学生作文集の刊行など、継続的な平和啓発事業に取り組んでまいりました。こうした取組は、戦争を知らない世代に対し、戦争の悲惨さや平和の尊さ、命の大切さについて考える機会を提供するものであり、平和な社会を次世代へ引き継いでいく上で、大変有意義なものであると考えております。今後におきましても、関係機関等と連携しながら、先ほど議員からも御指摘いただきました、沼津空襲を含む戦争の歴史を後世に伝え、多くの市民の皆様に平和の尊さを受け継いでいただけるよう取り組んでまいります。
次に、現代的手法による新しい平和行政の展開についてですが、終戦から80年以上が経過し、戦争体験者の高齢化が進む中、当時の体験や記憶を直接聞く機会などが年々少なくなっております。このため、戦争体験者の証言や写真、文書等をデジタルアーカイブとして保存する取組やVRなどのデジタル技術を活用し、戦争の歴史や平和の大切さをより身近に学ぶことができる学習方法を取り入れる自治体も全国にはあります。本市におきましては、戦争の記憶を風化させることなく、次世代で確実に継承していけるよう、これまでの取組をさらに充実させるとともに、現代的な手法を活用した記録の保存や学習などの新たな取組について、選択肢の一つとして、先進事例等を参考に、関係機関や関係団体等との連携をしながら調査研究をしてまいります。
残余につきましては、福祉事務所長から答弁いたします。

○福祉事務所長(山内良太)
養育費不払いに対する民事執行手続費用補助制度の創設についてお答えします。
民法の改正により、法定養育費の創設や請求のための民事執行手続の簡略化等が行われました。また、本市では、本年4月から、国の補助制度も活用して公正証書や家庭裁判所の調停等による養育費の取決めの支援や当該取決めの不履行に備えた保証契約締結の一部費用に対する支援を開始したところです。これらについては、ホームページへの掲載をはじめ、関係団体へのチラシ配布、本市のひとり親家庭専用相談窓口の案内や周知に努めているところです。また、保証契約締結が難しい場合における不履行に対する裁判手続等につきましては、市民相談センターや県のひとり親サポートセンターの無料弁護士相談等を紹介しております。本市としましては、まずはこれらの制度活用を促進する中で、ひとり親家庭のさらなる支援ニーズや実態の把握に努めてまいります。
次に、親子交流についてお答えします。
親子交流は、子どもが離れて暮らす親と適切な関係を維持することで、安心感や健全な成長につながる大切な機会であると認識しております。子どもに最善の利益をもたらすための親子交流が父母間の対立やDV、虐待等により実現につながらない事案があることが課題であり、子どもの利益を最優先に考えた行動を促すよう、幅広く周知していくことが大切であると考えております。第三者による調整支援につきましては、高葛藤事案等における子どもの心理的負担を軽減し、子どもの最善の利益を守るための一つの方策として有用であると認識しております。このため、新たに始まった家庭裁判所の手続中における親子交流試行制度や県のひとり親サポートセンターでの親子交流の悩み相談、法務省が掲載する親子交流支援団体等を案内してまいります。
○議長(梶 泰久)
休憩いたします。
午後 0時08分 休憩───────────────午後 1時29分 再開
○議長(梶 泰久)
引き続き一般質問を行います。
11番 平野謙議員。
一問一答方式による質問となりますので、持ち時間は午後2時30分までとなります。
○11番議員(平野 謙)
通告に基づいて質問をいたします。
まず、小中学校における教育環境の整備について伺います。
市内には39校、およそ1万人の小中学生が学んでいます。小中学生が毎日過ごす学校、そしてそこの環境の整備は非常に重要なことだと思いますので、まず伺います。
学校によっては、施設の老朽化が進んでいます。非常に深刻な状態であることも確かだと思います。また、日々の教育環境を充実させるために、様々な修繕を学校の中では行っていると伺っています。
そこでまず伺います。
このような学校施設の改修や修繕は、どのような手続、流れで行われているのか、まずお伺いをいたします。
○教育次長(金子昭人)
学校施設の修繕の手続についてお答えします。
学校施設の修繕につきましては、各学校から要望を受け、学校施設課職員が学校を訪問し、状況を把握しながら、修繕の実施や原材料を支給するほか、必要に応じて、業者への発注などにより対応しております。修繕を要望する方法として、緊急的な案件につきましては、電話やメール等で報告していただき、修繕の期間や費用を要する案件などにつきましては、毎年、各学校との修繕に関するヒアリングにより行っております。このほか、専門業者による学校設備点検を実施しており、点検で指摘された箇所について、順次修繕を行っております。
○11番議員(平野 謙)
細かな、あるいは緊急のある修繕についてはその都度、あるいは、予算や時間がかかるものについては年度ごとと理解するわけですけれども、様々な修繕要望があると思いますが、その優先順位についてはどのように認識されているのかお伺いいたします。
○教育次長(金子昭人)
学校施設の修繕に当たっては、児童生徒の安全確保を第一に考え、外壁の剥離、ガラスのひび割れ、漏電など、重大事故に直結する危険箇所をはじめ、授業や学校生活に支障を及ぼす箇所を優先的に実施しております。
○11番議員(平野 謙)
学校のトイレをめぐる状況についてお伺いいたします。
今のお話ですと、例えば学校のトイレが詰まってしまった、壊れてしまったという場合には、その都度の修繕ということになるのでしょうけれども、そこを全面的に改修するとなると、なかなかそれは難しいと。しかも、生徒の安全に関わる修繕を最優先することは大事だと思いますので、もちろんそれでいいと思いますけれども、そこを優先する場合にはなかなか、財源のこともありますので、修繕が思うようには進まないということもあるのかなと思います。ただ、皆さんも学校のトイレというと、大体イメージが何となく湧くと思うんですけれども、一般住宅であるとか、あるいは他の公共施設に比べても、あまり快適な状態にあるとは言えないというのが私の印象です。特に、一般家庭では既に和式のトイレはあまり見なくなってきたのかなと思うわけですけれども、本市の小中学校におけるトイレの設置数と洋式化率についてお伺いをいたします。
○教育次長(金子昭人)
文部科学省では、公立学校施設におけるトイレの洋式化の状況を3年に1度調査しており、令和5年9月1日に公表されている洋式化率が最新の数値となります。本調査の結果によりますと、本市では、児童生徒が使用する便器総数2,368基に対し、洋式便器は1,317基であり、洋式化率55.6%となっております。
○11番議員(平野 謙)
洋式化率が55.6%。そのあと数年たってますので、これよりは上がっているのかなと思うわけですけれども、いずれにしても、全国平均・県平均に比べると若干下回っているのかなと思います。そうは言いながらも全てのトイレを一斉に洋式化するというのはなかなか難しいということも理解します。その中で、学校のトイレを清潔に維持するために、児童生徒による清掃活動が行われていると承知していますけれども、各学校では具体的にどのような清掃が行われているのかお伺いいたします。
○教育次長(金子昭人)
本市における児童生徒による清掃活動につきましては、全ての学校でおおむね週二、三回、15分程度の清掃時間を設けており、各学校のルールに基づき、拭き掃除、便器や手洗い場の清掃、トイレットペーパーの確認・補充、ごみの処理などを分担して実施しております。
○11番議員(平野 謙)
自分自身の頃をイメージすると、掃除は私は毎日やっていた印象があります。以前教員をやっていたときも、トイレの掃除というのは、各クラスごと分担があって、クラスの中でトイレ掃除がこの班みたいな感じで行っており、それも毎日行っていた印象があるんですけれども、ただそれがそもそも生徒にトイレの掃除をさせること自体も、よいか悪いかというような話もあるわけですが、そのような中で、トイレ掃除に常に担任の先生がついているというわけにはいかないものですから、ある日は教室の掃除を監督して、ある日はトイレ、ある日は特別教室みたいな感じになると、どうしても子どもたちだけで掃除するというとなかなか行き届かないところもあるんだろうなと。そういう中で、私はトイレの掃除に関して言えば、海外から学校交流で来た先生と生徒が、やはり日本の学校は子どもがトイレの掃除をさせられているというところに驚いたというのに、すごく私も驚いた印象がありました。トイレの掃除というのは、業者が行うのが当たり前で、その学校はそうだったと。ただ一方で生徒にそのような掃除を教育の一環として身につけさせるというのも大事だというのは理解するんですが、清潔な環境を維持するためには、やはり専門業者による清掃というのが必要になるんではないかと思いますけれども、その必要性に対しての認識をお伺いいたします。
○教育次長(金子昭人)
各小中学校のトイレの良好な衛生環境を保全するため、専門業者による清掃を年2回実施するほか、緊急時など、必要に応じて清掃を依頼しております。当該業務は、専用機器と洗剤を用いて、日常清掃では行き届かない便器や排水口等の清掃を実施しており、施設の劣化を抑制し、衛生環境の維持・向上につながっているものと考えております。
○11番議員(平野 謙)
トイレの掃除はいろいろな方法があると思いますけれども、恐らく見た感じで汚いものをきれいにするというものは、子どもたちでもできると思うんです。ただ、言われているトイレの臭いだとか根本的なものというのは配管の中の汚れですよね。なので、いくら一生懸命掃除しても、臭いが取れない状況はあると思います。その意味では、年に2回ということでしたけれども、その頻度というのもまた検討する必要があるのかなと思います。根本的には、古いトイレは、下がタイルで、水をまいてデッキブラシでこすってみたいな。学校のトイレ研究会の話でいうとその方式が一番最悪だそうです。濡らして、タイルの目地のところに残った水にカビが繁殖して、余計臭いがひどくなると。そういう意味でいうと全国的な傾向では、ぬらして掃除するのではなくて、乾いた形の掃除をする。タイルではないトイレに変えているところが増えているそうです。市内においても新しい校舎のところはトイレの床材はそのように変わっているのではないかなと認識するわけですけれども、それを行うためにはやはり大きな改修整備が必要になると思います。そのような設備の整備・改修が必要になると思いますが、その必要性に対しての認識をお伺いいたします。
○教育次長(金子昭人)
小中学校トイレの整備・改修につきましては、単に老朽化対策のための修繕ではなく、汚い・臭いといったマイナスイメージを払拭し、児童生徒が安心して過ごせる環境を維持するための重要な取組であると考えております。また、快適で衛生的なトイレ環境は、児童生徒の精神的安定をもたらし、授業への集中力や学校生活への満足度が向上するものと考えております。
○11番議員(平野 謙)
今ほど、児童の授業への集中力や学校生活への満足度に資するものだというような答弁をいただきました。私もそのとおりだと思います。ある中学生から給食を教室に運ぶ途中にトイレの前を通ると臭いがすごくしてくる、食事を運んでるときにあの臭いは勘弁してくれと伺ったのがここに関心を持ったきっかけであるわけですけれども、そういう中で、最終的には快適なトイレ環境を整備していくことを目指してもらいたいんですが、それの現時点での具体的な計画や目標についてはどうなっているのかお伺いいたします。
○教育次長(金子昭人)
学校施設のトイレ環境改善につきましては、便器の洋式化、床のドライ化、多目的トイレの整備によるバリアフリー化などが必要であると考えております。これらは、トイレ室のレイアウトの変更や拡張を伴うことが多いため、学校再編や老朽化に伴う校舎の改築・改修時に合わせて実施することとしております。令和8年度におきましては、大岡中学校の改築や金岡小学校の改修の際に、トイレのドライ化・洋式化などの整備を行います。また、住宅や商業施設の多くが洋式化していることや、各学校の児童生徒の状況、洋式化便器の配置状況等を踏まえ、小学校低学年が使用するトイレを優先して洋式化するなど、弾力的な対応も行っております。なお、具体的な数値目標は設けておりませんが、今後も安全で快適な学校環境の改善に向け、トイレの環境整備を着実に推進してまいります。

○11番議員(平野 謙)
冒頭も言いましたけれども、1万人近い小中学生が今も沼津市内の小中学校で学んでいます。その子たちが昼間過ごす環境として、私たちはやはり快適な学校の教育環境というのを整備しなければいけないんだろうなと思います。一方で、財源的なことも十分あると思いますので、一遍には難しいですけれども、校舎の改修あるいは統廃合も含めて新しいときには、トイレの環境という視点でもぜひ検討していただけたらと思います。参考までに、県内の小中学校ですけれども、トイレをものすごくきれいにしたという学校があります。そうすると何の変化が起きたかというと今までは、学校のトイレというのは、ややもすると、からかいやいじめ等、あまりよろしくない空気になっていたところが、学校のトイレの手洗い場のところが、いわゆるちょっとしたサロンみたいな感じで、休み時間になると子どもたちがそこに行っておしゃべりするような空間になった、学校の雰囲気が変わったというような事例を、かつて私は伺ったことがあるんですけれども、そこまで豪華なトイレではなくてもいいと思いますけれども、子どもたちが快適だなと感じるような、環境整備にぜひ取り組んでいただきたいなというふうに思います。
次に行きます。
誰もが安心して外出できるまちづくりについてお伺いをします。
まず本市における現状と認識についてお伺いしたいわけですけれども、高齢者・障がい者の方にとって、安心して外出できる環境が整備されることは、御本人の社会参加を実現するために重要なことであると考えます。そのため国も、2006年バリアフリー法を制定して、社会的障壁を取り除き、共生社会を実現するということを目標に掲げました。また静岡県では、静岡県福祉のまちづくり条例を制定して、障害者、高齢者等を含むだれもが自らの意思で自由に行動し、あらゆる施設を安全かつ円滑に利用することができる、だれもが住みよい福祉のまちづくりを推進していくことが必要であると述べた上で、市町は県の政策と相まって、当該地域の実情に応じて福祉のまちづくりに関する施策を実施する責務を有するというふうに述べています。本市においても、第5次沼津市総合計画や第5次沼津市障がい者計画などにおいても、誰もが安心して暮らすことができるまちづくりというような視点が盛り込まれていると承知してます。これらを含めて、そもそもバリアフリーの必要性について、本市ではどのように認識されているのかまずお伺いします。

○市長(賴重秀一)
初めに、本市のバリアフリーの必要性に対する認識についてですが、議員から御指摘いただいたように、高齢者や障がいのある人々が安全・安心に暮らすため、円滑に外出し、移動できる社会を実現することは、行政にとって重要な課題であると認識しています。そのためには、様々な障壁、いわゆるバリアをなくすことが必要であると考えております。具体的には、道路や建物、建築物などの段差などのハード面のバリア、また、いわゆる心のバリアフリーという言葉に象徴されるソフト面でのバリアなど、これらハード・ソフト両面の取組を推進していくことにより、誰もが安心して生活できる社会へとつながっていくものと認識しています。
○11番議員(平野 謙)
1981年、国際障害者年の際に掲げられたスローガンが完全参加と平等でした。障がいを持った方たちが社会の中で、完全に参加できるようにする。そして、同じように生活できるようなというのが、実は国連の国際障害者年のスローガンでした。そこから20年たって国がバリアフリー法、そしてそこからさらにもう20年たちました。今、市長は、ハード面・ソフト面のバリアフリーが必要であるという認識を答弁いただいたわけですけれども、一方で、様々な場面でまだまだバリアフリー化がされておらず不便を感じるという声も伺います。このような状況について、どのような認識を持たれているのか、お伺いしたいと思います。
○都市計画部長(福岡知己)
建築物につきましては、新築や一定規模以上の増改築等を行う際、確認申請の段階において、法令に基づく基準への適合状況を確認しており、一定水準のバリアフリー化が確保されております。また、より小規模な建築物に対しても、静岡県福祉のまちづくり条例に基づき、届出の受理の際に指導や助言を行っております。一方で、法などの基準が強化される前に建築された既存の建築物につきましては、現行法の適合義務の対象外となる、いわゆる既存不適格の扱いとなります。これら既存不適格に該当する建築物のバリアフリー化につきましては、法令上努力義務とされております。
○11番議員(平野 謙)
先ほどのバリアフリー法等関係法令に基づいて、今新たに建設される建物の中でも不特定多数の人が利用する、いわゆる特定建築物については、例えば車椅子用のトイレを設置しなければいけないだとか、入り口の幅はこのぐらいなければいけないとか、ショッピングセンターでいえば車椅子用の駐車場を設置しなければいけないなど様々な基準が設けられていますので、恐らく今建設されるショッピングセンターや映画館、公共施設はもちろんですけれども、多くの人が利用する建築物については、バリアフリー基準が満たされているんだろうなと思います。一方で、法律の整備前に造られたもの、あるいは法律で求めていない小規模なところについては、必ずしもそれが義務づけられていない、いわゆる努力義務にとどまっていると理解いたしますけれども、その努力義務についてですけれども、努力義務というのはどういうものだと認識されているのかお伺いしたいと思います。
○都市計画部長(福岡知己)
既存建築物の改修におきましては、構造上の制約に加え、多額の費用負担など、民間事業者にとって、経営状況に関わる多くの課題があることから、法や条例においても、一律の義務づけではなく、努力義務にとどめられているものと認識しております。本市といたしましても、既存不適格建築物全ての所有者等に対し、一律かつ個別に改修を求める指導を行うことは、民間事業者に過度な負担を強いることにもつながり、現実的には困難であると考えております。
○11番議員(平野 謙)
努力義務というのが、市に課せられる努力義務ではなく、事業者に課せられるものだというふうに私は理解しているわけですけれども、法律の整備前の建築物だからそれは努力をしてくださいねというふうに私は理解します。バリアフリーをやらなくてもいいという規定ではないというのを指摘させていただきたいと思います。その上で、法律的には努力義務にとどまっているという既存不適格の建築物に対して、利用者から本市に相談が寄せられた場合、本市としてはどのような対応をとることが可能なのかをお伺いいたします。
○福祉事務所長(山内良太)
既存建築物でのバリアフリー対応につきましては、障害者差別解消法において、合理的配慮の提供が行政機関のみならず、民間事業者に対しても義務づけられております。同法では、障がいのある人から社会的障壁の除去を求める意思表示があった場合に、負担が重過ぎない範囲で必要な配慮を行うこととしております。本市といたしましては、市民から個別の配慮や手助けに関する御相談をいただいた際には、法の趣旨に基づき、事業者等における柔軟なサポートや運用の工夫など、その時々の状況に応じた適切な対応がなされるよう、市に寄せられた相談事例を盛り込んだ啓発チラシを作成するなど、事業者等への周知と理解・促進に努めてまいります。

○11番議員(平野 謙)
バリアフリー法とは別に、障害者差別解消法の中で合理的配慮の提供というのが、行政機関だけではなくて民間事業者にも求められていると。こちらのほうは合理的な配慮を義務づけているというように法律では規定しています。その上で具体的なケースについて1点質問させてください。
沼津駅南口の駅ビルを利用した車椅子の方から、駅ビルにエレベーターがないために、2階の店舗は利用できないというような話でした。エレベーターが設置されてないということは、いわゆる当該の建築物が既存不適格の建築物であるというように理解するわけですけれども、御承知のように、駅ビルの2階には沼津市の観光案内所も設置されています。あるいは、駅周辺ではもう残り1軒となってしまった貴重な本屋さんも駅ビルの2階にあります。この方とは別の方ですけれども、市街地駅周辺にお住まいで、仲見世で電動車椅子に乗りながらお散歩するのが趣味だったという高齢者の方が、本屋さんがなくなってしまったから、なかなか外出するのもというようなお話を聞きました。その方にとって、本屋さんに買物に行く、買うわけではないけれども外出するというのが、本人の社会参加の一つだったのかなということを考えると、せっかく2階に本屋さんがあるんだったらそこに入れたらいいなというようにも思うわけですけれども、何より、沼津駅というのは市民だけではなくて観光客も含めて多くの乗降客が利用する沼津市の表玄関であります。沼津市の表玄関が、2階がそのような状態にあるということに対して、本市としてどのような取組ができるのか。具体的な取組やお考えがあればお伺いいたします。
○福祉事務所長(山内良太)
先ほど申し上げました障害者差別解消法の趣旨にのっとり、まずは利用者がどのような配慮を求めているのかを聞き取ることが不可欠であると考えております。そのため、本市としましては、利用者と事業者との建設的な対話により、お互いの状況や現場の環境を理解し合いながら、解決策や柔軟な運用を導き出せるよう業者へ調整の働きかけを行ってまいります。

○11番議員(平野 謙)
行政が様々指導するには、もちろん法的な根拠が必要だということは理解いたします。そして努力義務にとどまっている民間事業者に対して、その改善を指導することは限界があるということもそのとおりだと思います。一方で先ほども申し上げましたけれども、やはり沼津市の玄関口ということを考えれば、少なくとも何かしらの対応が取れないものか、その辺りの調整を合理的配慮に基づいて、事業者とぜひ進めていっていただきたい。それは障害者差別解消法に規定されている義務になっていますので、ぜひお願いしたいなと思います。具体的にはそこにエレベーターを設置するというのは正直現実的ではないと思うんですね。今の建物に莫大なお金をかけて建てるわけにはいかない。けれども、例えばそれを駅の入場券を減免するなりして、一度駅の中に入ってエレベーターで2階に行って2階の改札から駅ビルに行けば2階に行けますよ、その先に階段があるけれどもそこのところはスロープや昇降機で対応できます。あるいは、職員、店員さんが、そこの階段の下まで案内します。それは私は十分合理的な配慮の範囲の中かなと思います。もちろん先方の御意見もあると思いますので、ぜひその辺りは、調整、働きかけを行っていただきたいと期待をいたします。
最後のところですけれども、バリアフリー法の25条では、市町村は、高齢者、障がい者が日常的に多く利用するエリアを重点整備地区と定めて、その地域の交通機関、道路建築物を対象として、面的、一体的なバリアフリー化を推進することを目的として、バリアフリー基本構想を策定することができるとされています。その構想において特定事業と定めた場合には、新設だけではなくて、既存の施設のバリアフリー化も求めることができるとされています。駅舎全体、北口のバリアフリー化というのは、恐らくこれを使っておおむね達成できているんだと思いますが、今後駅南口を含めて、整備のスケジュールともリンクさせながらこれらの基本構想やガイドラインを策定していくべきではないかと考えますけれども、それに対しての認識をお伺いいたします。

○福祉事務所長(山内良太)
本市では、平成18年度に策定した沼津駅周辺人にやさしいまちづくり基本構想に基づき、沼津駅周辺のバリアフリー化を推進してまいりました。現在は、バリアフリー法や静岡県福祉のまちづくり条例を踏まえ、障がい者計画、高齢者保健福祉計画等の各種計画において、バリアフリーに関する取組を位置づけ、これらの計画に基づき、関連した施策を推進しております。バリアフリーを必要とする方を支援するため、社会状況や住民ニーズの変化、本市独自の地域性に合わせた基本構想の策定やガイドラインの必要性も含め、関係部署と連携し、県内他市町の事例も参考にして、今後の方向性を検討してまいります。
○11番議員(平野 謙)
ぜひ検討していただくようにお願いいたします。
バリアフリー化に限らず様々な施策を推進するに当たって、当事者の意見を聞くというのは非常に大事な視点だと思うわけですけれども、このような施策をバリアフリーあるいは障がい者の施策に反映させる重要性、また具体的な方策について、どのように考えているのかお伺いをいたします。
○福祉事務所長(山内良太)
まちづくりの根幹はそこに暮らす人々の声にあり、当事者の意見や実体験を施策に反映させることは、市の責務であると考えております。そのため、各担当部署が様々な施策を推進していくに当たり、バリアフリーの視点が取り入れられるよう、各種計画の策定や事業の実施に当たり、高齢者や障がいのある人から意見を伺いながら、施策へ反映してまいります。
○11番議員(平野 謙)
これまで様々お伺いしてきました。バリアフリー化の推進というのは、もちろん障がい者福祉に該当するわけですけれども、それだけではなく、例えば、障がいを持っていないけれども、足腰が十分でないお年寄りの方やあるいはベビーカーを利用される方、大きな荷物を持った旅行客の方、様々な方々に関わってくる課題だと思います。しかも、対象となる建築物だけではなく、例えば道路、公園、バス、交通機関、いろいろな学校、地区センターなど様々担当する部局も分かれるわけですよね。そのような中で、このバリアフリーを庁舎横断的に進めていくためには、バリアフリーの中心となる部局が明確でないと、例えばこのビルに対しての働きかけをしたいけれども、それは例えば商工振興課なのか、沼津駅周辺区画整理事務所なのか、住宅政策課なのか、障がい福祉課なのかというようになってくると、なかなかそういう努力義務を果たしてほしいということも果たしにくくなってくる。その意味では、中心となる担当部局を明確化しておくことが必要だと思いますけれども、そのお考えをお伺いして、私の質問を終わりにしたいと思います。
○福祉事務所長(山内良太)
バリアフリーの考え方は、高齢者や障がいのある人のみならず、全ての人が快適に生活するための基本となるものです。そのため、福祉部局が中心的な役割を担っておりますが、市の関係部署がそれぞれの担当する施策において、バリアフリーの視点を持って、まちづくりに取り組むことが重要であると考えております。今後も福祉部局が中心となり、まちづくりの関係部署とも連携を図りながら、バリアフリーの考え方の普及・啓発に努めてまいります。
○議長(梶 泰久)
ここで一般質問に対する答弁者として、選挙管理委員会委員長職務代理者である戸野谷清選挙管理委員が出席いたしますので、しばらくお待ちください。
(選挙管理委員会委員長職務代理者 入場)


○17番議員(加藤元章)
まず最初に、企業立地促進に向けた施策展開について伺います。
県企業局と連携した用地開発の取組についてであります。
沼津市は、周辺自治体に比べ、人口減少率が大きく、先日発表の2025年国勢調査の速報値では、18万人を割り込んでしまっております。隣の富士市では、1970年の国勢調査で約18万人でありましたが、現在では約23万7000人まで拡大をしています。人口規模が減ることは、税収減につながるなど、市民サービスへの影響も懸念されることから、その抜本的対策が必要です。これに最も有効性があるのが、市内への大きな規模の企業立地と言えます。市としても、片浜池田線ゾーンの200万坪などを対象に、市街化調整区域における開発基準の見直し、それによる誘致促進を進めると公表しています。交通アクセスにも優れる本市は、企業立地へのポテンシャルが高く、ニーズも高いと感じますが、これまでの実績は、民間企業主導での動きはあるものの、大きな成果の見通しがないことから、行政主導での推進と用地の準備、提供が必要と考えます。一方、周辺市町では県企業局と連携し、県の地域振興整備事業として、県の費用で大規模な用地開発と整備を実施し、県が用地のセールスも首都圏を含めて行うため、多くの企業の誘致に成功しております。直近の事例では、富士市の富士大淵工業団地が令和2年から企業局とセミオーダー方式による工業団地の造成を開始、令和4年工事完了、6区画に対し、県内外から12社が進出を希望し、6社が決定。このうち4社は関東・関西の県外企業です。また、小山町で造成しました富士山麓フロンティアパーク小山では、約24ヘクタールの分譲面積に対し、10社が進出。これによる経済波及効果は400億円、毎年の操業による生産活動効果220億円、新規雇用者数は600人となっております。以上の明確な成果を鑑み、本市においても、県と連携した同種の取組を最も重要な施策として推進すべきと考えますが、市長の方針を伺います。
続きまして埋蔵文化財調査への補助制度の創設について伺います。
市内において、民間企業主導で用地確保及びその整備を行うことになる場合、地代及び整備費用が過大になります。具体的には坪単位で判断した場合、周辺市町の用地に対し、本市はそもそも地価が高い。平地が少なくて、造成工事に時間やコストがかかる、そしてどこを掘っても、古墳などの文化財が出やすいなどにより割高となり、競争力を持てないレベルになるため、企業立地が進まないことも考えられます。コストの中で大きな要素を占めるのが、埋蔵文化財調査であり、費用と時間が大変長くかかり、諦めてしまう企業も多いのが現状です。そこで、少しでも沼津市内への開発の誘因とすべく、長泉町同様に、文化財調査への補助制度創設が肝要かと思いますが、市長の方針を伺います。
続きまして、市内の経済の基盤となり、人口減の抑制政策にも直結する中小企業への支援策について伺います。
市内中小企業が経営上抱える課題は多岐にわたりますが、中でも注視すべきは、事業承継についてであります。事業内容はよくても、後継者不足から事業を断念してしまうケースが散見されます。市の事業承継に関するアンケート結果では、回答のあった886社中、後継の見通しありが約400社で45%、後継候補者なしとの回答が396社で同様に45%でした。問題なのは、この396社のうち、廃業予定が243社で全体の約30%に上る点です。この中には、事業内容が悪い、事業面での採算見通しが立たないなどもあるであろう一方、事業面は問題ないにもかかわらず、諦めてしまっている経営者、事業者もかなりいるのではないかということであります。ぜひ、この状況について深掘りしていただいて、状態の良い、または可能性のある中小事業者を一つでも多く、事業承継してもらえるようなスキームの構築、フォロー策の徹底を市としても考えるべきと思いますが、市長の方針を伺います。
続きまして、市役所庁舎の耐震性と移転・建て替え・分散化について伺います。庁舎の耐震性の認識については、昨日の同僚議員への答弁で、市役所庁舎の躯体は十分な耐震性能を有しているとの答弁でありましたが、内壁や天井などの内装部分に十分な耐震性を有しているのかについて伺います。
これは2回目の質問をする予定だったことですので、すみません、御注意をお願いしたいと思います。
続いて、庁舎の駅周辺への移転、分散化についてでありますが、耐震性についての課題や浸水可能性がある現庁舎について、市民の利便性の向上はもとより、庁舎機能のリスク分散や疲弊する中心市街地活性化への寄与などを考慮し、早急に沼津駅周辺への移転または分散化を指向することが肝要であると考えます。分散化の際に、対象とすべき具体的な機能、部署については、市民に身近でニーズの高い、すなわち来庁者の多い福祉関係の市民福祉部や福祉事務所が適正であると考えますが、市長の認識を伺います。
続いて、旧市民体育館跡地の利活用についてでありますが、先ほど申し上げました、庁舎の移転または分散化の際の適地として、旧市民体育館跡地の利活用を考えるべきと思います。当該地は市の所有地であり、現庁舎の敷地面積とほぼ同等であること、沼津駅から徒歩圏であり、イオンタウンも隣接していて、市民の利便性が高く、イオンタウンはもとより、北口商店街にも相乗効果をもたらすことなどが明確なメリットとして挙げられます。また、隣接する県が所管する労政会館も老朽化が進んでいることから、これを含めた整備計画を県と共に模索することも重要かと思います。以上を踏まえ、市長の方針について伺います。
続きまして、本市の投票率向上に向けた取組について伺います。
投票所の増設、大型商業施設の利活用についてですが、昨日、同じテーマで同僚議員より質問がありましたが、違いを明確にして質問いたします。沼津市の選挙での投票率が全県の中で、毎回低位となることは残念なことでありますが、市政を含め、より政治や選挙に関心を持ってもらうことは、市民協働でよりよい沼津市を構築していくには不可欠だと思います。そのような中での課題として私が認識しているのは、市内の急速な高齢化に伴い、投票所まで行くのが、身体的に衰えたことにより、おっくうである、または実際に徒歩等で行くことが不可能であるという方々が、とても増えているということであります。投票意欲はあるのにそれがかなわないという人は、今後急速に増加し、投票率のさらなる低下が想定されます。このような状況を鑑み、来年の統一地方選挙を見据え、本市としても何らかの改善策、サポート策が必要であると考えます。そこでまず投票所の増設、大型商業施設の利活用について伺いますが、現在、市内投票所は62か所となっていますが、現状での有権者の分布状況やそれぞれの領域を勘案して、客観的に増やすべき地域・エリアがないのか、その上で、増設することに向けての市の認識を伺います。
また、周辺市町では既に展開していて、効果が高いと思われる大型商業施設への期日前投票の対応を含めた投票所の展開について改めて方針を伺います。
続きまして、高齢者に対応した投票行動支援策ですが、投票所の増設に合わせまして、先ほど指摘のとおり、歩行が難しい高齢者の皆さんへの支援策も考えることが必要です。具体的には、投票所までの移動手段の確保でありますが、例えば投票日に投票所までの巡回バスを運行させることや、社協で展開しているちょいてつサービス、ちょっと手伝うという略語ですけれども、そのサービスなどを参考に市民ボランティアを募って、歩行・移動支援の方策を検討するなど、様々な方策が考えられると思いますが、他都市の事例なども踏まえ、市の方針を伺います。
以上で1回目の質問を終わります。

○市長(賴重秀一)
廃業予定の事業者に対する深掘り調査の取組についてお答えいたします。
本市では、令和6年度に、沼津商工会議所や金融機関、静岡県事業承継・引継ぎ支援センターなど10団体と沼津市事業承継推進事業実施に係る協定を締結させていただき、各支援機関と連携し、事業承継推進の取組を進めております。令和7年度には、経営者の事業承継に対する意識や対応状況などを把握するため、60歳以上の経営者など約2,600人を対象にアンケート調査を実施いたしました。その結果、議員からも先ほど御指摘いただいたとおりでございますが、396社に後継者候補がない状態であり、うち243社が廃業を視野に入れているなど、本市においては、事業承継は喫緊の課題であり、早急に対応していく必要があると認識しております。
次に、廃業予定の事業者への事業承継に向けた取組についてお答えいたします。
本市ではアンケート調査で得た情報を基に、各支援機関と連携させていただき、後継者候補がいない経営者など約180社と接触を図らせていただき、後継者問題や売上げ・収益の伸び悩みなど、経営上の多様な課題改善に向けた相談に対応しているところであります。今後は個々事業者の状況に応じさせていただき、親族内承継や社内承継、M&Aなどの事業承継手法の検討から、事業承継計画の策定などの支援に取り組んでまいります。
残余につきましては、担当部長等から答弁いたします。

○産業振興部長(八木健一)
県企業局と連携した用地開発の取組についてお答えします。
本市では、事業用地の確保に向け、令和5年度に交通利便性の高い片浜池田線沿道ゾーンにおいて、市街化調整区域における開発行為の審査基準の見直しを行い、製造業を中心とした企業の進出需要に対応できるよう、規制の見直しを行ってきました。また、並行して、県企業局と連携し、開発可能性基本調査を実施し、同地区内において大規模開発が可能な有力候補地の調査を進めているところです。現在、市内外のディベロッパー等が開発に向けた地権者交渉や測量などの調査を進めており、積極的な民間投資の誘導につながっておりますが、農振農用地の除外が必要な開発や大規模な工業団地造成など難易度が高い開発については、県企業局と連携した造成も選択肢の一つとして、積極的な企業誘致を進めてまいります。
次に、埋蔵文化財調査の補助制度創設についてお答えいたします。
一定規模以上で区画・形質を変更する開発行為を行う場合は、埋蔵文化財の試掘調査が必須となりますが、試掘の結果、本調査が必要となった場合には、多額の調査費用を伴うため、独自に補助制度を設けている近隣自治体もございます。現在、本市では、独自の制度として、工場や物流施設の新設等を行う企業に対し、建物建設費及び機械設備購入費の補助制度を設けておりますが、より一層の企業立地を推進していくため、効果的な支援制度の在り方について、継続的に検証を行ってまいります。
次に、旧市民体育館跡地の利活用についてお答えします。
旧市民体育館跡地については、駅北エリア全体の魅力を高める上で重要な土地であると認識しております。現在、市役所の移転先としては検討しておりませんが、引き続き本市のまちづくりに資するよう、適切な土地活用を図ってまいります。

○財務部長(瀧口真一)
庁舎の内壁等の耐震性についてお答えします。
内壁や天井等におきましては、明確な耐震基準などはございませんが、日々、適切な修繕を行い、庁舎の安全管理に努めております。
次に、庁舎の駅周辺への移転・分散化につきましてお答えします。
本市行政機能の移転・分散化につきましては、既に市民サービス窓口や子育て支援窓口など、一部の行政機能におきまして、利用目的やサービス内容に応じた配置を行っているところでございます。その一方で、市役所の業務は、各部署が密接に連携しながら進めているものが多く、行政機能を分散化した場合には、職員間の連携や業務効率への影響、市民の皆様が複数の手続を行う際の利便性への配慮が必要となります。また、窓口機能を配置する場合には、個人情報保護やセキュリティー対策、必要な設備整備なども課題となります。このため、行政機能の分散化につきましては、分散化そのものを目的とするものではなく、現庁舎のリスク低減、市民サービスの向上、行政運営の効率性、持続可能な施設運営などを総合的に勘案し判断すべきものと考えており、引き続き調査研究してまいります。

○選挙管理委員会委員長職務代理者(戸野谷清)
本市の投票率向上に向けた取組についてお答えします。
初めに、投票所の増設、大型商業施設の利活用についてですが、本市の選挙当日の投票所は、多少のばらつきはあるものの、有権者の分布状況等を勘案するとともに、適正な選挙を執行するための事務スペースや有権者の利便性を図るため、駐車場の有無等を考慮しながら、地域ごとに投票に適した施設を選定し、現在、市内62か所に設置しております。期日前投票制度の導入以降は、選挙の当日前の一定期間中、有権者の都合のよい日に、買物などに伴う外出時に合わせて投票できることなどから、期日前投票所の利用者が増えております。こうした状況から、選挙管理委員会といたしましては、選挙当日の投票所の増設ではなく、期日前投票所の充実が投票率の向上に有効であると考えており、昨日、12番議員にお答えいたしましたとおり、現在、大型商業施設への期日前投票所の設置に向け、ネットワーク構築や情報セキュリティー確保のための方策等について、施設管理者等と協議しているところであります。
次に、高齢者に対応した投票行動支援策についてですが、投票の意思があるにもかかわらず、移動手段がないことや移動が困難なために投票所に行けない有権者への対応も課題であると認識しております。全国の自治体では、こうした課題を少しでも解消するため、地域の状況等に応じて、巡回バスやタクシーによる移動支援などが行われております。こうした先進事例等を参考に費用対効果等を勘案しながら調査研究してまいります。また、歩行が難しい高齢者等への対応として、市民ボランティア等を活用した歩行や移動支援につきましては、支援活動の範囲や対応の可否等について調査し、実現の可能性や連携等について、検討をしてまいります。

○17番議員(加藤元章)
2回目の質問をいたします。
最初に、県企業局と連携した用地開発の取組についてでありますけれども、現在は民間投資による造成が進みつつあるようですけれども、やはり10年後20年後を見据えて、また、財政状況も今後非常に厳しくなるということも謙虚に見据えて、今から事業用地の確保に向けて着手していかないと、私は間に合わないと思います。将来に向けて、行政主導により、大規模産業団地を造成し、工業用地を造成し、企業を呼び込む必要があると考えますが、改めて市の方針について伺います。
それから、埋蔵文化財調査への補助制度の創設でありますが、先ほどの答弁で効果的な支援制度の在り方について、継続的に検証を行うということでありますが、答弁にもありましたが、用地取得及び建物の建設費や機械設備購入費の補助、これは県の制度を基に、他の市町村でも実施をしている制度であります。したがって、埋蔵文化財調査費を補助することで、進出を希望する企業のコストの縮減を図ること、そして他市町との差別化を図ることが必要であると私は考えますが、改めて市の方針を伺います。
続きまして、市役所庁舎の駅周辺の移転・分散化についてでありますけれども、分散化について、分散化の対象として私が挙げました市民福祉部や福祉事務所は、主に1階部分を占めており、スペース不足から、不便な地下1階も使用する状況に既になっております。また現状でも、職員の方々の数が多く、書類も山積し、会議スペース、執務スペースは狭く、良好な職場環境とは言えないと私は思います。また来庁者にとっても、体の不自由な方が多い中、相談スペースも狭く、バリアフリー駐車場も十分とは言えません。今後は、当然福祉ニーズが高まる中で、切迫するのは目に見えておりますが、本当に移転・分散化等を検討しなくてよいのか、改めて伺いたいと思います。
続きまして、旧市民体育館跡地の利活用についてでありますが、旧市民体育館跡地の利活用について市役所の移転先、または分散先として検討していないということでありますが、その理由について改めてお伺いをいたします。
それから、本市の投票率向上に向けた取組についてでありますが、いろいろ御答弁いただきましたけれども、この1回目の質問に対して、それぞれ検討していくとの答弁でありました。私が求めているのは、来年4月の統一地方選挙での導入や新たな取組、仕組みづくりができないのかで、それについての見通しを改めてお伺いをしたいと思います。
以上で2回目の質問を終わります。

○産業振興部長(八木健一)
新たな事業用地の確保に向けた取組についてお答えいたします。
本市では、現在、増加する事業用地の需要に対応するため、新たな事業用地の確保に努めており、片浜池田線沿道ゾーンにおいては、民間投資による造成が着実に進んでおります。また、将来的な企業誘致を見込み、新貨物ターミナルの整備や東駿河湾環状道路の西側延伸を見据え、交通機能の向上が見込まれる西部地区において、民間企業へヒアリングを実施するなど、新たな事業用地の開発可能性について、検討を進めております。
続きまして、埋蔵文化財調査費補助による他市町との差別化についてお答えいたします。
企業誘致に関する補助制度について、用地取得に対しては県内で28自治体、建物建設及び設備購入に対しては県内で8自治体、埋蔵文化財本調査に対しては県内で1自治体が独自に補助制度を設けております。しかしながら、現在、片浜池田線沿道ゾーンにおいて開発が進んでいる案件についても、埋蔵文化財の調査費用の負担が懸念材料の一つとなっており、支援制度の構築により、民間開発の後押しが見込まれるため、他自治体の実績と効果を踏まえ、検討を進めてまいります。
○財務部長(瀧口真一)
庁舎の駅周辺への移転・分散化についてお答えします。
現時点では、限りあるスペースを最大限活用し、一定程度確保しているものと認識しておりますが、市民サービスの向上、行政運営の効率性、持続可能な施設運営などの視点を総合的に勘案しながら、必要な時期に適切な対応をしてまいりたいと考えております。
次に、旧市民体育館跡地の利活用についてお答えします。
市役所庁舎につきましては、現状、十分な耐震性能を有しており、公共施設マネジメントに関する計画では、令和28年度まで使用するものとしております。したがいまして、現時点におきましては、旧市民体育館跡地を移転先として検討する段階ではないものと考えております。
○選挙管理委員会委員長職務代理者(戸野谷清)
今後の導入の見通しについてお答えいたします。
初めに、大型商業施設への期日前投票所の設置についてですが、民間施設を活用することや投票事務において個人情報を取り扱うため、十分なセキュリティーの確保とそれに伴うネットワーク環境の整備等が必要であることなどから、費用面も含め、現在、施設管理者等と鋭意協議を進めているところであります。また、巡回バス等の導入については、導入地域やルート選定、運行時間等のほか、費用面などの課題があることから、費用対効果など十分な検証が必要であると考えております。市民ボランティア団体等の活用につきましては、支援活動の内容や関係団体等との連携について、相手方との協議・調整等が必要になってまいります。それぞれの取組について、導入の可否や時期等を現時点で判断することは難しい状況ですが、導入可能と判断した場合には、できるだけ早期に実現できるよう取り組んでまいります。

○17番議員(加藤元章)
3回目の質問をします。
最初に、県企業局と連携した用地開発の取組についてでありますが、先ほどの答弁で、西部地区において新たな事業用地の開発可能性について検討を進めていくということでありましたけれども、本当に本市にとって、この西部地域は非常に今後の可能性が大きい地域で、市長も御認識のとおりだと思いますが、原・浮島地区ですよね。工業用地を整備し、そこに呼び込むことは当然のことながら、その相乗効果として、宅地造成等も含めて余地があるエリアでありますから、人口増加策にもつながるような波及効果も非常に期待できる地域でありますので、私はぜひこれに早く着手してもらいたいと思います。
そこで質問しますが、その検討について県企業局と連携した開発可能性調査、これに早く着手すべきだと考えますが、その可否とスケジュールについて、改めて私はお伺いしたいと思います。
それから、庁舎の駅周辺への移転・分散化に関してでありますが、先ほど御答弁をいただきまして、私が指摘したような切迫した状況ではないという認識のように私は聞こえましたけれども、その中でこの駅近くへの、市民福祉部、福祉事務所等の分散化の質問に対して、必要な時期に適切な対応という考えが非常に私は頭に残りました。私はやはり先ほど申し上げたように、まさに今が必要な時期だというのが私の認識でありますので、ぜひともこの課題を先送りせずに検討をお願いしたいということで、これは要望にとどめておきたいと思います。
それから旧市民体育館跡地の利活用についてでありますけれども、答弁で、公共施設マネジメントに関する計画では、令和28年度まで使用するものとしているとのことで、絶対的にこの20年間使うことを堅持すると私には聞こえますけれども、時代や環境とか、当然その状況等により、もう少し柔軟に考えて判断すべき課題と考えますが、かたくなに20年使用するとする規定、根拠は何か、お伺いいたします。
それから、本市の投票率向上に向けた取組についてでありますけれども、特にこの投票支援策については、先ほど答弁にもありましたが、いろいろな団体、ボランティア、地域との協力がやはり私も必要だと思います。その中で一番身近な、地域の福祉活動も行っていただいているのが、自治会連合会でありますが、例えば、この自治会連合会に投げかけて、意見交換、支援依頼などをすることも有効だと私は思います。制度的な仕組みづくりがもし間に合わないとしても、こうした投げかけで市民が考えるムードづくりが私は非常に大事だと思いますし、これにより、市民自ら、市民の一人一人が現状を再認識して、自発的に声をかけて支援する、そんな沼津市民の方々もたくさんいらっしゃると思います。大事なことはその気づきと動かすことでありますので、ぜひこうした新しいことにチャレンジしていただきたいと思いますが、改めてお伺いいたします。
以上で質問を終わります。

○産業振興部長(八木健一)
西部地区での新たな事業用地の開発可能性の検討についてお答えいたします。
西部地区の土地利用については、当該地区のほとんどが市街化調整区域であり、農地利用されている箇所も多いことから、農業振興や周辺環境を考慮し、現在慎重に検討を進めております。今後、現地測量や概算事業費の算定など、県企業局と連携した開発可能性調査の実施を含め、事業化に向けた詳細な検討を進めていく予定です。
○財務部長(瀧口真一)
市役所庁舎の目標使用期間につきましてお答えします。
市役所庁舎の目標使用期間につきましては、公共施設マネジメントに関する計画の策定時に、県の県有建築物長寿命化指針を参考に、その時点における建物の改修状況等を踏まえ、80年と設定したものであります。現在もこの目標使用期間に向け、必要に応じた改修等を行い、適切な維持管理に努めているところであります。こうしたことから、旧市民体育館跡地を利用した庁舎の移転については、検討する段階ではないものと考えております。
○議長(梶 泰久)
休憩いたします。
午後 2時39分 休憩───────────────午後 2時59分 再開
○議長(梶 泰久)
引き続き一般質問を行います。
18番 山下富美子議員。
一問一答方式による質問となりますので、持ち時間は午後4時までとなります。
○18番議員(山下富美子)
沼津市の林道等の状況と課題に向けた取組について伺います。
事の発端は、40年以上前に林道整備のため、市に土地を寄附し、分筆手続されたと思っていたところ、実は所有権移転登記がされないまま、固定資産税をずっと払い続けていたケースがありました。
そこで市が管理する林道の状況について伺っていきます。
まず、市で管理している林道の路線数は幾つでしょうか。
○産業振興部長(八木健一)
林道は、森林の整備や保全、木材搬出など林業を支えるために森林内に設けられた道路であり、地元自治会等からの要望により、市が整備・管理を行っているものです。
○産業振興部長(八木健一)
一般の道路とは違い、林業や森林を管理することが目的である林道は、敷地内道路としての意味合いが強く、土地自体は森林所有者の所有地であり、分筆登記は行っておりません。
○18番議員(山下富美子)
分筆登記は行っていないと。では道路として、市が活用している部分について、地目変更等の非課税扱いの申請や変更は行われたのでしょうか。
○産業振興部長(八木健一)
古宇河内線については、昭和55年に整備を開始しましたが、昭和61年に民間のリゾート開発計画等が生じたことにより、一般の方が通行するアクセス道路としての機能が見込まれたことから、地域の要望を鑑み、分筆登記を進めております。
○18番議員(山下富美子)
林道の機能のみのところは分筆登記はしないと。では古宇河内線は分筆が全て完了しているのか、またその進捗状況はどうでしょうか。
○18番議員(山下富美子)
林道古宇河内線は、昭和50年代後半に整備を開始し、既に40年以上経過していますが、分筆が全て完了していない理由をお伺いします。
○産業振興部長(八木健一)
当時の書類はありませんが、森林所有者の世代交代が進んだことによる未相続や所有者の所在不明などがあることが考えられます。
○18番議員(山下富美子)
世代交代が進み、所有者が分からなくなってしまったということですが、問題はそれだけでしょうか。古宇河内線については、昭和62年に登記用測量図面や登記承諾書を作成しています。それをそのまま放置してしまった理由は分からないということで、当時の担当者は既に退職していると思いますが、当時の協議内容、合意形成を把握する引継書類は現存しているんでしょうか。
○18番議員(山下富美子)
協議記録も文書保存期間が過ぎて残っていないと。なぜ登記されず放置されたままになってしまったのか、それも分からない。では分筆登記が完了していない期間、道路として使われている土地部分に対して、固定資産税は課税されていたのでしょうか。
○18番議員(山下富美子)
固定資産税の徴収も、登記を基に行われているわけで、それでも当時、市は登記用測量図や、先ほども言いましたが、所有権移転登記の承諾書の作成までしています。でも実際は登記がされていないから、固定資産税を払って40年ほど経過してしまったと。でも、資料が残っていないから経緯が分からない。それで住民は納得するのでしょうか。分筆登記をしないまま、市が道路として管理、使用し続けることは、土地所有者の所有権を事実上侵害していることにはならないのでしょうか。
○産業振興部長(八木健一)
今後は、様々な手法で関係者と接触を図り、改めて状況の確認や登記の必要性などについて理解を求めていく予定です。
○18番議員(山下富美子)
分筆登記をされていないことで、固定資産税を知らないうちに払ってしまっていたと。この固定資産税の問題については、固定資産税のところでさらに質問していきます。
次に、市道の状況、林道について今まで聞いてきましたが、この市道を整備する場合の分筆登記の状況をお伺いします。
○18番議員(山下富美子)
平成17年に不動産登記法の改正がありました。改正前の分筆登記においては問題があったと聞いていますが、この法改正以降については、改正に従って、分筆登記を行っているということでしょうか。
○建設部長(渡邉 明)
不動産登記法では、平成17年の改正により、分筆したい土地だけでなく、土地全体の測量が必要になりました。これにより、平成17年度以降は、改正後の法令にのっとり、分筆登記を行っています。
○18番議員(山下富美子)
改正前の分筆登記においては、今まで問題があったと。残る土地の誤差が大きくなるなどの問題もあったと聞いていますが、法改正以前の道路整備や拡幅用地の買収等の分筆登記について、今後、問題が起きないと言えるのか、その理由について伺います。
○建設部長(渡邉 明)
法改正以前に分筆登記した土地で問題が生じた場合は、現行の法令にのっとり対応すべきものと考えます。
○18番議員(山下富美子)
確認ですが、今後も実質的には、法改正前の過去の不正確な登記による問題は残りますけれども、問題が起きれば、その都度対応するということでしょうか。確認します。
○18番議員(山下富美子)
次に、固定資産税の状況について伺います。
他の林道12路線についても同様の問題、分筆未了のまま課税継続が生じている可能性があると思われますが、その点はどうなっているのでしょうか。
○財務部長(瀧口真一)
固定資産税につきましては、地方税法第343条に基づき、賦課期日における固定資産の所有者に課税することとなります。
○18番議員(山下富美子)
固定資産の所有者に課税するということはもちろんですけれども、今回この林道古宇河内線については、分筆登記がされているはずがされていなかったと。これについて、所有権が移っていないので、所有者が固定資産税を払っているままになっているわけですけれども、道義的補償を検討すべきではないんでしょうか。市民に対しての道義的責任の認識について伺います。
○産業振興部長(八木健一)
林道古宇河内線についてですが、当時様々な理由で、分筆登記に至らなかったことが原因となっておりますが、整備から長期間が経過しているため、改めて所有者と接触を図り、条件が整い次第、順次、分筆登記を進めてまいります。
○18番議員(山下富美子)
返還と補償の検討ですけれども、先ほども言いましたが、沼津市は分筆の地積測量図にお金をかけてやっているわけです。それで寄附の承諾書の作成までしていると。でも登記がされていないから、固定資産税はかかっていましたが、住民も払っていたことさえ気づかなかったと。しかし資料が残っていないから分からない。これで市民は納得するんでしょうか。こういうことは、民法上の解決や救済措置もあるのではないでしょうか。これは道義的責任で済まされる問題でもないと思っています。この返還・補償の検討についての見解を伺います。
○産業振興部長(八木健一)
先ほどの答弁と重複いたしますが、整備から長期間が経過していることから、改めて所有者と接触を図り、まずは分筆登記に至らなかった原因を整理してまいります。
○18番議員(山下富美子)
そもそも40年前のことで、その文書もなく分からないため、まずは原因を整理すると。そこについては分かりましたが、そもそも公文書管理規程について、次に伺っていきます。
市有財産の取得、処分その他の権利の設定に関する公文書、公用または公共施設の設置に関する公文書、行政処分または契約に関わる文書で権利義務関係の保存期間はどうなっているのでしょうか。
○総務部長(矢田隆之)
公文書の保存期間につきましては、法令等に定めがあるものを除き、沼津市公文書管理規則等で規定しており、文書の内容や重要度にもよりますが、一般的には、市有財産の取得・処分その他の権利の設定に関するものは30年、設計図書及び工事検査台帳を含む公用または公共施設の設置に関するものは10年、定型的な行政処分または契約に関わる文書で権利義務関係のものは3年であります。
○18番議員(山下富美子)
この保存期間、林道古宇河内線のように40年以上継続する問題は30年で保存期限が切れるとなると、40年以上継続する問題の経緯を追うことができないわけですよね。この保存期間満了時に文書が廃棄されたことで、なぜ登記がされないままになってしまったのか、こういう事例はほかにもあるかと思いますが、このような不都合が生じている案件はほかにないでしょうか。
○総務部長(矢田隆之)
事業に係る課題が、事業完了以降も継続していたにもかかわらず、保存期間満了時に当該事業の関係書類等を破棄し、現在の行政運営上支障が生じているとの内容の報告は、現時点では受けておりません。
○18番議員(山下富美子)
報告は受けていないと。古宇河内線のように、公共事業における市有財産の取得や処分に関連する不都合が生じた案件はないということで理解しました。
次に移ります。
公共事業における、当該地に関わる権利関係書類、あるいは当該権利取得に関わる経過を示す書類や図面等は、基本的には廃棄できない永年保存文書として認識されているのが通念であると考えますが、当局の認識を伺います。
○総務部長(矢田隆之)
公文書の管理は、単に書類を保管するだけではなく、事務や事業の性質、内容等に応じて、系統的に分類し、必要な文書を必要な場合に利用できる状態で、適切に管理することが重要であります。公文書の量は年々増加傾向にあり、これらを無期限で保存するということは、適正な管理・保存ができないことから、本市では、国の行政文書の保存期間の考え方も踏まえ、保存期間を最長でも30年としております。なお、保存期間が満了する文書については、その重要性や将来的な業務上の必要性等を考慮した上で、必要な場合には、保存期間を1年ずつ延長できることが可能であるため、業務に支障が生じないよう、案件に応じて期間延長するなど、適正な文書管理に取り組んでおります。
○18番議員(山下富美子)
沼津市では、国の行政文書の保存期間の考え方を踏まえと言っていますけれども、地方自治体の公文書の管理の仕組みは、地方公共団体が自らの判断と責任において処理する自治事務とされています。そのため、国の法律で直接ルールを縛ることはなじまないと判断されています。今回、東部11市の事例を調べてみました。ここ数年で見直されています。その11市のうち、永年と表記されているのは8市、2市は20年で再度設定を行うとしていますが、沼津市のように30年経過したら1年ごとの延長とは大きく違います。昨今の50年に1度、100年に1度などと言われている災害が多発する現状を見たときに、果たして最長30年で関係書類を廃棄するなどは、到底考えられないことだと思います。公共事業において、当該地に関わる権利関係書類等を永年保存とせず、保存期間満了時に廃棄してしまうことは、将来の行政運営上、重大なリスクにならないでしょうか。
○総務部長(矢田隆之)
公共事業における権利関係書類につきましては、事業の経緯や内容、権利関係の確認などにおいて、市民への説明責任等を果たす上でも重要な役割を担うものであります。一方で、文書を無期限で保存することは、適正な管理・保存ができないことから、本市では、公共事業の内容や文書の性質等に応じて適切な保存期間を設定し、保存期間満了時には、重要性や必要性を改めて確認することとしております。このため、本市におきましては、将来の行政運営に支障を来すことのないよう、適正に取り組んでいるものと考えております。
○18番議員(山下富美子)
この関係書類が重要な役割を担うという認識はあるようですけれども、適切な管理に努めると言いますが、担当部署ごとに確認するとなると、担当が変わることで、その不確かさも懸念しています。他市同様に、永年と明記すべき重要な問題だと私は思っています。今回明らかになった40年以上の放置は、沼津市の組織として引継ぎを機能させてこなかった構造的問題もあるのではないかと思っています。特に土地、財産、公共施設に関わる継続案件、未完了案件については、定期的に把握・確認をする仕組みを設けているのでしょうか。事務引継書の作成、保存を制度として義務づけ、特に土地、財産管理に関わる継続的な業務等への引継書を作成すべきだと思いますが、当局の考えを伺います。
○総務部長(矢田隆之)
例年4月の人事異動等に伴い、事務事業を引き継ぐ際には、引継書を作成し、前任者から後任者へ必要な事項を引き継ぐこととしております。また、継続的な対応が必要な案件につきましては、引継書に加え、関係資料や記録等を活用しながら、組織として業務の継続性が確保されるよう取り組んでおります。
○18番議員(山下富美子)
実際、こういう問題が起きているわけです。本当にこの業務の継続性が確保されているのだろうかと。その点について、例えば職員の異動後、引継ぎの状況がよく分からないとか引き継ぐ時間がなかったなどの声も聞いています。文書管理システムで管理できない一部文書を職員個人が保管していることもあるのではないでしょうか。市民に対する説明責任の徹底を通じた信頼性の確保のために、ファイリングシステムを含めた公文書管理の仕組みをデータ化するとか、その辺も含めて、文書管理の仕組みを見直すべきだと考えますがいかがでしょう。
○総務部長(矢田隆之)
行政課題には、長期間にわたり対応が必要な案件や複数の担当者が関わる案件もあるため、業務の経緯や判断過程を適切に記録し、後任の職員に確実に引き継いでいくことは重要であると認識しております。このため本市では、文書の作成から保存、廃棄に至るまで、一連のファイリングシステムにより、適切に管理しており、職員の異動時には引継書や関係資料等を用いて、業務の継続性が確保されているものと考えていることから、現時点で見直す予定はありません。
○18番議員(山下富美子)
この問題の最後に問題への認識と受け止め方について伺います。
今回なぜこのような問題が起きたのだろうかと考えたとき、まず当時の資料がないことで、事の経緯を探る手だてがなくなっていることでした。そもそも行政文書等の適正な管理の究極の目的は、地方公共団体が現在及び将来の住民に対する説明責任を履行することだと考えます。公文書は市民の財産であり、文書の管理は行政事務の基本であり、市長が行うべき事務とされています。市長として、これらの問題をどのように受け止めているのでしょうか、お伺いします。
○市長(賴重秀一)
行政が行う公共事業や財産管理等の業務におきましては、法令等に基づきまして、適正に事務を執行するとともに、説明責任を果たすことができるよう努めていくことが大変重要であると認識しているところでございます。今後におきましても、行政としての責任を十分に認識しつつ、引き続き、適正かつ透明性の高い行政運営に努めてまいります。
○18番議員(山下富美子)
ぜひ、適正かつ透明性の高い行政運営に努めていただきたいと思います。このような問題が起こらないこと、それは文書管理規程の見直しかと私は考えています。
次に、沼津夜間救急医療センターにおける使途不明金についてです。
これまで市長は、刑事事件の捜査中につき、答えられないと言い続けてきました。本件は不起訴処分となりました、不起訴は罪がないという判断ではなく、被疑者死亡による手続上の帰結と考えられます。不起訴となった理由について伺います。
○市民福祉部長(石橋裕一)
刑事告訴につきましては、令和8年5月21日付で、静岡地方検察庁沼津支部から沼津夜間救急医療対策協会に対しまして、不起訴処分とした旨の連絡がありました。その理由については、検察庁から、諸般の事情を考慮し、慎重に検討した結果、不起訴処分としたと報道で発表されているのみで、対策協会からも具体的な理由は示されていないと伺っております。
○18番議員(山下富美子)
具体的な理由は分からないと。検察が1年以上かけたのは、単独犯行という事実を確定させるためのものではなかったのでしょうか。不起訴となったことを踏まえ、本市の監督責任についての見解を伺います。
○市民福祉部長(石橋裕一)
先ほどもお答えしたとおり、刑事告訴につきましては、不起訴処分となったものの、その理由や捜査の内容は明らかにされておらず、また、現在も民事上の手続が継続しております。本市といたしましては、今後の民事手続の状況を注視し、その結果や法的整理を踏まえながら、必要に応じ、必要な対応について、本市を含む3市3町で協議をしてまいります。
○18番議員(山下富美子)
3市3町で協議することももちろんあるでしょうが、それ以前の問題として、市長は、対策協会に委託しています。管理運営してもらっているもので、最終的に管理責任がなくなるわけではありません。地方自治法には、公の施設の適正な管理を期するため、市長に、指定管理者への報告聴取、実地調査、必要な指示権を的確に付与しています。事件発覚からこの2年間、市長は対策協会に対して、この法律に基づき実施した具体的な指示や調査内容等の実績について伺います。
○市民福祉部長(石橋裕一)
指定管理者の対策協会に対しましては、地方自治法第244条の2第10項に基づく調査や指示を行った実績はありませんが、本市では、使途不明金事案の判明後、再発防止に向けて、使用料等の入金状況について、対策協会が管理する通帳と帳簿の金額の照合・確認を毎月行うなど、会計処理事務のチェック体制の強化を図ってまいりました。また、本市の指定管理者制度の運用指針に基づき実施します年度モニタリングにおいて、対策協会が実施している再発防止対策が確実に遂行されていることを確認するための項目を新たに追加しまして、その実施状況を適正に確認しております。
○18番議員(山下富美子)
再発防止や内部的なチェックの強化、私はこの点をおかしいと言っているのではありません。この地方自治法の法律が与えている調査・指示権の行使は別の問題です。市長はこれまで法に基づく監督権限を行使してこなかったということでよろしいですか。
○市民福祉部長(石橋裕一)
繰り返しにはなりますが、第244条の2第10項に基づきます調査や指示を行った実績はありません。しかし、協会からの入金等の詳細な確認、それからモニタリング等による再発防止対策につきます実施状況については、確実な確認を実施しているところです。
○18番議員(山下富美子)
法律に基づく監督権限を行使してこなかったということで。
次に移ります。
民事手続についてです。
対策協会が今進めているという民事手続の進捗状況について伺います。
○市民福祉部長(石橋裕一)
対策協会からは、死亡した元職員の財産について、全ての相続人が相続放棄を行い、また、令和8年2月15日までの相続権主張の催告期間内に相続権を主張する者がいなかったことから、現在、相続財産清算人が不動産の売却をはじめとする財産の換価手続を進めていると伺っております。
○18番議員(山下富美子)
相続人が放棄したので、清算人が不動産の売却をして、現金に換えるという手続を進めていると理解しました。
次に、民事手続の今後の見通しについて伺います。
○市民福祉部長(石橋裕一)
今後、相続財産の換価手続が進められ、その手続が完了した後、対策協会の債権が認められた場合には、換価された財産の範囲内で、相続財産清算人から対策協会へ支払いが行われるものと認識しております。
○18番議員(山下富美子)
答弁にもあったように、今年2月5日、相続人が相続放棄したので、損害賠償請求額2億5584万円の回収の対象となる財産である土地3筆、建物2戸の試算額についてお伺いします。
○市民福祉部長(石橋裕一)
現在、相続財産清算人によります財産の換価手続が進められており、金額はまだ確定をしていないと伺っております。今後、進捗状況に応じて、対策協会から適宜報告がなされるものと認識しております。
○18番議員(山下富美子)
対策協会から適宜報告がなされるものと認識していると。この対策協会からの報告を待っているだけでいいんでしょうか。誰が何の財源で補填できるのか、回収不能額が生じたらどうするのかなど、まず財政上の穴が生じるのは沼津市の会計であり、3市3町で決めるという話ではないです。沼津市の委託事務会計の責任上、沼津市独自でこれまでに試算をされているのかされていないのか、再度確認します。
○市民福祉部長(石橋裕一)
現在、最終的な元職員が所有していた資産全てについての確認が取れておりませんので、お答えすることはできません。
○18番議員(山下富美子)
ある意味、今の不動産を換価することで、2億5000万円ほどのお金を何とか補填していく。それでも足りなかった場合はどうするのかといった具体的な話は結局、市民が負担するという方向も十分あります。そういう意味で沼津市が委託管理を任されている、2市3町から任されている状況は非常に重いものだと考えています。
本市の法的責任と2市3町への対応です。
沼津市は2市3町と事務委託の規約を交わしています。財務上の管理権限、執行権限、収入の帰属は全て沼津市側にあります。2市3町は、これまで沼津市の厳格な管理を信頼して負担金を出してきました。言わば2市3町は被害者側の立場ではないでしょうか。2市3町から委託を受ける立場として、沼津市の責任の認識を伺います。
○市民福祉部長(石橋裕一)
沼津夜間救急医療センターの管理運営につきましては、2市3町からの事務委託を受け、本市が指定管理者である対策協会と指定管理に係る協定を締結しております。一方で、同センターは3市3町の住民のための広域的な医療施設であり、3市3町が共同で運営している施設であると認識しております。本市といたしましては、今後も2市3町と連携しながら、適切な管理運営に努めてまいります。
○18番議員(山下富美子)
なぜ適切な管理運営を2市3町と協議していくと言うのでしょうか。視点がかみ合っていないんですけれども、2市3町はあくまでも委託する側であり、委託を受けた市として、管理執行権限がある沼津市の責任として私は答えるべきことだと思っています。
次に、この2市3町との法的な関係性について伺います。
○市民福祉部長(石橋裕一)
本市では、夜間救急医療センターの運営に当たり、地方自治法第252条の14第1項の規定に基づく事務委託の規約を2市3町とそれぞれ締結し、事務の委託を受けております。
○18番議員(山下富美子)
法的な関係性について、2市3町と結んだ事務委託の規約と言いますが、事務の管理及び執行は沼津市です。他市町の役割は、負担金を支払うとなっています。管理執行の全権限を委託され、全責任を負うのは、受託者である沼津市長です。3市3町で管理をしていくとはどこにも示されていませんが、この認識は間違っているのでしょうか。
○市民福祉部長(石橋裕一)
夜間救急医療センターは、3市3町の住民を対象とした広域的な夜間救急医療を提供する施設であり、関係する3市3町が共同運営している施設であると認識しております。このため、本件への対応や施設運営の在り方については、本市のみで判断するものではなく、関係する3市3町で慎重に協議をしながら進めていくべきものと考えております。
○18番議員(山下富美子)
3市3町で協議すると繰り返されていますが、先ほどから私が回答を求めているのは、市の法的責任であり、論理的に答弁が矛盾しているんではないんでしょうか。先ほども言った地方自治法第252条の14は、事務の処理権限は委託先団体、つまり沼津市に専属し、委託元つまり2市3町にはないとされています。管理執行権限が専属する沼津市がなぜ損失の取扱いという管理執行に付随する事項まで、2市3町の協議事項として上げるのか私には理解できません。負担金の配分や施設の運営を協議することと本市の監督責任の有無という論点自体は権限が専属する沼津市が単独で答えるべき問題です。
最後の質問ですが、この未曽有の不祥事に対する政治的責任はどのように考えているのでしょうか。沼津市の責任の在り方、市長の政治責任について最後に伺います。
○市民福祉部長(石橋裕一)
本件は、現在も対策協会において、民事上の手続が継続中であります。このため、民事手続の状況を注視しまして、その結果や法的整理の状況を踏まえながら今後の対応について、本市を含む3市3町で協議をしてまいります。
○議長(梶 泰久)
以上で、一般質問を終わり、本日の日程は終了いたしました。
明日は午前10時から本会議を開催し、去る6月5日に説明のありました各案件に対する質疑を伺います。
○議長(梶 泰久)
本日はこれにて散会いたします。
御苦労さまでした。
午後 3時45分 散会