発言内容
会議名:令和7年第11回定例会(第3日)

○議長(梶 泰久)

 おはようございます。ただいまから本日の会議を開きます。



○議長(梶 泰久)

 本日の議事日程は、配付してございますので、御了承願います。



○議長(梶 泰久)

 日程に入ります。
 日程第1 一般質問を行います。
 昨日に引き続き、順次発言を許します。
 19番 片岡章一議員。



○19番議員(片岡章一)

 通告に基づき一般質問をさせていただきます。
 地域共生社会の実現に向けた本市の取組について質問します。
 賴重市長も11月26日発信のSNSにおいて、地域共生社会について触れられておりますが、地域共生社会は、これからの沼津の地域づくりにとって欠かせない視点です。少子高齢化、人口減少、孤独・孤立、生活困窮など、これらの課題は分野をまたぎ、従来の縦割りでは解決し切れない状況が生まれています。国・県においても、地域共生社会は重点施策として位置づけられており、本市としても避けては通れないテーマです。
 初めに、地域共生社会に対する基本的ビジョンについて伺います。
 地域共生社会とは、子ども・障がい・高齢・生活困窮といったカテゴリーに分けるのではなく、困ったときに、誰もが相談でき、支え合える地域をつくるという理念です。また、理念を実現する具体的な事業としては、社会福祉法第106条の4にあります重層的支援体制整備事業となります。市内では、高齢化・人口減少が急速に進んでいます。人口が減り、担い手が少なくなるほど地域共生社会の仕組みは、より必要になると認識しております。
 そこで伺います。
 本市として、地域共生社会をどのように定義し、どのような姿を最終目標として描いているのか。また、高齢化・人口減少が進む地域において、地域共生社会が果たす役割をどのように認識しているのか、当局の見解を伺います。
 次に、重層的支援体制を含む分野横断型の相談支援体制の整備について質問します。
 現在、生活困窮、子育て、高齢者、障がいなどの支援の窓口は分かれていますが、実際の相談は複数の課題が同時に起きるケースが増加しています。特に、制度のはざまに落ちるケースや多問題ケースは孤独・孤立、精神的問題、経済的困窮、家族関係、就労課題などが複雑に絡み合います。
 そこで伺います。
 本市に寄せられる相談内容の現状と課題をどのように把握しているのか伺います。また、こうした複合的課題に対応するには、部局の壁を越える必要があります。制度のはざまや多問題ケースへの支援をどのように強化していくのか、見解を伺います。さらに、地域包括支援センター、子育て世代包括支援センターや生活困窮相談窓口など、既存の相談機関の横連携は不可欠です。この連携体制の現状と改善に向けた方針を伺います。
 もう一つお聞きします。
 地域共生社会の実現は、福祉部局だけの仕事ではありません。防災・まちづくり・教育・交通政策・空き家対策など多分野が密接に関わります。福祉部局に限らず、全庁的にどのように取り組んでいくのか、見解を伺います。
 続きまして、地域の参加支援(居場所づくり・活動参加・社会参加)の推進について質問します。
 高齢者の閉じこもり、孤独・孤立、若者のひきこもり、子どもの居場所不足など、年齢を問わず、つながりの弱さが問題となっています。多世代を対象とした居場所づくりは、地域の孤独・孤立を防ぎ、人と人とのつながりを生み出すために極めて重要です。年代ごとに課題は異なりますが、根底には、社会とのつながりの希薄さがあります。世代を超えて集い、学び、支え合える場をつくることで、地域に安心感と活力が生まれ、誰もが役割を持ちながら暮らせる地域共生社会の実現につながります。
 そこで伺います。
 多世代を対象とした居場所づくりについて、本市の整備方針を伺います。
 地域には既に自治会・社会福祉協議会・地区社協・民生委員・民間団体・NPOなど、多くのプレーヤーがいます。これらの主体が動きやすい環境を整えることが市の大きな役割であると考えます。これら団体との連携をどのように深めていくのか伺います。
 参加支援は、地域共生社会の柱であると考えます。参加支援とは、居場所・社会参加・ボランティア・就労準備などを通じて、本人が自ら社会とのつながりを取り戻していけるよう、段階的に支援していく取組を指します。単に相談や一時的な援助にとどまるのではなく、自分も地域の一員として役割を持てる、誰かの役に立てるという実感を育むことが真の意味での自立や社会的包摂につながると考えられています。とりわけ、地域共生社会の実現に向けては、支援される側と支援する側とを固定せず、誰もが必要なときに支え合い、役割を担える地域づくりが重要です。参加支援は、多世代、多様な背景の人々が集い、つながるための居場所と機会の創出が不可欠です。したがって、今後は、個別支援と併せて、地域に根差した参加支援の仕組みをいかに構築していくかが自治体にとっても重要な政策課題であると考えます。本市として、参加支援をどのようなメニューで進めていくのか、その方向性を伺います。
 続きまして、地域づくりに向けたネットワーク構築・協働体制について質問します。
 地域課題は複雑化し、一つの団体では解決できない問題も多くなっています。そのため、課題を共有し、協働する仕組みづくりが不可欠です。地域課題を共有し、協働を進める場である地域包括連携会議などをどのように充実・強化していくのか、見解を伺います。
 続きまして、住民参加による支え合いの仕組みと多様な担い手育成について質問します。
 地域共生社会の根幹は、住民参加による支え合いです。先ほども申し上げましたとおり、地域には多様な人材が活躍しています。しかしながら、無限にあるものではなく、むしろ担い手が不足している状況だと認識しております。さらに、現在担っている団体の負担の大きさが担い手不足に拍車をかけていると認識しており、今ある団体が持続的にその目的が果たせるよう、効率的な運用も考えていかなくてはなりません。本市として、これらの多様な担い手の役割をどのように整理し、地域に位置づけていくのか、当局の見解を伺います。
 また、参加したい方が気軽に関われる仕組みとして、ボランティアバンクが重要であると考えます。ボランティアバンクとは、地域で手伝いたい人と支援を必要とする人をつなぐ仕組みです。特技や時間に応じた登録制とすることで、無理のない関わり方ができ、地域の支え合いを広げる効果があります。自治会や福祉団体、行政などが情報を共有することで、多様な人材が活躍しやすくなり、地域共生社会の基盤づくりに役立つ仕組みです。こうした仕組みをどのように整備していくのか、当局の見解を伺います。
 最後に、今後の取組について質問します。
 地域共生社会を実現するために、重層的支援体制整備事業は国の重要施策であり、本市としても今後進めていかなくてはならない重要施策だと認識しております。地域共生は、福祉の分野に限らず、まちづくり全体のテーマです。誰一人取り残さない地域共生社会を実現していくためには、まず、今ある地域資源を最大限に生かすことが重要です。地域には、自治会・社会福祉協議会・各種団体・民間事業者など、行政に関連しては、地域包括支援センター・生活困窮者自立相談支援センター・民生委員など多様な主体が既に活動しています。こうした既存の力を生かしながら、それぞれの組織のスリム化・効率化・負担軽減を図り、市民・地域・行政が一体となって取り組むことが必要であり、連携と協働によって、支え合いの基盤を強化し、誰もが安心して暮らせる地域共生社会を共につくっていくべきだと考えます。本市では、試行的な運用を行い、今後、本格実施に向けて準備を進めていると伺っております。重層的支援体制整備事業をどのように本格実施し、地域共生社会の基盤として生かしていくのか、今後の進め方について見解を伺います。
 続きまして、小中学校の不登校対策について質問します。
 全国でも、県内でも不登校は増え続けています。文部科学省の調査では、全国の不登校児童生徒は過去最多となり、今や小中学生の26人に1人が不登校という深刻な状況です。不登校は怠けではありません。本人の意思の問題でもありません。心理的ストレス、対人関係の悩み、家庭環境、発達特性、学習のつまずきなど複合的な要因が重なり合う教育・福祉の課題です。私は今回、不登校の長期化にどう向き合い、子どもの学ぶ権利をどう守るのかというテーマの下、質問したいと考えております。
 本市の現状と課題認識について質問します。
 近年、全国・県内において不登校が増加傾向にありますが、本市における直近の不登校の状況をどのように把握しているのか伺います。
 また、不登校の要因としては、心理的な不安、人間関係の悩み、家庭の事情、特性理解の不足など、複数の要因が重なっていると言われています。教育委員会としてどのような要因が課題と捉えているのか、見解を伺います。
 次に、本年度よりパイロット校4校で開始された校内フリースペースについて質問します。
 この取組は、不登校や登校渋りの児童生徒にとって、もう一つの居場所をつくるもので、今、不登校に苦しんでいる子どもたちに寄り添った大変重要な取組であると認識しています。パイロット校の理念につきましては、令和7年沼津市教育委員会第6回定例会で示された4つのフリーが大変重要だと考えています。時間のフリー。自分のペースで登校し、体調や気持ちに合わせて過ごす時間を選べる。場所のフリー。教室という枠に縛られず、安心できる場所で学べる。内容のフリー。個別学習、オンライン教材、相談など、子どもが選択できる。対応のフリー。一人一人に合わせて、画一的な指導ではなく、柔軟に応援していく。従来の教室に戻すことを目標にする支援とは違い、子どもを中心にした支援にかじを切ることは、現代の不登校支援において、非常に重要な視点であると考えます。
 そこでお尋ねします。
 パイロット校での取組内容と現時点での課題について、当局の見解を伺います。
 今後の展開について伺います。
 私は先日、パイロット校の現場を訪問させていただきました。そこで伺ったお話は、大変印象的でした。昨年度不登校であった児童が、フリースペースなら行けると登校できるようになった。利用している児童たちが自分たちで係をつくり、表をつくり、小さな自治が生まれている。子どもが笑顔を取り戻し、自己決定、自己肯定感が高まっている。保護者からは、本当に救われていますとの声が寄せられている。この成果は、数字だけでは測れない子どもの心の変化が生まれている証拠であり、校内フリースペースの理念をおおむね形にできていると認識しており、本市として大きな希望を持てる取組であると感じました。今や不登校は、どの学校にも存在する身近な課題です。子どもが安心して過ごせる場所を学校内に確保することは、その子の未来の選択肢を守り、不登校の長期化を防ぐための大きな支えになります。
 そこでお尋ねします。
 校内フリースペースの意義とパイロット校の取組を踏まえ、私はより多くの学校に取組を広げるべきであると考えますが、今後校内フリースペースをどのように展開するのか、見解を伺います。
 以上で1回目の質問を終わりにします。



○市長(賴重秀一)

 地域共生社会の実現に向けた本市の取組についてお答えします。
 最初に、私の地域共生社会の実現に向けてのSNSの発信について触れていただきましたこと、心から感謝申し上げます。さて、基本的ビジョンについてですが、国では地域共生社会について、地域住民や地域の多様な主体が我が事として参画し、人や資源が世代や分野を超えて丸ごとつながることで、住民一人一人の暮らしと生きがい、地域を共につくっていく社会と定義づけております。これを受けて、本市では第4次沼津市地域福祉計画の基本目標において、共に支え合い、誰もが安心して元気にいきいき暮らせるまち、~育む、関わる、思いやる、「お互い様」の心でつなげる地域の福祉(しあわせ)~が、こちらが目指す姿であるとしております。また、果たすべき役割につきましては、健康や福祉の充実等による市民生活の満足度の向上であると考えております。
 残余につきましては、教育長等から答弁いたします。



○福祉事務所長(山内良太)

 分野横断型の相談支援体制の整備についてお答えします。
 相談内容の現状につきましては、健康・生活・困窮・虐待等の問題が絡む多問題ケースが年々増加傾向にあります。多問題ケースは、福祉や医療などの複数の制度にまたがるため、情報共有と支援の迅速化が課題であります。そのため本市では、多問題ケースへ迅速に対応することを目的に、重層的支援体制の整備を進めております。具体的には、重層的支援会議等を設け、全体像の把握や専門職等による支援計画の作成、関係機関との調整を行っており、多問題ケースだけではなく、ひきこもりなど、制度のはざまに置かれたケースへの対応力の強化も目指すものです。また、既存の相談窓口の連携につきましては、昨年度から定期的に連絡会議を開催しております。本年度は、重層的支援会議等を開催し、さらなる情報の共有を図っております。福祉部門以外との庁内連携に対する取組としましては、まずは市民と密接に関わりのある部署を中心に、問題を抱える方を福祉部門につなげるための研修会等を今年度実施してまいります。
 次に、地域の参加支援の推進についてお答えします。
 居場所の整備方針につきましては、既存の居場所や活動の場での受入れ対象の拡大を図るほか、新たな活動の場等の整備について、関係機関とともに検討してまいります。また、居場所づくりにおいては、市社会福祉協議会や自治会等の協力が欠かせないことから、これら団体に対し、参加支援等の周知・啓発を進めるほか、高齢者支援としての地域ケア会議や重層的支援会議等に参加していただくなど連携を深めてまいります。参加支援の内容につきましては、居場所等の提供をはじめ、見守り等の伴走支援、本人の意思や身体状況に応じた就労支援などが主なものと考えております。
 次に、地域づくりに向けたネットワークと協働体制の構築についてお答えします。
 現在市では、高齢者や子どもといった各分野に様々な協議体等を設置しております。これらの組織を活用して、分野を超えた地域課題の明確化と共有化を進めることで、ネットワークの拡充と地域課題への対応力向上を図ってまいります。
 次に、住民参加による支え合いの仕組みづくりと、多様な担い手育成についてお答えします。
 地域共生の推進に当たり、多様な担い手はそれぞれのスキルに応じて支援内容等が異なることから、身近で日常を支える層、課題に応じて資源をつなぎ整える層、そして、高い専門性で安全・安心を守る層といった整理を行い、適切な支援体制を構築してまいります。併せて、役割の可視化、相談窓口の明確化や手順の標準化などを進め、現場での着実な運用が図られるよう取り組んでまいります。また、ボランティアの育成及びその登録・管理につきましては、本市と市社会福祉協議会が取り組んでおりますが、今後は分野を超えた一体的な活用が可能となるよう地域ボランティアの研修内容の充実や活用のための体制整備を行ってまいります。
 次に、今後の取組についてお答えします。
 今年度から実施している支援が届いていない方などに対するアウトリーチ等を通じた支援や社会とのつながりをつくる支援について、さらなる対象者の把握や支援が必要なことから、市民や支援機関に対する周知に努めてまいります。市といたしましては、今後は相談や参加、地域づくりをそれぞれの支援において、各分野の支援機関がこれまで培ってきた経験等を生かし、分野を超えた一体的な運用を進め、誰一人取り残さない社会の実現に向け、取り組んでまいります。



○教育長(奥村 篤)

 小中学校の不登校対策についてお答えします。
 初めに、不登校児童生徒の現状ですが、令和6年度の不登校児童生徒数は、小学校は260人、中学校は306人で、令和5年度に比べ、小学校は3.3%、中学校は11.6%、それぞれ減少しております。近年の傾向としましては、小学校3年生までの低学年における不登校が増加しており、従来に比べ、低年齢化しているものと言えます。課題につきましては、要因として、家庭で抱える問題や学校生活における人間関係、学業のつまずき、身体の不調など様々なものが挙げられます。また近年では、無理に学校に行かなくてもよいと考える保護者が見られるなど、対応の複雑化や困難化が課題であります。
 次に、校内フリースペースについてお答えします。
 本市の児童生徒の中には、学校に行くことはできても、自分の教室には入れない子どももいます。中学校では、そのような生徒に対し、以前より相談室を設置し、対応しております。しかしながら小学校では、保健室や校長室、職員室等での対応になっていたことから、今年度より、児童が安心できる居場所をつくるため、余裕教室を活用して試行的に校内フリースペースを設置しているものです。取組の内容ですが、校内フリースペースでは支援員を配置し、児童が自身で決めた学習計画に沿って、自分のペースで学習することに対し、支援員がサポートする体制を取っております。所属学級での生活に不安を持っている児童が安心して自分のペースで学習を進めたり、生活のリズムを整えたりするなど、不安なく学校生活を送ることができる居場所となるよう努めております。課題としましては、学習内容によっては、周りから遊んでいると勘違いされやすいことや、支援員、利用児童と担任教諭との情報共有や打合せの時間が容易につくれないことなどがあります。教育委員会としましては、教職員や周りの児童も含め、学校全体で校内フリースペースの設置目的や多様な児童生徒への理解等が重要であると感じております。
 次に、今後の展開ですが、現在、試行的に設置している4校による利用状況を基に、定期的に児童のあらわれや運営上の課題等について協議しているところです。それらを踏まえ、全ての小学校への設置を視野に入れ、検討してまいります。



○19番議員(片岡章一)

 小中学校の不登校対策、校内フリースペースについて2回目の質問をいたします。
 校内フリースペースについては、全ての小学校での設置を視野に入れて検討していくとの答弁でした。私が調べている限り、少なくとも周辺市町ではまだ行われていない本市独自の真に子どもを中心とした不登校に対する支援であると認識しておりますので、ぜひ来年度で形にしていただきたいと願っております。校内フリースペースを広げていくに当たり、その実効性を高めるための体制整備が不可欠と考えます。現場に伺った際に感じた実施に向けての課題について、当局の見解を伺いたいと思います。
 まず感じたことは、支援体制についてです。校内フリースペースを安定的に運営するため、何よりも子どもたちに安心して通ってもらうには、児童生徒支援員の確保・育成、そして教職員との役割分担や連携体制の整備が重要になります。パイロット校では、支援員の配置時間が決められており、運営が午前中だけであったり、級外の先生が対応しておりました。また、これまで行ってきたフリースペース以外の支援員の業務内容や役割に影響を与えてはならないと感じます。さらに、子どもの接し方にも今以上のスキルが必要になると感じました。
 次に、環境整備についてです。さきの熱中症対策や、落ち着いて過ごせる静かな環境づくりなどフリースペースの機能を十分に発揮するためには、エアコンをはじめとした環境整備が不可欠です。さらに、子どもの状況によっては、学校からフリースペースまでの距離がハードルになる場合もあると思います。ハード面でも、いかに子どもたちが校内フリースペースに来やすい環境、過ごしやすい環境をつくることが重要です。こうした課題について、どのように対応していくのか、当局の見解を伺います。
 以上で私の一般質問を終わりにします。



○教育長(奥村 篤)

 お答えします。
 議員御指摘のとおり、支援員の人材育成や設置場所の環境整備についても大きな課題であると認識しております。今後、各校の利用状況等を検証する協議を通して、そうした課題についても情報共有し、全ての学校において、誰もが安心して学ぶことができる居場所となるよう努めてまいります。



○議長(梶 泰久)

 ここで一般質問に対する答弁者として、選挙管理委員会委員長職務代理者である戸野谷清選挙管理委員が出席いたしますので、しばらくお待ちください。
(選挙管理委員会委員長職務代理者 入場)
 9番 小泉宣子議員。



○9番議員(小泉宣子)

 通告に基づき一般質問いたします。
 学校教育について、市内小中学校における校外学習について質問いたします。
 まず、校外学習の充実に対する認識について質問いたします。
 校外学習とは、その名のとおり、学校の外で様々な体験学習の機会を得ることです。校外学習は、地域の農業や工場、公共施設、歴史的建造物の見学、遠足や修学旅行、自然体験、ボランティア体験など多岐にわたります。地域の史跡や博物館のような歴史的建造物の見学では、実物を見たり触れたりしながら、地域の歴史や文化の背景を学べます。このような校外学習を通して子どもたちは、教室で教科書を読んで想像するだけではなく、直接見て触れて感じ取ることや地域の人々と交流することで、より深い学びと理解を得ることができます。学校では、総合的な学習の時間等の中で、このような取組は行われていると理解しております。特に小学生の間に、机上の学びだけではない、学校外での学びをすることで自己肯定感の向上につながる、コミュニケーション能力を上げることにつながる、新たな学びの機会につながる、豊かな心を育むことができるとのメリットがあると言われています。
 そこで質問いたします。
 校外学習の充実に対する認識について伺います。
 次に、ラーケーション制度について質問いたします。
 まず、ラーケーション制度を本市で導入した場合に考えられる効果と課題に対する認識について質問いたします。
 ラーケーションとは、ラーニング(学習)とバケーション(休暇)を組み合わせた造語で、子どもが保護者と共に平日に学校外で体験や探求の学びを行う新しい制度です。この制度は、子どもが学校に登校しなくても欠席扱いにはならず、出席停止などと同様の扱いになり、事前に学校へ申請し、おおむね年間3日まで取得可能なものです。2023年9月に愛知県で導入され、全国に広がりつつあります。愛知県は土日に働く保護者が約2人に1人、祝日に働く保護者が約3人に1人との統計があり、休み方改革プロジェクトの一環として導入しました。保護者が土日に休めない家庭でも家族で過ごす時間を確保し、子どもが学校では得られない多様な学びを体験することを目的としています。具体的な活動例として、海や山での自然体験、レジャー、スポーツ、博物館や史跡・文化財の見学、美術館や演劇、コンサートなどの芸術鑑賞、大学や専門学校の見学などが考えられます。この制度により、保護者が心のゆとりを持って、家族とともに過ごす時間の確保にもつながることが予想され、家族の絆を深めることができると思います。それにより、最近では失われつつある家庭教育を補完する役割を果たすことになるとも考えます。また今後、働いている保護者にとって、社会全体がワーク・ライフ・バランスの改善として、有給休暇の取得促進が図られる方向性に向かうことが想定され、この制度を活用することで、子どもにとっては、多様な体験を通じた主体性や自主性の向上に資することが考えられます。加えて、これからの社会では、自ら問いを持ち、問題を発見し、課題を解決していく力が不可欠と言われています。また、別の見方をすれば、この制度が普及することで少しずつ観光需要の平準化が進み、施設の稼働率向上や従業員の働き方改革にもつながります。この制度は、単なる教育制度にとどまらず、地域の活性化にも貢献するポテンシャルを秘めていると言われています。その一方で、課題もあると言われており、新しいことを進めるには、効果ばかりではなく、課題を検証しておくことが重要です。事前に課題を想定しておけば、実際に導入したときにどのように対応すればよいのかということを準備しておくことができます。
 そこで質問いたします。
 本市でラーケーション制度を導入した場合に考えられる効果と課題に対する認識について伺います。
 次に、ラーケーション制度導入に対する認識について質問いたします。
 静岡県でも、このラーケーション制度導入のための実証事業が進められております。つい先日、静岡県知事は県内の市町と連携し、このラーケーション制度の導入を拡充していく方針を表明しました。また、磐田市では、いえたん磐田とのネーミングの下、今年度、実証事業を行っています。いえたん磐田とは、この制度の目的である家族で探究学習を行う日から、家族のいえと探求学習のたんを取って組み合せた造語です。課題を見つけ、場所や方法を考えて計画し、平日に校外を家庭や地域と共に体験したり、探求したりして、保護者等と共に学ぶことができる日としています。磐田市では、自ら問いを持ち、自分や他者と話したり、共に活動したりしながら試行錯誤を繰り返し、答えを見つけていくといった探求的な学びを取り入れた学習活動に力を入れております。その一環として、この学びを保護者等と一緒に行うことで、曜日や場所にこだわらず、家族のつながりを深めながら学ぶ時間を持てると考えたことから、導入に至りました。年度内に分散して3日取得することができますが、必ず取得しなければならないものではなく、取得するかどうかは児童生徒・保護者の判断です。昨年度の取得例の中には、家族で出かけるのはもちろんのこと、家族でゆっくり過ごす時間を持ち、今までとは異なる視点で話せたことで、視野を広げることができた。久しぶりに家族そろって朝食を取り、最近の児童生徒のことや家族のことについて話すことができたという例もあったそうです。これはとても有効な家族時間の過ごし方だと思います。また、裾野市では、子どもミライ議会で小学校児童から制度導入の要望があったことも重なり、9月議会で市議からの質問に対し、教育長より、来年度からラーケーション制度の導入を始めると答弁がありました。また、新聞にも報道がされたところです。
 そこで質問いたします。
 ラーケーション制度の効果と課題を踏まえた上で、実証事業も視野に入れながら、導入を検討していただきたいと考えますが、ラーケーション制度導入に対する本市の認識について伺います。
 次に、難病患者への支援について質問いたします。
 まず、本市における難病患者の現状について質問いたします。
 難病とは、一般的に原因がはっきり分かっていない、治療法が確立されていない病気のことを指し、正式には難病の患者に対する医療等に関する法律(難病法)に基づき定義づけされています。つまり、治すのが難しい、または長期間の治療やケアが必要な病気のことです。その中で、国が指定したものを指定難病と言い、認定されれば医療費の一部が公費で助成されます。もちろん、指定されていない難病もあると思いますが、ここでは、主に指定難病についてお聞きします。
 数年前に難病を患っている方から相談を受けたことがありました。その方は、生まれつきの障がいがありながら、さらに難病を発症したことで仕事ができなくなり、経済苦に直面していました。様々な相談に乗る中で、障がいへの周囲の無理解や理不尽な扱いを受けてきた社会に対しての反発などがあり、一言では言い尽くせないほどの思いを抱きながら人生を過ごしてきました。そのため、人と接することや外出に対しては消極的でした。その方のお話を伺いながら、障がいや難病を抱える方たちの苦労をかいま見たように思います。また、治る可能性の低い病気との闘いは、精神的にも肉体的にも想像を絶するものがあるとも感じました。
 そこで質問いたします。
 本市における難病患者の現状について伺います。
 次に、難病患者の社会参加促進に対する認識について質問いたします。
 厚生労働省の調査によると、難病患者のうち、障害者手帳を所持している方は59.5%で、この数字が示すように、難病を患っている方が全て障害者手帳を所持しているとは限りません。障害者手帳を取得するには、厚生労働省が示している対象疾病に該当し、身体の機能に一定以上の障がいがあると認定される必要があります。単に病名が該当するだけでは交付されず、医師の診断書と日常生活への影響の度合いが評価の対象です。障害者手帳を所持していれば、税金の控除や就労支援の利用、そして公共交通機関や各種施設での割引が受けられます。ところが、難病患者の方は障害者手帳の認定から漏れてしまうと、受けられる支援は障害者手帳を所持している方よりも少なくなってしまいます。そのような社会の仕組みの中で、重い病気を患いながら生活することは、筆舌に尽くし難いことだと思います。また、医療費の助成を受けるだけでは、難病を抱える方たちが支援を受けていると感じるにはまだまだ不足しているように感じます。前述の相談者のように、精神的にはなかなか前向きになれないことも理解できます。
 そこで質問いたします。
 難病患者の社会参加促進に対する認識について伺います。
 次に、難病患者に対する公共施設利用料減免に対する認識について質問いたします。
 先ほどのようなことを背景に、本年3月、静岡県では難病患者の方の社会参加促進を図るために、障がい者に対する施設利用料の減免を実施する県有施設において、難病患者が障害者手帳の所持者と同等のサービスを受けられるよう、県規則を一括改正しました。それに先立ち、県からも、市長会議・町長会議で県と同様の利用料減免の実施が働きかけられ、本年6月時点で35市町中、5市で難病患者に対する利用料減免が実施されています。つまり現在、市内の県有施設では、難病患者の方の施設利用料の減免は行われていますが、市有施設では行われていない状況です。政治の役割とはどのような状況の方でも社会の一員として尊重され、平等に社会参加し、自分らしく生きられるような包摂的な社会をつくることだと思います。
 そこで質問いたします。
 ぜひとも本市において、難病患者に対する市有施設の公共施設利用料減免をしていただきたいと考えますが、本市の認識について伺います。
 次に、誰もが投票しやすい環境整備について質問いたします。
 これまでも多くの同僚議員から、選挙における投票率向上に向けた施策や期日前投票の拡充などハード面についての質問がされてきました。私からは、投票所に行くことを促すようなソフト面の整備について質問させていただきます。
 現在、投票には幾つかの制度が適用されていますが、その中に郵便等による不在者投票という制度があります。これは身体に重度の障がいがあり、投票所に行くことが困難な人のために設けられた制度で、不在者投票管理者のいない場所、つまり自宅などで投票用紙に記載し、それを郵便等で選挙管理委員会に送る制度です。この制度による投票が認められる人は、身体障害者手帳を交付されている人や戦傷病者手帳が交付されている人のうち、障がいの程度が一定の要件を満たしている人、または介護保険の被保険者証を交付されている人で、要介護状態区分が要介護5の人です。この方法は、事前に市選挙管理委員会で郵便等投票証明書の交付申請手続をすることにより、郵便等投票が可能となります。生前、私の母が要介護5の認定を受けていたため、この制度を利用して投票していましたが、要件のハードルが非常に高く、申請手続等も煩雑で、家族の協力なしにはなし得ることができない方法だと思います。特に、要介護状態区分が要介護5の認定まではいかないまでも、投票所に行くことが難しい人はたくさんいると思いますし、要件緩和に関する声もたくさん聞いてきました。しかしながら、この制度は公職選挙法に基づく手続のため、国政においても我が党として改善を求めているところであります。
 そこで質問いたします。
 本市において、この制度により投票している人は恐らく少ないと推察いたしますが、直近3回分の選挙における郵便等による不在者投票の投票者数の実績について伺います。
 次に、コミュニケーションボード及び投票支援カードの活用について質問いたします。
 投票所に行くことが可能でも、ちょっとしたハンディキャップを理由に投票に行くことが億劫になっている人も多いと思います。そのような方々のために、最近では高齢者や様々なハンディキャップを持つ方が投票所で安心できるよう、投票所での質問や依頼をまとめたコミュニケーションボードがあり、それを導入する自治体が増えています。このボードを使えば発声が困難であっても、指さしでコミュニケーションを取ることが可能です。また、投票支援カードは、投票所内においてお手伝いが必要なときに対応してほしい内容をあらかじめ投票支援カードに記入しておき、投票所で係員に提示することで投票をスムーズに行うことができます。こちらもコミュニケーションボードと同様に導入する自治体が増えています。いずれの取組も多くの係員に見られ、とかく緊張しがちな投票所における心の負担に寄り添う取組だと認識しています。本市においても、令和5年4月の県議選より、いずれの取組も導入していると聞いており、早期の対応は評価いたしますが、市民の方にどれだけ浸透しているのか疑問に感じます。
 そこで質問いたします。
 コミュニケーションボード及び投票支援カードを実際に投票所においてどのように活用しているのか、また、どのように周知を行っているのか伺います。
 次に、投票用紙記入補助具の導入に対する認識について質問いたします。
 視覚障害などで投票用紙の候補者記入欄の枠線が見えづらい方のために、記入欄を分かりやすくする投票用紙記入補助具というものがあり、導入している自治体があると聞いています。これは、投票用紙を挟んで使用するプラスチック素材のケースです。記入欄に当たる部分を繰り抜き、枠に厚紙を貼り、黒いテープで囲っており、投票用紙をプラスチックの間に挟んで触ると記入する位置が分かるようになっているものです。これまで代理投票されていた方もこの投票用紙記入補助具を使い、御自身で候補者名等を書いて投票することができます。静岡県内では、浜松市や焼津市等が既に取り入れています。
 そこで質問いたします。
 この投票用紙記入補助具は、様々な不安軽減による安心できる投票所づくりの取組の一つと考えますが、本市での導入予定について伺います。
 以上で1回目の質問を終わります。



○市長(賴重秀一)

 本市における難病患者の現状についてお答えします。
 平成25年4月に障害者総合支援法が施行され、障がいのある人の定義に難病のある人が加えられたことから、沼津市障がい者計画においても、難病のある人について、身体障がい・知的障がい・精神障がいをはじめとした障がいのある人に含めることとしております。令和7年3月31日現在、本市における県の指定難病受給者証の交付人数は、1,518人となっております。また、障がい福祉サービス等につきましては、障害者総合支援法に基づき、指定難病受給者証を所持している人についても、障害者手帳を所持している人と同様に、必要と認められたサービス等を提供しております。
 次に、難病患者の社会参加促進に対する認識についてお答えします。
 本市といたしましては、難病のある人についても、地域社会とつながり、社会参加の機会が確保され、他の人々と共生していくことが重要であると考えております。そのため、市や民間団体が実施する事業やイベントを通して、障がいや難病のある人への理解を深めるとともに、障がいや難病のある人が地域社会へ参加する機会の創出に取り組んでいるところであります。その一方で議員御指摘のとおり、障がいのある人と難病のある人では、障害者手帳の有無により税金の控除や減免、公共交通機関の割引などに違いがあるのも事実ですが、国や県の動向に注視し、難病のある人の社会参加促進に寄与できるよう努めてまいります。
 次に、難病患者に対する公共施設利用料減免に対する認識についてお答えします。
 これまで指定難病受給者証を所持している人を対象とした本市施設の利用料の減免については、例えば市役所庁舎駐車場の駐車場料金の減免など、一部施設で実施しているところでございます。また、県の取組を受け、本年5月に実施した障害者差別解消法の庁内説明会において、各部署にその趣旨を周知したところでございます。今後は、現在、障害者手帳所持者のみを減免対象としている施設について、指定難病受給者証を所持している人も対象とした場合の施設利用料減免等の効果と影響などについて調査をした上で実施に向けて検討してまいります。
 残余につきましては、担当部長等から答弁いたします。



○教育次長(金子昭人)

 市内小中学校における校外学習についてお答えします。
 初めに、校外学習の充実についてですが、現在、本市では社会科や総合的な学習の時間などにおいて、地域の教育資源を積極的に活用し、多様な人々と関わる中で、自然・文化等に直接触れ、五感を働かせながら体験を重視した学びの機会を創出しております。校外学習は、授業で学んだ知識や技能等が社会の中でどのように活用されているかを見聞きしたり体験したりすることで、新たな課題の発見や学習意欲の向上につながるものと考えており、今後も積極的にその充実に努めてまいります。
 次に、ラーケーション制度についてお答えします。
 本市で導入した場合に考えられる効果と課題についてですが、最も大きな効果としては、各家庭において、児童生徒と保護者等が平日だからこそできる学校外での体験活動を一緒に考え、実行することで、主体的な学びや探求的な学びが促進できるものと考えております。課題としましては、保護者等の状況により、活用することが難しい家庭が生じることや、休んだ期間の学習保障の対応等において、教員の負担が増えることが挙げられます。
 次に、導入に対する認識ですが、現在においては、保護者からラーケーション制度と同様の理由により、児童生徒の欠席の申出があった場合には、通常の欠席扱いとして対応しております。導入につきましては、先ほど答弁しましたとおり、制度の活用が困難な家庭もあるなど課題もありますが、一部の学校における先行実施等の方法も考えられることから、静岡県をはじめ、他市等先進事例の動向を注視し、慎重に検討してまいります。



○選挙管理委員会委員長職務代理者(戸野谷清)

 誰もが投票しやすい環境整備についてお答えします。
 まず、選挙における郵便等による不在者投票の利用状況についてですが、直近3回分の投票者数の実績は、令和7年7月の参議院議員通常選挙で選挙区・比例区共に18人、令和6年10月の衆議院議員総選挙で小選挙区・比例区が21人、最高裁判所裁判官国民審査が19人、令和6年5月の静岡県知事選挙で15人でございました。
 次に、コミュニケーションボード及び投票支援カードの活用についてですが、コミュニケーションボードは、現在、全ての期日前投票所及び当日投票所で備えており、必要に応じて活用しております。また、投票支援カードにつきましても、求める支援をあらかじめ記入できるよう、市のホームページに記入様式を掲載しております。いずれの取組も令和5年4月の静岡県議会議員選挙での導入時に、市内障がい者団体に対し、案内及び会員への周知を依頼したほか、市のホームページや選挙ごとに発行する啓発紙しろばらへの掲載などにより、周知を行っております。併せて、投票事務従事者に対する説明会においても、コミュニケーションボードの利用や投票支援カードの提示があった際の対応について説明を行うなど、投票に不安を持つ方に配慮した投票所運営に努めております。
 次に、投票用紙記入補助具の導入に対する認識ですが、本補助具は、投票用紙の枠線が見えづらい人にとって不安解消の一助になるものと考えております。県内の幾つかの自治体で導入していることも承知しており、本市での導入につきましても、検討してまいります。



○9番議員(小泉宣子)

 先ほどの学校教育について、ラーケーション制度導入に対する認識についての御答弁で、一部の学校における先行実施等の方法も考えられるとのことでした。ぜひ静岡県をはじめ、他市等先進事例の動向を注視し、慎重かつ前向きに検討していただきたいと思います。
 誰もが投票しやすい環境整備について、コミュニケーションボード及び投票支援カードの活用について、2回目の質問をさせていただきます。
 コミュニケーションボード及び投票支援カードの活用や周知の状況については確認できました。しかしながら、このような支援が必要な方々が投票しに行こうと思っていただくためには、投票所に出向いてから知るのではなく、事前にこのようなツールがあるということを知っていることがとても大切だと思います。そのことが投票所に足を運ぶ後押しにもなると考えます。
 そこで質問いたします。
 ハンディキャップを抱えていても、投票所に行けば投票ができるという不安を取り除くための取組を事前に周知する方法について、もっと力を入れるべきと考えますが、当局の認識について伺い、私の質問を終わります。



○選挙管理委員会委員長職務代理者(戸野谷清)

 コミュニケーションボード及び投票支援カードの活用についてお答えします。
 投票に困難を感じる方が投票に行くことをためらったり、投票所で不安になったりしないためにも、このような支援があるということを投票前に知っていただくことは大切であると考えております。選挙管理委員会としても、選挙広報紙しろばらをはじめとする様々な広報手段の活用や関係団体のお力もお借りしながら、より多くの方に届く分かりやすい周知に引き続き努めてまいります。



○議長(梶 泰久)

 ここで選挙管理委員会委員長職務代理者は退席いたします。
(選挙管理委員会委員長職務代理者 退席)
 引き続き一般質問を行います。
 3番 大川敬太郎議員。



○3番議員(大川敬太郎)

 通告に基づき一般質問をさせていただきます。
 本市保有の資産・設備のさらなる活用についてというテーマで伺っていきたいと思います。性質上、防災用・災害復旧用の用途の事例・質問が多くなりますが、大きく資産全体に対する考えを伺ってまいります。
 本市はこれまで、防災・減災に向けた設備整備や公共施設の管理、インフラの維持など、行政が保有する多様な資産を適切に運用し、市民生活の安全・安心の確保に努めてこられました。こうした行政財産は、災害時に必ず稼働しなければならない重要な装備である一方で、災害対応用の資産は平時にはほとんど使われず、結果として活用されていないと感じられる場面もあります。このような中、本年身近であった事例として、2点紹介したいと思います。本年8月、記録的な猛暑に加え、7月後半から雨が全く降らないという日が続いている中、本市大平地区において、名産品である地元のブランド米、するがの極も作っている田んぼに水が回っていないという事態が発生しました。通常使用している揚水ポンプに不具合があったことも要因ではありますが、ポンプ小屋は国交省の堤防工事予定地と隣接している関係から、抜本的な修繕ができないという状況にありました。そこで地元から本市が所有する水害発生時用の排水ポンプを活用し、狩野川から水を上げられないかという話がありましたが、そもそも目的外使用となるため、万が一の際の責任の所在等の問題がある中で、活用に向けて調整し、担当課が現地を確認した結果、ポンプの形状やホースの長さの都合上、今回の場所では対応が困難であったこともあり、残念ながら本ポンプを活用することはできませんでした。結果としては、担当課にも協力をいただきながら、地元水利組合が専門業者に仮設のバイパス設置工事を発注することで、水路に水を送ることができ、本年のするがの極を含む新米は例年並みの品質・収量のものができたと伺っています。もう一つは近隣市町、お隣の長泉町の事例です。本年9月、台風が本市にも接近したときのことです。畜産と野菜栽培等に使用している用水路の揚水ポンプに落雷によるものと見られる故障が発生し、特に畜産、牛の飲料用の水が枯渇するという事態が発生しました。以前に不具合が発生したときにはすぐに復旧ができたそうですが、このときは復旧ができず、農業・畜産業への影響、牛の命が心配される中、町長からの指示により、すぐに町所有の災害用給水車を出動させ、水路に水を流すことができたというお話を伺っています。全国に目を向けますと、行政が保有する資産を防災に限定せず、平時にも積極的に活用するという取組が徐々に広がっています。例えば、兵庫県猪名川町や愛知県東郷町では、災害用の非常用キッチンカーを地域イベントや食育事業で平時利用し、食品ロス削減にもつなげています。兵庫県西宮市では、津波避難タワーを学校教育や防災学習の場として活用し、維持管理・点検の質向上にも寄与しています。また、徳島県神山町では、普通財産となった廃校や旧施設を地域企業のサテライトオフィスとして活用し、交流人口や雇用創出に結びつけています。こうした事例に共通するのは、行政が保有する財産をコストではなく、地域の資源(リソース)として捉え直す視点であります。そして、この資産をどう位置づけるかという議論には、もう一つ重要な意味合いがあると思います。それは行政内部の業務の横断、横の連携という課題です。行政という組織は本市に限らず、多くの自治体で縦割りになりがちであり、所管の違いによって制度運用や判断基準が異なることが、時に柔軟な対応を阻害する要因となっています。防災部局、産業部局、農林水産部局、教育委員会、さらには財務・管財部門など、資産の所管が細かく分かれていることで、潜在的に生かせるはずの行政財産が部局間の調整の不足によって、十分に活用されていないケースもあり得ると考えます。一方で本市におきましては、行政財産・普通財産などといった区分により、取得の経緯や活用範囲、目的外使用の可否、寄附や売却の制限などが異なり、活用検討に際して一定の制約があると伺っています。しかし市民からは、農業・水産業・商工業の現場で市の機材や空間が使えたら助かる。公共が持つ資産をもっと地域のために活用できないかという声も少なくありません。災害復旧用資産・設備の平時稼働は、点検・維持管理の質向上にもつながるだけでなく、地域産業の支援や新たな交流人口の創出といった地域振興にも資する可能性があります。また、市有地・廃校・旧施設跡地などの普通財産についても、活用余地があれば、地域ビジネスや市民活動の活性化に寄与できる余白を持っています。
 そこで今回は本市の行政財産・普通財産などの現状と活用状況を改めて整理し、防災と地域振興の双方の視点から、市有財産をより柔軟かつ横断的に生かす方策という観点から質問をさせていただきます。
 まず大きく一つ目に、市有財産の利活用の状況と課題を伺います。
 市有財産の目的外使用・貸付け等の具体的な活用事例についてということで、目的外使用をはじめ、未利用市有地や旧施設の普通財産の貸付けや売却など、既に行っている具体的な活用事例をお示しください。
 二つ目に、平時活用するためのルールと手続について伺います。
 行政財産の目的外使用許可の基準や手続、使用料徴収、長期的・継続的な活用など、制度面でどのような改善が必要と考えるか伺います。
 三つ目に、行政財産の用途廃止及び普通財産への引継ぎに係るルールと手続について伺います。
 用途廃止に当たり、必要な内部基準、判断ルール、議会の議決の必要性、第三者提案、民間活用提案の整合など幅広い利活用を進める上で検討すべき事項をお示しください。
 次に大きく二つ目として、災害用として整備された市有財産の平時における利活用の可能性について伺ってまいります。
 事例にも挙げたような排水ポンプ、津波避難タワー、防災倉庫にある発電機や外部照明、チェーンソーなどの機器、他市町で行われているキッチンカーなど、現在導入していないものも含め、災害時用の市有財産は防災目的に加えて、農業・漁業振興、観光・商工振興、地域行事、教育など幅広い分野での活用が可能であると考えますが、どのような可能性があると当局として考えるか伺います。
 次に、災害用の設備等を平時利用する場合、点検・維持管理の質向上、技術者育成、地域との協働、市民防災力の強化などの副次的な効果についても、併せてどのように考えるかお示しください。
 最後に、地域等で活用するための協定や保険加入等リスク分担についてお伺いします。
 平時利用中に災害が発生した場合の速やかな返還、復旧ルール、代替機材の確保、民間との協力等のバックアップ策、平時利用が災害対応の妨げにならないための工夫など災害対応と平時の利活用を両立するための考え方を伺い、1回目の質問を終わります。



○財務部長(秋山幸宏)

 市有財産の利活用状況と課題についてお答えします。
 初めに、市有財産の目的外使用・貸付け等の具体的な活用事例についてですが、行政財産の目的外使用の具体例としましては、余剰スペースの有効活用を図るため、多くの施設で飲料の自動販売機を設置しているほか、市庁舎では金融機関や福祉団体の店舗などに活用しております。また、普通財産の活用事例としては、現在、旧内浦小学校の屋外プールを活用した海ぶどうの養殖事業や、国民宿舎伊豆戸田荘跡地で計画中のミュージアムなど、提案型公民連携制度による民間主体の新たな事業展開を図っております。そのほか、行政目的による活用を終えた普通財産の土地や不要となった自動車等の備品で資産価値の残るものは入札による売却処分も行っております。
 次に、市有財産を平時活用するためのルールと手続についてですが、行政財産の目的外使用許可は、その用途または目的を妨げない限度において許可しており、許可の期間は原則として1年以内とし、使用料は固定資産税評価額などに基づく適正な額を算出して定めております。許可の期間満了後も再度申請して許可を得れば、継続的な使用が可能であり、また、使用料の減免については、公共的団体等が公益事業の用に供する場合などは対象となります。使用許可に当たっては、地方自治法や沼津市行政財産の目的外使用に関する条例に基づき適切に運用しており、法令の範囲内において、空きスペース等のさらなる有効活用に努めております。
 次に、行政財産の用途廃止及び普通財産への引継ぎに係るルールと手続についてですが、市道は道路法、また、学校や公園などの重要な公の施設は、沼津市議会の議決に付すべき公の施設の廃止または長期かつ独占的利用に関する条例で、それぞれ議会の議決を経るなどの廃止手続を規定しております。また、里道や水路敷はそれぞれの所管部署で内部基準を設け、その機能を失った場合などには、用途廃止の事務手続を行っております。用途廃止後の普通財産は、庁内他部署で利用意向を確認し、利用が見込まれない場合には売却や貸付けを行うことになりますが、一定規模の財産については、提案型公民連携制度による対話型市場調査で幅広い提案を受け付け、地域の発展に寄与する活用を進めているところであります。



○危機管理監(沼上義文)

 災害用として整備された市有財産の平時における利活用の可能性についてお答えします。
 初めに、農林水産業をはじめとした地域産業の振興や地域活性化に向けた活用についてですが、防災用の市有財産は、災害時の確実な稼働を最優先として整備しており、故障による支障は避けなければならず、原則として平時利用は想定しておりません。
 一方で、防災倉庫内の資機材につきましては、防災訓練等を通じて住民の皆様に実際に触れていただき、用途や使い方を理解していただくために活用されております。また、津波避難タワーや築山につきましては、住民や観光客の皆様が景観やウオーキングを楽しむ場として利用されております。
 次に、平時における利活用で得られる副次的な効果についてですが、防災倉庫の資機材を訓練時に活用することで、故障の早期発見や自主防災組織等の人材育成に寄与することが考えられます。また、津波避難タワーや築山につきましては、日常的に利用することで住民が避難場所や動線を認識し、災害時の迅速避難につながるものと考えております。
 次に、平時における利活用をするための協定や保険加入等のリスク分担についてですが、訓練等は、保険加入の下、安全に配慮して実施しておりますが、現時点では、平時利用を前提とした協定や保険加入は行っておりません。今後、平時利用を検討する場合には、災害対応の妨げにならないよう、整理すべき課題がありますので、他市町の事例も参考にしながら調査研究してまいります。



○3番議員(大川敬太郎)

 答弁ありがとうございます。
 本市所有の設備・資産についての詳細並びに当局の考え方について理解できました。そもそも、公共施設を含む市有財産は、市役所の持ち物ではなく、市民の財産であるという考えが必要であり、その上で、行政財産や普通財産を特定の目的だけの資産としてではなく、地域の価値を生み出す資源として最大限生かしていく方針が必要ではないかと考えます。また、地域振興・産業振興等も目的に加えながら資産を活用することに関して、今後導入する設備に対しても組織横断的な体制で活用方法を検討し、実際に市民のために使用していくことが重要であると感じています。今後、この件に対してどのようなお考えをお持ちかお伺いし、私の質問を終わります。



○市長(賴重秀一)

 本市保有の資産・設備の活用方針についてお答えいたします。
 市有財産につきましては、おのおのの目的を持って保有しているものであり、その目的や法令に基づいた運用が求められております。一方で、市有財産を新たな価値を生み出す資源として、市民の皆様のために有効活用していくことは、重要なことであると考えているところでございます。先ほども議員からお話をいただきましたように、大平地区におきます、我々沼津市にとっては大切な地域のブランド米であります、するがの極の育成を守るためのアイデア・取組であったり、長泉町における実例もある意味においては、柔軟な活用方法の一つであると考えているところでございます。このようなことから、市有財産については本来の目的を果たしつつ、法令の範囲で可能な限り柔軟な活用方法を検討し、市民の皆様が有効かつ効果的に活用できるように努めてまいります。



○議長(梶 泰久)

 休憩いたします。
午前11時23分 休憩
───────────────
午後 1時18分 再開



○議長(梶 泰久)

 休憩前に引き続き会議を開きます。



○議長(梶 泰久)

 ここで御報告いたします。
 教育長から、療養のため、早退いたしたい旨の届出がありましたので、あらかじめ御了承願います。
 以上で、報告を終わります。



○議長(梶 泰久)

 引き続き一般質問を行います。
 18番 山下富美子議員。
 複合方式による質問となりますので、持ち時間は午後2時19分までとなります。



○18番議員(山下富美子)

 長期財政に関する試算の検証と今後の財政運営についてです。
 歳入及び歳出の主要な項目における検証と認識について。令和5年2月に公表された長期財政に関して、試算策定時との比較は何に基づいた見通しなのか。令和5年、6年と比較したときの乖離とその要因について伺います。
 次に、一般財源の8割以上を占める市税、地方交付税の動向について伺います。
 市債と公債費の動向。主に、投資的事業に伴う市債と償還に関わる公債費の動向について。
 扶助費の動向。高齢化に伴う社会保障費の増加。
 次に、投資的経費の動向。大型事業や老朽化対策における普通建設事業費について。
 次に、特別会計及び企業会計の繰出金の動向です。
 公共施設マネジメント計画との整合性の検証です。沼津市公共施設マネジメント計画では、改訂版は令和4年3月とされています。しかし、その計画の試算は平成25年の平米単価で試算されています。物価高騰の今、現状との乖離が大きくなっていないでしょうか。その主なものとして新中間処理施設と庁舎。現状との乖離の大きさをどのように検証されているでしょうか。
 次に、外部環境の変化が主要事業に与える影響。
 物価高騰。昨今の物価高騰、特に投資的事業や施設の維持管理にどの程度影響を与えているのか。長期財政計画時の試算と比較した増加額の影響について伺います。
 人口減少です。沼津市が根拠としている人口ビジョンの人口推計と現状との乖離が与える減収や担い手不足への影響。
 財政運営上の総合的な判断と今後の取組。
 国の財政が与える影響。国の中長期の財政に関する試算は幾つか出されています。国は社会保障費の増大と多額の借金という構造的な課題に直面しています。国の財政健全化策が、地方交付税や国庫支出金の見直しなどを通じて市に与える影響をどのように分析し、これに備えるための対応について。
 次に、県の財政状況が与える影響。県の財政状況はもう財政危機宣言というレベルまで行っているという強い危機感を示しています。大型事業にも暗雲が立ち込めています。県事業である沼津市の高架化事業についての影響を伺います。
 健全財政を保持するための総合的な判断。人口減少、物価高騰、公債費の増加、社会状況といった複合的なリスクに対し、市として健全な財政を保持するための総合的な判断として何を最優先課題とするのか。
 今後の取組。新たな財政計画と市民への説明責任について。
 以上、1回目の質問です。



○財務部長(秋山幸宏)

 沼津市長期財政に関する試算の検証と認識についてお答えします。
 令和5年2月策定の沼津市長期財政に関する試算は、30年間という長期の財政状況を試算するに当たり、歳入・歳出ともに沼津市まち・ひと・しごと創生人口ビジョンに基づく人口減少率や策定時点で明らかにされた制度改正等を見込む一方で、不確定な経済成長率や物価上昇率、制度改正等は見込まない条件の下、作成した試算であります。このような条件下で策定した沼津市長期財政に関する試算と令和5年度、6年度決算額との比較について、初めに、市税、地方交付税の動向についてお答えします。
 市税収入は試算では、令和5年度は約338億円、令和6年度は337億円、決算額は、令和5年度は約344億8000万円、令和6年度は定額減税の影響約8億円がないものとして考えた場合349億1000万円で、個人市民税における課税客体の増加や法人市民税における法人収益の増加などから、決算額は見込みを上回る状況であります。地方交付税は、試算では令和5年度は約29億円、令和6年度は26億7000万円。決算額は、令和5年度は約37億円、令和6年度は44億円となっており、地方の財政需要の増などから、決算額は見込みを上回る状況であります。
 次に、市債と公債費の動向についてお答えします。
 市債の発行額は試算では、令和5年度は約66億1000万円、令和6年度は85億5000万円、決算額は、令和5年度は約56億5000万円、令和6年度は69億3000万円となっております。公債費は、試算では令和5年度は約67億5000万円、令和6年度は65億5000万円、決算額は、令和5年度は約67億1000万円、令和6年度は64億1000万円となっており、各事業の事業進捗や事業費の精査などにより、ともに決算額は見込みを下回る状況であります。
 次に、扶助費の動向についてお答えします。
 扶助費は、試算では令和5年度は約183億6000万円、令和6年度は184億8000万円、決算額は、令和5年度は約225億3000万円、令和6年度は232億3000万円で、策定時点では見込んでいない国の制度改正や物価高騰に対応する施策などにより、決算額は見込みを上回る状況であります。
 次に、投資的経費の動向についてお答えします。
 投資的経費は、試算では令和5年度は約113億6000万円、令和6年度は166億6000万円、決算額は、令和5年度は約109億3000万円、令和6年度は155億2000万円で、各事業の事業進捗や事業費の精査などにより、決算額は見込みを下回る状況であります。
 次に、特別会計及び企業会計の繰出金についてお答えします。
 繰出金は、試算では、令和5年度は約108億7000万円、令和6年度は107億3000万円、決算額は、令和5年度は約115億7000万円、令和6年度は124億2000万円で、病院事業会計への経営支援の増加などにより、決算額は見込みを上回る状況であります。
 次に、沼津市公共施設マネジメント計画との整合性の検証についてお答えします。
 新中間処理施設や市庁舎などの改修・更新コストは、総務省が示した公共施設等更新算出ソフトで用いている平成25年の基礎単価に基づいております。建築単価はこの10年間で上昇しており、公共施設マネジメント計画に用いた単価と実際の建設コストに乖離が生じているものと認識しております。
 次に、物価高騰や人口減少など外部環境の変化が今後の主要事業に与える影響についてお答えします。
 まず、物価高騰の影響ですが、投資的経費につきましては、毎年度予算編成において予算化する事業費の精査や財源の見直しなどを行っているところでありますが、建設コストは国土交通省と建設物価調査会が公表している建設資材物価指数では、長期財政試算策定時点の令和4年3月から直近の令和7年10月時点で、約15%の増となっております。
 次に、人口減少の影響ですが、本市がホームページで公表している人口は住民基本台帳であり、沼津市まち・ひと・しごと創生人口ビジョンは、国勢調査人口を基にしている違いや、ビジョンの基準日が10月1日である差はありますが、令和7年4月時点の本市の人口は、18万4563人で、ビジョンの推計人口に対し、約600人の減と下回る一方で、主に担い手となる生産年齢人口は10万6806人で、ビジョンの推計に対し、2,800人の増と大幅に上回っております。歳入の根幹である市税収入は、さきに答弁したとおり増加しており、また生産年齢人口は推計に比べ増加していることから、現状、急激に担い手が不足するような状況にはないと認識しております。
 次に、国の財政が本市に与える影響についてお答えします。
 国の地方財政支援につきましては、毎年度地方財政計画で示されますが、現時点で国が大きな制度改正を検討しているという情報はないことから、地方自治に必要な財源につきましては、国と地方との役割分担において引き続き保障されるものと認識しております。
 次に、健全財政を維持するための総合的な判断についてお答えします。
 限りある財源の中、市民の安全・安心を守る各種施策や生活を支える福祉などの施策に取り組むとともに、将来に向け、子育て支援や都市基盤の整備、地域経済の活性化に資する企業立地支援や交流人口の拡大など地域の創生に必要な各種施策を推進し、将来的な税収を確保する好循環を生み出していくことが重要であり、これにより、持続可能性を高め、健全な行財政運営を進めてまいります。
 次に、新たな財政計画の策定予定についてお答えします。
 長期財政試算は作成時点での財政状況を示したものであり、今後の個別施策の判断に用いるものではありませんが、市債残高や内部留保資金の状況、実質公債費比率などの財政指標について、各年度において試算と決算とを比較していくことは、健全な財政運営を行っていく上で重要であると考えております。新たな財政計画につきましては、過去の決算状況を踏まえるとともに、国の今後の政策や税制改革、社会情勢など、本市に与える影響も見定め、見直す条件や期間なども検討した上で適切な時期に策定・公表してまいります。



○沼津駅周辺整備部長(橋本大介)

 県の財政状況が本市に与える影響についてお答えします。
 県の財政状況に関する報道があることは承知しておりますが、鉄道高架事業を含む沼津駅周辺総合整備事業は、県東部の主要事業として事業の必要性・重要性を考慮し、引き続き推進するよう県へ要望してまいります。



○18番議員(山下富美子)

 1回目の答弁で、長期財政試算は人口ビジョンで作成したという中で、2回目以降の質問をします。
 まず、市税の動向です。長期的に人口減少が進むという根幹が変わらない中で、現状の個人市民税、法人市民税の増加とありますが、具体的にはどのような要因で増加しているのでしょうか。



○財務部長(秋山幸宏)

 お答えします。
 令和5年度、6年度におきましては、コロナ禍から徐々に景気が回復し、企業活動も活発となったことから、雇用に伴う納税義務者数や個々の所得が増加し、また、企業収益も増加したものと考えております。



○18番議員(山下富美子)

 答弁で納税義務者数が増加したと言いますが、具体的には個人事業者などの普通徴収は増え、給与所得者の特別徴収は減り、年金者の特別徴収は増えています。経年的に見れば、納税義務者数は増加傾向にはありません。この市民税の増加は今後も持続可能であると認識されているのでしょうか。



○財務部長(秋山幸宏)

 お答えします。
 個人市民税や法人市民税は、主に社会情勢や景気動向のほか、税制改正によって影響を受けるものであり、今後の動向について、現時点で正確に見込むことは難しいものと考えております。



○18番議員(山下富美子)

 今後の動向について見込むことは難しいということでしたが、この20年間で見ていきますと、市民税も市税も年々減少しています。今後も人口減少や高齢化を背景に、その伸びは期待できないのではないでしょうか。お伺いします。



○財務部長(秋山幸宏)

 先ほど答弁したとおりになりますが、個人市民税・法人市民税は、主に社会情勢や景気動向のほか、税制改正によって影響を受けるものであり、今後の動向について現時点で正確に見込むことは難しいと考えております。



○18番議員(山下富美子)

 確かに今後の動向は難しいんですけれども、長期的なスパンで見るとよく見えるんですね。制度改正は単発的にあったとしても、長期的に見れば、この人口減少や高齢化という時点において、推察はできるかと思います。
 次に、市債と公債費の動向について伺っていきます。
 従来、返済額以上に起債、借入れを起こさないという財政運営上の不文律、ある意味、健全性を維持してきたと思っています。しかし、長期財政試算において、構造的に転換し、起債額が償還額を上回ることを容認した政策的な判断とは何でしょうか。



○財務部長(秋山幸宏)

 お答えします。
 市債の発行額につきましては、従来から公債費以下とするという考えはなく、主に大型事業の進捗等により増減するものと認識しており、原則を転換したということではありません。



○18番議員(山下富美子)

 今後、特定の大型事業の実施を最優先すれば借入れは増加します。借入れが増加すれば、返済額は増加します。しかし問題なのは、今後大型事業の本格化により、人口減少に伴う税収基盤の縮小という構造的な課題が起きます。この一般財源の縮小と大型事業が進んでいくと、公債費の増加が重なります。将来的に義務的経費が増加するので、財政の硬直化が加速し、行政サービスの維持が困難になるリスクへの認識はあるのでしょうか。



○財務部長(秋山幸宏)

 お答えします。
 人口減少は市税収入減少の要因の一つとなるものですが、社会情勢や景気動向に、より影響を受けるものと認識しております。今後本格化する大型事業の実施によって、一時的に市債残高は増加しますが、長期財政試算ピーク時におきましても、国の財政判断指標を下回ると見込んでおります。現時点で市債残高や公債費比率などの数値は、長期財政試算における見込みを下回り、決算での指標は試算値よりよい数値であります。引き続き、予算編成に際しては、予算化する事業費や財源の精査などを行うとともに、毎年度決算時において、財政指標等の状況などについて検証を行い、健全な財政運営に努めてまいります。



○18番議員(山下富美子)

 先ほども制度改正や物価上昇率は見込まない長期試算に基づいて、健全財政化指標の判断をするということは、非常に不確かなことではないかと思っています。長期試算の信頼性が本当にあるのか、併せて検証を行っていきます。
 扶助費の動向ですけれども、答弁では、見込みより増加した理由について、高齢化に触れていませんでしたけれども、当然高齢化が進めば社会保障関連費は増加します。長期財政試算は、人口ビジョンの減少率を基に試算したと言いますが、現状は、令和5年度は試算よりも42億円の増、令和6年度では48億円の増と、この乖離をどのように分析し、今後の推計に反映させていくのでしょうか。



○財務部長(秋山幸宏)

 お答えします。
 高齢世代の状況につきましては、令和7年4月時点の本市の65歳以上の人口は6万762人で、沼津市まち・ひと・しごと創生人口ビジョンにおける推計に対し636人の増、75歳以上の人口は3万5557人で、推計に対し194人の減となっており、試算の前提となる沼津市まち・ひと・しごと創生人口ビジョンと現状との間に大きな乖離はありません。扶助費の増加は、主に国の制度改正や物価高騰に対応する施策によるものであり、その財源には国の補助金や地方交付税も措置されます。現時点では新たに長期財政試算を行う予定はありませんが、国の制度改正の動向に注視し、新たな財政計画を策定する際は本市に与える影響を見込んでまいります。



○18番議員(山下富美子)

 人口ビジョンと現状に大きな乖離はないと答弁されましたけれども、65歳以上が636人減る状況は、七、八年前の人口状況なんですね。なぜ一、二年でこんな乖離があるのか。毎年、高齢化率を基に試算していれば、これだけの乖離が出るとは思いません。
 さて、扶助費の動向ですけれども、長期財政試算の令和5年度、令和6年度の扶助費より、現状は40億円以上の増加です。推計人口より65歳以上が多かった、扶助費は試算より多かったという、この乖離の大きさは、長期財政試算上問題はないと言えるのでしょうか。



○財務部長(秋山幸宏)

 先ほども答弁しましたが、扶助費の増加は主に国の制度改正や物価高騰に対応する施策によるものであり、その財源には国の補助金や地方交付税も措置されております。



○18番議員(山下富美子)

 扶助費の動向が、国の制度改正や物価高騰に左右されるということなんですが、沼津市が出している現状と課題の人口・世帯・高齢化の推移の中でまとめて課題に挙げています。人口減少と少子高齢化の進展などにより、税収の減少や社会保障に関わる扶助費が増大することが懸念されています。扶助費の増加は、やはり高齢化等で社会保障費が増えるから、非常に懸念されているというようなことが沼津市の財政分析上、現状と課題について掲載されています。
 次に、投資的経費の動向です。
 普通建設事業の決算は見込みを下回ったということですが、長期試算において、大型事業や施設の更新によって事業費が増加する中で、これに充当する一般財源が減少傾向にあるという構造的な問題に対して、当局はどのように分析していますか。



○財務部長(秋山幸宏)

 お答えします。
 投資的経費のうち、国庫補助事業においては、平成22年度に創設された社会資本整備総合交付金や令和2年度に創設された都市構造再編集中支援事業費補助など、パッケージ内での流用が可能で、柔軟な対応が可能な補助制度の活用によるものであります。また、市単独事業においても、平成25年に創設された緊急防災・減災事業債や、令和元年に創設された緊急自然災害防止対策事業債など、高い充当率でかつ交付税措置のある財政上有利な地方債を活用して事業を進めるなど、一般財源の縮減に努めた結果であると認識しております。



○議長(梶 泰久)

 質問してください。



○18番議員(山下富美子)

 答弁にあった防災・減災、国土強靱化のための5か年加速化対策など有利な事業債ですけれども、その期間は設定、延長されてきた経緯がありますが、いつまで続くのか分からないという懸念があります。答弁では有利な起債をすることで、一般財源の縮減に努めたということですが、国庫補助の裏負担として起債が100%で事業ができてしまうと、その年度の一般財源の支出は大幅に抑制することができるわけです。ただ、義務的経費が増加すると、普通建設事業費に充当する一般財源にしわ寄せが来るので、有利な起債をせざるを得ないということが要因の一つではないでしょうか。



○財務部長(秋山幸宏)

 起債の借入れにつきましては、なるべく市の負担が減るよう交付税措置のあるものを借り入れるという方針でおります。



○18番議員(山下富美子)

 実際、限られた一般財源が普通建設事業に充てる充当率が低くなっているのは確かです。普通建設事業を20年ぐらいのスパンで見ますと220億円をピークに減少していると。令和6年は150億円。また一般財源はピークの64億円から年々減少し、今はその半分です。それとは対照的に土木債は10億円から、3倍から4倍に増加しているのは、起債に頼らざるを得ない現状の表れとも言えます。その起債が有利だからどんどん事業を進めていきたくても、先ほど申しましたけれど、有利な起債は、時限的なものであるということを指摘しておきます。
 次に移ります。特別会計及び企業会計への繰出金の動向です。
 この繰出金は、一般会計の実質的な義務的経費となり、一般会計の経常収支比率を押し上げる要因にもなります。令和6年度の繰出金が試算よりも16億円増加したことを踏まえると、一般会計の経常収支比率をどの程度悪化させると試算していますか。



○財務部長(秋山幸宏)

 お答えします。
 繰出金が増加した要因は、主に病院事業会計の経営支援の増加によるものでありますが、追加の経営支援につきましては、決算統計のルール上、臨時的な経費となっており、本市の経常収支比率を引き上げる要因とはなっておりません。



○18番議員(山下富美子)

 臨時的な経費は、経常収支比率の算定には入らないので悪化はないと。では、特別会計への法定繰出金について、国保の被保険者は減っていますが、後期高齢者の被保険者が増え、繰出金が増加しています。この状況は、今後高齢化が進むと経常収支比率の悪化につながっていく要因の一つだと思われますが、いかがでしょう。



○財務部長(秋山幸宏)

 正確な答弁といたしたいので、お時間をいただきたいと思います。



○議長(梶 泰久)

 答弁調整のため、しばらくお待ちください。
 ただいま18番 山下議員の質問の途中ですけれども、答弁調整のため、しばらく時間をいただきます。お待ちください。
 ただいま18番 山下議員の質問の途中ですけれども、答弁調整に時間がかかりそうなので、ここで一旦休憩いたします。
 休憩いたします。
午後 1時53分 休憩
───────────────
午後 2時33分 再開



○議長(梶 泰久)

 休憩前に引き続き会議を開きます。



○議長(梶 泰久)

 引き続き、18番 山下富美子議員の質問に対する答弁を伺います。
 なお、18番 山下富美子議員の持ち時間は午後3時0分までと変更いたします。



○財務部長(秋山幸宏)

 貴重なお時間をいただき申し訳ございませんでした。正確な答弁をするに当たり調整が必要なため、お時間をいただきました。
 改めて答弁いたします。
 経常収支比率に算入する特別会計への繰り出し基準額について、令和5年度と6年度の決算を比較すると、国保特会へは約2,500万円、後期特会へは約2億6000万円、介護特会へは約1億3000万円それぞれ増となっております。扶助費の増などによる経常収支比率の上昇については、全国共通の課題であり、一定の行政サービスが維持されるよう、その財源については、今後、国の地方財政計画や制度改正等において調整されるものと考えております。



○18番議員(山下富美子)

 次に、公共施設マネジメント計画との整合性の検証で、令和4年の公共施設マネジメント計画ですが、その基になる単価は、総務省が示した平成25年の基礎単価に基づいていますと。これでは到底今の状況では賄えるはずもなく、何のためのマネジメント計画なのかと思わざるを得ません。新中間処理施設と市庁舎の改修コストに対して、計画で用いた試算と現在の事業費との乖離はどのようになるのでしょうか。



○財務部長(秋山幸宏)

 お答えします。
 新中間処理施設の維持管理経費を含めた建設事業費は、公共施設マネジメント計画上約266億円を見込んでいたのに対し、現時点における建設事業費は約312億円であります。市庁舎の建設事業費は、公共施設マネジメント計画上では、目標使用年度である令和28年に建て替え経費の一部として約19億円を見込んでおりますが、現時点では、具体的に新たな市庁舎の建設の計画はなく、整備手法や面積なども未定であるため、比較することはできません。



○18番議員(山下富美子)

 新中間の建設費用は現時点で312億円であり、維持管理費の188億円を加えると500億円。当時の試算から言えば、2倍以上の乖離になっています。庁舎については、建設計画はないから現時点での比較はできないと言いますが、庁舎は既に60年経過。そのマネジメント計画では約56億円。つい最近隣の市では築65年の新庁舎移転が決まり、事業費は100億円以上で、2031年の供用開始と言っています。
 さて、昨日の一般質問でも災害時の取組について質問があったわけですけれども、マネジメント計画での取組についてさらに伺っていきます。
 総務省消防庁が毎年公表している災害対策本部が設置される庁舎の非常用電源72時間以上の確保について、現在沼津市は24時間未満、更新時期未定、予定なしとあります。これについて、令和4年に公共施設マネジメント計画が改定されるとき、庁舎費用が上がったときにその緊急性について検討がされなかったのでしょうか。



○財務部長(秋山幸宏)

 また申し訳ありませんが、正確な答弁といたしたいので、お時間をいただきたいと思います。



○議長(梶 泰久)

 お時間が必要ですか。



○18番議員(山下富美子)

 検討がされたのかされなかったのかだけお答えください。



○議長(梶 泰久)

 答弁できますか。
 ただいま18番 山下議員の質問の途中ですけれども、答弁調整のため、しばらくお待ちください。
 傍聴者はお静かに願います。
 ただいま18番 山下議員の質問の途中でありますけれども、答弁調整に時間かかりそうですので、ここで暫時休憩いたしたいと思います。
 休憩いたします。
午後 2時42分 休憩
───────────────
午後 3時25分 再開



○議長(梶 泰久)

 休憩前に引き続き会議を開きます。



○議長(梶 泰久)

 引き続き、18番 山下富美子議員の質問に対する答弁を伺います。
 なお、18番 山下富美子議員の持ち時間は午後3時45分までと変更いたします。



○財務部長(秋山幸宏)

 貴重なお時間をいただき申し訳ございませんでした。正確な答弁をするに当たり、調整が必要なため、お時間をいただきました。
 改めてお答えします。
 マネジメント計画の策定作業においては、庁舎非常用発電機の問題について、検討の対象に含めておりません。しかしながら、現庁舎での対応と新庁舎建設については、随時検討を進めているところであります。
(「議長、議事進行」と言う者あり)



○議長(梶 泰久)

 ただいま議事進行がありましたので、認めます。
 21番 深田昇議員。



○21番議員(深田 昇)

 議事進行をお認めいただきありがとうございます。
 ただいまの答弁の冒頭に正確な答弁をするに当たり、調整のために時間をといったお言葉がありました。先ほども同じ理由で本会議が止まっています。11月25日、議会運営委員会にて、一般質問に関する議長の発言がありました。それは、通告時点において質問の趣旨を説明するなど、当局との十分な事前調整に努めるとの内容です。今回の定例会14名の議員が質問をしています。山下議員を含む全ての議員が十分な調整に努めたものと思います。それにもかかわらず、2度にわたって本会議が止まっている状況というのは、私は看過できないと思っております。議長の下で精査をお願いします。



○議長(梶 泰久)

 ただいま議事進行の発言がありました。一般質問に関しましては、議会運営委員会で質問の内容につきまして精査していただくよう、再三、再四、議長発言として申し上げてきたところでございます。質問の内容につきましての調整不足ということについては、否めないと思います。後刻、議長の下で精査したいと考えております。なお、一般質問は続けていきたいと思いますので、山下議員、それから、当局におかれましては、御留意の上、御発言のほどよろしくお願いいたします。



○18番議員(山下富美子)

 この災害対策本部が設置される庁舎の非常用電源の72時間以上の確保については、懸念していたことですが、調整が必要だったということで、沼津市においては24時間未満であるとのことでとても不安に感じています。
 次に、物価高騰について。長期財政試算において、普通建設事業費で高いのは令和10年度の289億8000万円、約43億5000万円増加し、33億3000万円という認識でよろしいでしょうか。



○財務部長(秋山幸宏)

 お答えします。
 先ほど答弁しました建設コスト15%の増加は、単に建設資材物価指数から見た結果であり、実際の執行額につきましては、毎年度の予算編成において事業進捗や事業費の精査、財源の見直しなどを行い、予算措置してまいります。



○18番議員(山下富美子)

 既に長期試算では、現状と乖離が生じているということで、今後事業費がどれだけ膨らむのかは非常に不安です。
 次に行きますけれども、この物価高騰による事業の増額補正が続いています。この影響は今後、鉄道高架事業においても同様だと思います。県の歳出構造を見ると、義務的経費の中でも、扶助費の増加は著しいものがあります。その分投資的経費は抑制され、普通建設事業費はピーク時の約半分にまで減少しています。このような構造的な財政の厳しさの中で、鉄道高架事業は県主体の事業です。B/Cは1.10と極めて低い水準です。財政危機宣言レベルにある県が、今後物価高騰などで、事業費がさらに膨らむと懸念しますが、どのように見通しているのでしょうか。



○沼津駅周辺整備部長(橋本大介)

 お答えします。
 資材価格の高騰などによる影響については、十分に踏まえつつ、新技術の導入など、事業の執行に当たりましては、コスト縮減や工期の短縮、工程の最適化などを図り、必要な財源確保に努めるほか、あらゆる手段を講じることで事業の持続性を確保し、着実に事業を推進できるよう、県と連携して取り組んでまいります。



○18番議員(山下富美子)

 県と連携して取り組んでいくと。令和6年度決算において、沼津駅周辺総合整備事業全体で現年執行率が6割台です。持続性を確保して着実に推進できるのか。その着実性について、繰越金の状況を見ると、執行状況については大変懸念しています。
 次に移ります。人口減少です。
 生産年齢人口は、現状は年間1,300人前後の減少傾向が続いています。その減少は、歳入の根幹である市税収入の減少、ひいては行政サービスの維持に甚大な影響を与えると考えます。長期的な人口減少と財政へのリスクについて当局はどのように分析し、具体的な財政保持策を講じているのでしょうか。



○財務部長(秋山幸宏)

 お答えします。
 繰り返しになりますが、人口減少は市税収入減少の要因の一つとなるものですが、社会情勢や景気動向により影響を受けるものと認識しております。また、歳出におきましても、扶助費など、人口減少によって抑制される経費もあると考えております。健全な財政状況を維持していくためには、引き続き、移住・定住などの人口減少を抑制するための施策や企業立地支援や都市基盤整備など、将来に向けた施策に加え、公共施設マネジメント計画に基づく施設の統廃合などの人口減少を見据えた施策や行政運営の効率化に取り組んでいくことが重要であると考えております。



○18番議員(山下富美子)

 人口減少ですけれども、人口ビジョンにおける推計人口は各事業の立案計画の基になっています。だからこそ、事実に基づいて推計人口を出すべきなのに、示されている推計人口は希望出生率を基本にしています。2020年、1.63の目標が、現実は1.41。2022年の段階で1.33にまで下がっているが、2035年以降2060年までは2.07を維持するとしています。現状、厚労省が示す2024年の全国の合計特殊出生率は1.15にまで下がっています。この人口ビジョンを基に作成された公共施設マネジメント計画は、将来的な需要予測の過大評価、そして計画との整合性が、これで妥当と言えるのか。事業計画の整合性が損なわれていると思います。もしそれについてお答えができなければ、次の質問に行きます。
 次に、国の財政が与える影響です。
 地方交付税は臨時財政対策債を組み込むことで、この10年間総額が約19兆円から20兆円。国の厳しい財政状況下で、地方交付税や国庫支出金が今後も安定的に維持され続けるという具体的な根拠についてお伺いします。



○財務部長(秋山幸宏)

 お答えします。
 国と地方との関係につきましては、地方自治法のほか、地方財政法、地方交付税法などに基づき、地方行政の計画的な運営のための財源は国から保障されるものと認識しております。



○18番議員(山下富美子)

 財源は国が保障されるものとの答弁でした。今年も4月に出された財務省の日本の財政において、一般会計歳出は社会保障費・国債費・地方交付税交付金等が4分の3を占め、歳出の増に対して歳入は、経済成長の停滞が影響し、税収の伸びが見合っておらず、不足分を借金に依存しているため、公債費は大幅に増加しているという状況です。国からの地方交付税は市税収入と同様、一般財源の要であるだけに、直接的に市の財源を不安定化させる大きなリスクにもなります。国からの財源保障に依存するだけではなく、複合的なリスクに対してどのような備えが、これは提案なんですけれども、例えば独自の特定目的基金などリスクに備える戦略的な対応を考えてはいかがでしょうか。この提案を考えてみるのか、みないのかぐらいの答弁はいただけますか。イエスかノーで、もしお答えできればお願いします。



○財務部長(秋山幸宏)

 議員がおっしゃる提案がいいかどうか確認しながら、本来である自主財源の確保に努めてまいります。



○18番議員(山下富美子)

 健全財政を保持するための総合的な判断で、限りある財源の中でどうやって健全財政を維持するのか。人口減少・物価高騰・公債費の増加・地方財源の不安定化といった複合的なリスクに対し、市の健全財政を保持するために、当局が戦略的に最も重要と位置づける最優先課題は何でしょうか。



○財務部長(秋山幸宏)

 お答えします。
 先ほど答弁した行財政運営の基本的な考え方に基づき、各種施策を推進していく上で、国庫・県費支出金などの財源をより積極的に確保するとともに、年度間の予算の平準化を考慮しつつ、さらに事業効果が発揮される施策としていくことが最優先の課題であると認識しております。



○18番議員(山下富美子)

 これまでの質問を通して思うことですけれども、一般的な方針にとどまり、構造的な課題への対応としては、具体性に欠け、リスクに対する備えが不明確だと思います。また、答弁で発生した疑問についてはお答えしてもらえないということで、次の質問に移ります。
 次に、今後の取組、その前に財政の健全性という意味では、市民の安全・安心につながることですが、総合的な判断として、例えば防災機能の強化、庁舎の更新とか災害対策機能、それとも鉄道高架事業などの都市基盤の整備、限りある財源を戦略的にどちらに投じるかという痛みを、今後その判断が求められると思います。そういう意味では、市長の決断は、今後大変大きいと考えます。
 今後の取組です。
 長期的な人口減少と高齢化による市税収入の縮小や、医療介護の社会保障費の増、国の財政健全化策による地方財政の不透明性、そして物価高騰、それに気候変動による災害といった複数の要因が絡み合う複合的なリスクに直面しています。極めて厳しい状況下の中で、高架事業や新中間処理施設の大型事業をはじめとした多くの事業を進めていかなければならない。そしてそれが将来世代のためと言いながら、負担の先送りにならないように、どのように見直し、市民への説明責任を果たしていくのか、今後の取組として取り組んでいただけるのか、イエスかノーでお答えください。



○財務部長(秋山幸宏)

 イエスかノーかということではなく、引き続き、歳入の根幹である市税収入をはじめ、自主財源の確保に努めるとともに、国・県等の動向、市債残高、将来負担比率など、財政指標に注視しまして、改めて、今後、事業の見直しもあるかもしれませんが、しっかりやっていきたいと考えております。



○18番議員(山下富美子)

 1回目の質問で、適切な時期に見直す、策定・公表していくというふうに答えられました。今もそのようなお答えだったので、最後に聞きます。財政見通しについては、いつ頃見直すのでしょうか。



○財務部長(秋山幸宏)

 1回目でも答弁しましたが、現状、社会情勢における影響額、市における負担の影響が不透明な状況でありますので、その情勢を見定める中でできるだけ速やかに策定・公表していきたいと考えております。



○議長(梶 泰久)

 1番 川口慶議員。



○1番議員(川口 慶)

 通告に基づき質問いたします。
 昨年第7回定例会において、私は書店業支援の質問をいたしました。これは、人口減少社会において、文化の発信拠点とされてきた書店が減少し続けている状況を危惧しているからです。また、地域コミュニティが壊れている状況もあり、文化の担い手やその継承が危ぶまれてもおります。2003年には2万880店舗あった書店は、2023年には1万918店舗まで減少しており、20年間でほぼ半減という状況です。本市においても、老舗書店の閉店や規模の縮小などが起こっております。本年8月には、北高島町にありました売場が200坪ある書店が閉店をしております。一般財団法人出版文化産業振興財団による2024年11月時点の調査では、書店のない自治体は全国で493自治体に上り、全国のおよそ28%の自治体には書店が1軒も存在しない状態になっています。書店の経営が厳しくなっている理由は、その利益構造にあります。本は基本的には返品ができる委託販売制を取っていますが、その分、粗利が2割程度しかなく、典型的な薄利多売の商売です。これに読書人口の減少、電子書籍やネット書店の登場などで販売数が減少となり、経営が立ち行かなくなっているのが現状です。書店は、地域住民にとって、多様な作品に触れることのできる重要な文化拠点であり、これがなくなることにより、市民の読書活動を取り巻く環境の悪化が懸念されます。こうした状況を鑑み、令和6年3月に経済産業省では、書店は文化の発信拠点であり、多様な考え方を維持し、国力にも影響を与え得る極めて重要な社会の資産であるとの認識の下、書店振興プロジェクトチームを設置し、書店活性化のために動き出しました。本年6月には、書店活性化プランがまとめられ、公表されております。今回取りまとめられた書店活性化プランは、書店活性化の課題の中で、書店特有の課題として挙げられた29の課題について、1、読書人口の減少や書店の魅力向上に関する課題。2、地域における書店と図書館・自治体との連携の在り方。3、業界慣行における課題。4、経営における効率化・省力化に関する課題。5、新規開店やキャッシュレス決済に関する課題の5つに分類し、政府が単独または民間と協力して取り組む施策を整理したものであります。この書店活性化プランに整理された施策を推進することで、読書文化や文字・活字文化を振興し、出版業界全体のバリューチェーンにおける構造調整などを進めつつ、地域の文化拠点たるまちの書店の活性化を図っていくことが重要になると述べられております。国では、引き続き各省連携により、プランを継続的に見直し、必要な課題の整理や本プランのメニューの調整を行い、取組を進めていくそうです。書店業は本市の文化の発信拠点として、また、にぎわいの創出にもつながる重要な業種であると考えます。本市の文化の維持と発展のためにも、既存の書店への経営支援、また、これから書店を開業しようとする方への企業支援などが必要ではないでしょうか。本市の書店の現状と課題、そして書店活性化プランを踏まえた今後の対応についての認識を伺います。
 続いて、市立図書館における読書活動推進の意義と取組について伺ってまいります。
 読書というのは、子どもの情操教育だけではなく、人の価値観の形成、人格形成・思想形成など、その人の人生に関わる行為と言えます。また、昨今、電子書籍の登場により、スマホなどでも読めるようになり、読書形態も多様になってきております。しかし、やはり紙のよさというものもあります。装丁の美しさ、紙の手触り、手の感覚は記憶に結びつきます。地図など電子に置き換わってしまった分野もありますが、絵本などは紙でなければならない分野ではないでしょうか。読書活動推進、読書人口の拡大は、本市の芸術文化の振興にも寄与する重要な取組であると考えます。こうした取組は、書店だけではなく、図書館の位置づけは重要ではないでしょうか。本市沼津市立図書館でも、読書活動推進のため、日頃からいろいろな取組をされておられると思います。沼津市立図書館の運営方針の中には、地域の情報拠点として、読書や研究活動、勉学などに快適で良好な環境を提供すること。また、生涯学習活動の支援などにも言及されております。
 そこで質問いたします。
 市立図書館では、広く市民へ読書活動推進をしていく意義をどのように認識され、これまで取組をされておられるのか伺います。
 次です。読書活動推進、読書人口を拡大していく上で、書店と図書館は近しい関係にあると考えます。書店は蔵書数は少ないですが、最新の話題作など新刊を中心に読書を提供しています。図書館は圧倒的な蔵書数により、貴重な文献や絶版作品など多様な読書を提供しています。書店と図書館が連携することで、より読書活動推進、読書人口の拡大につながるのではないでしょうか。作家の作品展、サイン会、読書会、絵本の読み聞かせ、ビブリオバトルなど、イベントの共同開催・相互開催なども考えられます。書店活性化プランの中にも、地域における書店と図書館・自治体との連携の在り方が語られております。本市として、市立図書館と書店の連携をどのように考えておられるのか伺います。
 次です。広く市民への読書活動推進、読書人口の拡大をしていく中で、少子高齢化・人口減少は読書にも影響を与えています。今、地域の状況を見ると、コミュニティが壊れている状態があります。こども会がなくなり、老人会がなくなる状況になっています。壊れているコミュニティの代替として、子ども、高齢者に限らず、多世代が交流できる居場所やイベントなどが必要ではないでしょうか。読書を通じて、こうした状況を改善できないか。読書を通じて、本市の文化振興に結びつけていくことができないか。読書を通じて、まちづくりに生かすことができないか。こうしたことを日々考えております。午前中には、19番議員による地域共生社会の実現という非常に重要な質問もありました。今、全国を見ると、本を活用したまちづくりを行っている自治体があります。北海道の恵庭市では、本と出会い、人と出会い、つながりひろがる、読書のまち、恵庭市をスローガンに読書のまちづくりが行われております。その基本方針には、生涯各期に応じた読書活動の推進と環境づくり、市民との協働による読書活動の推進、図書館サービスの充実と適切な環境の整備を掲げ、図書館を活用して施策を展開しています。市民との協働、地域ぐるみの取組としては、一部を紹介しますと、恵庭まちじゅう図書館。これはお店やオフィスなどの協力を得て、訪れた人との本を通じた会話を楽しむ交流型の私設図書館になります。本のリサイクル市。これは市民から不要な本を提供いただき、開催するボランティアによる古本市です。これの収益で図書館に本を寄贈していただく事業だそうです。コミュニティガーデン事業。これは市民と一緒に図書館の庭を整備する事業で、整備後は、青空の下、読書やティーパーティーを楽しむそうです。こうした読書を通じて、人と人のつながりを深め、多世代交流、世代を超えたコミュニティづくり、まちづくりが行われております。近隣の事例では、長泉町が日本出版販売株式会社と本を起点としたまちづくりに関する包括連携協定を締結しております。本屋がないまちで、本を起点に、より豊かなコミュニティをつくることを目標として、本を活用したまちづくりが行われております。また、三島市でも、絵本のまち三島として、絵本に出会えるまちあるきマップを作成して、三島市ゆかりの絵本作家、児童文学者、絵本スポット、まちかど絵本箱の設置場所などを紹介しています。まちかど絵本箱というのは、三島市内の飲食店・事務所・郵便局などに設置された絵本スペースのことです。幾つかの事例を紹介しましたが、本市として、本を活用したまちづくりについて、どのように認識されているのか伺いたいと思います。
 続いて、2つ目の項目、小規模事業者の支援について伺ってまいります。
 現在、人口減少による人手不足や後継者不足、物価高騰による仕入価格の上昇に加え、令和5年度からインボイス制度が施行されたことなどにより、市内中小企業が多様な経営課題に直面しています。中小企業は、日本経済の根幹であり中小企業憲章では、社会の主役として地域社会と住民生活に貢献する存在とされています。企業の99.7%を占め、働く人の3人に2人が働いている雇用の担い手でもあります。地域の持続的発展が大きな課題となっている中で、地域に根を下ろし、ものづくりやサービスでの需要に応え、雇用を生み出している中小企業の役割はますます大きくなっています。しかし、帝国データバンクによる倒産集計2025年上半期によれば、12年ぶりに5,000件を超えた倒産企業の大半が中小企業でした。中小企業が元気になってこそ、地域が元気になり、ひいては日本経済の未来にも道が開けます。中小企業を地域経済の主役、日本経済の根幹に位置づけ、それにふさわしい支援策を抜本的に強めなければならないと考えます。そこで、本市の事業者のうち、令和6年度に倒産・休廃業した事業者の状況、また、新たに起業・創業した事業者の状況について、数値情報や要因、また、行われている事業者支援の状況について伺います。
 続いて、本年7月の参議院選挙では、消費税の減税や廃止という公約を掲げた政党が多数ありました。消費税は消費者にとって逆進性が高い税金で、生活に重くのしかかっています。また、消費税は、事業者にとっては売上げに課税されるので、赤字でも納めなくてはならない税金であり、経営に多大な影響を与えます。令和5年10月からインボイス制度が施行され、2年がたとうとしています。現在は経過措置期間でありますが、経営に影響が出ているのではないでしょうか。インボイス制度は、担税力が弱いとされていた売上げ1,000万円以下の免税事業者を課税事業者として納税を迫るものです。インボイス制度により課税事業者となった小規模事業者は、商品やサービスの売上げに応じて消費税を納めることとなりますが、小規模事業者にとって、価格競争や事業の下請などで、商品やサービスの価格が生活や事業維持にとって、ぎりぎりの価格設定になっている実情があります。この状態から、消費税の納付を義務づけられることによって、経営が悪化し、事業を継続できず、廃業をせざるを得なくなる小規模事業者が出てくることが考えられます。また、免税事業者のままでいることも可能ですが、その場合、取引先からインボイスの登録を迫られることになります。それは、取引先は仕入税額控除ができず、免税事業者の消費税を負担しなければならなくなるからです。これにより、小規模事業者が取引を停止され、仕事自体がなくなることや取引額から消費税分の引下げを要求される可能性があります。インボイス制度の導入に当たっては、取引先からインボイスの登録状況確認が殺到するなど、多くの小規模事業者が対応を余儀なくされています。本市として、市内事業者のインボイス制度の対応状況について、どのように認識をされているのか伺います。
 インボイス制度が実施されてから、初めて1年分の消費税申告となった2024年分は、3か月分だけで済んだ2023年分と比べ、納税額が4倍となりました。価格転嫁ができず、経営悪化に拍車がかかる状況で、消費税を納めるために借金をする事業者もあったと伺っております。2割特例、8割控除という負担軽減の経過措置がありますが、2026年9月までで廃止や縮小となるので、経営の悪化や取引排除など、事業維持が困難になる事業者が出てくるのではないでしょうか。2割特例は、インボイス登録によって消費税の課税事業者になる小規模事業者の負担を軽減する措置で、売上げに係る消費税の2割を納めればよいという仕組みで、事務負担も軽度で済みます。2割特例が2026年10月で廃止されれば、簡易課税制度を選択した事業者は、業種によって違いはありますが、消費税の負担が1.5倍から3倍に増えてしまいます。8割控除は課税事業者がインボイスを発行できない免税事業者と取引をした場合でも、支払った額の8割分の消費税額を仕入税額控除ができる措置です。2026年10月1日から5割に引き下げられ、2029年10月1日には廃止されます。インボイス制度を考えるフリーランスの会が本年3月に行った1万人アンケート調査では、4事業者のうち1事業者以上が、免税事業者との取引を経過措置の引下げの段階で見直し、または取引をしないと答えています。本年9月に公表された日本商工会議所並びに東京商工会議所による中小企業におけるインボイス制度等に関する実態調査では、インボイス制度導入後も免税事業者から仕入れ等を行う本則課税事業者は43.7%です。今後、免税事業者との取引価格や仕入先の見直しを行うとした本則課税事業者は42.3%、他方、価格を維持したまま取引を継続する本則課税事業者は21.5%にとどまります。制度の導入により、45.8%の事業者がコストの増加を、73.4%の事業者が事務負担の増加を感じているという結果でした。このアンケートの結果から、課税事業者は、経過措置の終了や縮小を契機に仕入価格引下げや取引停止を検討しています。これでは、小規模事業者は事業が継続できません。インボイス制度のような事業維持が困難になる税制は必要ありません。今、経過措置の延長を求める声、インボイス制度廃止を求める声が大きく広がっています。本市としても、こうした事業者の状況把握に努め、事業者の支援に取り組む必要があると考えますが、インボイス制度の対応に係る事業者支援の状況について伺い、私の質問を終わります。



○市長(賴重秀一)

 書店業支援の認識についてお答えいたします。
 まず、本市の書店業の現状と課題についてですが、残念なことでありますが、本年8月末に駅北の大型書店が惜しまれつつ閉店したことにより、現在、大型書店が2店、小規模な独立系書店等が3店という状況になっています。関係者の方々からは、大型書店の経営は広い売場スペースとこれに見合った従業員の確保が必要となり、電子書籍が普及する現在において、通常の書籍販売の利益だけではこの形態の維持が難しく、新たなビジネスモデルの構築が必要とのお話を伺っているところであります。一方、小規模な書店等については、令和に入り、市として大変力を入れておりますリノベーションまちづくり事業により、地元のクラフトビールを飲みながら、本を選べる店舗として、リバーブックスという店舗が開店いたしました。こちらは個性豊かな本との出会いや店主との交流を楽しむ場として、沼津市が舞台となっております、ラブライブ!サンシャイン!!などのファンの皆様方をはじめとした多くの方に市内外からお越しいただいて、そのような方々を引きつけていただいている状況であります。また、洋菓子店を改装し、ケーキが買える本屋さんをコンセプトに開店いたしました、MARUSAN×B house cakeでは、実際に書店を経営されていたノウハウをしっかりと活用しながら、児童書から大人向けまでの幅広い本を取りそろえ、親子連れを中心として、誰もが気軽に本を手に取り、読書と日常を結びつける空間として、幅広い世代の方々に親しまれている状況でございます。さらに、沼津駅北口にありました、沼津信用金庫さんの跡地を活用した、ぬましんCOMPASSの中に、みんなの図書館がオープンいたしましたが、従来の書店とは異なる形で、本に触れ・読む・楽しむ場がつくられるなど、民間主導による新たな形態の書店設置が進んでいるところであり、今後社会ニーズに対応した様々な書店の展開を期待しているところであります。
 次に、本年6月に経済産業省が公表した書店活性化プランを踏まえた対応についてお答えします。
 本プランにおきましては、読書人口の減少や書店の魅力向上といった課題解決に向け、販路開拓や新分野展開への補助のほか、出版社と書店間における様々な業界慣行を見直す研究会の開催などが示され、書店の活性化に向けた検討を進めることとしております。市といたしましては、こうした動きを踏まえ、沼津商工会議所に設置されております沼津地域中小企業支援センターを中心とした相談・支援体制を整えるとともに、書店開業時の支援といたしまして、本市独自の開業パワーアップ支援資金等の利子補給制度を用意しているところであります。地域にとって、書店は多様な作品に触れることができ、読書文化や活字文化の振興に資する重要な拠点であることから、今後につきましては、引き続き国の動向を注視しつつ、沼津商工会議所などの支援機関と連携し、各事業者の皆様に寄り添い、それぞれが必要とする支援の実施に努めてまいります。
 残余につきましては、担当部長から答弁いたします。



○教育次長(金子昭人)

 市立図書館における読書活動推進の意義と取組についてお答えします。
 意義につきましては、幼少期から本に親しみ、生涯にわたって読書を楽しむ習慣の形成を支援するとともに、地域における文化の振興に寄与することであると認識しております。取組といたしましては、生涯学習の拠点として市民の主体的な学びを支援していくため、幅広いジャンルの図書を整備するとともに、幼児向けのおはなし会や小中学生・大人を対象としたビブリオバトル、読書に関連した講座等を開催しております。また、図書館に足を運びたくなるような企画展や各フロアのコーナー展示にも力を入れており、市民にとって身近で魅力ある図書館を目指しております。
 次に、書店業と図書館の連携についてお答えします。
 書店と図書館は、主たる目的や運営形態は異なるものの、相互の協力・連携により本に親しむ機会が拡大し、より一層の読書文化の醸成に資するものと認識しております。これまでも地元書店からおすすめの本や話題の本を購入するほか、民間主催の絵本を楽しむイベントに地元書店や読み聞かせ団体等とともに出展し、絵本の展示や図書館で開催した企画展の出張展示を行うなど、取組を行ってまいりました。今後も、書店や民間団体と連携しながら、読書活動推進に取り組んでまいります。
 次に、本を活用したまちづくりの認識についてお答えします。
 読書活動の推進は、人と人とのつながりを深め、世代間の交流を促進し、にぎわいのあるまちづくりに寄与する側面もあるものと認識しております。全国においては、本を活用したまちづくりに取り組む自治体もあることから、先進事例を参考に調査研究を進めてまいります。



○産業振興部長(岡田卓治)

 事業者の現状や支援の状況についてお答えいたします。
 東京商工リサーチによると、令和6年度に倒産した市内事業者の数は19件と、前年度の15件から4件増加しており、その要因としては、販売不振によるものです。また休廃業については、市内の正確な統計はありませんが、同じく東京商工リサーチによると、令和6年度における国内の休廃業事業所数は、倒産数の約6倍となっていることから、本市も同様の傾向にあると認識しております。休廃業の主な要因としては、人件費や原材料費の価格高騰により、将来的な資金繰りの見通しが立たないということが挙げられております。
 次に、令和6年度に起業・創業した市内事業者数は80件と、前年度の91件から減少しているものの、令和3年度以降は年間75件を超える高い水準となっております。本市の創業機運が高い要因といたしましては、沼津商工会議所などの支援機関と連携し、個々に寄り添ったビジネスプランや資金計画の作成など、実践的な支援に努めてきたこと、市の開業パワーアップ支援利子補給制度による開業時の資金調達支援に取り組んできたこと、また、開業後の支援として、沼津地域中小企業支援センターを通じ、多様な相談に専門家が親身になって対応してきたことなど、市と支援機関とが一体となった取組を重ねてきたことによるものと認識をしております。
 次に、インボイス制度に係る市内事業者の対応状況については、データがございませんので、全国の状況についてお答えいたします。
 本年9月に発表された日本商工会議所の中小企業におけるインボイス制度等に関する実態調査によりますと、制度導入前の免税事業者のうち、BtoB(企業間取引)を行う事業者のインボイス登録状況は78.6%であるのに対し、BtoC(一般消費者取引)を行う事業者は24.6%にとどまっており、事業者の取引形態により50%以上の差があり、本市も同様の傾向にあるものと考えております。
 次に、本市のインボイス制度の対応に係る事業者支援の状況についてお答えします。
 本市では、沼津商工会議所などの支援機関と連携し、確定申告の事前指導や新たに制度導入を検討している事業者への専門家派遣など、個々のニーズに対応した支援を実施しております。そのような中、事業者からは経過措置であります2割特例の適用期限後の負担増への不安をはじめ、既存システムの改修費や経理事務の増加による人件費、税理士への顧問料などの経費の増加を懸念する声が寄せられております。こうした声に対し、市といたしましては、ぬまづビジネスサポート連絡会で情報を共有し、案件ごとに各支援機関が個々に対応するとともに、システム改修等の経費に関する相談については、小口資金利子補給制度等による資金調達支援を実施しているところです。今後におきましても、こうした取組を通じ事業者に寄り添い、インボイス制度への円滑な移行に努めてまいります。



○議長(梶 泰久)

 11番 平野謙議員。
 一問一答方式による質問となりますので、持ち時間は午後5時17分までとなります。



○11番議員(平野 謙)

 大変お疲れのところ、明るくわくわくする質問をと思ったんですけれども、すみません。最後に、あまり明るく楽しくない質問で恐縮です。
 通告に基づいて質問させていただきます。
 犯罪被害者等の支援に関して質問いたします。
 警察庁の統計によりますと令和6年全国での刑法犯の認知件数は73万7679件。1日当たりでいうと、全国で約2,000件以上の犯罪が発生していることになります。長期的には、この数字は減少傾向にありますけれども、少なからず多くの犯罪が発生しています。これらの犯罪には、重大なものから軽微なものまで様々な類型が含まれますけれども、犯罪が市民の安心な暮らしを脅かしているということは、社会の大きな課題であると認識をしています。そこで、本市における犯罪被害者等支援の現状について質問をいたします。
 まず、市内の刑法犯の認知件数と近年の傾向についてお伺いします。



○政策推進部長(山田晃良)

 お答えします。
 本市の令和6年1月から12月の1年間の刑法犯認知件数は1,128件で、令和5年の1,209件に比べ81件減少しております。内訳といたしましては、凶悪犯が14件で、前年に比べ4件の減。粗暴犯が107件で5件の減。窃盗犯が750件で96件の減。知能犯が85件で23件の増。風俗犯が23件で9件の減等となっております。令和6年の市内の刑法犯認知件数は、令和5年と比べると、全体としては減少しておりますが、特殊詐欺を含む知能犯については、認知件数が増加しております。



○11番議員(平野 謙)

 その状況について、どのような認識をされているのかお伺いをいたします。



○政策推進部長(山田晃良)

 お答えします。
 令和6年の本市の刑法犯認知件数は、前年から減少したものの、県内の警察署別ではワースト3位となっており、依然として少なくない件数であると認識しております。このことから、現在、街頭での呼びかけや看板の設置、動画の配信など警察や地域の皆様等と連携し、啓発活動を実施しておりますが、本市における犯罪被害をなくすよう、まちぐるみで防犯力を高めていくための取組をより一層強化していく必要があると考えております。



○11番議員(平野 謙)

 確かに刑法犯の認知件数は県内でワースト3位だということです。先日、回覧版の中に、警察からのお知らせが入っていたんですけれども、特殊詐欺が増えていると。答弁でもありましたけれども。特殊詐欺に限って言うと、県内で沼津警察署管内が1番被害が大きいんだそうです。それは片方では、地理的な条件だとか、たまたまお話しした警察の方がおっしゃっていたんですけれども、新幹線でパッと来て、悪いことをして帰れるエリアはやはり特殊詐欺が多いんだという話をしていました。そういう意味で言えば、沼津署管内が犯罪が多いとは言いながらも、決して治安の悪いまちだとは個人的には思っていません。ただ、それだけ被害が多いということも間違いないと思いますので、警察、あるいは自治会等と連携して犯罪予防の取組をぜひ進めていっていただきたいと思います。そのような被害を受けた方に対して、本市における相談体制についてどうなっているのかお伺いをいたします。



○政策推進部長(山田晃良)

 お答えします。
 本市では、犯罪被害者等支援の総合的対応窓口を市民相談センター内に設置し、相談への対応や、必要な情報の提供及び助言等を行っております。



○11番議員(平野 謙)

 市役所の市民相談センターの中に犯罪被害者等の支援の総合的対応窓口を設置しているということでした。本市では、令和4年に沼津市犯罪被害者等支援条例を制定していると承知をしていますけれども、この条例の目的とその対象についてお伺いをいたします。



○政策推進部長(山田晃良)

 お答えします。
 本条例は、犯罪被害者等基本法に基づき、本市における犯罪被害者等の支援に関し、基本理念を定め、市及び市民等の責務を明らかにするとともに、犯罪被害者等が受けた被害等の軽減及び回復を図り、犯罪被害者等が安全で安心して暮らすことができる地域社会の実現に寄与することを目的としております。また本条例で、支援の対象となる犯罪被害者等は、犯罪等により害を被った者及びその家族または遺族となります。



○11番議員(平野 謙)

 犯罪被害者等の支援に関しての条例ですけれども、具体的にはどういったメニューの、どういった内容の支援が行われているのかお伺いいたします。



○政策推進部長(山田晃良)

 お答えします。
 市民相談センターでは、犯罪の被害に遭われた方々が直面している様々な問題に対し、相談対応、必要な情報の提供及び助言、関係機関等との連絡調整等を行っております。また、見舞金の支給、2次的被害及び再被害を防止し、安全を確保するための一時保護、従前の住居に居住することが困難となった際の居住の安定などがあります。



○11番議員(平野 謙)

 本条例を見てもらえば分かるんですけれども、かなりシンプルというか分かりやすい項目になっています。その中でいうと相談、情報提供の支援がまず一つ。それから、見舞金の支給という制度、それから安全確保のための一時保護だとかあるいは居住の安定などの支援というものが柱になっていると思います。それぞれの内容について少し伺いたいと思うんですけれども、まず、相談・情報提供等の支援を行うということになっていますけれども、それは具体的にはどのような支援になっているのかお伺いいたします。



○政策推進部長(山田晃良)

 お答えします。
 犯罪被害者等に対する相談、情報提供等の支援につきましては、市民相談センターが総合的対応窓口となり、犯罪被害者御本人または御家族等と電話または対面で相談を受け、相談者のニーズを一元的に把握した上で、福祉サービスや市営住宅への転居など、市が行っている各種サービス・支援につないでおります。また、市・警察・犯罪被害者支援センター・法テラスなどの複数の機関のサービスを同時期に提供する必要がある場合には、相談者の同意を得た上で、県に情報を提供し、県の専任コーディネーターが中心となり、複数の機関が連携して支援を行うことになります。



○11番議員(平野 謙)

 その窓口が犯罪被害に関しての相談のワンストップ的な役割を果たすということで理解をいたします。これまでの支援の実績について、お答え可能な範囲で教えてください。



○政策推進部長(山田晃良)

 お答えします。
 本制度を開始した令和4年度は、相談の実績はありませんでした。令和5年度は相談が5件あり、そのうち4件に合計40万円の見舞金を支給しております。令和6年度は、相談の実績はありませんでした。本年度は、10月末現在で4件の相談を受けております。



○11番議員(平野 謙)

 個別の相談の内容については、様々なことがあると思いますので、これ以上伺いませんけれども、今あった見舞金の制度についてです。この制度はどういう方を対象にしているのか、またその実績についてお伺いをいたします。



○政策推進部長(山田晃良)

 お答えします。
 見舞金の支給対象につきましては、沼津市犯罪被害者等支援条例施行規則により、死亡した犯罪被害者の遺族及び犯罪行為により全治1か月以上の加療を要する重傷病を負った犯罪被害者となります。支給実績につきましては、令和5年度に4件あり、いずれも重傷病を負った犯罪被害者に対し、それぞれ10万円ずつ、合計で40万円を支給しております。



○11番議員(平野 謙)

 犯罪被害者等に対する給付については、国の制度として、犯罪被害者等給付金という制度があると承知しています。ですので、国のほうでは生活の保障を含めた規模としては大きな額の制度だと承知しているわけですけれども、本市の条例で定める見舞金は、国の給付金とは制度の目的や趣旨が異なると思いますけれども、それでも犯罪被害者に寄り添う制度であると評価をいたします。一方で、3年間で4件というのはちょっと少ないかなという印象を受けるんですけれども、この見舞金の制度の周知が必要なのではないかと思いますけれども、今後どのような周知を図っていくのかお伺いいたします。



○政策推進部長(山田晃良)

 お答えします。
 犯罪被害者等に対する見舞金制度の周知につきましては、まず、警察が対象となる方に対し、支援内容を紹介する手引を渡し、見舞金制度の説明をしております。また、警察から市に情報が入り、市民相談センターの担当者が直接対象となる方に連絡し、制度について説明するケースもあります。引き続き、対象となる方々に対する周知につきましては、漏れが生じることがないよう、警察と連携してまいります。



○11番議員(平野 謙)

 犯罪の被害に遭った方というのは、なかなか見舞金の申請まで頭が回らないというのは、実際のところだと思います。そういう意味では、漏れのないような周知に努めていただきたいと思います。
 次に、居住の安定についてお伺いします。
 沼津市犯罪被害者等支援条例の第10条では、市に犯罪被害者等の居住の安定を図るための必要な施策を講ずることを求めています。沼津市の市営住宅条例においてもその旨を規定していると思います。その規定の中で、居住の安定を目的とした市営住宅の提供が可能となっていますけれども、これはどういう方が対象になるのか、お伺いをいたします。



○都市計画部長(福岡知己)

 お答えします。
 本市では、犯罪被害者等基本法に規定する犯罪被害者等で、従前の住宅に居住することが困難となったと認められる者に対し、緊急一時的に市営住宅の空き部屋を提供できることを条例や要綱にて定め、居住の安定を図っているところであります。



○11番議員(平野 謙)

 法律の中で定める居住の支援が必要だという目的というのは、例えば自宅が犯罪現場になってしまったであるとか、あるいは加害者がまだ捕まっていないケースの場合には、さらなる身の安全が脅かされている、そのような危険がある、そういった事情で犯罪が理由でそこに居住できなくなるというケースはあるのではないかなと思います。先ほども言いましたけれども、その被害に遭った被害者あるいは家族は、例えば、警察の捜査に協力するであるとか、あるいは治療に行かなければいけない、様々な一時的な手続で精いっぱいですよね。なので新しく住むところを探して引っ越すだとか、もろもろの申請をするというのはなかなか難しいんだろうなと想像します。なので、緊急的に住居を移す必要が生じた場合には、市民相談センターだとか、あるいは福祉部局、住宅部局が連携して、スムーズな支援につなげていただけたらなというふうに思います。
 次に3番に移ります。加害者の家族についての支援について伺いたいと思っています。犯罪による影響というのは、被害者あるいは被害者の家族だけではなくて、加害者の家族にも及ぶことがあります。もちろん、犯罪被害の責任を負うのは加害者であり、加害者は法と証拠に基づいて、その責任が追及され、その責任を取らなければいけません。しかし、社会の注目を集めるような重大な事件が起きたりすると、その加害者に対して、要は犯罪を犯した本人です。加害者に対しても、社会的制裁という意味で、例えば加害者あるいはまだその段階だと容疑者だったりするわけですけれども、その者に対して感情的な追及がされることはあると思います。それは正直私も気持ちが分からないわけではありません。私たちは、自分がいつ犯罪被害に遭うか、あるいは家族が犯罪被害に遭うかというのは想像することはそんなに難しくないんですね。自分の家族がそういう目に遭ったらどうなんだろうというときに、その加害者が許せないという気持ちがそれは当然出てくるんだと思います。ただ、それが法と証拠に基づいて裁かれるべきだという原則は、やはり私たちは忘れてはいけないし、加害者に対しての過剰な批判、過剰な誹謗中傷は避けなければいけません。ましてや、加害者の家族に対しての非難や誹謗中傷は許されるべきではないと私は考えるわけですけれども、加害者家族について、本市ではどのように認識されているのかお伺いをいたします。



○政策推進部長(山田晃良)

 お答えします。
 加害者の家族は加害者本人とは別人格であり、誹謗中傷などの行為はあってはならないと考えております。しかしながら、社会的な孤立や経済的な困窮など、深刻な状況になることも考えられるものと認識しております。



○11番議員(平野 謙)

 誹謗中傷はあってはならない。私もそう思います。ただ、現実にそのようなケースもあるというのは伺うわけですけれども、そういった場合には、何らかの支援、犯罪被害者の支援とは一緒ではないかもしれないけれども、何らかの支援が必要だと考えるわけですけれども、その認識についてお伺いさせてください。



○政策推進部長(山田晃良)

 お答えします。
 生活の基盤を失い、経済的に困窮した加害者家族などに対しましては、生活支援が必要な場合があると考えられます。また、社会的な非難、誹謗中傷などに遭った場合には、心理的支援等も必要になると考えられます。



○11番議員(平野 謙)

 そういった場合には、本市において具体的にどのような支援が考えられるのかお伺いをいたします。



○政策推進部長(山田晃良)

 お答えします。
 加害者家族に対する具体的な支援といたしましては、市民相談センターにおける相談対応や法テラスの弁護士相談などの専門家の支援、また、経済的基盤を失った場合の生活支援として、各種福祉サービス等が考えられます。さらに、脅迫や暴行などの犯罪行為を受け、犯罪被害者として認められる場合につきましては、犯罪被害者等支援条例に基づいた支援を行ってまいります。



○11番議員(平野 謙)

 非常に今重要な答弁をいただいたと思っています。実は、2009年だったかと思いますけれども、すごく印象に残っている映画があるんですよね。佐藤浩一さんが刑事役をやって、志田未来さんが中学生なのかな。その未成年のお兄さんが殺人事件を起こしてしまった。その妹が学校に通っていたんだけれども、学校に迎えに来て、そこから殺人事件を起こした兄の妹だということで家族が非常に困難に遭う。それをサポートする刑事役として佐藤浩一さんがやるわけですけれども、私はそれを見て、非常に胸を痛めたんですよね。それまで私も被害者側の家族の意識があっても、加害者側の意識は正直あまりなかったんです。けれども、例えば、私も含めて多くの皆さんが、自分は犯罪をするつもりはないけれども、家族が犯罪を犯してしまうことは全くないとは言えないと思います。あるいは、故意ではなくても、過失で加害者になるということはたくさんあるんですよね、そういうケースは。私が高校のときにお世話になった英語の先生が、奥さんが交通事故を起こしてしまって相手が亡くなってしまった。その先生には何の責任もないんだけれども、やはりその先生がなかなか大変な状態にあったと。そうすると、私たちはいつ被害者あるいは被害者家族になるかも分からないけれども、加害者側になることも起こり得るんだというのは、私はちょっとそこは印象に残っています。今御答弁いただいたように、加害者側の家族も社会的な孤立や経済困窮などの多くの課題に直面することはあると思います。それに対しての、例えば先ほどの映画でもそうでしたけれども、家に貼り紙がされるとか、石を投げられるとか、無言電話が来るとか、それは今の御答弁の中で言えば、脅迫や名誉毀損の犯罪の被害に遭っている被害者だという捉え方ができるわけですよね。犯罪被害者支援の基本法は、犯罪の類型を限定していないですから、名誉毀損の被害に遭っている、あるいは脅迫の被害に遭っているという時点で、その加害者の家族は、犯罪被害者としての支援の対象になっていいというのが、法律の立てつけではあります。ただ実際にその運用がされているということはあまり聞かないので、今御答弁いただいた内容というのは非常に重要な答弁だと思いました。
 先に進みます。それに関連して、加害者の家族の中に子ども、児童生徒がいた場合というのは、やはりさらに深刻な状況が起こるのではないかなという想定がされます。加害者の家族になった子どもに対しての支援が必要だと思いますけれども、学校ではどのような配慮を行うことができるのかお伺いいたします。



○教育次長(金子昭人)

 お答えします。
 小中学校における児童生徒への配慮についてですが、スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカー等の専門家による心理的・福祉的な直接的な支援はもとより、周りの児童生徒に対してもケアを行い、全ての児童生徒の学習環境を守るよう配慮してまいります。



○11番議員(平野 謙)

 その事件の内容にもよると思いますし、あるいはその子どもの受け止め方あるいは本人の性格等も影響するのかもしれません。具体的なところでいうとうまくないのかもしれませんけれども、ある教え子の子が、お父さんが逮捕されたという事件があったんですね。それは別に凶悪犯罪とか全然そのようなものではなく、会社をやっていて、それの関連で詐欺だったのか横領だったのか記憶にないですけれども、逮捕されてしまって新聞に載ってしまった。お母さんから連絡がありまして、本人はしばらく学校を休みますという話でした。そのときに、本人の人柄も非常に周りからも信頼されている子でしたし、ほかの子たちがそれをとやかく言うという空気はなかったんですけれども、だけどやはり、その御家族は引っ越しをすることになったので、学校を転校しますということになってしまいました。そのときにも私は思ったんです。もちろんそういう子どもに対しての学校としての支援は今おっしゃったように、スクールカウンセラーだとかスクールソーシャルワーカーを活用して配慮する。だけど、やはり少なくとも沼津の中で言えば、沼津市内の小中学校の先生方にその意識を持ってもらえるかどうか。その子どもは、家族、例えば親が仮にそういうことになっても、その子自体には何の関係もないんだと。その子が、いづらくなることがあってはいけないんだという意識をぜひ現場の先生方にも持ってもらいたい。どういうことがあってもその子を守るという姿勢はやはり持っていただきたいなと思います。誤解いただきたくないのは、私は加害者の支援とはまた別の話をしています。加害者の家族に対しての支援です。
 最後に、そういう加害者家族の支援も含めてですけれども、犯罪被害を受けた方の支援についても、まだまだマスコミ等を含めて、例えば興味本位な報道があったり、あるいはインターネット上のそういう書き込みがあったり、まだまだ理解がされていない部分もありますし、それが2次的な被害を生んでしまっているという側面はあるのではないかと思っています。そういう意味で言うと、先ほどの犯罪被害者等基本法の第20条では、国及び地方公共団体は、教育活動、広報活動等を通じて、犯罪被害者等が置かれている状況、犯罪被害者等の名誉または平穏への配慮の重要性について、国民の理解を深めるよう必要な施策を講ずるものとされています。
 そこでお伺いをいたします。
 犯罪被害者の支援について、市民の理解をどのように深めていくのか、本市の取組についてお伺いいたします。



○市長(賴重秀一)

 犯罪被害者等支援に対する市民の理解を深めるための取組についてお答えいたします。
 具体的な取組といたしましては、沼津市のホームページに犯罪被害者等支援制度の概要を掲載し、啓発を行っているところでございます。また、毎年11月25日から12月1日、この間が犯罪被害者週間となっておりまして、特に今年度におきましては、11月1日から12月1日まで、この間を犯罪被害者月間として、全国一斉に犯罪被害者等支援の広報啓発強化の取組を行ったところでございます。この期間中におきまして、本市におきましては、広報ぬまづでの周知をはじめといたしまして、例えば沼津駅北口におきます沼津警察署と共同による街頭広報活動を実施させていただいたほか、例えば市立図書館に犯罪被害関係の蔵書を紹介するコーナーを設置するなどを行いまして、市民への啓発を行ってまいりました。この制度の広報啓発は、一般の市民の皆様には同制度に対する理解を深めていただくことに加え、例えば性犯罪等の被害に遭い、誰にも相談することができず、1人で苦悩を抱えている方々に相談する意識を生じさせるきっかけになることも企画しているところでございます。犯罪被害者やその遺族は、犯罪そのものから受けるダメージのみならず、心理的・経済的な被害などを受ける場合が少なくありません。市といたしましても、そのような方々に寄り添い、窓口を一元化するなどして、相談者の負担を軽減し、必要な支援につなげる体制を整えております。今後につきましても、犯罪のない安全・安心なまちの実現のために、市全体で防犯まちづくりの活動の充実を図ってまいります。しかしながら不幸にして、犯罪被害に遭われてしまった市民の皆様方に対しましては、その方々が再び平穏な生活を取り戻すために、警察等と連携し、万全な体制で支援に取り組んでまいります。



○議長(梶 泰久)

 以上で、一般質問は終わり、本日の日程は終了いたしました。
 明日は午前10時から本会議を開催し、去る11月20日に説明のありました各案件に対する質疑を伺います。



○議長(梶 泰久)

 本日はこれにて散会いたします。
 御苦労さまでした。
午後 4時48分 散会