発言内容
会議名:令和7年第8回定例会(第5日)

○議長(髙橋達也)

 おはようございます。ただいまから本日の会議を開きます。



○議長(髙橋達也)

 この際、諸般の報告をいたします。
 一般質問に対する答弁者として、選挙管理委員会委員長職務代理者である戸野谷清選挙管理委員が出席しておりますので、あらかじめ御了承願います。
 以上で、諸般の報告を終わります。



○議長(髙橋達也)

 本日の議事日程は、配付してございますので、御了承願います。



○議長(髙橋達也)

 日程に入ります。
 この際、お諮りいたします。
 17番議員から、去る2月25日の本会議における議第3号及び議第4号に対する討論の発言中、その一部に適切を欠く発言があり、本人からその部分を取り消したい旨の申出がありました。
 17番議員の申出のとおり、これを許可することに御異議ありませんか。
(「異議なし」と言う者あり)
 御異議なしと認めます。
 よって、さようさせていただきます。
 なお、会議録につきましては、後刻、議長の下で精査の上、措置させていただきますので御了承願います。



○議長(髙橋達也)

 次に、日程第1 一般質問を行います。
 それでは、昨日に引き続き代表質問を行います。
 順次発言を許します。
 会派市民クラブ。
 6番 大草満議員。



○6番議員(大草 満)

 通告に基づき、会派市民クラブを代表して質問をさせていただきます。
 私たち市民クラブは、会派の信念である様々な産業で働く勤労者や生活者の目線に重点を置き、それぞれの持ち場や立場からいただいた意見や要望を具現化し、例年、賴重市長に直接要望させていただいております。昨年も賴重市政における令和7年度予算編成に対する要望活動を行いましたが、その経過や内容も踏まえ、質問をいたします。
 最初に、居心地がよく質の高いまちづくりについて5点質問します。
 まず、中心市街地を軸としたまちづくりについて伺います。
 施政方針に、沼津駅周辺における公共空間整備や中央公園の再整備などに取り組み、ヒト中心のまちづくりを推進していくと示されています。沼津駅周辺総合整備事業を契機に、中心市街地まちづくり戦略事業、市街地再開発事業、中央公園リノベーション事業等を進めています。そのような中、沼津駅周辺の市街地及びその周辺拠点をヒト中心の魅力ある場所へと再生を図っています。車中心ではなく、ヒト中心の魅力あるまちづくりのためには、沼津駅・市街地・中央公園・総合体育館・文化センター・香貫山・沼津港などの拠点施設、地域資源を結びつけ、一体的なまちづくり、回遊性を高めるまちづくりを進めることが重要であると考えます。
 そこで質問します。
 そのような各事業を貫くようなコンセプトについて伺います。また、まちづくりに対する考え方及びこれまでの取組と今後の取組について伺います。
 さらに、地域資源や各拠点との連携を深める上で、核となる事業は、やはり中心市街地におけるまちづくりだと考えます。
 そこで質問します。
 中心市街地の主要事業における令和7年度の取組について伺います。
 次に、民間まちづくり活動の支援について伺います。
 施政方針では、市民や事業者の皆様が行う民間まちづくり活動について、まちなかの魅力づくりに寄与する取組への支援を進める旨が示されています。ここで言う民間まちづくり活動の支援は、平成28年度より民間支援まちづくりファンドとして始まり、令和6年度からは民間まちづくり活動支援事業として実施されています。いずれも助成を受けた事業が自立・自走することを目指しています。沼津市のホームページでも、将来にわたって持続的な効果が期待できる民間が主体となったまちづくり活動や、まちづくりに資する施設整備に係る経費の一部を支援することが記されているところです。
 そこで質問します。
 本市が行ってきた民間まちづくり活動の支援について、これまでに実施されてきた事業の自立・自走の状況について伺います。
 次に、施政方針の中で、沼津市中心市街地まちづくり戦略等と連動した活動を促進するため、市民や事業者の皆様が行う民間まちづくり活動について、まちなかの魅力づくりに寄与する取組への支援を進める旨が示されています。また、予算のあらましによれば、中心市街地で実施される事業への上乗せ支援をするとのことです。また、補助率引上げなどの上乗せ支援をすることで、実施者の自己負担額が下がって事業に参入しやすくなる反面、将来的な自立・自走する際には、自己負担額の低さから、助成がなくなった途端に事業が終わってしまうことも考えられます。それは助成の趣旨に反します。
 そこで質問します。
 中心市街地で実施される事業への上乗せ支援の目的や内容、さらに、まちなかの魅力づくりに寄与する取組に対して上乗せ支援をすることへの自立・自走への影響について認識を伺います。
 次に、OPEN NUMAZUの取組について伺います。
 沼津駅周辺総合整備事業の本格展開と併せて、実施すべきまちづくりの施策の方向性を示すために、令和2年3月に策定された中心市街地まちづくり戦略の実現に向けて、まちなかの公共空間や資源を開くことで生まれる風景を日常へとつなげ、ヒト中心のまちなかをつくり出す取組をOPEN NUMAZUと題し、社会実験などを通じて、ヒト中心のまちづくりが推進されています。
 そこで質問します。
 このOPEN NUMAZUにおける令和4年度からの取組に関する評価を踏まえての新年度の取組の狙いや内容及び成果の測定について伺います。
 2番目に、にぎわいの創出について5点質問します。
 まず、インバウンドの推進について伺います。
 施政方針では、本市ならではの強みや地域資源を生かし、多くの方々が訪れたい、関わってみたい、住みたいと思っていただけるまちを目指しているとあります。昨年12月の本市と高雄市との観光交流促進に関する協定締結については、昨日の質問で16番議員も触れているところであります。本市と高雄市は、協定締結以前から様々な文化イベント事業を展開しています。今回の協定締結によりその取組がさらに強化され、観光を中心にさらに交流が進むものと思われます。施政方針にも台湾からの観光客誘致に向け、ファムトリップを実施するとあります。
 そこで質問します。
 本市ならではの強みや地域資源をどのように捉えているのか。また、ファムトリップ実施に至る背景と内容、さらに見込める成果及び令和7年度の取組について伺います。
 次に、クラフトビールの活用についてお聞きします。
 施政方針に、本市のさらなるにぎわいの創出に向け、東駿河湾クラフトビール地域循環共生圏推進協議会において、地域資源であるクラフトビールを活用した本市の魅力向上と、地域循環社会の形成に取り組むとあります。クラフトビールは、消費者のビールに対する好みが多様化し、地域性を反映したユニークな味わいや品質を求めることにより、人気が向上していると認識しています。また、クラフトビールを文化やライフスタイルの一部として捉える人も増え、地域との連携など、様々な側面から人気を得ています。
 そこで、クラフトビールを活用した本市のにぎわい創出について質問します。
 本市の魅力、課題をどう捉えているのか、クラフトビール活用に至る背景、活用の内容、見込める成果、また、そのほかの物産に係る振興策、令和7年度の取組について伺います。
 次に、沼津港のさらなる振興策について質問します。
 本市では、沼津港のさらなるにぎわい創出のため、沼津港みなとまちづくり推進計画に基づいた整備推進を進め、現在、沼津港は市内有数の観光客数となっています。令和7年度は、内港浮き桟橋の利活用やびゅうおのナイトスポット化等により、昼夜ともに沼津港のさらなるにぎわい創出に取り組むとあります。今まで以上に多くの観光客が沼津港を訪れることでしょう。大いに期待したいところです。一方、観光客数増に伴い、より一層の安全確保策や渋滞緩和策が必要になります。
 そこで質問します。
 令和7年度の沼津港における振興策の具体と観光客数増に伴う安全確保、渋滞緩和策について伺います。
 次に、香貫山周辺エリアの魅力向上について伺います。昨日、12番議員の質問がありましたが、視点を変えて伺います。
 香貫山は展望台、香陵台から沼津市街地、駿河湾、富士山が眺められ、多くの観光客やハイカーなどが訪れています。また、香陵台まで車で登れる登山ルートや香陵台から周回して山頂までの周遊ルートなど、多数のハイキングルートがあり、市民が健康増進のためにウオーキングしたり、自然や景色を楽しんだりしています。多くの方が親しみ、憩いの場となっている香貫山で、ハイキングコースの整備を行うとのことですが、整備する理由について伺います。
 また、狩野川については、堤防からも富士山が眺められ、サイクリングロードについても、ウオーキングやジョギングを行う市民によるにぎわいが見られます。
 そこで質問します。
 狩野川サイクリングロードと連携することにより、狩野川の魅力と合わせた集客が見込めると感じていますが、どのような取組を実施していくのかを伺います。
 次に、スポーツ大会・イベントの開催支援についてお聞きします。
 スポーツと景観・環境・文化などの地域資源を掛け合わせて戦略的に活用することで、まちづくりや地域活性化につながることから、全国各地でスポーツツーリズム、地域スポーツ大会・イベントの開催、スポーツ大会の誘致、スポーツ合宿・キャンプの誘致などの取組が進められています。施政方針では、新たなスポーツ大会を支援することが示されています。香陵アリーナなどの資産を活用して、交流人口の増加につながる全国規模のスポーツ大会やイベントの誘致を進める必要があると考えます。
 そこで質問します。
 新たな全国規模の大会誘致に向けた新年度の取組について伺います。さらに、大会が誘致できた場合に、市民等が香陵アリーナを利用しにくくなるなどの影響はないのか。また、大会に参加する関係者の送迎は問題なく行えるのかについて認識を伺います。
 3番目に、移住・定住の促進について4点質問します。
 まず、体験型バスツアーについて伺います。
 本市の移住・定住の促進は、ポータルサイトぬまづ暮らしでも紹介されているとおり、本市のテレワーク環境は全国5位。また、様々な産業による就職や起業、さらには子育て環境の紹介、問合せにはイジュウチャットで相談員が答えるなど、積極的な移住や定住に向け取り組んでいると認識しています。
 そこで質問します。
 移住・定住の促進については、施政方針の中で、本市の魅力を体感できる体験型バスツアーを実施すると述べられておりましたが、取り組む事業の内容と背景、見込まれる効果について伺います。
 次に、大学生等の就職に伴う移住支援について伺います。
 文部科学省の発表によれば、東京都内には国立や私立など145の大学があり、そこで学ぶ学生の総数は約78万4700人とされています。施政方針では、移住就業支援補助金について、大学生等の就職に伴う移住を支援するため、引っ越しに係る費用を新たに補助すると述べられており、予算のあらましによれば、その対象を東京圏とし、東京都のみならず、近隣の県に通う学生が本市に移住し、対象となる中小企業等に就職することで補助の対象になるため、東京圏からの就職に伴う移住者の招聘につながるものと推察いたします。
 そこで質問いたします。
 大学生等の就職に伴う移住支援について、取り組む事業の内容と背景、見込まれる効果について伺います。
 次に、地域資源を活用した婚活イベントについて伺います。
 結婚を希望される方々を応援するために、本市では、沼津の出逢い応援課として、結婚・婚活に関する情報を積極的に発信していることと認識しております。沼津の出逢い応援課では、婚活サポーター縁結び隊の活動紹介や、出会いを創出する婚活イベントなど、様々な情報発信に取り組まれており、その結果、成婚されているカップルもおられるとのことですので、今後も大いに期待するところです。
 そこで質問いたします。
 施政方針において、本市の地域資源を活用した出会いの機会を創出する婚活イベントを開催すると述べられました。取り組む事業の内容と背景、見込まれる効果について伺います。
 次に、結婚支援のための協議会について伺います。
 県と市町が共同で運営しているふじのくに出会いサポートセンターは、しずおかマリッジという県内で結婚を希望する方に最適な出会いをつくる取組をしており、若者たちを強力にサポートしております。しずおかマリッジを活用して成婚された方に聞くと、公的な結婚支援サービスは安心感があると評価されており、今後の展開についても期待が高まるところです。
 そこで質問します。
 予算のあらましに、県及び県内市町等からなる協議会への参画により、結婚支援の充実を図るとありますが、取り組む事業の内容と背景、見込まれる効果について伺います。
 4番目に、未来を担う子どもの育成について4点質問します。
 まず、子どもたちを取り巻く環境の変化について伺います。
 施政方針では、現在の教育大綱・教育基本構想が令和7年度末に終了し、令和7年度は、子どもたちを取り巻く社会の変化を踏まえ、新たな教育大綱・教育基本構想の策定に取り組む時期になるとあります。これからの社会の変化は、これまで我々が経験したことのない速さで、かつ大きなものとなると言われています。その上で、豊かな人間性など時代を超えて変わらない価値のあるものを大切にしつつ、時代の変化とともに変えていく必要があるものに的確かつ迅速に対応していくという理念の下に、教育を進めていくことが重要であると考えます。
 そこで質問します。
 まずは、子どもを取り巻く現代の社会の変化を本市としてどう捉えているのかを伺います。
 次に、不登校対策について伺います。
 文部科学省の昨年10月発表の不登校実態調査では、心理的・社会的な要因などで小中学校に年30日以上登校しない不登校児童生徒数は、過去最多の34万6482人となり、前年度から4万7434人、15.9%の増加であり、11年連続の増となっています。また、初めて30万人を超えました。この傾向は本市においても同様であり、不登校対策は最重要な課題と捉えてよいと思います。
 そこで質問します。
 令和7年度の本市における不登校対策について伺います。
 次に、市内小中学校の水泳授業について伺います。
 予算のあらましでは、学校水泳指導民間委託事業として、5176万8000円の予算が計上されています。既に水泳指導は一部学校で民間事業者との連携が進められ、好意的な意見が聞かれています。例えば、インストラクターによる専門的な指導が受けられる。また、教員の負担軽減につながるなどの声です。令和7年度はさらに連携が進むと思われます。その一方、水泳の授業は、水中で全身を使う運動のため、気温・水温・天候等に影響を受けやすい運動です。さらに、水中では呼吸ができないことから、一歩誤れば生命を失うことにもなりかねません。体調を崩した子どもへの対応や監視員の配置等、安全への配慮は最重要です。
 そこで質問します。
 令和7年度の民間事業者との連携における取組と狙い、効果について伺います。また、民間事業所への移動手段、安全確保の方策についてどのように考えているのか伺います。
 次に、児童生徒支援員の配置について伺います。
 児童生徒支援員は、チーム学校の一員として、一人一人の子どもに寄り添い、支援を継続していく上で欠かせない人材です。また、子どもだけではなく、教員の学ぶ時間や子どもに接する時間の確保等にも実績を上げています。それゆえ、子ども・保護者・教員からは非常に高い評価を受けています。
 そこで質問します。
 令和7年度における市内小中学校の児童生徒支援員の配置、事業内容について伺います。
 5番目に、投票率向上への挑戦について2点質問します。
 まず、県内上位の高投票率を目指した工夫と挑戦について伺います。
 過去における本市の投票率の推移を見ると、衆議院議員総選挙の例では、昭和24年の80.86%が最高でしたが、平成17年の戸田村との合併以降を見れば、平成21年の64.98%が最も高く、直近の令和6年では52.71%と、小選挙区の県内41開票区中35位と低迷しています。また、各種選挙における直近の投票率は、令和4年の参議院議員選挙では48.56%、令和6年の県知事選挙では45.79%、平成30年の市長選挙では45.13%、令和5年の県議会議員選挙では39.16%、同年の市議会議員選挙では39.54%と、惨たんたる低投票率に甘んじており、そのことを憂い、連合静岡沼駿三田地域協議会からは、投票率が低い若年層に対する主権者教育のさらなる充実やまちづくりへの参画機会の拡大など、政治への関心を高める対策を、また、投票への利便性を高めるため、駅や商業集積地などの投票所の継続・設置もしくは移動投票所の導入を検討してほしいとの市政要望がなされております。加えて、我が会派の市政要望では、重点要望の一つとして投票率の向上策を求めており、同じ会派の21番議員が第7回定例会において一般質問で取り上げているところです。そのような最中、昨年6月に施行された衆議院議員総選挙では、一部の投票所エリアにおいて投票所入場券の印刷漏れが発生してしまい、選挙事務に関する市民からの信頼は著しく低下したことは紛れもない事実であります。
 そこで質問します。
 令和7年夏には参議院議員通常選挙が予定されており、令和8年4月には沼津市長選挙も控えていることから、長期に及ぶ低投票率からの脱却を図り、県内上位の高投票率を目指す好機と捉えております。そういう意味合いでも、静岡県内上位の高投票率を実現すべく、できることは何でもやるとの工夫と挑戦心が必要と考えますが、当局の考えや意気込みを御答弁願います。
 次に、未来カルテを用いた未来ワークショップの導入について伺います。
 施政方針の新年度の主な取組、未来を担う人づくりとのテーマで、新たな沼津市教育大綱・沼津市教育基本構想の策定が提起されております。民法改正により成人年齢が18歳になったものの、政治への関心を高め、選挙権の行使に伴う各種政策のよしあしを認識するための主権者教育の取組は、道半ばであると感じております。本市における主権者教育のメニューは、選挙管理委員会が実施している模擬投票が中心の出前講座のみと言っても過言ではないと感じています。新学習指導要領のキーワードは、個別最適で協働的な学びとされており、自ら課題を認識する力を育成する教育が求められております。児童生徒に社会的な課題を考えさせ、課題を解決するための手だてを考える機会を与える必要があるものと考えますが、残念ながら、模擬投票だけでは必要十分条件を満たしていないと考えます。そこで、千葉大学大学院社会科学研究員の倉阪教授が開発された人口・環境などの予測データ、未来カルテを使った逆算の政策づくり、いわゆる未来ワークショップを通じた社会性の育成が注目を集めています。既に静岡県、島田市、南伊豆町等では、未来ワークショップを実践されています。この実践は人口減少問題やカーボンニュートラルのテーマで、現状と2040年の我がまちの姿を見比べながら、どのような手だてを講じれば人口減少に歯止めがかけられるのか。どんな生活スタイルを変えれば、脱炭素につながるのか等の学習を進めています。自ら学び、課題を見つけ解決する力の育成に非常に有効であると思われます。
 そこで質問します。
 本市における主権者教育のメニューとして、主権者教育の質的向上を図れる可能性が高い未来ワークショップを導入し、全中学校及び沼津市立高校において実践すべきと考えますが、当局の考えをお答え願います。



○市長(賴重秀一)

 中心市街地を軸としたまちづくりについてお答えいたします。
 まず、地域資源を結びつけた一体的なまちづくりについてですが、沼津駅周辺総合整備事業の本格展開を見据え、令和2年に沼津市中心市街地まちづくり戦略を策定しており、ヒト中心のまちづくりをコンセプトに取組を進めております。その戦略の一つとして、中心市街地と周辺の地域資源を結ぶネットワークの充実を掲げ、狩野川や香貫山、千本松原、沼津港など周辺地域資源との連携を強化し、中心市街地のにぎわいや魅力の向上につなげるための取組を推進しております。これまでに狩野川左岸堤防の自転車・歩行者ネットワークのミッシングリンクとなっていた黒瀬橋のアンダーパスの整備や、狩野川右岸堤防では照明設備など歩行環境の向上を図ってまいりました。また今年度末には、これまでのOPEN NUMAZU等の取組による交通の影響や、にぎわい創出等の効果に基づく、沼津駅南口交差点の一部地上横断化が完成し、まちなかや周辺地域への回遊性が向上するものと考えております。令和7年度は、沼津駅と香貫山との回遊性を強化するため、香貫用水の景観に配慮した歩行空間整備に着手するほか、沼津港とのさらなる連携に向け、沼津駅から沼津港間の自動運転バスの実証運行を今年度より期間を延長し実施するなど、さらなるアクセス性や回遊性の向上を目指してまいります。
 次に、核となる中心市街地における取組についてお答えいたします。
 令和7年度、中心市街地まちづくり戦略事業では、将来の新駅舎・駅前広場・高架下空間を質の高い一体的なデザインにするため、その基本的な考え方を示す沼津駅舎・駅前広場等デザイン基本計画の策定を市民の意見を取り入れながら進めてまいります。また、にぎわいにあふれるまちなかの創出に向け、引き続き、OPEN NUMAZUの開催やイーラde南側のパークレットの活用空間拡大、市民や民間事業者が気軽に公共空間を利用できる仕組みづくりを進め、エリア価値の向上を図ってまいります。中央公園リノベーション事業におきましては、公園の使い方や施設配置等を検証する利用実証トライアルをこれまで実施しており、その結果を基にリニューアル工事に着手し、令和7年度中に部分的に供用を開始し、令和8年度の完成を目指しております。市街地再開発事業では、地元組合による再開発事業が実施されており、町方町・通横町第一地区におきましては、今年度から実施している既存建築物の除却工事完了後に新施設の建設工事の着手が予定されております。また、大手町五丁目第一地区におきましては、事業認可に向けた資金計画の作成が予定されるなど、各事業が本格的に動き出すことから、引き続き地元組合が取り組む再開発事業を支援させていただき、まちなか居住の促進と市街地環境の向上を図ってまいります。
 次に、インバウンドの推進についてお答えいたします。
 まず、本市ならではのまちの強み、地域資源についてでございますが、本市は海・山・川の豊かな自然環境に恵まれ、美しい景観であったり、沼津御用邸記念公園をはじめといたします歴史・文化、海・山の恵み、スポーツなど沼津の宝と誇れる地域資源が数多くございます。また、国際的な観光地として名高い富士・箱根・伊豆の中心に位置するとともに、首都圏への近接性や広域交通への高いアクセス性などの強みを有しているところでございます。こうした恵まれた地域資源を背景に、インバウンドの推進に当たりましては、特に外国人の皆様に人気の高い海越しの富士、海の魅力を満喫できる沼津港、ラブライブ!サンシャイン!!など沼津ならではの魅力的な地域資源を活用し、沼津でしか体験できない観光コンテンツを提供することが重要であると認識しております。
 次に、ファムトリップの実施ですが、令和6年の訪日外国人観光客数は年間で3,600万人を突破し、過去最多を更新する中、訪日客の宿泊先は三大都市圏で約7割を占めるなど、地方へ十分に波及していない状況であると考えます。この旺盛なインバウンド需要を好機と捉え、多くの外国人観光客を本市へ呼び込むために、昨年来、連携強化を進める台湾を主なターゲットといたしまして、積極的なインバウンド施策を実施してまいります。新年度においては、新たに台湾在住のインフルエンサーを招聘し、沼津の観光体験とその魅力をインフルエンサー独自のネットワークで広く配信していただくこととしております。また、台湾の旅行会社のツアー造成・予約・手配を行うランドオペレーターを招聘させていただき、実際に沼津の魅力を体感していただくことで、台湾の観光客に対して訴求力のある、魅力ある観光コンテンツの選定であったり、旅行商品を造成するとともに、狩野川でつながる伊豆市や伊豆の国市と合同で実施することで、各市町の特色や個々の地域資源を広域観光の相乗効果により増強させ、旅行商品の魅力や訴求力の向上に努めてまいります。
 次に、インバウンド推進事業の令和7年度の計画でございますが、新年度は新たな試みといたしまして、ファムトリップを実施するほか、沼津夏まつりにおいて台湾企画展を昨年に引き続き開催するなど、高雄市との相互交流をさらに深めてまいります。また、台湾の旅行会社を活用したプロモーションや、中国向けのSNSの運用など、国外への沼津の魅力の発信に継続して取り組むとともに、Wi-Fi設備の最新の通信規格への更新のための再整備等の受入れ環境整備も進めるなど、様々な手段で観光誘致を進め、交流人口の拡大、観光消費の増大を図ってまいります。
 次に、クラフトビール等の活用についてお答えさせていただきます。
 近年人口減少・少子高齢化の進展により、経済規模の縮小や労働力不足が懸念される中、本市ならではのまちの強み、地域資源といった魅力を活用したさらなる地域産業の活性化や関係人口の増加によるにぎわいづくりが課題となっております。そのような中、市場規模が拡大し、県内に全国5位の35か所の醸造所を有するクラフトビールについては、その半数以上が県東部地域に集中するなど、地域に根づいた特徴的な資源となっております。そのため、県内でも、醸造所の数が多い本市及び三島市と静岡クラフトビール協同組合とで、東駿河湾クラフトビール地域循環共生圏推進協議会を設立させていただき、クラフトビールの活用により、地域の魅力向上を図るとともに、例えば、環境と社会経済の両立による持続可能な地域の形成を目指すことといたしました。本事業では、クラフトビールをつくる、活かす、楽しむ、支える、この4つを取組の柱といたしまして、クラフトビールの製造過程で排出されるモルト粕のアップサイクル化に取り組むとともに、地場産品や地域固有の環境を生かした新ビールの開発や、大瀬崎での海底熟成によるブランド化の推進、プロモーションの強化等に取り組んでまいります。三島市との広域連携により本事業を実施することで、廃棄物であるモルト粕の有効活用により、地域循環産業の構築を図るとともに、特徴的な地域資源としてのクラフトビールのブランド力を高め、新たなにぎわいと関係人口の創出につながるものと見込んでおります。なお、クラフトビール以外の本市の様々な物産品につきましては、これまで生産団体や関係機関とで組織いたします沼津市物産振興協議会において、新たな物産の開発研究や販路拡大の支援、首都圏等で開催されるイベントへの出展による商品PR活動などに取り組んできたところであり、クラフトビールの活用との連携も図りながら、引き続き本市物産の振興に取り組み、地域産業の活性化につなげてまいります。
 次に、沼津港のさらなる振興策についてお答えいたします。
 沼津港の振興につきましては、これまで静岡県と連携し、沼津港みなとまちづくり推進計画に基づく各種整備に加え、昨年度はSea級グルメ全国大会を開催するなど、取組を進めてまいりましたが、内港浮き桟橋の利活用や地元でのSea級グルメの普及等、さらに発展・にぎわいにつながる可能性を有しております。そのような中、内港浮き桟橋ではこれまでの陸からの誘客だけでなく、海からの誘客に取り組むため、横浜市で開催されますヨットショーにみなとオアシス沼津のPRブースを出展し、沼津港や沼津の海の魅力をPRすることで、ヨット・プレジャーボートが多い神奈川県域からの誘客を図り、将来はスーパーヨットの寄港につなげてまいりたいと考えております。また、船舶関係団体と連携して、市民向けのヨット乗船体験イベントを開催し、日頃なじみのないヨット等をより身近な存在として捉えていただくとともに、マリンレジャーの楽しさを周知することで、新たな沼津港の魅力の発掘とにぎわいの創出を図ってまいりたいと考えております。
 次に、観光客増に伴う安全確保、渋滞緩和策についてでございますが、車両の集中的な流入による沼津港の交通混雑は周辺地域まで及ぶ問題となっており、これらの対応策といたしまして、現在、ショットガン方式によります大型観光バスの誘導や、地元関係団体による臨時駐車場の開設等が実施されております。また、昨日28番議員へ御答弁させていただきました乗換え案内アプリを活用することで、車両流入が分散化されるほか、市民や観光客の移動の利便性向上・最適化が図られるものと考えております。今後は、沼津港みなとまちづくり推進計画に基づく1番線の歩行者安全対策において、歩行者と車両の共存など、他市町の取組を研究しつつ、道路管理者、交通管理者及び推進計画策定者である県と協議をし、さらなる安全性の向上に努めてまいりたいと考えております。
 次に、香貫山周辺エリアの魅力向上についてお答えいたします。
 香貫山は中心市街地に隣接し、大平山へと続く7山7峠の稜線が沼津アルプスの愛称で呼ばれ、初級者から上級者まで、市内外から多くのハイカーが訪れております。昨今の健康志向の高まりを受け、登山を含めた様々な体験型ツアーへの需要が増大していることに加え、過去最多となった訪日外国人観光客を積極的に呼び込むために、より安全にハイキングを楽しんでいただけるよう、案内看板の多言語化を進めるとともに、日常のパトロールにより散策を妨げる倒木の除去や枝打ち等を実施するなど、良好なハイキング環境の維持に努めております。この香貫山ハイキングと狩野川サイクリングロード、さらには海を楽しむマリンレジャーなど、本市が誇る山・川・海を堪能できるアクティビティを組み合わせ、外国人観光客からの関心も高いアドベンチャーツーリズムとして長期滞在型の観光誘客に努めてまいります。
 次に、新たな全国規模の大会誘致に向けた取組についてお答えいたします。
 本市では、香陵アリーナ開館以降、プロスポーツのバスケットボールBリーグVELTEX静岡やバレーボールSVリーグの東レアローズ静岡の試合が開催され、いずれも2,000人を超える観客が来場し、大いに盛り上がりを見せているところでございます。また、プロスポーツの球技に限らず、全日本フェンシング選手権大会や大相撲沼津場所にも、市内外から多くの方が訪れ、スポーツを通じたにぎわいづくりが図られたものと考えております。こうした大規模大会の運営を通じて得たノウハウ等を生かし、新年度においては多くの選手・関係者が宿泊を伴って参加する新たな全国規模の大会を誘致すべく、現在関係者と大会の日程や運営方法等についての調整を進めており、開催が決定した際には、香陵アリーナの一般利用や選手等の送迎が円滑に行われるよう、開催市として適切な支援を行ってまいります。今後においても大会情報の収集等、アンテナを高くし、沼津のポテンシャルを生かした全国規模の大会誘致により、スポーツを通じた観光交流人口の拡大や地域経済の活性化を図ってまいります。
 残余につきましては、教育長等から答弁いたします。



○政策推進部長(山田晃良)

 民間まちづくり活動の支援についてお答えいたします。
 初めに、支援を受けた事業の自立・自走についてですが、本市では、民間支援まちづくりファンド事業及び民間まちづくり活動支援事業により、地域の実情に即した課題の解決に取り組む意欲ある市民等のまちづくり活動を支援してまいりました。これら支援事業においては、財政的支援には年数の上限を設定しておりますが、助言等の支援は期限を定めずに実施しております。令和5年度に実施したアンケートでは、約3割の事業者から、現在も事業を継続しているとの回答を得ていることから、一定の割合の事業者が市の支援を得て自立・自走し、自らの力でまちづくり活動を継続しており、本市の地域課題の解決に寄与しているものと認識しております。
 次に、「まちなかの魅力づくりに寄与する取組」に対する上乗せ支援についてですが、本市では沼津市中心市街地まちづくり戦略により、沼津駅周辺の市街地がヒト中心の魅力ある場所へと再生し、多くの市民や来訪者が集い、交流し、住まう場所となるよう努めているところです。その実現に向けては、市民等がより主体的かつ持続的にまちづくりに参画していくことが重要であると考えます。そのため、本支援事業との連携を強化し、中心市街地におけるまちづくり活動をより活発なものとするため、補助額及び補助率においてインセンティブを付与することでチャレンジを促し、市民等のまちづくり活動のさらなる掘り起こしと後押しを進めてまいります。本取組が市民等のまちづくり参画の初めの一歩となることを期待するとともに、事業実施に当たっては事業者と課題を共有し、寄り添った支援を継続的に行うことで、将来的な自立・自走が可能となるよう努めてまいります。
 体験型バスツアーについてお答えします。
 令和5年度から実施している移住バスツアーは、本市における生活がイメージできるよう公園や賃貸住宅を巡り、住環境の確認をするなど、観光目線ではなく、生活目線に立ち、市内を案内してまいりました。これまでの移住相談会では本市の体験型イベントに参加したいという意見が寄せられ、また、既に移住された方からは、移住後、本市の魅力に改めて気づいた、何度か訪れていたら移住したくなったとの声も伺っていることから、従来のツアー内容に加え、本市の魅力を体験することは移住希望者の関心をさらに高め、移住への動機づけにつながるものと考えております。このことから、新年度におきましては、本市の魅力の一つである自然豊かな海を身近に感じることのできる漁船への乗船や、フェンシングのまち沼津を体感していただくスマートフェンシングの体験等、本市ならではの魅力を実感していただける体験型バスツアーを実施し、さらなる移住者の確保につなげてまいりたいと考えております。今後も各種相談会や電話・窓口・オンラインでの相談に加え、本市を直接訪れていただくための取組や支援も充実させ、多くの方に都市的魅力と海・山・川の豊かな自然を合わせ持つぬまづ暮らしに触れていただくことにより、移住希望者の移住の後押しとなるよう努めてまいります。
 大学生等の就職に伴う移住支援についてお答えします。
 本事業は、東京圏とされる東京都、神奈川県、千葉県及び埼玉県に在住・在学している大学生等が県内に所在する企業へ就職し、本市に移住した際の引っ越し費用を補助するものであります。東京圏からIターンやUターンにより就職する大学生等を支援することで、本市への移住を促し、若者移住者の増加や地域の活性化を図ることを目的としております。本市は東京圏に隣接し、交通利便性も高いことから、令和5年度の移住者の約半数が東京圏から移住しており、移住先としての関心も高いものと認識しております。本事業により、東京圏から県内に就職する大学生等を支援することは、本市への若者移住者の増加が図られ、ひいては地域の人材確保や少子高齢化の抑制につながっていくものと考えております。
 地域資源を活用した婚活イベントについてお答えします。
 本市が開催する婚活イベントのアンケートや窓口での結婚相談では、結婚を望んでいるにもかかわらず、異性との出会いの機会がない。また、不安なく気軽に異性と出会いたいという意見が寄せられております。このことから、安心して参加できる出会いの場を行政が提供することは意義があるものと考えております。本市ではこれまでも、結婚相談等を行う市公認婚活サポーター縁結び隊と連携し、出会いのためのイベントや自分磨きセミナー等を実施してまいりました。新年度においては、新たに民間事業者の専門的なノウハウを取り入れながら、豊かな自然環境やアニメ、スポーツなどの魅力的な地域資源を活用した婚活イベントを開催し、より多くの方に出会いの場を提供することで、婚姻数の増加を図ってまいります。
 結婚支援のための協議会についてお答えします。
 ふじのくに結婚応援協議会は、広域的な結婚支援に取り組むことを目的に令和3年11月に設立され、静岡県及び県内全ての市町が参画しております。本協議会は、マッチング、結婚相談、イベントやセミナーの開催等を行うふじのくに出会いサポートセンターの運営のほか、市町が実施する婚活事業との連携・支援などを行っております。ふじのくに出会いサポートセンターが行う婚活イベントは広域での開催となるため、規模が大きく内容も幅広くなり、多様な出会いの機会を提供することが可能となります。また、同センターが運用するマッチングシステムはAIによるビッグデータ分析を用いた相手探しが可能であるため、より広域的かつ効率的に出会いの機会を提供できるものであり、その効果は高いものと考えております。婚姻数が減少傾向にある本市においては、多様な主体により様々な結婚支援が行われることが重要であると考えており、引き続き県や縁結び隊、民間企業や団体等と連携するなど、幅広い結婚支援に努めてまいります。



○都市計画部長(福岡知己)

 OPEN NUMAZUの取組についてお答えします。
 OPEN NUMAZUは日常に人がまちなかで過ごす風景を定着させ、中心市街地のにぎわいを創出することを目指し、令和4年度にイーラde南側の道路空間にて実施して以降、仲見世商店街やさんさん通り、西武百貨店の跡地等活動の範囲を広げてまいりました。昨年11月に実施したアンケート調査におきましては、来街者の80%の方から、まちなかでの滞在時間が長くなった。また、86%の方から、以前よりまちの印象がよくなったと回答をいただいております。さらにその他の意見として、沼津駅周辺が明るくなった。近所へ散歩に行こうという気持ちになるなどの声もいただいており、市民の皆様が、まちなかで過ごす機会の増加やまちのイメージ向上につながったものと考えております。また、取組を継続する中で、店の軒先に椅子やテーブルを設置していただける沿道の店舗や公共空間を彩る植栽を提供していただいた周辺の企業、自ら催しを企画・運営する方々など、OPEN NUMAZUの趣旨に賛同し、活動に参画いただける方の輪が確実に広がっております。これらの実績を踏まえ、新年度の取組におきましては、椅子や植栽等によるくつろげる空間づくりを継続するとともに、これまでの取組による効果検証により実現した沼津駅南口交差点の地上横断化等、段階的な公共空間の再編に伴う新たな歩行者動線を踏まえた公共空間の利活用を促進してまいります。また、歩行者通行量や滞留者数を測定するほか、空間づくりへの意見やまちに対する印象の変化について、アンケート調査等を実施し、その成果を基に今後のにぎわい創出を図ってまいります。さらに、ヒト中心のまちづくりをより多くの方に浸透させ、自発的に活動する沿道の店舗や地域のプレーヤー等、賛同者の拡大を図り、市民や民間事業者が公共空間で活動しやすいよう駅周辺のエリアマネジメントを担う体制の構築を目指してまいります。



○教育長(奥村 篤)

 子どもたちを取り巻く社会の変化についてお答えします。
 近年子どもたちを取り巻く環境は、社会全体の変化に伴い、かつてないほどに多様化し、複雑化しております。日本国内では、いじめや不登校、若年層の自殺の増加が深刻な問題となっています。また、親の経済状況が及ぼす学びの機会への影響や、特別な支援を要する児童生徒の増加も顕著であり、教育現場における対応が求められています。また、少子高齢化による地域社会の縮小は、地域が一体となり、子どもたちを育む基盤そのものに影響を与えています。さらに、世界に目を向けますと、戦争や貧困、飢餓、そして深刻化する気候変動による自然災害が多発し、多くの命が失われているという痛ましい現実があります。このような状況において、誰一人取り残さない社会の実現という理念が、私たちの教育活動の中核的な目標として、一層重要になると考えております。多様な特性を持つ子どもたち一人一人に対し、個別最適な学びを保障するとともに、協働的な学びの場を提供することによって、安心して学び、自立し、将来の社会で活躍する力を養うことが、現在の教育現場に強く求められている状況であると認識しております。
 次に、不登校対策についてお答えします。
 本市の不登校児童生徒数につきましては、全国的な傾向と同様、小学校・中学校ともに増加しており、特に小学校3年生までの増加が顕著となっております。その要因としましては、家庭で抱える問題や学校生活における人間関係、学業のつまずき、身体の不調など様々なもののほか、近年は学校への通学に固執しないという考えなども見られ、要因が解明できないことも多いと認識しております。こうした複雑な要因に対し、本市では早期の段階からチームでの対応を基本としており、研修会等を通じて教職員の対応力を育成するほか、スクールソーシャルワーカー等の専門家の活用を図りながら、福祉的な視点を持つことで問題を抱える児童生徒への支援を効果的に行っております。また、小学校低学年への対応としましては、従来から幼稚園・保育所・こども園と小学校との連携強化を図るなど、子どもたちの小学校生活への円滑な移行のための取組を進めてまいりました。今年度からさらに幼保園小のつながりを意識した支援が行えるよう、沼津市幼保小連携合同研修会を開催し、情報共有を図るとともに、小学校に入学した児童がスムーズに学校生活に適応するために編成したスタートカリキュラムの確実な運用を図っております。今後につきましても、不登校の未然防止と早期対応に取り組むとともに、1人1台端末を活用したオンライン学習や静岡県が実施する仮想空間を活用した学びの場、しずおかバーチャルスクールなど、ICT機器のさらなる利用により、学習機会の確保を行うとともに、青少年教育センターや校内の相談室等の居場所づくりを進めてまいります。また、不登校対策に欠かせない人員である県配置のスクールカウンセラーなどの専門家につきましても、その配置時間数の増を県に要望し、チームでの対応をさらに充実させていきたいと考えております。
 次に、公立小中学校の水泳授業についてお答えします。
 市内の小中学校に設置している多くのプールは、建築から既に40年が経過しており、今後の老朽化対策などを検討する必要がありました。また、近年の気温上昇による熱中症対策や、高温となるプールサイドでのやけど対策、さらには日焼けを懸念する保護者の声があるなど、新たなニーズも考慮した水泳指導の在り方を検証する必要がありました。このことから、令和4年度から実証事業として、一部の学校において水泳指導の民間委託を実施してまいりました。実証事業では、児童生徒や保護者からの新たなニーズへ対応できたこと、泳力別の指導により児童生徒の泳力が向上したこと、また、シーズン中のプール管理など教職員の負担が軽減できたことなど、多くの効果を得ることができました。このようなことから、民間事業者との連携により、児童生徒や保護者の新たなニーズへ対応するほか、コスト削減等の効果が得られるものと考えております。令和7年度は、市内にある民間施設の受入れ態勢や、移動距離及び各校のプールの建築年などを考慮した結果、小学校14校におきまして民間委託による水泳授業を実施し、そのほかの小学校については、自校プールでの指導を継続します。また、中学校におきましては、生徒や保護者の新たなニーズへの対応や、民間施設の受入れ人数の状況等から、水泳の実技指導を行わず、座学で水泳の事故防止に関する心得を指導してまいります。民間施設までの移動につきましては、徒歩での移動が可能な学校を除き、受託事業者が自ら所有するマイクロバスを使用して送迎を行います。安全対策及び事故等への対応につきましては、水泳指導を行う際に複数のインストラクター及び教員が児童を見守ることや、施設内に休憩スペース及びAEDの設置を義務づけることで、安全を第一に事故防止に努めるよう求め、事故発生時における役割などについても明確に実施してまいります。
 次に、児童生徒支援員の令和7年度の配置についてお答えします。
 小学校におきましては、本市では、市独自に1年生全ての学級に児童生徒支援員を配置するとともに、見守りが必要な児童のいる学級にも配置し、授業のサポートを行っております。中学校では主に相談室での生徒の悩み相談などに対応するため、全ての中学校に配置しております。全体の配置人数としましては、令和7年度は、今年度と同じ116人を予定しておりますが、静岡県が新たに1学級31人以上の学級を有する学校に対し、支援員を配置する制度を創設したことから、これまで以上に手厚く支援員を配置することが可能となります。今後も多様な困り感を抱える児童生徒が増えている傾向にあることから、教職員が子どもと向き合う時間を確保するとともに、児童生徒一人一人に寄り添った対応に努めてまいります。
 次に、未来カルテを用いた主権者教育の導入についてお答えします。
 未来カルテは、自治体別に現状のままの傾向で2050年まで続いた場合に、人口、産業構造、学校等の公共施設、財政などがどのように推移し、どのような社会になるのかをグラフで可視化・視覚化されたもので、気づきを持って政策を検討するためのツールの一つであると認識しております。本市の中学校では、言語科の時間や総合的な学習の時間において、人口減少や少子高齢化、地球温暖化など、様々な社会的な課題をテーマに探求学習を進めております。また、個別学習とグループワークなどの協働的な学びを一体的に行うことで、生徒自らが自分事として社会をよりよくする手法などを考える授業にも取り組んでおります。また、市立沼津高等学校におきましても、現在教科において主権者教育を取り扱っていることと併せ、今後の沼津の在り方などを調査研究していく中で、グローバルな視点を持って地域社会の創生に貢献できる生徒の育成に努めております。未来カルテは、こうした学習を進める上で複合的・大局的な視点を持って課題に取り組むための様々なデータをまとめているものであることから、今後、授業における積極的な活用方法について検討を進めてまいりたいと考えております。



○選挙管理委員会委員長職務代理者(戸野谷清)

 県内上位の高投票率を目指した工夫と挑戦についてお答えします。
 投票率の低下は本市のみならず全国的に直面している課題であり、その要因としては、その時々の時代的な背景など様々な事情が考えられます。選挙管理委員会では、投票率を向上させるには有権者の政治参画意識の向上と投票環境の整備が必要であると考えております。政治参画意識の向上につきましては、投票率が低い若い世代を主な対象とし、高校生等への選挙出前講座の実施、学生の選挙事務への従事募集、選挙ごとの啓発活動の実施等により進めております。これらの取組は、中長期的に投票率を向上させる効果を持つものとして、今後も積極的に行ってまいります。次に、投票環境の整備につきましては、投票所のバリアフリー化や期日前投票所の増設等により進め、政令市を除き県内最多数となるなど、利便性の向上に努めております。また新たに商業施設等への期日前投票所の設置については大型商業施設での可能性を検討し対象施設に打診を行っており、また必要なネットワーク環境の整備についても、技術的な意見を伺いながら研究しております。選挙管理委員会として、県下で低位にある投票率を少しでも上げられるよう、先進事例なども参考にしながら、今後とも努力してまいります。



○6番議員(大草 満)

 御答弁をいただきまして、ありがとうございます。
 県内上位の高投票率を目指した工夫と挑戦との質問に対し、投票率の低下は全国的な課題であるが、本市の場合は、バリアフリー化や政令市を除けば、県内最多の期日前投票所を設置するとともに、商業施設等への期日前投票所の設置を実現すべく、環境整備に取り組んでいるとの答弁でした。これでは、何としても投票率を上げるんだ、やれることは何でもやるとの熱意が感じられないことから、県内上位の高投票率を目指した工夫と挑戦について、再度質問させていただきます。
 御答弁のとおり、投票率の低下は全国的な傾向であることから、各種機関が低投票率の要因分析と投票率向上に向けた施策の提案を行っております。具体的には、総務省は平成29年に投票環境向上に向けた取組事例集を、全国都道府県県議会議長会事務局は令和6年に投票率向上に向けた課題に関する調査研究報告書を発刊し、期日前投票の在り方や移動投票所を含めた当日の投票所運営の在り方を再検討すべしとの提唱もなされています。
 そこで質問します。
 沼津市における投票率低下の要因分析はなされているのでしょうか。各種機関が提唱する投票率向上へ向けた施策実施を真剣に検討したことはあるのでしょうか。当局の御見解を伺い、私の質問を終わります。



○選挙管理委員会委員長職務代理者(戸野谷清)

 投票率低下の要因分析についてお答えします。
 選挙管理委員会では、選挙の執行ごとに標準的な投票率である投票区を選び、年代別の投票率を分析し、投票率向上のための方策を検討しております。本市の投票率の動向は全国と同様であることから、選挙ごとに実施される公益財団法人明るい選挙推進協会の意識調査の結果と同様に、選挙にあまり関心がなかったことが、棄権の大きな理由であると捉えております。このため、投票環境の整備に加え、政治参画意識の向上のための取組も継続することが必要であると考えております。
 次に、各種機関が提唱する投票率向上に向けた施策実施の検討についてお答えします。
 各種機関の提唱する有権者の利便性に配慮した投票環境の向上の施策のうち、本市において有力であると考えられるものとして、現在、商業施設等への期日前投票所設置の可能性について検討しているところであります。今後も、先進的な取組事例などを参考に、より投票しやすくなる投票環境の整備に努めてまいります。



○議長(髙橋達也)

 ここで選挙管理委員会委員長職務代理者は退席いたします。
(選挙管理委員会委員長職務代理者 退席)
 5番 佐藤健一郎議員。



○5番議員(佐藤健一郎)

 引き続き、通告に基づき市民クラブの代表質問を行います。
 市民生活を豊かにする取組について伺います。
 施政方針では、柱1、自分らしいライフスタイルを実現できるまちとして、地域活動が充実し、誰もが生き生きと躍動できるまちづくり、柱7、安心・安全のまちでは、犯罪や消費生活トラブルから市民を守るための取組についても進めると述べられています。そこで、自治会活動の担い手づくりと負担軽減を含む5点について伺います。
 まず、自治会活動の担い手づくりと負担軽減について伺います。
 市内各自治会の役員交代が進まない、自治会役員の負担が多いなど、自治会によっては疲弊しているとの声が上がっていると認識しております。議会では、過去から一般質問等を通じて議論する中で、若い世代が参加しやすい自治会の活動に変えていくということを市から助言する。就業しながら自治会長を務められるよう、市からの依頼事項を極力減らす。自治会の負担軽減を図っていくなど、自治会役員の高齢化や役員を長期にわたって担っていることに、しっかり改善していく旨の答弁をしてきたことは、賴重市長も認識していると思います。現在、市内在住者が自治会へ加入しているのはおおむね80%台であり、年々減少している中、従前から進めている改善スピードでは、担い手はおろか、自治会が存続できなくなってしまいます。会派としては、本来であれば、施政方針として掲げ、賴重市長が精力的に取り組むと述べられるべき喫緊の課題だと認識している中で、令和7年度において、自治会活動の担い手づくりと負担軽減について、これまでの取組の成果と新年度の取組について伺います。
 次に、地区センター建て替え計画及び建物保全について伺います。
 地区センターについては、市民自治のまちづくりを進めるための活動拠点とした役割の下、市内18か所に設置されており、適宜維持管理を行う一方、目標使用年度を迎える建物については、順次建て替えなどの整備を行っていくと述べられています。令和7年度より、西浦地区センターの附帯工事、愛鷹地区センターの新築工事に着手するなど、整備を進めていく予定であるとのことですが、大岡地区センターは昭和57年、大平地区センターについては昭和62年と、地区センターによっては築40年以上となる建物が存在している状況となっており、床が剥がれ、トイレ配管からの水漏れなど、建物設備については、老朽化によるトラブルなどが発生している状況も見受けられます。このため、今後の地区センターの更新計画並びに更新までの修繕計画について伺います。また、今後予定されている地区センター更新に関して、候補地選定などの状況についても併せて伺います。
 次に、これまで以上に「伝わる」広報となるための取組について伺います。
 自治体が行う広報には様々な役割があります。地域住民に対して、自治体による取組を伝える役割、自分の住む地域への興味・関心や参画意識を高める役割、移住や旅行などでの訪問を考える地域外の人に対して自治体の魅力を伝える役割などです。施政方針では、市政情報をより分かりやすく効果的に発信することが示されていますが、どのような取組を進めていくのか伺います。
 また、近頃では、広報紙での情報発信に加えて、SNSや動画などを活用して、相手の求める情報を発信する取組が盛んに行われています。施政方針に示された市からの情報発信を充実するために行われるであろう広報ぬまづの全号カラー化やLINE公式アカウントの機能充実について、その狙いや内容及び成果の測定について伺います。
 次に、消費生活相談体制の強化について伺います。
 複雑化・巧妙化する特殊詐欺や悪質商法による被害の未然防止対策として、警察署との連携、広報ぬまづ、自治会を通じた注意喚起、市役所ホームページを活用した事例紹介など、いろいろな取組を行っています。特殊詐欺や悪質商法などについては、依然として被害が発生している状況であり、市民からの消費生活相談は、相談窓口での対応を行っています。令和7年度より消費生活相談の体制強化などが示されていますが、現状の体制をどのように強化するのか、具体的な取組を伺います。
 次に、最近の凶悪犯罪への対策について伺います。
 最近では詐欺や強盗などの犯罪行為によって報酬を受け取る闇バイトでの犯罪をニュースや新聞でよく耳にするようになっていると感じています。法務省が公表した2024年版犯罪白書によると、2023年の1年間の刑法犯認知件数は70万3351件と、前年比10万件以上増加し、2年連続増加となっている。刑法犯認知件数のうち強盗は1,361件、前年比213件増、詐欺は4万6011件、前年比8,083件増とのことですが、本市の被害状況と市民の安全・安心を守るための取組について伺います。また、通学路等のさらなる安全対策に関する請願が出され、要望事項として上がっています1戸1灯運動の実施は、高齢者を狙った強盗事件にも有効であると認識しています。早急に行う必要があると考えますが、本市の考えを伺います。
 次に、産業振興について伺います。
 施政方針では、柱3、力強い産業を牽引するまちとして、企業立地環境の整備、支援体制の充実、多様な人材の確保など、産業強化や雇用創出につなげていくと示されています。そこで、起業創業支援の取組や労働人材の確保など6項目について伺います。
 まず、起業創業支援について伺います。
 本市では、市区町村が民間の創業支援等事業者と連携して、ワンストップ相談窓口の設置や創業セミナーの開催などの創業支援を実施する創業支援等事業計画を策定しており、国の認定を受けて、起業創業支援に取り組んでいます。その取組の成果として、支援を受けた方々が実際に起業創業に結びついていることが重要です。これまでの取組の成果について伺います。また、成果を踏まえて、新年度の取組の狙いや内容及び成果目標について伺います。
 次に、市内企業に対する支援について伺います。
 企業立地の促進については、本市への進出を予定する企業に寄り添った支援を行うとあり、本市産業のこれからを担う企業の誘致に対しては積極的に取り組まれていると評価しています。一方で、市内で営まれている企業の声に耳を傾けると、産業によっては昨今の材料費高騰や価格転嫁が難しいということから、大変厳しい状況であると聞いております。また、市内の企業によっては、新たな年度が始まるに当たり、厳しい山場を迎えている状況と聞いております。そのような背景がある中、市内の企業に対してサポートする支援について、どのように取り組んでいくのか伺います。
 次に、労働人材の確保について、学生に自社をPRする機会の拡大など4点について伺います。
 まず、労働人材確保について、学生に自社をPRする機会の拡大について伺います。
 パーソル総合研究所・中央大学の労働市場の未来推計2035によれば、1日当たり3億4697万時間の労働需要に対し、労働供給は3億2922万時間となり、1日当たり1,775万時間の労働力が不足するという結果が発表されました。1日1,755万時間の労働力不足は、直近の2023年の労働力不足1日960万時間よりも、1.85倍大きい数字となります。現在でさえ、労働人材の不足を実感している企業にとっては、10年後、倍の人材不足に陥るという予測を踏まえると、極めて深刻であると言わざるを得ません。本市では令和7年度の取組として、地元企業が大学等に出向き、直接学生に自社をPRする機会を拡大すると施政方針で述べられていますが、労働人材の不足に悩んでいる企業は求職者と出会う機会を求めていると聞いています。この事業の取組内容と背景、見込まれる効果について伺います。
 次に、労働人材確保のための大学の誘致について伺います。
 静岡県が発信している情報によると、県内にある高等教育機関、学校教育法上の大学は27校が運営されており、そのうち、県東部は7校、本市は2校、東都大学沼津ヒューマンケア学部看護学科、沼津工業高等専門学校が存在していると認識しておりますが、施政方針や予算のあらましにあるように求人活動を大学に向けて活動することと同時に、大学誘致を積極的に行い、労働人材の確保策として、高校卒業時の流出を防ぐことにも取り組むべきだと考えますが、見解について伺います。
 次に、多様な人材の確保について伺います。
 多様な人材とは、性別や社会、民族性など人はそれぞれ多種多様な背景を持っており、そのことを多様性、あるいはダイバーシティと言われています。それぞれの違いを認め合うことや尊重し合うという表現もありますが、その多様性ということが企業などでも重要視され始めていると聞いております。企業における多様な人材とは性別や年齢、国籍といったその人の属性をはじめ、物事の捉え方や価値観、働き方などといった特徴を指している傾向にありますが、経営者の中にはなかなか厳しいといった声を聞くこともあります。
 そこで質問します。
 施政方針で、若い世代を含む多様な人材の確保と述べられていましたが、取り組む事業の内容と背景、見込まれる効果について伺います。
 次に、労働人材確保のための沼津しごと応援サイトぬまjobの活用について伺います。
 沼津しごと応援サイトぬまjobは、市内の企業へ就職を希望する学生や求職者と市内企業とをマッチングさせるお手伝いを目的に、本市が運営している公営のサイトであると認識しております。また、ぬまjobフェアでは沼津市内企業50社以上が参加する合同就職面接会として開催され、多くの求職者が訪れたと聞いております。これら活動によって、学生や求職者と市内企業それぞれのマッチングが進めば、企業の人材不足の解消のみならず、移住・定住にもつながる可能性もあるため、積極的に取り組むべきと考えますが、ここで質問します。
 労働人材の確保に向けた沼津しごと応援サイトぬまjobの活用実績と令和7年度の計画について伺います。
 次に、中小企業の事業承継について伺います。
 中小企業の後継者不足は深刻で、今後も増加傾向と認識しております。2025年までに70歳を超える中小企業・小規模事業者の経営者は、約245万人となり、うち約半数の127万人が後継者未定。現状を放置すると、中小企業・小規模事業者廃業の急増により、2025年までの累計で約650万人の雇用、約22兆円のGDPが失われる可能性があります。中小企業の後継者不足等に起因する事業承継に対する当局の考え方と、令和7年度における具体的な取組について伺います。
 次に、漁港活用推進計画の策定について伺います。
 本市では、変化に富んだ長い海岸線による豊かな水産資源を有するとともに、大消費地である首都圏に近接しているなどの恵まれた条件を生かして、漁船漁業・海面養殖業・水産加工業など、多様で特色のある水産業が形成されています。施政方針では、水産庁が推進する海や漁村の地域資源の価値や魅力を生かして地域のにぎわいや所得と雇用を創出する海業に関する取組として、水産業従事者等の所得・雇用の維持向上やにぎわい創出に寄与する、海業を実施するための推進計画を策定する旨が示されています。活用推進計画を策定する狙いや内容及び計画策定以降の展開について伺います。
 次に、漁業就業支援フェアへの出展について伺います。
 全国的な傾向として、漁業業界の人手不足が年々進行しています。この状況は、本市においても同様です。高齢の漁業従事者が引退する一方で、新たに参入する若者が少なければ、人手不足は進行し続けます。就業者の高齢化や後継者不足への対応が必要です。施政方針や予算のあらましでは、一次産業の活性化を推進するために漁業就業支援フェアへの出展をし、新規就業者の確保をするとのことです。これまでも、市内の事業者が本フェアに出展していることは承知していますが、市の事業として行う漁業就業支援フェアの出展について、取組の狙いや内容及び成果目標について伺います。
 防災・減災の推進について伺います。
 施政方針では、柱7、安全・安心のまちとして、災害に強い強靱な地域づくりに取り組むと述べられています。そこで、防災・減災の推進として、能登半島地震からの学び、防災DXなど5点について伺います。
 まず、能登半島地震からの学びについて伺います。
 2024年1月1日に発生した能登半島地震から1年がたちました。建物の倒壊や津波の被害などで、災害関連死を含む死者470人以上など、甚大な被害が発生しました。それでもまだ仮設住宅での生活や道路の通行止め箇所もあり、現在も復旧を行っている状況です。静岡県においては1000年に一度あるかもしれない南海トラフ巨大地震が発生すると言われている中、能登半島地震で得た知見、教訓をどのように本市への取組に反映をしていくのかを伺います。
 また、通学路等のさらなる安全対策に関する請願が出され、要望事項として挙がっています。停電時でも使うことができるソーラー式防犯灯の導入促進があります。2024年12月の国土交通白書、令和6年度能登半島地震への対応では、能登半島地震で電力喪失により、停電が長期にわたった避難所等へ照明車を電源車として派遣した経緯も記載されており、電力供給がされない状況でも、夜間の照明確保を目的としたソーラー式照明器具を避難先となる場所などへ設置を推進していくべきであると思われることから考えを伺います。
 次に、防災DXの活用について伺います。
 災害が発生した場合、迅速な対応が必要であることから、デジタル技術を活用した防災DXを進めていますが、災害情報共有システムを含め、具体的な活用とどのような効果が得られているのか伺います。
 次に、感震ブレーカー設置の実績と今後の対応について伺います。
 2024年度より地震発生後に停電が復旧した際、通電火災が多数発生をし、火災原因が特定されたもののうち過半数が電気に起因したものであると言われていることから、通電火災を防止するために、感震ブレーカー設置補助事業を開始しました。初年度である2024年度、感震ブレーカーの設置実績やどのタイプの感震ブレーカーが設置されたのか、市民への認知度を向上するための来年度の取組について伺います。
 次に、避難行動要支援者の避難支援と名簿の活用について伺います。
 高齢者や障がいのある人、妊産婦、乳幼児、旅行者、外国人などの要配慮者のうち、災害が発生した場合や発生するおそれがある場合に、自ら避難することは困難な者であって、その円滑かつ迅速な避難の確保を図るために、特に支援を必要とする方々である避難行動要支援者については、災害から安全に避難するためには家族や近隣住民など周囲の人による支援が必要であり、円滑かつ安全な避難を確保するために、避難行動要支援者の方々の同意を得て名簿並びに個別避難計画を作成しているが、今後どのように活用していくのか伺います。
 次に、消防団員の確保について伺います。
 市内で火災が発生をした際に、各方面より消火活動などを担う消防団について、消防団員数が定員999名に対し定員未達の状況であり、成り手不足となっている状況と認識しています。今後、定員999名になるよう、消防団員を招聘する上で、どのように進めていくか取組を伺います。
 次に防災・減災の推進について伺います。
 施政方針では、柱8、環境と共生する持続可能なまちでは、市民・事業者・行政がそれぞれの下、環境保全に向けた活動などに連携して取り組むと述べられています。そこで、環境対策の推進として、環境への負荷の低減など3点について伺います。
 まず、再利用可能な廃棄物の対応について伺います。
 第2次環境基本計画において、一般家庭から出される廃棄物については、ごみ減量・資源化、ウェブサイトやアプリなどを活用した3Rに関する情報発信など、家庭から出されるごみの削減を掲げ、取組を行っていると認識しています。その中でも、リサイクル品目の検討やリサイクルシステムの充実などにより資源循環を進め、ごみゼロ社会をも目指しているが、リデュース・リサイクルについては一定の効果が得られていると思いますが、リユースについての取組が遅れていると感じています。そのため、一般家庭から出される廃棄物について、令和7年度より、フリーマーケットを活用した再利用可能な廃棄物を売却することで進めるとのことであるが、その背景や目的について伺います。また、フリーマーケットを活用したリユースの取組について、具体的にはどのようなことをするのか。見込まれる効果について併せて伺います。
 次に、「ゼロカーボンシティNUMAZU2050」の表明に基づく本市のCO₂削減状況とJ-クレジット制度導入の考え方について伺います。
 令和4年2月定例会にて、市民・事業者・行政が一体となって、2050年までに二酸化炭素排出量実質ゼロを目指すゼロカーボンシティNUMAZU2050を表明しました。取組としては、太陽光発電などの再生可能エネルギー導入や家庭分野における省エネに対する取組などを行ってきていますが、ゼロカーボンシティNUMAZU2050表明後の二酸化炭素排出量の削減実績について伺います。また、省エネルギー設備の導入や再生可能エネルギーの利用によるCO₂等の排出削減量などによる二酸化炭素などの吸収量をクレジットとして国が認証するJ-クレジット制度について、本市への導入について伺います。
 次に、新中間処理施設で発電した電力の活用について伺います。
 新中間処理施設については、2030年の稼働に向け、現在は敷地造成工事を行っています。また、整備運営事業についても、2025年1月に工事実施企業が決定となり、稼働に向け進めている状況ですが、新中間処理施設では余熱による発電などを行う予定であり、発電した電力について、総合体育館を含めた公共施設で使用することにより、災害時、避難所への電力供給など防災の観点などから見てもメリットがあると思いますが、今後の取組について伺います。
 以上で、1回目の質問を終わりにします。



○市長(賴重秀一)

 これまで以上に「伝わる」広報となるための取組についてお答えいたします。
 本市では、これまでも広報ぬまづ、ホームページ、各種SNSなど、多様な媒体の活用や報道機関への情報提供により、市政に関する情報や市の魅力などを積極的に発信するとともに、研修等を通じて職員一人一人の広報スキル向上を図っております。今後、市政情報をより分かりやすく効果的に発信していくためには、発信する情報の質や量、両面での充実とターゲットに応じたきめ細やかな情報発信が必要であると考えております。新年度におきましては、広報ぬまづを全号カラー化し、情報の質の向上を図るとともに、写真で本市の出来事や魅力を伝えるページを新たに設けるなど、ビジュアル面の強化を通じて、より効果的に市政情報を発信してまいります。また、LINEに利用者が必要な情報を選択できる機能を導入することで、利用者一人一人のニーズに合わせ、きめ細かく情報をお届けしてまいります。あわせて、生活、防災及び観光などの各種情報へのリンクの固定表示機能、道路の不具合などの通報機能、アンケート機能などを導入し、LINEの利便性向上を図ってまいります。これらの取組の効果測定につきましては、従来の市民意識調査を活用した市民意見の把握に加え、新たに導入するLINEのアンケート機能も活用してニーズを捉え、情報の受け手の目線に立った、「伝わる」広報を推進してまいります。
 次に、起業創業支援についてお答えいたします。
 本市では、平成26年に国の産業競争力強化法に基づく創業支援等事業計画の認定を受け、ターゲット別企業セミナーの開催のほか、中小企業支援センターの運営支援であったり、沼津商工会議所等の産業支援機関とぬまづビジネスサポート連絡会を組織し、相談窓口の設置や専門家派遣等、それぞれの強みを生かした支援に取り組んでまいりました。こうした取組の結果、令和5年度の起業実績は、目標件数80件を上回る91件であり、本年度も上半期で40件を超えるなど、一定の成果が現れているものと考えております。新年度におきましては、引き続き、成果目標の達成に向けて、ぬまづビジネスサポート連絡会と連携した効果的な支援に取り組むとともに、さらなる起業家の輩出に向けて、若者と地域の交流をビジネス視点で創出する観点から、新たに高校生を対象に、ビジネスプランづくりやプランを効果的にプレゼンするための手法などを身につけるための起業セミナーを開催することといたしました。本取組を通じて若年世代の創業機運の醸成を図るとともに、地域や企業との交流により、沼津への愛着を育み、市内就職やU・I・Jターン就職の促進につなげてまいりたいと考えております。
 次に、市内の既存企業に対する支援についてお答えいたします。
 本市では、市内中小企業の生産性や経営力の向上を図るため、ニュービジネス創出事業において、静岡県知事の承認を受けた経営革新計画に基づき実施いたします新商品や新技術の開発等に係る経費への支援を行うとともに、中小企業販路開拓支援事業において、販路開拓を目的といたしました展示会や商談会へ参加する際の経費の一部を支援しております。また、各種利子補給制度による資金調達を支援するほか、先端設備等導入計画の認定による固定資産税の特例措置による税制支援を行っています。さらに、支援機関等で構成するぬまづビジネスサポート連絡会と連携した支援体制の構築や、沼津地域中小企業支援センターによる相談対応のほか、市職員の企業訪問による経営情報やニーズの把握に努め、経営改善や事業承継、人材の確保・育成に関する支援など、それぞれの企業の経営課題に寄り添い、きめ細やかに取り組んでおります。
 次に、学生に自社をPRする機会の拡大についてお答えします。
 本市では、労働人材の確保を目的といたしまして、静岡労働局等と連携をし、就職相談体制の充実を図るとともに、合同就職面接会などを実施しているところでございますが、学生から就職面接会の前に、まずは気楽な気持ちで職場の雰囲気や従業員の生の声を聞きたいといった声が寄せられております。また、学生が企業のことをよく理解しないまま入社したために、企業との働き方に対する認識の違いにより早期離職を招くケースも多く見られているところであります。そこで、就職面接会の前段階として、気軽に学生が企業を理解する機会を提供するため、地元企業の若手職員などが大学等に訪問し、仕事の内容であったり、職場の雰囲気などについて、学生と歓談し交流する場を設けることといたしました。この交流会を通じ、学生に地元企業の魅力を伝え、実際に働くイメージを持っていただくことで、スムーズな就職活動を展開し、本市の企業を就職先として選択していただけるよう取組を進めてまいります。
 次に、中小企業の事業承継に対する考えと令和7年度の取組についてお答えいたします。
 現在、後継者不足等の理由により事業承継が進まず、優良な事業所が廃業となり、雇用機会の減少や技術・知識の継承が途絶えてしまうことが、本市のみならず全国的な課題となっており、課題解決に向けた具体的な取組が必要であると考えております。このような中、本市におきましては沼津商工会議所などと連携し、事業承継に係る相談会やセミナーを開催する中、昨年6月には、沼津商工会議所や静岡県事業承継・引継ぎ支援センターなど支援機関10団体と、沼津市事業承継推進事業実施に係る協定を締結し、支援体制の強化が図られたところであります。令和7年度におきましては、引き続き、支援機関と連携し、事業承継に関する相談会やセミナーなどを開催するとともに、新たに市内事業所を対象に、事業承継への意識や後継者の有無など、現状についてのアンケート調査を実施してまいります。その上で支援が必要な事業者へ個別に詳細調査を実施し、個々の事情に合わせた支援につなげ、円滑な事業承継が行われるよう取り組んでまいります。
 次に、漁港活用推進計画の策定についてお答えいたします。
 令和5年の漁港漁場整備法の改正により、漁港区域の利用に関する規制が緩和され、宿泊業・飲食業・マリンレジャー業等の漁港施設等活用事業の展開により、地域の所得を維持・向上やにぎわいを創出する海業という制度が創設されました。この海業を首都圏からの交流人口が見込まれる本市南部地域の内浦・西浦漁港区域で展開し、本市水産業の維持発展やにぎわい創出を図るため、令和7年度は、その前提となる漁港区域内での事業内容や区域等を定める漁港活用推進計画を策定するものであります。計画を策定することにより漁港施設の長期貸付けや占用等を可能とし、漁業関係者や事業者による、長期的かつ安定的な事業が展開される道が開かれるものであります。今後の展開といたしまして、令和7年度に漁港活用推進計画を策定、令和8年度以降に計画を踏まえた事業実施者の選定や事業者間とマッチング支援等を予定しております。
 次に、漁業就業支援フェアへの出展についてお答えいたします。
 本市の漁業従事者は、全国的な傾向と同様、少子高齢化や後継者不足により、減少が続いております。そのような中、本市の基盤産業であります水産業を将来にわたり持続可能なものとするため、東京と大阪で開催され、全国の漁業協同組合・漁業事業者・自治体が集結する一大フェアであります漁業就業支援フェアにブース出展し、新規漁業就業希望者の就業につながる情報発信や、本市水産業のプロモーションを実施いたします。ブース出展に当たっては、漁協や単体では就労募集活動が難しい小規模の漁業経営団体等と共同で、漁業就労に関心のある来場者に対しまして、漁業者による来場者一人一人に寄り添った就業相談を実施するとともに、昨年度製作いたしました本市の漁業の魅力を紹介した動画等を活用したプロモーションを行うことで、1人でも多くの本市漁業従事者の確保に努めてまいります。
 次に、能登半島地震からの学びについてお答えいたします。
 令和6年1月に発生した能登半島地震では最大震度7を観測し、建物倒壊や大規模火災が発生し、さらに半島特有の道路環境によりインフラの復旧が難航したことで、避難所の生活環境が悪化するなど、様々な課題が顕在化いたしました。こうした状況を踏まえ、本市では能登半島地震の教訓を生かすため、庁内検討会を開催し、緊急輸送路や漁港施設といった災害時に維持すべきインフラの整備や停電・断水時のトイレ処理など多くの課題について協議させていただき、必要とされる対策の見直しを行い、実現可能なものから順次実施してまいりました。さらに、大規模火災を防ぐため、感震ブレーカー設置補助制度を新設するなど、新たな対策にも取り組んでおり、今後も最新の知見や策定中の静岡県第5次地震被害想定などを取り入れながら、大規模災害に備えてまいります。また、災害時の夜間照明につきましては、迅速な避難が必要である津波浸水想定区域において、避難先の明確化や安全性の向上を図るため、津波避難路にソーラー式照明を設置しております。そのほか、避難地や孤立予想地区の防災倉庫には、既に発電機や照明資機材を配備しており、避難先等へのソーラー式照明の設置については、必要性を十分に考慮するとともに、施設管理者などと協議を行いながら、個別に検討してまいります。
 残余につきましては、担当部長等から答弁いたします。



○政策推進部長(山田晃良)

 自治会活動の担い手づくりと負担軽減についてお答えします。
 自治会は、交通・防犯、環境美化及び災害時の助け合いなどによる安全・安心で住みよい地域づくりの推進や、祭りの開催によるにぎわいづくりなど、多種多様な活動に取り組まれるなど、よりよい地域づくりに御尽力いただいておりますが、自治会によっては、住民の高齢化やライフスタイルの多様化などを理由に活動の中心となる役員等の担い手が不足し、従来どおりの活動が難しいケースがあることは承知しております。市といたしましては、これまでも自治会活動の担い手づくりに関し、人材育成講座の開催、講習会参加の旅費補助及び市内自治会の先進事例の紹介などに積極的に取り組んでまいりました。また、自治会活動の負担軽減については、沼津市自治会連合会から要望をいただいているところであり、地区の代表者が集う様々な会議に市担当者が出席し、様々な御意見などに耳を傾けてきたところです。加えて、市との関係による負担の軽減については、委嘱委員の必要性を再検討し削減した事例をはじめ、各種補助金の振込口座に係る書類の簡略化などの改善を図るとともに、一部の書類はウェブによる提出も可能とするなど、利便性の向上も図っているところです。こうした中、一部の自治会においては、活動の少ない委員の必要数や組織編成の見直しに取り組んだり、デジタルツールの活用による情報共有の一層の効率化を図る好事例も見られるなど、持続可能な自治会活動への取組も生まれつつあります。新年度におきましても、これまでの取組を継続するとともに、デジタル化に先進的に取り組む自治会の事例なども参考に、さらなる情報発信による活動の見える化や負担軽減に取り組み、自治会活動に参加することの意義や効果が市民の皆様に伝わるよう、各地区の自治会活動を積極的に支援してまいります。
 地区センター建て替え計画及び建物保全についてお答えします。
 地区センターは、沼津市個別施設計画に基づき、施設の目標使用年度や緊急度などを踏まえ、順次更新または改修等を実施しているところであります。今後、更新時期を迎える地区センターにつきましては、候補地の選定をはじめ、昨今の建築資材や人件費の高騰への対応など、検討すべき諸課題があります。しかしながら、持続可能なコミュニティ活動や、地域における安全・安心の拠点施設として、社会のつながりやコミュニティの強化を下支えしていくためにも、地区センターの更新は重要であると考えることから、引き続き時期、整備手法及び財源等について検討してまいります。また、建物保全につきましては、指定管理者から寄せられる不具合等の報告を踏まえ、管理運営上生じる修繕のうち、軽微なものは指定管理者に対応いただく一方、市は一定以上の費用を要する修繕や大規模改修を計画的に行っているところであり、引き続き市と指定管理者双方の協力の下、施設の適正管理を行ってまいります。
 消費生活相談体制の強化についてお答えします。
 新年度におきましては、消費生活相談件数が高止まりしていることや、その内容がますます複雑化していることから、消費生活相談員を現在の2人から3人に増員し、相談体制を強化することを予定しております。消費生活相談員を増員することにより、消費生活相談の充実が図られることはもとより、小中学校や高等学校、高齢者の集まり等に出向き、注意喚起や啓発を行う出前講座等の回数を増やすなど、消費者教育の充実を図ってまいります。さらに、高齢者など見守りが必要な市民の被害未然防止等を目的に設置している消費者安全確保地域協議会において、被害・トラブルに関する解決等に向け、構成機関・団体間の情報共有をはじめとした連携を強化してまいります。こうした体制強化を通じて、消費生活における市民の安全・安心を確保してまいります。
 次に、最近の凶悪犯罪への対策についてお答えします。
 本市における令和6年1月から12月までの特殊詐欺被害につきましては、前年に比べ、認知件数が2件増の42件、被害総額が約1億8488万円増の約2億6316万円となりました。こうした特殊詐欺は、近年首都圏で多発する強盗事件に関与しているとされる匿名・流動型犯罪グループと同様のグループによるものと見られており、SNS等を通じて、闇バイトに集められた若者等が実行役となっております。このため、高齢者等が被害を受けることを防止するだけでなく、闇バイトに応募し、犯罪に加担させられることを防止する観点からの啓発が重要であると考えております。このようなことから、昨年11月に沼津警察署管内の沼津市長と清水町長及び沼津警察署長が合同で強盗、特殊詐欺や闇バイトへの注意を喚起するメッセージの録音及び動画撮影を行い、市ホームページ・SNSによる配信や大型商業施設のビジョン等における放映を行いました。さらにこうした被害の多くは、悪質な電話に直接応対することが契機となることから、その未然防止のため、録音の事前告知など、悪質電話対策機能のある電話機の購入に対する補助を引き続き実施してまいります。今後におきましても、市民が犯罪に巻き込まれないよう、沼津警察署をはじめとする関係機関・団体等と連携し、啓発活動等に積極的に取り組んでまいります。また、一戸一灯運動等の実施につきましては、地域防犯対策として有効なものであると考えております。このことから、同運動の実施につきましては、各家庭の負担等を考慮しつつ、他都市の先進事例も含めて調査研究してまいりたいと考えております。
 大学の誘致についてお答えします。
 大学誘致につきましては、本市の課題でもある若者世代の首都圏への流出抑制対策としてはもちろんのこと、高等教育を受ける機会の拡大、地元企業への雇用促進など、地域活性化に有効であるものと認識しております。しかしながら、全国的にも人口減少や少子化が進む中で、学生の確保はもとより、昨今の物価高騰による設置及び運営コストの課題などから、大学の新設は簡単ではないと考えております。そのような中、本市におきましては、令和3年に東都大学沼津ヒューマンケア学部看護学科が開校されたほか、令和6年には静岡大学・静岡県立大学の産学連携によるまちづくりの拠点となるサテライトオフィスが中心市街地に開設されるなど、大学との関係性が深まってきております。また、本市では、県内の大学や各種団体などで構成するふじのくに地域・大学コンソーシアムに加入し、本コンソーシアムが行う県内の高校生の県内大学への進学や加入大学の学生の県内企業への就業を促進するための各種事業に連携して取り組んでおります。今後におきましても、大学立地の情報収集に努めるとともに、関係機関等と連携し、若者世代の流出抑制に努めてまいります。



○産業振興部長(岡田卓治)

 多様な人材の確保についてお答えします。
 企業にとって持続的かつ長期的な成長を遂げるためには、常に企業の創造性や柔軟性を高める必要があり、その実現には若い世代を含む多様な人材を活用することが重要であります。そのため、セミナー等を通じ、若者はもとより、女性や障がいのある人、外国人などの多様な人材が働きやすく、それぞれの能力を最大限発揮できる職場環境づくりとして、育児や介護が両立できる働き方、時間や場所にとらわれない働き方など、柔軟な働き方に向けた啓発に取り組んでまいります。
 次に、沼津しごと応援サイトぬまjobの活用についてですが、平成28年度に開設したぬまjobは、インターネットを活用し、市内企業と求職者とのマッチングを図る就職支援サイトで、直近の令和7年1月末時点で登録事業者数が512件、登録求職者数が1,471人となっております。ぬまjobでは、企業の基本情報をはじめ、求人や工場見学、インターンシップなどの各種情報を掲載するとともに、これまでサイト上で直接採用活動ができる機能の追加や奨学金返還支援制度の申請のオンライン化など、利用者の利便性の向上に努めてまいりました。そうした中、昨年12月に、情報発信を強化するため、新たにぬまjob就職情報メルマガを開始いたしました。このメルマガは、本市の就職に関する補助制度をはじめ、求人や就職面接会の情報などを配信するもので、大学生や一般求職者のほか、高校生にも登録を促し、県内外の大学等へ進学した後も本市の就職に関する情報を提供することで、本市への就職につなげてまいります。今後も利用者の声を聞きながら、ぬまjobのコンテンツを充実させるとともに、タイムリーな情報提供を行い、市内企業のさらなる人材確保に努めてまいります。



○危機管理監(沼上義文)

 防災DXの活用についてお答えします。
 近年、大規模災害の増加に伴い、従来の紙ベースの情報管理からデジタル技術を活用した業務の迅速化や効率化による災害対応力の向上が求められております。本市では、令和4年度に被災者生活再建支援システムを導入し、被災家屋の情報をデータ化することで、罹災証明書の発行手続において被災者の負担軽減を図るとともに、今年度は、被害状況や対応状況をリアルタイムで共有できる災害情報共有システムを導入いたしました。また、近年ではSNSで災害状況を投稿する市民も増えていることから、新年度におきましては、新たにSNS等による災害情報を集約する災害情報集約システムを導入予定であり、こうした防災DXを活用しながら、地域防災力を高めてまいります。
 次に、感震ブレーカー設置の実績と今後の対応についてお答えします。
 昨年11月から申請を開始して、今年1月末までに196件を受理し、このうち、既設の分電盤に感震装置を設置するタイプが約7割を占めております。新年度においても、補助制度を継続し、より多くの市民の皆様が活用できるよう、様々な機会や媒体を活用して周知・啓発に努めてまいります。
 次に、消防団員の確保についてお答えします。
 地域防災力の中核をなす消防団は、自らの地域は自らで守るという郷土愛護の精神に基づき、火災現場における消火活動のほか、様々な災害防御活動を行っており、その重要性はますます高まっております。しかしながら、全国他市町と同様に、本市における消防団員数は、令和6年4月1日現在735名で、令和元年度と比較し78名の減と年々減少傾向にあり、団員の高齢化も課題となっております。このため、令和4年度から消防団員の報酬基準の大幅な見直しによる処遇の改善や訓練内容の変更による負担軽減を実施したほか、若年層の団員確保に向けて、学生消防団活動認証制度や二十歳の集いでのパンフレットの配付などに取り組むとともに、地域防災に貢献している消防団協力事業所のPRなど、様々な施策を推進してまいりました。今後につきましても、これらの取組を一層推進させるとともに、沼津市自治会連合会、沼津市消防団意見交換会を継続的に実施しながら、団組織の検討及び団員確保に積極的に取り組んでまいります。



○福祉事務所長(小林孝子)

 避難行動要支援者名簿及び個別避難計画の今後の活用についてお答えします。
 避難行動要支援者名簿は、年に1回、地域における要支援者の最新の状況を把握するため、自治会を通じて名簿を更新し、自治会や民生委員等の関係者で共有しております。作成された名簿は、日頃の見守り活動や防災訓練などの防災活動に活用いただいておりますが、それぞれの地域においてより活用されるよう、作成段階から働きかけてまいります。また、個別避難計画は、日常的に要支援者を支援しているケアマネジャー等の福祉専門職に御協力いただき、要支援者からのヒアリングや支援者の選定、自治会役員や民生委員等が参加する調整会議などを行った上で作成しております。今後は、作成された個別避難計画を基に、要支援者と支援者が記載された避難経路どおりに避難訓練を実施するなど活用に努め、個別避難計画の実効性を高めてまいりたいと考えております。



○生活環境部長(加藤忠彦)

 再利用可能な廃棄物の対応についてお答えします。
 初めに、フリーマーケットサイトを活用した再利用可能な廃棄物の売却の目的・背景ですが、本市ではごみの減量と循環型社会の形成を目指すために様々な取組を行っており、その一環として、ごみの減量を図るリデュース、資源の再生利用のリサイクル、使用可能なものを再使用するリユース、これら3つのR、3Rの推進に取り組んでいるところです。このうち、リデュースやリサイクルにつきましては、一定の効果を得られておりますが、リユースにつきましては、コロナ禍によりフリーマーケットの開催が縮小しております。このような中、市ではリユース事業の新たな取組として、本年1月23日から、民間事業者が運営するリユースのプラットフォームとの連携を開始し、市民のリユース意識の向上及び推進に取り組んでおります。また、市民などから廃棄物として排出されたものの中にも再利用可能なものが多くあり、これらを必要としている方々にお譲りすることでリユースの推進につながることから、令和7年度から民間のフリーマーケットサイトと提携し、3Rをより一層推進することで、循環型社会の実現を図るものであります。 
 次に、フリーマーケットサイト活用の具体的な内容についてですが、民間事業者が運営するフリーマーケットサイトに沼津市のアカウントを登録し、市民等から排出された廃棄物のうち、再利用できるものを職員が判別、価格設定し、サイトに掲載します。入札により購入者が決定した後、購入者にクリーンセンターまで物品を引取りに来ていただきます。
 次に、見込まれる効果ですが、フリーマーケットサイトの活用により、リユースを推進することで、リユースに対する市民意識の向上を図るとともに、製造段階及び商品の運搬等における天然資源の消費抑制に寄与するものと考えております。また、廃棄物の処理量の削減にもつながることから、廃棄物処理に係る経費の削減及び廃棄物処理時に発生する二酸化炭素の削減にも効果があるものと考えております。
 次に、「ゼロカーボンシティNUMAZU2050」の表明に基づく本市のCO₂削減状況についてお答えします。
 本市では、国が公表する統計データ等を基に、市域の温室効果ガスの排出量を推計しており、現在、令和2年度までの排出量をホームページで公表しております。ゼロカーボンシティNUMAZU2050を表明した令和3年度以降の排出量については、今後の調査で明らかになってくるものと考えておりますが、その結果を分析し、今後の脱炭素施策に反映してまいります。
 次に、J-クレジット制度導入の考え方についてお答えします。
 J-クレジットは、省エネルギー設備の導入や再生可能エネルギーの利用によるCO₂削減量及び適切な森林管理によるCO₂吸収量をクレジットとして国が認証するものです。そのクレジットを取引することによって売却収入が得られるとともに、市内外の温室効果ガス排出抑制に寄与するほか、地球温暖化対策に取り組む本市のPRにも期待できるものと認識をしております。一方で、認証を受けるためには、森林経営計画に基づく森林伐採等の適切な施業によるCO₂吸収量の把握や市民・事業者個々のCO₂削減量の把握などが必要であり、プロジェクト登録まで半年、クレジット認証まではさらに1年半を要します。これら認証を受けるまでの時間や経費を要するほか、森林面積による費用対効果等の課題があることから、他自治体の先進事例等の調査研究を進めてまいります。
 次に、新中間処理施設で発電した電力の活用方針についてお答えします。
 エネルギー自給率が低く、いまだ石炭火力発電による電力が主力を占める我が国の現状において、廃棄物処理の過程で発電する電力は、エネルギーの低炭素化を図ることができるなど、様々な観点からメリットがあるものと認識をしております。新中間処理施設の発電電力を小売電気事業者に売電すると必ずしもその電力は市内での利用が図られるわけではないことから、エネルギーの地産地消及び本市のカーボンニュートラルに貢献することができません。このことから、新中間処理施設の発電電力をどのように活用することがカーボンニュートラルを含め、本市及び市民の皆様にメリットがあるのか、災害時の活用方法等、先進事例の調査研究を進めてまいります。



○5番議員(佐藤健一郎)

 御答弁いただきありがとうございます。
 自治会活動の担い手づくりと負担感軽減について、2回目の質問を行います。
 先ほどの答弁で一部の自治会においては、デジタルツールの活用による情報共有の一層の効率化を図っている事例もあるとのことですが、自治会のデジタル化は行政が主導することで加速すると考えます。現在の認識や今後の取組の展望について伺い、質問を終わりにします。



○政策推進部長(山田晃良)

 自治会におけるデジタルツールの活用についてお答えします。
 自治会活動においてデジタルツールを活用することにより、回覧等の情報を一斉かつ迅速に周知できるなど、自治会役員の負担軽減が期待できるものと認識しております。本年2月に市が主催した自治会やコミュニティで活動している方を対象とした地域コミュニティ人材育成講座において、SNSを活用した情報伝達を市担当者の支援の下で試みている自治会が事例発表を行ったところ、参加者からは自分の自治会でも取り入れたい、とても参考になったなど、前向きな反応が多くありました。今後におきましても、自治会への情報提供とデジタルツール活用に向けた支援を行うとともに、行政が主導する他市の事例等を参考に、自治会支援の具体的な方向について調査研究を行ってまいります。



○議長(髙橋達也)

 休憩いたします。
午後 0時25分 休憩
───────────────
午後 1時39分 再開



○議長(髙橋達也)

 休憩前に引き続き会議を開きます。



○議長(髙橋達也)

 引き続き代表質問を行います。
 会派市民クラブ。
 23番 渡部一二実議員。



○23番議員(渡部一二実)

 通告に基づきまして、午前中に引き続き、会派市民クラブの代表質問を行います。
 私からは、その他の6項目について、当局の認識をお尋ねします。
 最初は、地域公共交通の再生へ向けた広域連携と幹線部・端末部の最適化の追求について伺います。
 施政方針の柱2、ヒト中心で都市的魅力にあふれるまちの中で、ヒトに優しい魅力的な都市空間の形成を図るとともに、道路交通体系や住環境の整備に取り組むなど、居心地がよく、快適で暮らしやすいまちづくりに取り組む旨が提起されております。一方、令和7年度当初予算案のあらまし14ページにおいては、公共交通ネットワーク形成事業と公共交通運行維持事業が掲げられ、公共交通における持続可能性の確保や利便性の向上を図るため、路線バスの運行水準を維持するための支援のほか、第2次沼津市地域公共交通計画の策定等を行うとともに、X-Tech NUMAZUの取組として、沼津駅・沼津港間において自動運転レベル4の実現を見据えた実証運行を実施するとされており、表面的には公共交通を何とか維持しますよという意向であると受け止めております。本市における地域公共交通は、コロナ禍の悪影響によるバス事業の運転手不足や、ロシア・ウクライナ紛争等によるエネルギー価格上昇等のあおりをまともに受け、経営状況が厳しさを増す一方で、バス路線の縮小や減便を余儀なくされ、中学生・高校生をはじめ、高齢者・運転免許未取得者等の交通弱者及び本市を訪れる観光客の皆様方のニーズを救い切れない厳しい状況にあるのではないかと危惧をしているところでございます。現行では、基礎自治体単位で、地域公共交通協議会を立ち上げ、打開策を協議・検討しているものの、規模縮小以外に妙案が生まれない極めて厳しい情勢にあるものと推察しております。そこで、基礎自治体単位での地域公共交通協議会を広域化した組織へと変更しつつ、生活エリアを俯瞰的に見れる環境を構築するとともに、幹線部は速達・定時を基本としつつ、端末部はそれぞれの地域事情に応じた細かくカバーできる最適な地域公共交通の在り方を追求すべきと考えます。
 そこで質問します。
 持続可能な地域公共交通を再生させるため、縮小局面から維持・拡大局面へ切り替えるためにも、静岡県東部地区における地域公共交通協議会の広域連携を進めるとともに、関係市町における幹線部の設定とそれぞれの端末部における地域特性及び市民協働を考慮した公共交通の最適化を追求すべきときを迎えているものと認識しております。当局の考えをお答え願います。
 次に、市職員及び教職員に対するカスタマーハラスメント対策について伺います。
 施政方針の柱3、力強い産業を牽引するまちの中で、カスタマーハラスメント対策セミナーの開催などにより、働きやすい職場環境の醸成を図っていく旨が提起されております。本件については、昨年6月に会派の同僚議員が一般質問で取り上げていますが、その際の答弁としては、市職員に対するカスハラ被害の調査を行っていないため、具体的な件数は把握していないといった内容でした。市役所や学校などでのカスハラ行為は、公的サービスの従事者と利用者のそれぞれに悪影響を及ぼし、結果として、市民サービス全体の低下を招くおそれがあるものと危惧をしております。あわせて、カスハラの実態や現場の状況・課題を正しく把握し、体制整備を進めていかなければならないと強く思うところです。具体的には、対応方針と判断基準の明確化、対応方法のマニュアル化と研修、相談体制の整備、組織内外への発信などの取組が必要不可欠であると考えております。一方、沼津市議会においては、さきの第7回11月定例会において、議員による職員へのハラスメントを未然に防止すべく、静岡県内で初となる市議会ハラスメント防止条例を制定したところであります。市長部局及び教育委員会事務局におかれても、カスタマーハラスメント被害の現状認識と、それを踏まえた具体的な対応策が求められております。
 そこで質問します。
 市職員及び教職員に対するカスハラ被害の現状認識と、それを踏まえた新年度の取組について、当局の認識をお答え願います。
 次に、県のプロジェクトTOUKAI-0と連携した、木造住宅・ブロック塀の耐震化促進について伺います。
 施政方針の柱7、安全・安心のまちの中で、災害に強いまちづくりの一環として、地震による建物の倒壊被害の発生を防止するため、引き続き建築物の耐震診断・耐震補強工事・非耐震木造住宅の除却等を支援する旨が提起されております。昨年12月の第7回定例会の一般質問で、県の木造住宅耐震化プロジェクトTOUKAI-0と連携した目標耐震化率の必達に向けた取組強化策をお尋ねしましたが、令和7年度末の目標耐震化率95%の達成は困難な状況にあるとの認識であることが表明される一方で、市長よりTOUKAI-0の令和8年度以降の事業継続について、令和6年7月に県知事に対し、私から直接要望書を手渡したほか、10月には市長会を通じて提言を行ったところであるが、引き続き県に対し私自らが強く要望していくとの決意表明がなされ、わが家の専門家診断事業については、来年度末まで延伸するとの成果につながりました。市民の安全・安心の確保に対する並々ならない強い思いを感じることができました。心から敬意を表するものの、旧耐震基準に基づく木造住宅に関する目標耐震化率95%の達成は相変わらず厳しいものがあります。
 そこで質問します。
 県が推進するプロジェクトTOUKAI-0の木造住宅耐震補強助成事業が最終年度となる来年度において、耐震不足な木造住宅への耐震補強工事について、目標である耐震化率95%を達成するために、どのように施策を進めようと考えているのか。また、耐震基準を満たさない倒壊のおそれのあるブロック塀の撤去・更新をどのように進める考えなのか。静岡県のTOUKAI-0プロジェクトの動向を踏まえた当局の取組方針をお答え願います。
 次に、愛鷹山麓の治水対策の推進状況と治水工事の完遂見込みについて伺います。
 本質問は、昨日の28番議員の質問と一部重なっておりますが、視点を変えて質問させていただきます。施政方針の柱7、安全・安心のまちの中で、災害に強いまちづくりの一環として、大平江川排水機場整備に加え、新たに、沼川・高橋川流域の井戸川雨水貯留池整備を実施するなど、常襲浸水地域における浸水被害をさらに低減できるよう、治水対策を進める旨が提起されております。近年の大雨に伴う水災害はその頻度が爆上がりの傾向を見せており、大平地区・青野八石地区を中心とする本市の常襲浸水地域の浸水被害の低減対策は喫緊の課題であります。そして、市民生活の安寧を図る意味でも、事業推進に対する期待は大きなものがあります。とりわけ沼川・高橋川流域では、令和5年6月の台風2号に伴う大雨災害において、100軒を超える床上浸水被害が発生したことは記憶に新しいところでございます。沼川・高橋川流域の浸水被害をなくすためには、沼川新放水路の早期完成に期待をするところではありますが、まだ工事完成までには約8年から9年間の歳月が必要であり、それまでの間、愛鷹山麓から沼川・高橋川へ流入する支流河川からの水量抑制措置が有効であると考えております。
 そこで質問します。
 令和7年度の施政方針では、井戸川雨水貯留池整備が掲げられておりますが、愛鷹山麓から沼川・高橋川流域への雨水流入抑制に向けた当初計画はどのような計画であり、現在までどの程度の進捗状況にあるのでしょうか。また、今後の完遂見込みをどのように見込んでいるのか、当局の認識と意気込みを御答弁願います。
 次に、業務効率化向上策や職員の働き方改革と市民サービス向上の関係性について伺います。
 本質問は、昨日の10番議員の質問と重なっておりますが、視点を変えて質問させていただきます。
 施政方針の行財政運営中、組織体制につき、業務の生産性向上を推進し、職員の働きやすさの改善を図るとともに、市民ニーズを的確に捉えたサービス提供につなげる体制の強化を図るため、政策企画課の調整係を行政イノベーション係に改める旨が提起されています。一方、令和7年度当初予算案のあらまし22ページにおいて、地域情報化推進事業として、先端技術を活用した業務効率化を推進するとともに、テレワークなどの新たな働き方に対応するためICT環境の改善を図る。電子決裁の運用開始、シンクライアントシステム及び無線LAN環境の構築との記載があります。また、執務環境改善事業として、デジタル化の進展に伴う働き方の変化に合わせて執務スペースを見直すとともに、空間を有効活用し、パイロットオフィスの導入や新たな働き方に対応した職場づくりの検討を進め、業務の生産性向上や職員の働きやすさの改善を図るとも記載されております。ICT環境の改善による業務効率化向上策や職員の働き方改革の取組は、職員のパフォーマンスの最大化を図り、ひいては市民サービスの向上へつながる施策でなければなりません。
 そこで質問します。
 当初予算の関係資料に記載されているハード面・ソフト面でのインフラ整備により、業務効率化策や職員の働き方改革が進むことに大きな期待を寄せる一方で、市民サービスの向上という視点では、どのような効果・成果が期待できると考えているのでしょうか。市民目線でその関係性や当局の真の狙いはどこにあるのかを分かりやすく、御答弁お願いいたします。
 次に、過去最大規模となる一般会計当初予算の特長と財源確保の見通しについて伺います。
 令和7年度の一般会計の当初予算額は956億円で、対前年度比8.7%増、金額では76億4000万円増と、昨年に引き続き、過去最大規模の予算案となりました。議会事務局がまとめてくれた当初予算に対する参考資料によれば、一般会計当初予算の歳入内訳において、対前年度比で伸び率が高い款は、1位、株式等譲渡所得交付金100%。2位、繰入金38.1%。3位、雑収入20.8%。4位、地方交付税14.7%。5位、国庫支出金14.6%がベスト5となっております。また、構成比で36.9%を占める市税においては、予定納税という変動要素のある法人市民税が17.4%の2桁増となっています。さらに、自主財源が前年度比6.9%増、依存財源は前年度比10.6%増となっています。一方、歳出内訳において、伸び率が高い款は、1位、教育費15.5%。2位、商工費14.4%。3位、民生費11.7%がベスト3であります。また、性質別内訳を見ると、1位、扶助費14.9%。2位、積立金12.9%。3位、補助費等10.9%。4位、投資的経費・物件費9.1%がベスト5という状況であります。
 そこで質問します。
 市民の皆様の中には、予算規模が過去最大となった背景や財源確保に少なからず漠然とした不安を抱えている方々も少なくないものと推察しております。そこで、過去最大規模となる一般会計当初予算案の特長と財源確保の見通しについて、市民の皆様にも分かりやすい御答弁をお願いいたしまして、会派市民クラブの代表質問を終わります。



○市長(賴重秀一)

 地域公共交通の再生へ向けた広域連携と幹線部・端末部の最適化の追求についてお答えいたします。
 本市では、地域の移動ニーズに合った公共交通サービスを実現するため、国や県、交通事業者などで構成いたします沼津市地域公共交通協議会の場で、バス運行回数や収支率などを分析した上で、改善策や今後の取組方針について議論を行い、合意形成を図っております。このほか、県が事務局を務めます静岡県地域公共交通活性化協議会や近隣市町の地域公共交通協議会に出席し、広域的な視点での課題解決や情報収集の場として活用するなど、広域連携を図っているところであります。
 次に、幹線部・端末部の最適化の追求についてでございますが、本市では、公共交通軸となる幹線部において、バス事業者による運行が厳しい路線に対し、国の補助金を活用し、運行経費の一部を補助するなど、路線の維持に努めております。また、速達性や定時性の向上を図るため、ICカード決済導入による時間短縮や、遅延を減らすためのダイヤ設定に取り組んでまいりました。地方部におきましては、市が運行主体となり、路線バスやデマンド型乗り合いタクシーを戸田地区や西浦地区で運行し、日常生活に必要な交通手段を確保しているほか、原・浮島地区では、公共施設や商業施設を経由するルートの設定や生活時間帯に合わせたダイヤの見直しなど、地域の実情に応じた利便性の高い移動支援サービスの提供に努めております。一方で、慢性的なバス運転手不足や労働時間の上限規制により、市内全域において、バスの運行本数は減少傾向にあります。こうした状況の中、幹線部のバス運行を維持するために、引き続き運行経費の補助を行っていくほか、大岡地区における住民主体の乗り合いデマンドタクシーの運行や議員の地元でございます愛鷹赤坂地区における住民同士の助け合いによる移動支援の取組など、地域の皆様による新たな取組も生まれていることから、地元と市で役割分担する中で、交通不便地域の解消に向け、連携してまいりたいと考えております。
 次に、市職員に対するカスタマーハラスメント対策についてお答えいたします。
 本市では、昨年7月に関係部署による庁内の連絡会を設置し、市職員に対するカスタマーハラスメントに対し、組織として対応するための基本的な考え方、統一的な対応の方法等を検討してまいりました。その際、職員を対象としてアンケート調査を実施したところ、回答した職員の約4分の1から令和4年度以降、カスタマーハラスメントに相当する行為を市民等から受けたことがあるとの回答がありました。現在、市職員に対するカスタマーハラスメントに対し、組織として毅然とした対応を行うことを表明する基本方針と、職員がカスタマーハラスメントに対応する際に必要となる要綱及びマニュアルを作成しているところであります。新年度におきましては、職員に対する研修を行い、基本方針に基づく対応についての理解を深め、カスタマーハラスメントを許さない姿勢をもって組織的に対応してまいります。
 愛鷹山麓の治水対策の推進状況と治水工事の完遂見込みについてお答えいたします。
 愛鷹山麓の治水対策といたしましては、沼川(高橋川)水災害対策プランに基づき、短期的な取組といたしまして、床上浸水をおおむね解消すること。逃げ遅れによる人的被害をなくすこと。氾濫発生後の社会機能を早期に回復することを目標に事業を進めております。具体的な取組といたしまして、上流域においては雨水貯留池による流出抑制対策を行い、下流域においては静岡県による新放水路の整備による流下能力の向上であったり、定期的なしゅんせつなどの対策を進めているところであります。これまで愛鷹山麓における雨水貯留池は、西川、駒瀬川など全6か所の整備が完了しており、このうち、沼川(高橋川)水災害対策プランに位置づけたものでは、小河原川雨水貯留池や井出大川雨水貯留池の整備工事が完了しております。現在は、井戸川雨水貯留池の整備を進めており、令和6年度末までに管理用道路整備工事が完了し、令和7年度から雨水貯留池の本体工事に着手し、令和8年度の完成を目指し、順調に進んでおります。さらに、愛鷹山麓においては、本年度残っていた最後の1件の用地買収がおかげさまで無事に完了いたしたことにより、中尾川雨水貯留池の整備計画を令和7年度に策定してまいります。今後もさらなる治水対策に積極的に取り組んでまいります。
 次に、業務効率化向上策や職員の働き方改革と市民サービスの向上の関係性についてお答えいたします。
 市民ニーズや行政課題が多様化する中、さらなる業務の効率化や生産性の向上が求められており、最新のデジタル技術を活用したDXの推進や執務環境の改善による業務効率の向上が必要であると考えております。新年度におきましては、庁内において場所を選ばずネットワークへの接続が可能となる無線LAN環境の構築準備や、決裁文書の回付をシステム上で処理する電子決裁の運用などの環境整備に取り組み、本年度各部に配付したモバイル端末と併用することで、より効率的な事務作業が可能となります。これにより、市民や事業者の方との打合せ等において、端末を活用したイメージの共有などにより理解を深める説明が可能となることや、事務作業の迅速化に伴い、市民とのコミュニケーションの時間を増やすことができるなど、これまで以上に市民に寄り添った対応につながるものと考えております。また、執務環境の改善では、業務効率の高いレイアウトや部署間連携の強化につながるフロアなど、働きやすく生産性の高い執務環境の実現に向けて検討してまいります。今後これまで以上に行政課題の多様化が見込まれる中、業務の効率化や職員の働きやすさの改善を積極的に進め、市民サービスのさらなる向上に取り組んでまいります。
 次に、令和7年度一般会計予算案の施策の特長についてお答えいたします。
 新年度予算案については、物価高騰等による光熱水費等の物件費等の増のほか、人件費増や国の制度改正による扶助費の増など、歳出を引き上げる要因がある中においても、県東部拠点都市として持続可能なまちづくりに積極的に取り組むべく予算編成をしております。本予算案は、激甚化・頻発化する風水害や甚大な被害が想定される南海トラフ巨大地震への対策、サービス向上を図るための放課後児童クラブの専門事業者への運営委託や小中学校の建て替え更新などの子育て施策、市街地再開発事業の支援などによる中心市街地のまちづくりや都市基盤整備など、将来に向けた投資をしっかりと進めていくため、各種事業を予算化いたしました。その結果、一般会計においては、対前年76億4000万円増の過去最大の予算案としたものであります。
 次に、これらの事業の財源につきましては、回復の兆しが見えつつある景気を反映した市民税の増加など、市税収入の増を見込むとともに、新たな返礼品の開拓などの取組が好調なふるさと納税寄附金やふるさと応援基金繰入金を増額しております。加えて、国・県補助金を積極的に確保するとともに、地方交付税措置のある有利な市債の活用などにより、本市の実質的な負担の軽減に努めております。今後も必要な市民サービスを維持していく中で、事業の選択と集中や経費削減に努めるとともに、財源については、引き続き市税の収納率向上を図るための取組や現行制度におけるふるさと納税のさらなる推進、未利用資産の売却など確保に努めてまいります。さらに企業立地促進事業や沼津駅周辺総合整備事業などの都市基盤整備、地方創生の考えに基づく、子育て支援施策など、将来に向けた税の涵養となる各種事業を積極的に進めていくことにより、さらなる収入確保に取り組んでまいります。
 残余につきましては、教育長等から答弁いたします。



○教育長(奥村 篤)

 教職員に対するカスタマーハラスメント対策についてお答えします。
 学校現場におきまして、保護者等から理不尽な要求を執拗に繰り返されるなど、対応に苦慮し、関係機関につないだという報告は、令和6年度は新たに受けておりませんが、令和5年度に関係機関につないだ事案について、現在も継続して対応しているところであります。しかしながら、対応が困難な状況となり、学校側が市教育委員会に相談するケースは依然として多いことから、新年度におきましても、引き続き教職員に対し、保護者等の対応に関する手引を参考に研修を実施するとともに、事案が複雑化する前に、静岡県のスクールロイヤー制度を随時活用し、アドバイスを受けるなど、関係機関と連携した相談体制により、毅然とした対応に努めてまいりたいと考えております。



○都市計画部長(福岡知己)

 県のプロジェクトTOUKAI-0と連携した木造住宅・ブロック塀の耐震化促進についてお答えします。
 本市では、令和3年に改定された沼津市耐震改修促進計画に基づき、令和7年度末時点の木造住宅の耐震化率95%を目標に静岡県が進めるTOUKAI-0事業と連携し取り組んでおりますが、その達成は難しい状況であります。今年度は、昨年1月の能登半島地震の発生等により、市民の意識が高まったこともあり、現時点で620件を超える無料耐震診断と60件を超える耐震補強工事への補助を実施するとともに、県に対し、無料耐震診断の事業継続について市長自ら直接知事に要望してまいりました。その結果、無料耐震診断事業が1年継続実施されることとなったことから、TOUKAI-0事業の最終年度となる来年度につきましては、1戸でも多くの耐震診断が実施されるよう取り組んでまいります。着実な事業進捗を図るために、新年度の予算案において、耐震補強工事につきましては、今年度を大幅に上回る額を計上しており、診断を実施したものの、補強工事に踏み切れない所有者に対し、耐震対策を実施してもらうようダイレクトメールの送付や出前講座の開催、イベントでのPR等、積極的な周知を図ってまいります。ブロック塀の撤去・更新につきましても、今年度を上回る予算を計上し、所有者に対し、引き続き戸別訪問や郵便等により対策の必要性や補助制度の周知について、より一層の啓発に努め、事業の進捗を図ってまいります。また今年度同様、県に対しては、安定的な財源の確保及びTOUKAI-0事業の次期計画における継続を強く要望してまいります。さらに県の次期計画では、地震から命を守る対策として耐震化に加え、減災化の推進も検討されており、建物の耐震化の取組が難しい世帯に対し、減災化の選択肢を広げる取組について、県と足並みをそろえて対応してまいります。



○議長(髙橋達也)

 会派公明党。
 9番 小泉宣子議員。



○9番議員(小泉宣子)

 通告に基づき、会派公明党の代表質問を行います。
 物価高騰対策について、地方創生臨時交付金の活用について質問いたします。
 市民生活に直結するガソリン、電気、ガス、水道や米などをはじめ、食料も値上がりをしており、物価の上昇に歯止めがかかっていません。特に単身高齢者や子育て世帯への影響は深刻であると思いますが、長引く物価高により国民全体が影響を受けていると認識しています。それゆえ、物価高騰対策は急務であると考えます。国においては、昨年末、経済対策への地方創生臨時交付金の追加措置として、今年度補正予算が成立し、1.1兆円が計上されました。0.5兆円が低所得世帯枠、0.6兆円が推奨事業メニューに割り当てられ、推奨事業メニューについては、エネルギー、食料品価格等の物価高騰の影響を受けた生活者や事業者に対し支援を行うものであります。また、地方公共団体が地域の実情に合わせて必要な支援をきめ細やかに実施できるようになっています。
 そこで質問いたします。
 新年度における地方創生臨時交付金の推奨事業メニューの活用の考え方について伺います。また、あわせてその考え方に基づいた具体的な事業内容と目的について伺います。
 次に、自分らしいライフスタイルを実現できるまちについて質問いたします。
 施政方針に、言葉のバリアフリーに配慮した窓口字幕表示システムを導入すると示されています。言葉のバリアフリーと聞いて、言語の壁を取り払い、バリアフリーな状態になることは、誰一人取り残さない社会を構築していく上でとても重要なことだと感じます。また最近では、仕事の効率化や市民の利便性向上にデジタル技術は欠かせないものであることは言うまでもありません。
 そこで質問いたします。
 窓口字幕表示システムの導入に至る経緯と内容、目的について伺います。
 次に、障がい者に配慮した窓口対応について質問いたします。
 先ほどの窓口字幕表示システムの導入は、耳の不自由な方や話しにくい方への対応と推察いたしますが、窓口対応においては、目の不自由な方をはじめとするあらゆる障がいを持つ方への対応として、全体的な視点で配慮することが必要であると考えます。
 そこで質問いたします。
 目の不自由な方なども含めた障がい者に配慮した窓口対応について、どのように対応しているのか伺います。
 次に、社会のつながりやコミュニティ強化への考え方について質問いたします。
 施政方針に地域住民の活動・交流拠点となる18か所の地区センターのうち、西浦地区センターの附帯工事を継続し、愛鷹地区センターの新築工事に着手すると示されています。建物が老朽化すれば、建て替えなどのハード面の整備をすることはもちろんですが、社会のつながりやコミュニティは人間同士でしか築くことができず、施設の整備だけでなし得るものではないと考えます。確かに建物が新しくなれば、人が集いやすくなるというメリットはあると思いますが、最近の地域コミュニティの低下により抱える課題から見ても、簡単なことではないように感じます。
 そこで質問いたします。
 ハード面と対比するソフト面の社会のつながりやコミュニティの強化をどのように築いていくのか、市長のお考えを伺います。
 次に、安心して子どもを産み育てられるまちについて、公立中学校部活動の地域展開について質問いたします。
 昨年5月に本市における部活動の地域展開の基本方針が示されました。その方針には、部活動の休日における地域移行の実証事業を増やしながら段階的に進め、休日活動は令和10年度の夏、平日活動は令和13年度の夏に完全地域移行とする目標年度が示されています。休日移行の目標年度となる令和10年度夏に向けて、あと3年余りですが、計画的に進めることが重要であると考えます。
 そこで質問いたします。
 取組方針を踏まえた令和7年度の取組について伺います。
 次に、「(仮称)ヌマカツ推進事務局」の設置内容について質問いたします。
 昨年の9月議会で、中学校の部活動における地域移行について質問させていただきました。県内で先行する掛川市で実施されている活動中の地域クラブの公認手続や新たな地域クラブの創設相談などを行っている公認地域クラブの例を挙げて、本市の地域での受皿を増やすための窓口の設置を提案させていただきました。そのときの御答弁では、部活動種目だけでなく、新たな種目の活動団体も活動の受皿になり得るとの認識から地域クラブの創設を支援する体制づくりを調査研究していくとのことでした。今回の「(仮称)ヌマカツ推進事務局」の設置は、その要素を含んだ窓口となるものと推察いたします。
 そこで質問いたします。
 「(仮称)ヌマカツ推進事務局」の設置の目的や体制も含め、その内容について伺います。
 次に、「(仮称)ヌマカツ推進事務局」の設置による効果について質問いたします。
 本市の活動方針には、子どもが希望する活動や体験、学びの機会を維持・充実させた新たな環境を地域総がかりで実現と掲げられています。それを実現するため、4つの項目が挙げられています。少子化でも、子どものやりたいをかなえられる新たな体制を整備する。学校部活動が果たしてきた教育的効果や居場所としての役割を継承した環境をつくる。地域の人的・物的資源を総動員し、支える仕組みを構築する。スポーツ・文化活動の普及、生涯スポーツ活動促進、コミュニティ再生による地域の活性化を目指すとあります。また、先ほどの掛川市では公認地域クラブというクラブ創設支援を行う窓口を設置したことで、約30の公認地域クラブができており、子どもたちのやってみたいという気持ちを応援できる仕組みが整えられています。また、なるべく早めに体制を整えることで、中学入学前の子どもや保護者に与える精神的な影響も軽減されるのではないかと思います。
 そこで質問いたします。
 「(仮称)ヌマカツ推進事務局」の設置による効果をどのように認識しているのか、市のお考えを伺います。
 次に、笑顔があふれ健康で心豊かに暮らせるまちについて質問いたします。
 まず、子ども向け芸術文化体験事業について質問いたします。
 施政方針に芸術文化の振興について、本市の文化の殿堂である市民文化センターにおいて、芸術文化を次世代に継承するため、子ども向け芸術文化体験事業を行うとあります。昨年の2月定例会の一般質問で、芸術文化を後世に継承していくことを目的に、子ども版沼津市芸術祭の開催を提案させていただきました。その後、市民によるボランティア団体により、子ども文化芸術祭百花フェスティバルが、ららぽーと沼津で盛大に開催されました。同フェスティバルでは、ピアノ、バレー、フラメンコ、ヒップホップ、チアダンス、日本舞踊など、子どもたちが一堂に会し、日頃習っている成果を発表する場を設けることができました。子ども同士がお互いに刺激し合い、切磋琢磨することができ、大変好評をいただいたと認識しております。そのようなことから、今回の施政方針に示された子ども向け芸術文化体験事業は、芸術文化を次世代に継承する取組として、大変喜ばしいことと感じています。自身の生まれ育った沼津を少しでも芸術文化で彩りたい。また、それを次世代に継承していってほしい。そんな思いを抱いている市民はたくさんいると推察いたします。
 そこで質問いたします。
 子ども向け芸術文化体験事業の事業内容と目的について伺います。
 次に、事業実施により将来的に見込まれる効果について質問いたします。
 多くの方が経験されていると思いますが、幼少期に体験したことは、大人になっても記憶に残っていることが多いと思います。21世紀出生児縦断調査で回答されたデータを文科省で経年的な視点から再分析した結果によると、小学生の頃に体験活動などを多くしていた子どもは、その後、高校生のときに自尊感情や外交性、精神的な回復力といった項目の得点が高くなる傾向が見られ、特に文化的体験については、自然体験や社会体験で得られる影響よりも多い全ての意識でよい影響が見られることが分かっています。この分析によると、全ての子どもたちが様々な体験にチャレンジできるよう、大人が意図的・計画的にその機会や場を設けるようにすることが大切であり、社会全体で子どもたちの成長を支えるよう述べられています。そうした視点からも、今回の子ども向け芸術文化体験事業は時宜を得ていると感じます。この事業により、芸術文化の体験をした子どもたちが大人になっても体験した記憶を基に、たとえ地元を離れたとしても、再び地元に戻るきっかけにもなる可能性があります。そして、その子どもたちが次の世代へ継承し、次から次へとその流れが受け継がれていくという礎が築かれるかもしれません。
 そこで質問いたします。
 芸術文化の継承とともに、子どもたちの健やかな成長にも寄与する子ども向け芸術文化体験事業の実施をすることで、将来的に見込まれる効果について、市長のお考えを伺います。
 次に、重層的支援体制整備事業について質問いたします。
 まず、来年度の具体的な取組について質問いたします。
 施政方針には、様々な福祉分野の制度のはざまで対象とならない世帯が抱える複合化した生活課題を包括的に受け止めるため、支援が行き届かない方等に積極的な働きかけを行い、サポートするなど、課題解決に向けた重層的な支援に取り組んでいくことが示されています。これまでの日本の社会保障制度では、人生において典型的なリスクや課題を想定して、生活保護・高齢者介護・障がい福祉・児童福祉など、属性別・対象者のリスク別の制度を発展させ、専門的な支援を充実させてきました。しかし、例えば80代の親が50代の子どもの生活を支える8050問題や介護と育児のダブルケアなど、一つの世帯に複数の課題が存在している状態や世帯全体が孤立している状態など、住民が抱える課題が複雑化・複合化する中で、従来の支援体制ではケアし切れないケースが発生してきました。そんな中、生まれた地域共生社会という概念に基づいて、市町村が創意工夫をもって包括的な支援体制を円滑に構築・実践できる仕組みをつくるため、社会福祉法に基づき、2021年4月より実施されることになった新たな事業が重層的支援体制整備事業です。制度・分野ごとの縦割りや支える側・支えられる側という従来の関係を超えて、地域や一人一人の人生の多様性を前提とし、人と人、人と社会がつながり、支え合う取組が生まれやすいような環境を整える新たなアプローチが求められています。私も市民相談で寄せられる内容の中に先ほどのようなケースもあり、本市の同事業の開始を心待ちにしていました。来年度からいよいよ始まると伺い、安堵の思いです。
 そこで質問いたします。
 本格的な事業実施は令和8年度と伺っていますが、令和7年度の具体的な取組について伺います。
 次に、事業実施により期待される効果について質問いたします。
 昨年、同事業を既に実施している熱海市に視察に行ってきました。熱海市は本市よりも高齢化率が高い上、高齢者の単身世帯が多く、見守る目が必要とされていました。そこに人口減少、担い手不足、課題の複雑化・複合化、行政サービスの限界が重なったことで、2年間の移行準備を経て、重層的支援体制整備事業を令和5年から開始することになったそうです。事業を開始したことで、属性を問わず相談を受ける体制が出来た。支援関係者が相談できる場所が出来、支援関係者の安心感につながっているなどの成果が見られているそうです。特に印象的だったのは、担当者がとにかく実行してみないと分からないことがたくさんある。その中で見えてきた課題に対応していきながら進めていくこととおっしゃっていたことです。この事業を実施することで、効果としての形が見えてくるまでは、想像を超えるような長い時間を要するかもしれません。本市もできることから取組を始め、実情に合わせた体制を組み対応をする中で、目指すべき地域共生社会というものが見えてくるものと考えます。
 そこで質問いたします。
 重層的支援体制整備事業を実施することで期待される効果についてどのように考えているのか、市長のお考えを伺います。
 次に、環境と共生する持続可能なまち、資源循環型のまちづくりについて質問いたします。
 施政方針にフリーマーケットサイトを活用した廃棄物の売却を始めるとありました。先ほど、目的・効果につきましては、御答弁がありましたので割愛をさせていただきます。第2次沼津市環境基本計画のごみ減量・資源化の取組の中に、ウェブサイトやアプリなどを活用した3R、リデュース・リユース・リサイクルに関する情報発信や市内在住の外国人に向けたPRの充実、生ごみの減量・資源化や食品ロス対策、使い捨てプラスチックごみ対策の推進などにより、家庭系ごみの削減を図るとともに、事業者への指導・助言、事業系ごみの適正管理・負担の推進により、ごみを出さない生活・事業活動を推進します。また、リサイクル品目の検討やリサイクルシステムの充実などにより、資源循環を進め、ごみゼロ社会を目指しますとあります。
 そこで質問いたします。
 施政方針にありましたフリーマーケットサイトを活用した廃棄物の売却事業は、3Rのリユース事業として期待しているところでありますが、新年度は3Rの推進に、また循環型社会の実現に向けてどのように行っていくのか、市長のお考えを伺います。
 以上で、1回目の質問を終わります。



○市長(賴重秀一)

 障がい者に配慮した窓口対応についてお答えいたします。
 本市では、視覚や肢体に障がいのある人をはじめとする読み書きが困難な人への代読・代筆支援や、聴覚に障がいがある人への手話通訳や筆談、コミュニケーションボードの活用など、障害者差別解消法における合理的配慮を実施しております。基本的に合理的配慮の提供は、本人等が配慮を求めていることを前提としておりますが、その意思の表明は、障がいの特性によって分かりにくい場合も想定されます。そのため、その場の状況から、配慮を求めている様子がうかがえる場合は、こちらから筆談や分かりやすい言葉を用いるなど、臨機応変に対応しているところであります。また、毎年各所属の障がい者差別解消推進員を対象とした研修を実施し、障がい特性に応じた窓口対応などについての説明や窓口における代読・代筆支援を広げていくなど、全庁で合理的配慮の提供に引き続き取り組んでまいります。
 次に、社会のつながりやコミュニティの強化への考え方についてお答えいたします。
 地域におけるコミュニティ活動は、地域が抱える課題解決への取組や、人と人とのつながりを強化するにぎわいづくりなど、誰もが暮らしやすい豊かな地域づくりに寄与する大変重要なものであると認識しております。その拠点となる地区センターは、市民自治のまちづくりを進めるための活動施設として設置しており、各地区コミュニティ推進委員会が指定管理者として、意欲的に地区センターの効果的な管理運営を行うとともに、地域の特性を生かし、交流拠点として活用していただいております。現在、地域コミュニティを取り巻く状況は、地域住民のライフスタイルや考え方が多様化する中で大きな転換期にあり、災害への対応や地域行事の維持などの諸課題に加え、地域の活性化は施設整備だけでなし得るものではなく、ハード・ソフト両面での支援・取組が重要であります。今後、地域コミュニティをさらに強化していくためには、自らが住まう地域に愛着を抱く住民・団体と行政が連携し、ともに地域活性化に取り組んでいくことが必要不可欠であると認識しております。このため新年度におきましても、地域社会のつながりやコミュニティの一層の強化を図るため、地域の活動拠点である地区センターの整備を進めるとともに、地域活性化補助金をはじめとしたコミュニティへの助成など、ハード・ソフト両面から支援に取り組んでまいります。
 次に、重層的支援体制整備事業についてお答えいたします。
 初めに、来年度の具体的な取組についてでございますが、本事業は、先ほども議員から御指摘いただきました8050問題や、介護・育児のダブルケアといった一つの世帯に複数の課題が存在している状態など、地域住民の複雑・複合化した支援ニーズに対応する包括的な支援体制を構築する事業であります。社会福祉法第106条の4第2項に規定されております包括的相談支援事業、参加支援事業、地域づくり支援事業、アウトリーチ等を通じた継続的支援事業及び多機関協働事業の5つの事業を一体的に取り組んでいくことになります。来年度は移行準備期間といたしまして、これまで福祉事務所各課が取り組んでまいりました相談支援事業、地域づくり支援事業を実施しながら、新たに参加支援事業とアウトリーチによる継続的な支援事業を通じてこれまで支援が届いていなかった潜在的な相談者へのアプローチを行ってまいります。また、庁内関係課等の連携構築を図り、多機関協働事業実施に向けた体制づくりに取り組んでまいります。
 次に、事業実施により期待される効果についてお答えいたします。
 本事業を実施することにより、人と人、人と地域がつながり、世代や属性を超えた交流の場や居場所等がつくり出され、早期解決に向けた各種支援等がつながりやすい地域環境が整い、誰一人取り残さない地域共生社会の実現が図られていくものと認識しております。
 次に、資源循環型のまちづくりについてお答えいたします。
 新年度の循環型社会実現に向けた施策についてでございますが、本市は昭和50年にいわゆる沼津方式と呼ばれる分別収集を開始し、混ぜればごみ、分ければ資源のスローガンの下、様々なごみの削減及びリサイクル施策に取り組んでまいりました。現在は食品ロスの削減や廃食油・小型家電・インクカートリッジの拠点回収によるリサイクル、使用済みパソコン・小型家電の宅配による回収、資源の日の充電式電池の回収等により、廃棄物の削減と分別収集の徹底を図るとともに、プラスチック製容器包装のリサイクルや使用済みペットボトルを新たなペットボトルに再生する水平リサイクルを行っております。また、本年1月からは、民間事業者の運営するリユースのプラットフォームとの連携を開始するなど、3Rの推進に努めているところであります。沼津方式開始から50年となる令和7年度は新たにフリーマーケットサイトを活用し、廃棄物として排出された物品の売却を開始するなど、リユースに力を入れていくほか、これまで市外で行っておりましたプラスチック製容器包装の中間処理を市内で実施することで、運搬の際に発生する環境負荷の軽減を図るなど、循環型社会の実現を目指し、さらなる3Rの推進に取り組んでまいります。
 残余につきましては、教育長等から答弁いたします。



○政策推進部長(山田晃良)

 地方創生臨時交付金の活用についてお答えします。
 初めに、事業選定の考え方についてですが、国から示された推奨事業メニューや他自治体における事例等を参考にしつつ、本市の実情に合わせ、物価高騰対策として効果的と判断される事業を予算化しております。
 次に、新年度の事業内容と目的についてですが、新年度におきましては、広く市民に行き渡る支援として、水道基本料金物価高騰対策事業、また、子育て世代負担軽減につながる支援として、学校給食公会計事業の2事業を予定しております。水道基本料金物価高騰対策事業につきましては、エネルギーや食料品価格の物価高騰等の影響を受けている家庭や事業者等を支援するため、令和7年6月から7月の2か月分の市内水道基本料金について減免を行うものであります。学校給食公会計事業につきましては、食材料費高騰に伴う学校給食費の増額分を公費負担とし、保護者負担を据え置くことで、子育て世帯の支援を図るものであります。
 窓口字幕表示システム導入についてお答えします。
 本市では、高齢者、聞くことが難しい人、外国人等の窓口対応において、必要に応じ、筆談や翻訳アプリ、通訳サービス等を活用しており、新年度においては、窓口サービスのさらなる向上を図るため、新たに窓口字幕表示システムを導入いたします。本システムは、話した内容をリアルタイムで認識し、日本語もしくは翻訳した言語で透明スクリーンに表示するとともに、キーボード入力や図解、動画の表示もできることから、筆談の煩雑さや言葉だけでの説明による伝わりにくさなどを解消し、より円滑で分かりやすいコミュニケーションを取ることが可能となります。本システムの導入により、市民の利便性向上及び事務の効率化を図るとともに、全ての人にとってより身近で安心できる窓口の実現に努めてまいります。



○教育長(奥村 篤)

 中学校部活動の地域展開についてお答えします。
 初めに、令和7年度の取組についてですが、取組方針に基づいて、関係者を集めた協議会の開催や、コーディネーターの配置を引き続き行うとともに、地域展開を試行する実証事業を拡大して実施してまいります。また、これまでの取組を通して、関係者間で情報や意識の共有が進み、協議・検討が深まったことから、令和7年度夏からはサッカーと陸上競技の2種目、さらに令和8年度夏からは、バレーボール、野球、剣道、ソフトボールの4種目が、学校での休日の部活動を終了し、地域クラブ活動へ移行する見通しとなっております。こうした事業の進捗に対応するため、来年度から教育企画課内に部活動地域展開推進担当を置くほか、業務委託をする形で、(仮称)ヌマカツ推進事務局を新たに設置いたします。
 次に、「(仮称)ヌマカツ推進事務局」の設置内容についてですが、この事務局は地域クラブの創設や運営を支援することにより、学校に代わって指導を担う体制を整えることを主な目的としています。具体的にはクラブの依頼に基づき、設立に伴う規約の作成、会費の徴収や管理、指導謝金の支払い、保険加入や請求手続といった経理事務や指導者の紹介、マッチング、広報活動等を支援する機関となります。これらの業務を通じて、クラブ運営の円滑化を図るとともに、地域クラブ活動を定着させていく役割を果たしてまいります。事務局の運営につきましては、市スポーツ協会に委託し、令和7年6月頃には、専任のスタッフを配置して活動を開始する予定でおります。
 次に、(仮称)ヌマカツ推進事務局の設置の効果についてですが、クラブの設立や活動・運営を支援する体制が整うことにより、関係者の主体的な取組を喚起できるものと考えております。加えて事務局には様々なクラブ情報が集まることから、生徒や保護者が求める情報の提供も可能となります。このため、リーフレットやウェブサイト等を用いた広報活動により、生徒や保護者が興味を持つ活動を主体的に選択し、楽しみながら取り組める環境を整えることで、多様な学びや成長の機会がさらに広がることが期待できるものと考えております。
 次に、子ども向け芸術文化体験事業についてお答えします。
 本事業は、将来の文化芸術の担い手である子どもたちが様々な文化芸術に触れ、興味を持つきっかけとなることを目的としています。内容といたしましては、文化の殿堂である市民文化センターを会場として、音楽・美術・舞踊・伝統芸能・生活文化などの様々な体験と、多様なジャンルの文化芸術に励んでいる子どもたちの発表を合わせたイベントの開催を予定しております。将来的に見込まれる効果といたしましては、子どもたちの豊かな情操や表現力・創造力などを育むとともに、文化芸術に関わる若い世代の裾野が広がり、本市の文化芸術活動の活性化が期待できます。さらに、豊かな感性や創造力を身につけた子どもたちが日々の暮らしの中で文化芸術を身近に感じ、継承していくことや、発展していくことに関心を示すことが、次世代の人づくり・まちづくりを進め、誇り高い沼津の創造につながるものと考えております。



○9番議員(小泉宣子)

 地方創生臨時交付金の活用について、2回目の質問をさせていただきます。
 先ほどの事業選定の考え方としては、物価高対策として効果的と判断される事業を予算化したとの答弁をお聞きしました。新年度の事業の内容と目的については、広く市民に行き渡る支援として、令和7年6月から7月の2か月分の市内水道基本料金について減免を行うこと。また、食材料費高騰に伴う学校給食費の増額分を公費負担とし保護者負担分を据え置くことで、子育て世帯の支援を図るとの御答弁を伺いました。水道料金減免と給食費の保護者負担の軽減については、昨年、会派公明党で市長要望をさせていただいたところであり、適切に判断をしていただいたことに感謝の思いです。水道基本料金の減免については、広く市民の方の負担が軽減されることになり、公平公正な判断をされたと思います。また、学校給食費の食材料費高騰に伴う公費負担の増額については、経済的負担が多い子育て世帯への負担軽減ということで、公費負担を増額していただくことで、保護者負担分は据え置くことになります。スーパーに買物に行っても、全ての商品が値上がっており、なかなか商品に手が伸びず、食事のメニューを考えるのに苦慮している御家庭も多いと思います。せめて給食だけでも値上がりを気にせずに、成長期の子どもたちに体の栄養素となる食事を取ってほしいという思いは、子を持つ親なら誰でも抱く感情だと思います。今回給食費の食材料費高騰分に公費負担を充てていただきましたが、令和4年に期限付で給食費が無償になったことがありました。その際、保護者からはたくさん喜びの声をいただきました。全国でも、この数年で給食費を無償にする自治体が約3割増えております。国においても、給食費の無償化について議論がなされてきましたが、ついおととい、自民党・日本維新の会・公明党の3党で、高校授業料の無償化や社会保障改革の実現を柱とする合意文書が交わされました。その中に、学校給食の無償化について、まず、小学校を念頭に、地方の実情などを踏まえ、2026年度に実現する。中学校への拡大もできる限り速やかに実現すると明記されました。このことは、子育て世帯にとっては大変うれしいニュースであり、ありがたいことです。公明党は、かねてより教育の無償化と併せて学校給食の無償化を訴えてきました。それは、教育は子どもの幸せのためにあるとの考えの下、各家庭の経済格差により差異が生じてはならないとの思いからでした。年度内に来年度予算案が成立すれば、学校給食が無償化になるのは、そう遠い未来のことではなくなります。あわせて、無償化といっても、当然のことながら質の確保も重要です。今後しばらくは物価高騰が続くことが予想されます。家庭の経済状況により子どもの貧困状態が進み、家庭で食事が思うように取れない状況になる子どもたちが増えるかもしれません。そんな状況でも、学校に行けば給食が食べられます。そのようなことからも、学校給食の果たす役割はとても大きいと感じます。
 そこで質問いたします。
 物価高騰対策として、給食の質の確保を維持し、食育の視点も考慮しながら、子育て世帯への支援も含めた学校給食に対する本市の考えを伺い、私の質問を終わります。



○教育次長(金子昭人)

 本市における学校給食の在り方についてお答えいたします。
 学校給食は児童生徒の心身の健全な育成のため、適切な栄養の摂取による健康の保持増進を図るだけでなく、温かくおいしい食事を食べることにより、学校生活を楽しく豊かにします。また、学校給食を通じて食事について正しい理解を深め、望ましい食習慣を身につけることに加え、地域に根差した献立と地元で生産された食材を通じて、地域の歴史や地理を学び、シビックプライドが育まれるなど、重要な食育の場であると考えております。このようなことから、食材費が高騰する中におきましても、給食の質を確保することは重要であると認識しております。このため、安全でおいしい給食を提供し、食育を続けられるように、地方創生臨時交付金を活用して、学校給食費の増額分を公費負担とし、保護者負担を据え置くこととしました。今後も、本市において安心して子どもを産み育てられるよう、子育て世帯の負担軽減と学校給食の質の確保に努めてまいります。



○議長(髙橋達也)

 20番 長田吉信議員。



○20番議員(長田吉信)

 9番議員に引き続き、会派公明党の代表質問をさせていただきます。
 行財政運営について伺います。
 市立病院の経営状況及び救命救急に関する業務について伺います。
 本定例会の委員会審査において、市立病院の経営悪化の状況が議論されております。御答弁では、病院経営の苦しい状況は、市立病院に限ったことではなく、全国的にも病院経営の厳しさ、悪化についての認識が示されております。御案内のとおり市立病院においての財政的支援の状況は、令和6年度の補正予算の一般会計からの繰り出しが14億円であり、新年度当初で24億円の予算が計上されております。特に令和6年度は、経営支援として一般会計の財源から当初と合わせ、約17億円の補助を行う予定であります。全国の病院同様、市立病院もそれ以上に危機的状況と考えております。これまでの市立病院の役割を踏まえ、病院を継続するためにも一刻も早く、危機的状況を打破する病院経営の改善を全庁的に取り組むべきだと考えます。
 質問いたします。
 令和7年度の病院事業が始まるに当たり、新年度の経営状況の認識、見通しを伺います。また、喫緊に収支改善の取組を行うことが必須だと考えますが、新年度はどのような取組を行うのか、そしてその取組によって見込まれる収支改善効果を伺います。
 救命救急に関する業務について伺います。
 市立病院は東部地域の三次救急医療の要として重要な役割を担ってきたと認識しております。施政方針の中で、救命救急部を廃止するとありました。市立病院の医療の要である救命救急の部を科に改めることは、単純に組織的後退を意味するのではないでしょうか。
 質問いたします。
 今まで担ってきた役割を維持できるのかとの観点も含め、救命救急部の廃止、科に改める理由を伺います。
 もう1点、令和6年度の病院事業会計繰出金では、救急医療に要する経費として約7億円が計上されている一方、市立病院は三次救急医療として、伊豆半島全域から富士・富士宮までの広範囲を大学1病院とともに受け持っていると認識しております。これまでの委員会審査において病院長はいくつか発言をされており、利用者についてですが、当院の利用者は沼津市民が6割ですが、4割が近隣市町の住民になりますと。さらに、これは病院としてではなく行政の課題として、駿東田方医療圏における当院の行政的医療の位置づけや運営に関する在り方も協議していかなければならないと考えていますとの発言もありました。病院を利用する4割が市民ではなく、近隣市町の住民ということであれば、広域的な視点で県に経営支援をお願いするとか、あるいは利用状況により、周辺市町に負担をお願いするという選択肢もあるのではないかと考えます。
 質問いたします。
 市立病院の行政的医療の位置づけや運営に関する在り方についての認識を伺います。
 安全・安心のまちについて伺います。
 初めに、浸水被害対策について伺います。
 地球温暖化により気象現象が激甚化しているのではないかと言われており、自然災害はどこの地域においても発生し得るものとなっています。本市においても常襲浸水地域に限らず、浸水被害が発生する可能性があり、昨年の11月初旬、この時期としては珍しく、突然の豪雨により至るところで道路冠水が発生し、気象現象の激甚化を肌で感じたのは私だけではないと思います。
 質問いたします。
 今後も発生する豪雨災害から市民を守る浸水被害対策について、市長のお考えを伺います。
 災害情報を収集・発信する仕組みと伝える方法について伺います。
 市長は施政方針で、大規模な自然災害から市民の皆様の安全・安心な生活を守るため、SNSを利用して災害情報を収集・発信する仕組みの導入や、災害情報共有システムの本格運用などの防災DXの活用などを進めてまいりますと述べられております。SNSへの防災情報の発信は即時性もあり、デジタル情報を受け取ることのできる方のメリットは私にも理解できますが、デジタル情報を受け取ることができない方もおられ、いわゆる情報格差が生まれていることも事実であります。
 質問いたします。
 まず、ここでおっしゃっているSNSを利用して災害情報を収集・発信する仕組み及び災害情報共有システムの本格運用などの防災DXの活用について、本事業の御説明をお願いいたします。その上で先ほど申し上げましたデジタル情報を受け取ることができない方に対しての災害情報の発信をどのように行い、情報を受け取っていただこうとしているのか、お聞きします。そして市長は大規模な自然災害から市民の皆様の安全・安心な生活を守るとされておりますが、どのようにして安全・安心な生活を守るのか、市長のお考えをお聞きします。
 命と健康を守る避難環境について伺います。
 本定例会においても同僚議員より、災害関連死について言及があり、様々質問がありましたが、2016年の熊本地震や昨年の能登半島地震のように災害関連死が地震による直接死を上回る状況も生まれており、避難者への寄り添った対応、そして抜本的な改善が求められ、災害関連死を防ぐ体制整備が必要となっているのではないかと考えます。
 以下2点について伺ってまいります。
 福祉の視点の防災対策について伺います。
 能登半島地震直後から、私たち公明党は、被災者の皆様から様々な御意見や御要望を伺ってまいりました。かほく市では、深刻な液状化被害に見舞われ、対策工事に最短でも5年程度かかるとの声を伺い、本格復旧に向けては国による全面的な支援の必要性を感じるものでありました。珠洲市では、地震と豪雨で度重なる被害を受け、家が土砂で埋まり、もう住めないとの悲痛な訴えを聴き、一層被災者に寄り添った支援をしていかなくてはならない、そして被災者の皆様に対しては、いつまでに能登の復興を成し遂げるという強いメッセージと、生活再建がイメージできる具体的な道筋を示し、不安を抱える皆様に希望を届けなければならないとの思いを強くしております。阪神淡路大震災から30年の節目を迎えました。この30年間に我が国を襲った大災害の教訓を踏まえ、今こそ防災立国を築き上げていかなければなりません。そのためには、災害関連死を防ぐ取組が極めて重要だと考えます。能登半島地震では、災害関連死が約300人に上り、直接的な災害死を上回る状況となっております。現行の災害救助法では、避難所の供与や物資の提供といった救助の種類が列挙され、その範囲で福祉的支援も実施されるものの、まだまだ不十分と考えます。在宅避難などの要配慮者への福祉的支援に関する規定はなく、災害対策基本法にも医療に関する文言はありますが、福祉という視点は明記されておりません。災害関連死を防ぐためにも、災害関連法制に福祉の視点を取り入れ、あらかじめ支援体制を整備することが必要不可欠になってくると思います。
 質問いたします。
 本市として、様々な防災対策や発災後の避難環境に対し、福祉の視点での総点検をしていただき、今後起こり得るであろう東南海・南海地震に備えなければならないと考えますが、福祉の視点での防災・減災対策、避難環境を整備するお考えがあるのか、市長のお考えを伺います。
 トイレ、キッチン、ベッド、寒暑対策について伺います。
 国の防災政策をリードする中央防災会議は、昨年11月能登半島地震を踏まえた災害対応の在り方を発表いたしました。そこでは避難所開設当初からの簡易ベッドやプライバシー保護のためのパーティションの導入、各避難所での3日分の携帯トイレの備蓄、適温食の提供などを実施すべき取組として掲げております。これまでも言われてきたことですが、避難所の環境改善にはTKBが大切です。Tは清潔で安全なトイレ環境、Kは温かい食事を提供するキッチンの設置、Bは熟睡できるベッド環境。そして寒暑対策であり、その重要性も指摘されております。避難者の健康を守るためのトイレ環境は最も重要と言われておりますが、トイレにもいろいろな種類があります。給水シートがポリ袋に圧着されたものや、既存の便座や小便器に設置し使用後1回ごとに取り替えるものなど様々なタイプがあります。トイレは衛生的であることが1番であり、水洗トイレが望ましいのですが、災害時にその環境を全てに整えることは不可能ではないかと考えます。各避難所に最低でも避難者計画における想定人数の3日間のトイレの備蓄は必要となってまいります。そのほかキッチンにおいて適温食の提供やベッドについても、段ボールベッドや金属製のベッドなどの用意が必要となります。事前に体育館の面積から何台のベッドを設置できるか、あるいはベッドの上にテントを置くテントオンザベッドなども考慮し、以前から報道等で見られた避難者が床の上に雑魚寝のようにして休むのではなく、ある程度のプライバシーを確保した環境整備を想定し、計画しなくてはならないと考えます。寒暑対策についても避難所となる体育館の冷暖房設備の要望がされており、これまでとは違う避難所計画、避難環境の整備が求められていると考えます。
 質問いたします。
 今御説明したトイレ・キッチン・ベッド・寒暑対策によって、災害関連死を防止し、命と健康を守る避難環境をつくるお考えが市長にあるのか伺います。
 災害時の井戸水の活用について伺います。
 12番議員より同様の質問がありましたので、別な観点で質問をいたします。
 同僚議員の質疑で、災害時における井戸水の利活用の現状認識及び今後の展開についての御答弁がありましたので、私からは、井戸水の活用についての市長のお考えを伺います。
 昨年の能登半島地震において地震による道路の寸断等により、水道管の損傷、そして浄水場や排水設備の損傷などにより、最大で13万戸に断水が発生し、珠洲市をはじめ、能登半島6市町のほぼ全域で水道が使えない状況が続きました。損傷箇所の特定は容易ではなく、復旧の見込みがつかず、1か月たった2月1日時点においても、先ほどの6市町で約4万200世帯余りが断水していたと伺っております。テレビの映像でも給水車に並ぶ市民の皆様が映し出され、水の確保の大変さを感じずにはおれませんでした。断水は長期化し、復旧に半年近くかかった地域もありました。そうした中、井戸の水を活用して何とかしのいでいた住民もおり、大規模災害の備えとして災害用井戸を整備しておくことが重視されるようになっております。国は昨年11月11日から12月20日にかけて、災害用井戸に関する実態調査を実施し、自治体が管理する公共の井戸に加え、企業や個人などが所有する登録済みの民間の井戸について調べるアンケートも実施しております。東京23区を含む1,741市区町村のうち、1,490の自治体から回答が得られ、この調査の結果が2月4日に公表されました。それによると災害発生時に活用できる公共の井戸のみがある市区町村は124、民間の井戸があるのは195、公共と民間の両方の井戸があるのは154にとどまっております。つまり全体の7割近くを占める1,017の市区町村には災害用井戸がないことが分かりました。今後国は実態調査を踏まえ、災害用井戸の整備を促進するため、工事の流れや水質の目安などに関する指針を作成し、今年の3月末までに自治体に周知する方針となっております。また指針では、定期的な水質検査の実施等についても、井戸の活用とともに、地域防災計画に含めることなども求めていくようです。
 質問いたします。
 国も災害時に井戸を活用する動きを本格化するようです。本市としても、井戸水の活用に本腰を入れて推進し、災害が発生したときに市民の皆様が生活水は確保できてよかったねと少しでも安心していただける状況をつくっておく必要があると思います。そのために井戸水の大切さや井戸水の利用の仕方について、市民の皆様にお知らせし、井戸水を守っていくことが必要と考えますが、井戸水の活用に関する市長のお考えを伺います。
 災害に強い半島地震対策について伺います。
 これまでお話させていただいたとおり、能登半島地震及び奥能登豪雨災害は、本市に大きな教訓と課題を突きつけたものと考えます。これらの災害では主要道路が寸断され、情報収集に困難を極めたものと認識しております。御存じのとおり半島は三方を海に囲まれ、平地が少なく斜面が急な山や坂も多いため、代替道路の確保が難しく、災害に対して脆弱なことが明らかになりました。能登の教訓を踏まえ、災害に強い半島、災害に強い本市三浦や戸田を築くことが重要であると考えます。具体的には、道路、港湾、上下水道などの防災対策に加え、迅速な復旧のための体制強化や事前計画、近隣市との連携強化など、ハードとソフトの両面から、本市南部地域を強靱化する必要があります。特に孤立地域の発生を防ぐためにも、国道414号線や県道沼津土肥線を災害時に活用する想定で整備し、公共交通であるバス路線の維持にも県や国とともに対策を講じていく必要があると思います。
 質問いたします。
 今申し上げましたとおり本市の南部地域の皆様の命と暮らしを守るために災害に強い半島地震対策を講じていくお考えが市長にあるのか伺います。
 以上で1回目の質問を終わります。



○市長(賴重秀一)

 浸水被害対策についてお答えいたします。
 近年の豪雨の激甚化・頻発化を受け、浸水被害対策については極めて重要な課題と認識しております。このことから、昨日28番議員にもお答えしたとおり、河川改修を行うとともに、排水機場及び雨水貯留池の整備に加え、新たに市内全域で機動的に運用できる排水ポンプ車や排水ポンプパッケージを今年度導入いたしました。これにより、大雨が想定される場合には市役所庁舎前に事前配備し、常襲浸水地域以外も含め、緊急時に迅速に対応できる体制を整えております。さらに、開発行為や土地利用事業などにおいて、調整池や雨水浸透型施設の設置等、雨水の流出抑制に関して指導を行い、流域治水の考えに基づいた流出量を抑制するための対策を推進しております。また、内水浸水が想定される区域や避難情報などを示した内水ハザードマップの作成を進め、今後も浸水被害対策に一層取り組んでまいります。
 次に、災害情報を収集・発信する仕組みと伝える方法についてお答えいたします。
 SNSを利用して災害情報を収集・発信する仕組みにつきましては、災害時に市民の皆様がXで投稿するなどしたSNS上の災害情報をAIがリアルタイムで情報収集・解析し、自動でデマ情報、これは社会問題になっています。デマ情報を排除した上で、サービス提供元が24時間有人監視することにより、チェックした信頼性のある災害情報のみをリアルタイムに配信するシステムを活用するものであります。また、災害情報共有システムの本格運用などの防災DXの活用につきましては、特に大規模災害では、同時多発的に様々な災害の発生が想定されていることから、本市では、それらの被害状況を迅速かつ正確に収集し、関係部署や関係団体等と同時に共有するため、デジタル技術を活用するものであります。市民の皆様方への情報発信につきましては、システムと連携した防災専用のポータルサイトを構築し、即時かつ総合的な災害情報を提供してまいります。本市といたしましては、通信手段の多様化に伴い、デジタル技術を活用した情報発信ツールの拡充に努めているところでありますが、一方で、先ほど議員からも御指摘いただきましたように、デジタル機器に不慣れな方々もいらっしゃることも事実でございます。そのような方々でも、正確な情報を得て、的確な避難行動が取れるよう、同報無線の放送内容を再度確認できる同報無線自動応答システムや、事前に申請いただいた電話番号に自動で架電する自動架電システムの活用、また、テレビでのデータ放送やコミュニティFMラジオの緊急放送等による災害情報の取得方法などを、周知しております。また、防災講座や防災訓練などにおいて、情報取得ツールのスマートフォンへの登録支援を積極的に行うなど、様々な機会を捉え、自分に合った情報取得手段を多くの方々に御利用いただけるよう取り組んでいるところであります。今後は、これらの公助の充実を図るだけでなく、災害時における地域での防災DXによる情報取得の浸透や、避難時における近隣同士での声かけなど、共助の面からの取組を推進することにより、地域全体の防災力を高め、人的被害の最小化を目指してまいります。
 次に、災害に強い半島地震対策についてお答えいたします。
 能登半島地震におきましては、半島特有の地理条件により道路が寸断され、集落が孤立し、支援物資や医療が届かない状況が残念ながら発生いたしました。また、避難生活の長期化により、高齢者を中心に災害関連死も多く報告されているところでございます。こうした状況を踏まえ、本市では、孤立しやすい地域の防災備蓄の確認と増強を努めるとともに、災害協定を結んでいる建設業者とともに、迅速な道路啓開に向けた体制づくりに取り組んでおります。一方、半島地震への対策には広域的な取組が必要不可欠であり、国が設置した南海トラフ地震における半島初動戦略検討会に県と共に参加し、道路啓開や人命救助、物資支援などについて協議を行うとともに、本市を含む伊豆半島7市6町におきまして、伊豆半島広域防災協議会を設立させていただき、半島特有の課題解決に向けた検討を進めているところであります。こうした取組を通じて、広域的なネットワークを構築しながら、本市の南部地域を含む伊豆半島全体の防災力向上に努めてまいります。
 残余につきましては、担当部長から答弁いたします。



○病院事務局長(佐藤高志)

 市立病院の経営状況等についてお答えします。
 初めに、経営状況の認識についてですが、新年度において、収益の根幹となる診療業務については、コロナ禍以降の患者様の受診控えの状況や駿東田方保健医療圏の人口減少などから、本年度当初に比べ、外来患者数は約7,900人の減、入院患者数も約5,500人の減を見込んでおり、入院・外来収益の合計で約6億9000万円の減収となる見込みであります。また、費用については、患者数の減に伴う材料費の減や経費の削減効果などを見込む一方、給与改定などに伴う人件費の増が影響し、約2億9000万円の減となる見込みであります。この結果、費用に比べ収益の減少額が大きくなりますが、救急医療などの体制を維持していく必要があることから、新年度予算案では繰入金を本年度当初に比べ約6億円増額としており、厳しい経営状況にあると認識しております。
 次に、収支改善の取組についてですが、新年度は経営改善室の機能及び取組の強化を図るとともに、病床削減に合わせた人員配置や経費削減、新たな財源の確保など、即時的に効果のある取組を推進してまいります。加えて、恒常的に収益の確保や費用の削減が図れるよう、当該医療圏の分析等を踏まえた患者確保策の実施などに取り組んでまいります。また、この収支改善効果についてですが、新年度の取組は、様々な角度から総合的に検証していくものであり、現時点でその効果を算定することは大変難しいですが、今後、繰入金において、経営支援分を減らしていけるよう、院内のみならず、市役所関係部署などとも連携し、経営改善に取り組んでいきたいと考えております。
 次に、救命救急に関する業務についてお答えします。
 救命救急部を廃止し、救急科に改める理由についてですが、現在、救命救急部に所属する医師は救急科専門医の資格を有する病院長ただ1人であり、当院の救命救急センターは診療部に所属する医師が輪番で同センターでの診療を担う体制となっております。救急科専門医は全国的に不足しており、今後も当院で新たに医師確保していくことは大変難しい状況であると認識しております。今回の改正は、救命救急部を廃止し、診療部内の救急科に業務を移管することにより、診療部が主体となり、同センターでの診療を担っていくものであり、効率的な救急体制の構築を目的としたものであります。
 次に、市立病院の行政的医療の位置づけや運営に関する在り方についてですが、高度かつ採算性の観点から、一般医療機関では対応が困難な救命救急などの行政的医療については、当院は沼津市民及び周辺市町の皆様のために、安全・安心な医療を提供してまいりました。しかしながら、患者数のうち市民の皆様の割合が6割であることや、現在の経営状況などを考慮すると、継続して医療を提供していくためには、県及び周辺市町との適切な役割分担と密接な連携が必要であると認識しております。また、運営に関する在り方については、今後、専門事業者の知見などを活用し、財源確保策の調査研究に取り組むことから、その結果を踏まえ、最善の方法について検討してまいります。



○福祉事務所長(小林孝子)

 福祉の視点の防災対策についてお答えします。
 福祉の視点での防災・減災対策として、地元自治会に協力をいただき、避難行動要支援者名簿を作成し、地域における要支援者の状況把握に努めるとともに、災害時などの緊急時の安否確認等に備えております。また、要支援者の個別避難計画作成を進めておりますが、当該計画は、要支援者や支援者の情報、避難場所までの経路といった避難に関する項目だけでなく、要支援者の特性や必要な支援内容を記載いただき、避難後の生活において、要支援者が取り残されることのないよう取り組んでおります。引き続き、自治会や福祉専門職等と連携し、個別避難計画の作成を促進してまいります。
 次に、福祉の視点での避難環境の整備についてですが、本市では、現在28か所の福祉施設と、災害時の福祉避難所として要支援者の受入れについて協定を締結しております。福祉避難所は、日常的に要支援者と関わりのある専門の職員がいるほか、バリアフリーなどの要支援者対策が講じられている施設となります。引き続き、福祉避難所の避難環境がよりよいものとなるよう、施設側の意見も伺い、必要な対策を検討するとともに、協定締結施設の拡充に努めてまいります。



○危機管理監(沼上義文)

 避難環境のうち、トイレ、キッチン、ベット、寒暑対策についてお答えいたします。
 トイレにつきましては、能登半島地震の状況からも優先的に確保すべき事項と認識しており、誰もが使いやすく手を汚さずに処理でき、清潔な状態を保つことができる簡易・携帯トイレの備蓄を拡充しているところであります。また、能登半島地震を受けて、令和6年12月に改定された国の避難所におけるトイレの確保管理ガイドラインでは、女性用トイレの割合の増加などが示されていることから、このガイドラインに基づき自主防災組織が行う避難所運営の改善についても取り組んでまいります。
 次に、キッチンについてですが、長期の避難生活では、非常食だけでなく、体を温めたりする飲食物が必要であると認識しており、避難施設に附属する調理室の活用等につきましては、今後、他自治体の取組も参考に調査研究してまいります。
 次に、ベッドについてですが、要配慮者等が使用することを想定して、1人当たりのスペースを広く確保でき、ベッドの下に物が収納できる段ボールベッドを各避難所に20基ほど配備しております。今後におきましては、保管場所の問題なども考慮しながら、各避難所への追加配備について検討してまいります。
 次に、寒暑対策としましては、現在、各避難所にアルミブランケットや床敷きマット、毛布、扇風機などの備蓄を順次進めているところであります。また、民間企業との災害協定や他市町との応援協定による冷暖房器具などの調達が可能であるため、災害時応援要請訓練などを通じて、支援体制の強化を図り、避難所における生活環境の改善に努めてまいります。
 次に、災害時の井戸水の活用についてお答えします。
 市内には、豊かな自然環境の恵みとして、多くの井戸水や湧水が存在し、災害時に、この水資源をそれぞれの地域で生活用水として活用することは、周辺にお住まいの方々の安心につながるものと認識しております。本市では、これまでも地域からの井戸水利用について相談を受け、補助制度や活用事例について紹介してまいりました。今後におきましても、自主防災組織などと連携しながら、地域において井戸水の場所やその活用についての理解を深めていただき、災害時において井戸水等が利用できるよう周知・啓発に努めてまいります。



○20番議員(長田吉信)

 命と健康を守る避難環境について質問いたします。
 福祉の視点の防災対策やトイレ、キッチン、ベッド、寒暑対策についての御答弁をいただきました。様々な事業についてのお考えは伺いましたが、私は市民を守っていこうとする市長の思いを伺いたかったのであります。ここで昨年の能登半島地震発災から2週間後の1月14日の新聞記事を少し紹介させていただきます。大きな見出しに、心臓患う父、寒さに震え、能登地震「関連死」体育館生活で衰弱とありました。内容を少し読みますが、やっとの思いで津波から逃れた先で父は帰らぬ人に。能登半島地震で被災した石川県能登町のAさん86歳は、避難所で体調が悪化し、1月10日に病院で死亡が確認された。町は、災害関連死の疑いがあるとして、県に地震の死者と報告。心臓の悪い父には寒さが負担だったのでは。布団で寝かせてやりたかったと長女の娘さん57歳は涙ぐんだ。娘さんによると、Aさんは心臓や肺に持病があり、足も悪かったが、トイレも1人で行けた。本格的な介護が必要な状態ではなかった。1月1日、外に出てみると自宅の前まで津波が迫っていた。歩かれんしと言うAさんを励まし、近所の人の手も借りて、妻Bさん82歳と3人で松波中学校にたどり着いた。体育館での生活はAさんの体力を奪っていった。当初はドアの近くにいたため、開閉のたびに風が吹き込んだ。暖房器具は足りず、体操用マットに毛布を敷いて寝ていたAさんは心臓が苦しいのか、しばしば足をばたつかせた。いつ死ぬか分からんとつぶやいたことも。食事もほとんど取れなくなっていた。歯が悪く、ふだんでは豆腐や麩の煮物など柔らかいものが中心。炊き出しの豚汁もニンジンなどが固く食べられなかった。娘さんと妻Bさんにより、2人がかりで体を起こされ、どうにかゼリーやおにぎりを口にした。1月9日の夕方、Aさんは娘さんが飲ませた薬を吐いた。横になったAさんに毛布をかけようと顔に触れると冷たい。息が違う。妻Bさんも異変を感じた。避難所の看護師が心臓マッサージなどした後、救急車で病院に搬送された。頑張れ。娘さんの呼びかけに応じなかった。77歳まで漁師としてサザエやタチウオを取った。頑固で私たちには厳しい人だったと娘さん。妻Bさんは、自由気ままな人で苦労もしたが、寂しさがないと言えばうそになる。娘さんらは、1月12日、床下浸水した自宅に戻った。電気は戻り、母と2人なら何とかなる。避難所にいると父のことを思い出しつらい。最後は温めてあげたかったとやるせなさを口にした。私はこの新聞記事を見て、市長、やはり私はこういう悲しい思いを避難所でさせてはいけないと思うんですね。こうした自然災害から助かった命を守り、寄り添い、励まし合って、みんなで乗り切っていける避難所をつくることが求められていると思います。そして、今ならそれに備えることができる。環境をつくっておくことができると私は思います。市長の人に優しく思いやりのあるその心で、できる限りの備えをしようじゃありませんか。いつ起きるか分からない。でも、いつ起きても不思議ではない。その現実が私たちの目前にあるのです。先ほども申し上げたとおり、直接死よりも災害関連死のほうが多かったという現実に対し、守れる命を守り切るという市長の御決意を最後に伺って、会派公明党の代表質問を終わります。



○市長(賴重秀一)

 命と健康を守る避難環境についてお答えいたします。
 私ども沼津市といたしましては、市民の皆様の命を守るという決意を持って、様々な防災対策に現在取り組んでいるところでございます。また、先ほど議員のほうから、いろいろと具体的に実際にあった事例について、るる御説明いただいたところでございます。その内容からすれば、発災時には助かった命が避難による環境の変化に伴う精神的であったり身体的な疲労などにより、災害関連死を招くおそれがあるという現実があるということを改めて感じさせていただいたところでございます。被災された方々の大切な命を守るために、御高齢の方など要支援者の方々も含めた全ての皆様方に寄り添う体制づくりや避難者の健康管理、そして、様々な問題が発生している中において、プライバシーの確保も大変重要でございます。そのようなことをトータルとして判断しながら避難所運営に携わる関係機関としっかりと協力をしながら、引き続き避難所環境の整備や改善、そして避難生活支援に努めてまいります。また、御指摘いただきました災害関連死は、もう本当にお話のとおりでございますけれども、避難生活が長期化すればするほど、そのリスクは高まる一方と捉えさせていただいております。災害時における迅速な人的・物的支援の受入れが確実に行われるよう、これまで以上に国や県等との連携強化をしっかりと図りながら、災害関連死の抑制に向けた取組を着実に進めてまいります。



○議長(髙橋達也)

 休憩いたします。
午後 3時36分 休憩
───────────────
午後 3時50分 再開



○議長(髙橋達也)

 休憩前に引き続き会議を開きます。



○議長(髙橋達也)

 引き続き代表質問を行います。
 会派日本共産党沼津市議団。
 1番 川口慶議員。



○1番議員(川口 慶)

 私は日本共産党沼津市議団を代表して、令和7年度施政方針に基づき、本市取組の方針や考えについて質問をいたします。
 本市の最大の問題は、人口減少にあります。令和7年1月末の本市の人口は、18万5494人となっております。令和6年4月末時点での人口は、18万6846人でしたので、年度当初と比べ1352人の減少であります。このうち、日本人と外国人の人口を同じく4月と1月において比べてみると、日本人は18万1509人から17万9782人へ1,727人減少しており、これに対し、外国の方は5,337人から5,712人へ375人増加となっております。日本人だけの人口規模を考えると、約60年前、昭和40年あたりまで本市の人口は減少していることになります。将来的には、さらに人口が減少することが予測されており、それにより市税収入も減り、多様な施策が展開できない状況も危惧されます。住民サービスが低下するような事態は本市の活力低下にもつながり、あってはなりません。こうした問題は全国的なものではありますが、兵庫県明石市のように子育て支援策などで人口増加に成功した事例もあります。人口を増やす、または維持をしていくためには、2つの取組が必要です。それは、移住・定住の促進と出生率向上だと私は考えます。また、この2つの取組を成功させるためには、現役世代への支援は大変重要なものとなります。
 最初の質問です。
 移住・定住の促進をしていく上で、沼津の魅力発信はもとより、暮らしやすさなども移住希望者にアピールしていかなければなりません。令和7年度の取組において、人口増加に向けた移住・定住の促進はどのように行われるのでしょうか。伺います。
 次に、出生率向上に向けた取組はいかがでしょうか。
 令和5年の本市の出生数は827人と1,000人を下回っております。静岡県の少子化の現状に関する説明資料によると、令和5年の静岡県の合計特殊出生率は1.25、全国では1.20となっております。平成30年から令和4年の本市の合計特殊出生率は1.33となっており、減少傾向にあります。近隣の市町と比較をしますと、富士市1.41、清水町1.35、長泉町1.67となっており、近隣市町と本市の合計特殊出生率の値は、近隣市町と比べ、本市の合計特殊出生率の値は低くなっております。沼津市まち・ひと・しごと創生人口ビジョンでは、2035年の目標として、合計特殊出生率を2.07まで上げ、以後2060年までこの水準を維持するとしています。合計特殊出生率が減少傾向にある中、この目標を達成するための取組が求められているわけですが、令和7年度は有効な施策展開がなされているのでしょうか。また、出生率向上に向けた取組が他市町と比べ充実していることも必要です。産前産後の支援や教育に係る費用の無償化や軽減など、他市町にない本市独自の取組も必要と考えます。今後、給食費の無償化はぜひとも取り組んでいただきたいと思います。本市独自の先進的取組を行い、その取組を発信することによって、若い世代の移住・定住の動機づけにつなげていくことが重要であると考えます。令和7年度の出生率向上への取組と他市町との差別化という点についてお答えください。
 次に、移住・定住の促進、出生率の向上、これらを成功させ人口を増やしていくには、現役世代に対する支援というのは大変重要であると考えます。各市町、子育て支援や高齢者支援は力を入れて取組を行いますが、現役世代に対してはそれほど力が入っていないのではないでしょうか。現役世代とは、生産年齢人口です。国内の生産活動を中心となって支えている人口のことであり、労働力の中核として経済に活力を生み出す存在であり、社会保障を支えています。定義としては15歳から64歳までを指しますが、この世代が力を発揮し活躍することで本市に活力が生まれます。本市に住み、働き、産み育てていく人たちを増やしていくには、現役世代への支援を充実させなければなりません。その支援は、生活や雇用の安定、安心できる出産・育児、住みやすい環境インフラの整備など、幅広い分野にわたるものであり、部や課をまたいだ横断的な取組が必要と考えます。横断的な支援体制はすぐには構築することは難しいですが、将来に向けて考えていただきたいと思います。
 そこで伺います。
 令和7年度の現役世代への支援施策にはどのようなものがあるのかお答えください。
 次に、施政方針の柱2、ヒト中心で都市的魅力にあふれるまちの内容について質問いたします。
 まず、先ほど述べたように、人口減少は市税収入に影響を与え、施策展開を困難にさせる懸念があります。また、昨今の物価高騰は人件費や資機材費など大幅なコスト増加を招いております。さらには、今後、本市は老朽化していく公共インフラや施設の維持・更新に多くのリソースを割いていかなければなりません。こうした中で、本市は沼津駅周辺総合整備事業を展開しています。新規の巨大建設事業は人口減少が進むと本市の財政を圧迫し、公共インフラの維持・更新を悪化させ、住民サービスの低下を招くことが懸念されます。沼津駅周辺総合整備事業に係る事業費の定期的な試算の更新、また、事業計画の適切な見直しが必要であると考えますが、こうした点について当局はどのように認識されているのでしょうか。沼津駅周辺総合整備事業の税収減やコスト増加に対する本市の認識を伺います。
 続いて、町方町・通横町第一地区第一種市街地再開発事業、大手町五丁目第一地区第一種市街地再開発事業について伺います。
 今、本市沼津駅南口に2つの再開発が進んでいます。中心市街地の活性化につながるものと大いに期待を寄せるものではありますが、近隣の店舗に対して相乗効果を生むことができるのか。また、逆に競合してしまい悪影響を及ぼすのか。また、沼津港を訪れる市外の観光客を中心市街地へ誘客できるような魅力あふれる施設になるのか、現段階では不透明な部分もあります。人口減少が進む中、2つの再開発が移住・定住の促進や地域経済の活性化につながるのか。再開発事業の狙いや目的、そして本市商業に与える影響についてどのように認識されているのか伺います。
 続いて、柱3、力強い産業を牽引するまちの内容についての質問です。
 本市の産業を考えるに、今、危機的状況にあるのは、農林水産業ではないでしょうか。私は本市の農業に関して、昨年6月の第5回定例会で質問させていただいておりますが、令和7年度はどのような支援を考えられているのか伺っていきたいと思います。
 日本の食料自給率は、先進諸国最低の38%に落ち込んでおります。肥料・飼料・種子なども大半を海外に依存しているので、実質の食料自給率は10%ぐらいまで下がるとの指摘もあります。近年の世界的な食糧危機が警告するように、食料の海外依存の危うさは明らかではないでしょうか。一方、国内農業の生産基盤は脆弱化しております。農業従事者はこの20年間で半減し、70歳以上が57%に達しています。高齢化に伴い従事者の減少、後継者不足など問題が山積しております。さらに、物価高騰によるコスト増加などにより、生業としての生計維持が難しくなっていることや気候危機が原因と見られるカメムシなどの害虫による果樹や野菜への被害も発生しております。このままでは国内の食料生産自体が危うくなる懸念があります。こうした諸問題を解決していかなければなりません。これは国策として考えるべきではありますが、日本の農業を守るためには、所得の保障、生産物の価格の保障などを行う必要があります。本市として、水産業には出漁補償などを行っておりますが、農業への支援はどのように考えられているのでしょうか。こうした農業を取り巻く状況を踏まえ、まずは令和7年度の農業に従事されている方たちへの支援策について伺います。
 次に、後継者不足についてです。
 少子高齢化社会の中で、後継者不足が深刻です。営農をやめる方が増えています。これは農業基盤の衰退を招いているだけではなく、耕作放棄地などの新たな問題も起こしています。新規就農者を増やしていかなければなりません。しかし、農業を始める際、資金の用意や機材の準備をしなければなりません。農地の確保や水利権の獲得、農業機械の購入、苗や種子の仕入れ代金、農薬や肥料代、燃料費や水道光熱費、さらには、作物を収穫するまでは一定の期間を必要としますので、その間の生活費、そして収入を得るための販路の確保も必要です。また、営農方法などを学ぶ機会も必要です。こうした資金や労力が必要となる一方で、それに見合う収入がないのが現状です。本市として新規就農者への支援はどうされるのでしょうか。新規就農者を獲得することは、移住・定住の促進にもつながります。私は行政の重要な仕事の中にマッチングというものが挙げられると考えております。農林農地課としては、現就農者と新規就農者を結びつけることや、他の部や課の協力を仰ぎながら、新規就農者がスムーズに営農できるよう環境整備を行っていただきたいと思います。
 そこで質問です。
 令和7年度の新規就農者に対する支援策、新規就農者確保の取組を伺います。
 続いて、水産業について伺います。
 市長は令和7年度の施政方針の中で、水産業に対して、本市の内浦・西浦漁港を活用してマリンレジャー、宿泊、飲食等の多様な海関連の事業を展開して、水産業従事者等の所得・雇用の維持向上やにぎわい創出に寄与する海業を実施するための推進計画を策定していくと述べられています。水産業支援として、出漁支援などを行われていることは認識しておりますが、魚を捕る漁業ではなく、観光業関連と思われる海業に水産業従事者の所得や雇用を求めることはどういうことなのか伺います。今の本市水産業の現状と海業とはどういったものなのか。また、海業が本市水産業にどのように寄与するものなのか、お答えください。
 質問を続けます。
 施政方針の柱5、安心して産み育てられるまちについてです。
 この中で市長は、安心して産み育てるための支援として、本市の地域資源を活用した出会いの機会を創出する婚活イベントの開催を挙げております。本市では、以前より沼津の出逢い応援課を設置して、ボードゲームを活用したイベントなど、市民へ出会いの場を提供してきました。まずは、今までの取組状況の結果とその評価について、どのように認識されているのか伺います。
 次に、令和7年度について伺っていきますが、今、世論の中には、結婚をして子どもを産むという日本の古い価値観を国や自治体が押しつけるべきではない。個人の価値観に関することに公権力が介入すべきではないといった意見も聞かれます。こうした事業が本市を笑顔あふれ健康で心豊かに暮らせるまちにするための選択肢の一つとして出会い応援を行っていただいているならばよいのですが、子どもを産み育てるという少子化対策として婚活イベントを行うことについては、違和感を持つ方もおられると思います。行政が主導するということの中に女性に対し、子どもを産み育てることを押しつける古い家父長制のような価値観を押しつけることはあってはなりません。
 そこで伺います。
 新たに開催をする婚活イベントの目的と事業の概要についてお答えください。
 続けます。柱6、笑顔があふれ健康で心豊かに暮らせるまちについてです。
 この中で、市長は、誰もが暮らしやすいまちづくりとして、障がいのある方が安心して生活するための各種障がい福祉、保健医療サービスの充実や生活困窮等に関する相談支援に加え、様々な福祉分野の制度のはざまで対象とならない世帯が抱える複合化した生活課題を包括的に受け止めるため、支援が行き届かない方々に積極的な働きかけを行い、サポートするなど、課題解決に向けた重層的な支援に取り組んでまいりますと述べられております。この重層的支援体制整備事業について3点伺いたいと思います。この事業は、社会福祉法の改正により行われるものです。これまでの福祉制度や政策と実際に求められている支援ニーズとの間にギャップがあり、今までの制度では取り残される世帯等があることが問題となり、今回この事業を行うことで、問題解決を図るということではありますが、この事業は任意事業だと認識しております。当局としては、現状どういった問題があり、この重層的支援体制整備事業でどう解決していこうと考え、取組を行われるのでしょうか。
 まず1点目として、本市の現在の相談支援事業の現状と課題についてお答えください。
 次に2点目、重層的支援体制整備事業が目指す全体像と具体的体制についてですが、これは先ほど9番議員の質問と重なるので割愛いたします。
 3点目です。重層的支援体制整備事業について、事業を充実させるためには支援を受ける側だけではなく、支援をする側であるケア労働者に対しての支援も必須であると考えます。重層的支援体制整備事業について、厚生労働省のホームページには、この事業は全ての人々のための仕組みでもあると記載されております。他市町の先進的な事例を見てみますと、愛知県稲沢市では、誰一人取り残さない包括的な支援体制をつくりたい。誰一人には現場の支援者、市役所職員、各種相談員等も含まれていますと紹介されていました。市長は昨日の12番議員への答弁の中でも、誰一人残さない新たな支援体制の確立に取り組んでまいりますと述べられております。制度のはざまで困っているのは、現場の支援者も同じです。支援される人だけではなく、支援する人のための事業でもあり、一方向の閉じた取組にせず双方向でみんなが助けてと言える社会にしていくことがこの重層的支援体制整備事業をより豊かにするポイントではないでしょうか。現場の支援者、とりわけケア労働者の処遇改善は、重層的支援体制に関わる人々の安心・安全の上で、喫緊の課題です。新しい事業を始めるに当たって、ケア労働者に対する支援についてはどのようにお考えなのか伺います。
 続いて、柱7、安全・安心のまちについてであります。その中の防災資機材整備事業について伺います。
 事業の説明文では、静岡県第4次地震被害想定による避難者数を踏まえ、能登半島地震において必要性が再認識されたトイレ処理セットや毛布など、避難生活に必要となる資機材を整備するとあります。ここで言われているトイレ処理セットとはどのようなものを想定されているのでしょうか。先ほどトイレに関して20番議員より質問がありましたが、私たちはこの感染症対策として、このトイレについてお話を伺いたいと思います。
 過去の災害の避難所におけるトイレ事情については、ここではるると申し上げることはいたしませんが、惨たんたる状況であったことは皆さん御承知のことと思います。今までの避難所のトイレ事情を踏まえ、昨年12月には、内閣府による避難所におけるトイレの確保・管理ガイドラインが改定されました。このガイドラインでは、避難所生活を支援する行政が取り組むべき事項のうち、トイレの確保と管理に関して指針が示されており、本ガイドラインに沿って適切な仕組みを整えることが求められております。トイレは日常生活でも、避難所のような非日常な場所でも重要な設備で水が使えない劣悪なトイレ環境や1回の排せつごとに便袋を処理するような対応では、ノロウイルスなどの感染症のおそれが大きくなり、集団で生活することを余儀なくされる避難所の衛生環境を悪くしてしまいます。このような衛生環境下において、熱圧着により排せつ物を密封し、臭いや菌を閉じ込める簡易式トイレが感染防止に役立ったと聞き及んでおります。水や食料より我慢できないのがトイレであります。集団の場においては、安全で衛生的に使える災害用トイレの対策が感染症の予防、拡大抑止につながります。そして何より災害関連死を防ぐための重要な対策でもあることを理解しなければなりません。防災リュック等に備蓄をする個人用と避難所などで集団を想定して備蓄・整備する災害用トイレでは、物がおのずと違ってくるはずです。災害時の感染症対策の観点から、トイレ整備に対する認識について伺います。
 続きまして、行財政運営について3点質問してまいります。
 まず1点目は、市債についてであります。
 令和7年度の市債の額は約9億円の増額となっており、市債残高も公債費も増加しております。市債の償還期間は、一般会計で主に15年から20年程度、企業会計では主に10年から40年の期間で返済するとされています。償還の財源は、一般会計は主に税、企業会計は受益者負担により、主に使用料などをもって返済するとされています。市債残高や公債費は、その時々で増減があるものとは認識しておりますが、長期間にわたり、市民の負担になることは間違いがありません。市債残高を見ると令和6年度末1282億66万7000円、令和7年度末1321億3446万8000円となっております。この市債残高はともに令和7年1月30日時点の見込み数値ではありますが、令和6年度末の市債残高の金額は、さほどずれるとは思われないので、この額を単純に令和7年1月末の人口18万5494人で割ってみると、1人当たり約69万円強の負担を背負っていることになります。単純に人数で割っただけなので、これには収入のない乳幼児や子どもも含まれております。また、沼津市に生まれる赤ん坊は、この負担を生まれながらに背負わされることにもなります。今、人口は減少しています。市債残高は増額となっています。今後もこの傾向が続くならば、背負わされる金額も加速度的に増えていきます。こうした点は、単に本市の財政状況だけではなく、移住・定住の促進や出生率の向上といった点についても、好ましくない影響を与えるのではないでしょうか。先日、埼玉県八潮市で起こりました道路陥没事故は、下水道管の老朽化に起因するものと思われます。この陥没事故を受け、本市でも50年以上経過している下水道管の緊急点検が行われ、異常箇所は発見されず、一安心でした。能登半島地震では、水道管の耐震化が課題となりました。また、道路の維持管理も市民生活を支える上で重要です。今後、このような公共インフラの維持に力を注がなければなりません。令和7年度には、地区センター整備事業や学校校舎整備事業、市民文化センター施設整備事業なども予定されております。また、先々市立病院の建て替え、市役所庁舎の建て替えの必要性もあります。今後はこうした建設事業が増え、それに伴い、市債の活用も増加していくことが予想されます。さらには激甚化・頻発化する風水害や甚大な被害が想定される南海トラフ巨大地震への備えは、ますます重要になってきています。こうした市民生活に直結をしたインフラ整備の優先順位が高まる中、本市は鉄道高架事業に多大なリソースを割くことになります。市債、市債残高の増加、それに伴う公債費の増加は、人口減少に伴う市税収入の減少を考えると住民サービス低下の懸念があります。長く述べてまいりましたが、こうした点を踏まえ、本市として市債への認識をお答えください。
 続いて、2点目の質問です。
 市立病院の体制について質問いたします。
 今議会に提出されている補正予算、当初予算を拝見すると、一般会計から病院事業会計へ繰り出される金額は、今までにない規模になっております。本年度補正予算では14億円の追加、来年度当初予算では24億円を計上しております。市立病院の経営状況が懸念されます。市民に対し安全・安心な医療を提供するためには、早急な経営改善に加え、市立病院の体制強化が求められます。体制強化の根本となる医師について、県東部地域は慢性的な医師不足と言われる中、市立病院における令和7年度の医師確保の状況と取組について伺います。
 行財政運営について、3点目の質問です。
 執務環境改善事業について伺います。
 昭和41年にこの市役所庁舎が建てられてから、行政の業務の内容や量、仕事の進め方、そしてツールなども大きく変化してきました。かつては、業務改善に向けた取組として、快適な職場環境や業務の効率化を図るため、片づけ5S活動を実施したこともあると聞いております。今回の執務環境改善事業は、デジタル化の進展に伴う働き方の変化に合わせて行う事業とのことですが、この働き方の変化もフロアや各課によって大きな違いがあるのではないでしょうか。また、職員の家族構成や家庭環境によっても、その職員の働きやすい職場環境は違ってくると思います。真に働きやすい職場にするためには、時代の変化に合わせ、快適な職場環境に調節していくことが必要です。働きやすさということをどのように捉え、改善をしていこうというのか当局の方向性を伺い、日本共産党沼津市議団の代表質問を終わります。



○市長(賴重秀一)

 移住・定住への取組についてお答えいたします。
 定住人口の確保は、まちの活力を支える上で重要な課題であると認識しております。このため本市では、豊かな自然と都市的魅力を生かしたぬまづ暮らしをPRし、様々な移住・定住施策を積極的に推進してまいりました。その結果、近年では、静岡県発表の移住者数において上位に位置するなど、多くの方が本市を移住先として選んでいただいております。新年度におきましては、移住相談に対し、対面・電話・メール・オンライン等により、きめ細かく対応していくほか、アニメなど本市独自の魅力的なコンテンツを活用した相談会の開催や、地域おこし協力隊によるオンライン移住相談等も行ってまいりたいと考えております。また、本市の移住施策に賛同し、支援を行っていただいています民間団体等からなるぬまづ暮らしオススメ隊と連携をさせていただき、移住希望者のお試し移住に対して補助を行うほか、市職員と市内を巡るタクシー案内を実施することで、本市の雰囲気や日常を移住希望者に感じていただき、移住の後押しとなるよう取り組んでまいります。さらに、本市への移住者が安心して末永く暮らせるよう、市職員も加わる移住者同士のミーティングを開催し、情報交換や移住後の不安解消のためのネットワーク構築などに取り組み、移住後も本市に住み続けていただけるよう努めてまいります。
 次に、出生率に対する認識についてお答えいたします。
 初めに、出生率を高める取組についてでございますが、全国的な傾向と同様、本市における出生率や子育て世帯数は減少傾向となっております。この傾向に歯止めをかけるため、婚活支援や不妊・不育症治療費に対する助成、産前・産後サポート、待機児童の解消などに取り組むとともに、新たに2人以上子どもがいる世帯の保育料を一律半額とし、さらに休日の一時預かりサービスを拡充するなど、出会いから子育て期にわたり切れ目のない支援を充実させ、安心して子どもを産み育てられる環境の整備を推進してまいります。
 次に、他市町との差別化を御指摘いただいたところでございますが、この件についてですが、本市においては、公立・民間を含めた子育て支援センターの充実、多数を占める民間施設による多様な幼児教育・保育の提供、18歳以下の子ども医療費の無償化など、他市町に誇れる本市ならではの子育てしやすい環境が挙げられるほか、地域総がかりによる沼津らしい教育などが強みであると考えております。引き続き若者世代に向けた取組を広く周知するとともに、若い世代の結婚・出産・子育ての希望をかなえる子育て環境づくりを推進し、出生率の低下に歯止めをかけてまいります。
 次に、現役世代への支援についてお答えいたします。
 市民の生活環境や地域経済を維持し、将来にわたりまちの活力を保つためには、現役世代である生産年齢人口の確保が重要であると考えております。そのため市内に就職する学生等の奨学金返還の支援、東京圏から県内企業に就職する大学生等の移転費の支援、婚姻を機に同居を始める際にかかる住宅の取得や賃借に係る費用等を補助するほか、若年層の地元企業への就労支援やスタートアップ等の起業創業の支援、働く場の創出となる企業誘致・定着の促進などに取り組みます。今後も現役世代に対して継続して支援することで、より多くの方が本市を選び、暮らし続けていけるよう努めてまいります。
 次に、産業振興についてお答えいたします。
 初めに、農業者支援についてでございますが、議員も御案内のとおり、農は国の基と言われるところでございますが、全国の傾向と同様に、本市の農業を取り巻く状況は非常に厳しく、農業者の支援は農業振興を図る上で重要であると認識しております。農業者の具体的な支援につきましては、自然災害などの際の収入減少を補填する農業経営収入保険への加入の負担を軽減する農業経営収入保険加入促進事業をはじめ、有害鳥獣対策の柵等の設置を支援します有害鳥獣防護柵等設置事業や、環境に優しい農業資材等の使用を支援いたします資源循環型農業推進事業、さらには茶樹改良を支援する茶園集積推進事業などを実施しているところであります。このような農業者支援の展開におきましては、日々現地調査等の結果を踏まえ、引き続き、農業者のニーズの把握に努めるなど、農業者に寄り添った支援を実施してまいります。
 次に、新規就農者支援についてお答えいたします。
 新規就農者への支援といたしましては、これまでも青年等就農計画の認定を受けた新規就農者が農業用施設等を導入する際に補助を行う経営発展支援事業であったり、新規就農者への経営安定化支援として、最長3年間資金を支給する経営開始資金などを実施してまいりました。今後においても、JAや関係団体等と連携を強化し、新規就農者が必要とする効果的な支援を実施してまいります。また、喫緊の課題である新規就農者確保につきましては、先ほど8番議員にお答えしたとおり、新農業人フェアへの出展により、本市農業従事者の確保に努めてまいります。今後においては、これまでの新規就農者支援を継続するとともに、新規就農者の確保にも取り組むことで、農業振興を図ってまいります。
 次に、海業についてお答えいたします。
 近年水産資源の減少、コストの高騰、高齢化による担い手不足、魚食離れなど、水産業を取り巻く環境が一段と厳しさを増しており、本市のみならず全国的に従来の漁業だけで水産業の維持・発展を図っていくことは非常に困難な状況であります。このような中、国といたしましては、漁港が含まれる地域の多様な地域資源の価値や魅力に着目し、多角的に海関連の事業を展開することによって、地域所得の向上とにぎわい創出を図る海業を令和4年の閣議決定で水産基本計画及び漁港漁場整備長期計画に盛り込むとともに、令和5年に漁港漁場整備法の改正も行ってきたところであります。5番議員に答弁させていただきましたが、この海業を首都圏からの交流人口が見込まれ、穏やかで豊かな海等の地域資源を有する本市南部地域の内浦・西浦漁港区域で展開することにより、本市の水産業の維持・発展やにぎわいの創出に寄与するものと考えております。
 次に、市債への認識についてお答えいたします。
 御案内のとおり市債は、公共施設の整備等による利益を享受する将来の世代との負担の公平性を確保することなどを目的として、事業の財源として活用しております。令和7年度当初予算案では、総合的治水対策整備事業であったり、地区センター整備事業、学校施設整備事業の進捗などにより、約9億円の増となっております。今後につきましても、我々沼津市においては、県東部拠点都市として、将来にわたり必要な都市基盤整備を着実に進めていく中において、交付税措置があり実質的な負担軽減となる有利な市債を活用するとともに、市債残高や実質公債費比率などの財政指標を注視しつつ、引き続き必要な財源として市債を有効活用してまいります。
 次に、執務環境改善事業についてお答えいたします。
 部署間連携の強化につながるフロアなど執務環境の改善により、職員の皆さんの働きやすさを実現していくことは、業務効率の向上につながるものであり、市民ニーズや行政課題が多様化する中において、限られた職員数で行政運営を進める上で有効な手段であると考えております。このことから、業務効率の高いレイアウトや部署間の横断的な連携が図りやすいフロアなど、働きやすく、生産性が向上する職場の在り方を職員が議論し、その結果を特定の部署で試験的に具現化するパイロットオフィスの導入に向けた検討を行います。また、令和6年度に引き続き、不要な文書の処分や既存文書の共有化・電子化を全庁で徹底して行い、事務改善につながる空間の創出に取り組んでまいります。これら取組を通じて、職員自身が職場を見直し、働きやすく、生産効果の高い執務環境の実現により、市民サービスの向上に努めてまいります。
 残余につきましては、担当部長等から答弁いたします。



○沼津駅周辺整備部長(橋本大介)

 沼津駅周辺総合整備事業のコスト増加に対する認識についてお答えします。
 人口減少社会におけるまちづくりにおいては、子どもから高齢者まで多様な世代が生活しやすい環境を整備し、効率的な都市経営が可能となるコンパクトなまちづくりを進めていくことが重要であると考えております。沼津駅周辺総合整備事業では、鉄道による分断が解消され、鉄道跡地や高架下を活用し、多様な都市機能を集約することで、回遊性や利便性が格段と向上し、コンパクトで魅力あるまちづくりが可能となります。また、中心市街地の交通環境が改善し、広い地域から沼津港などの地域資源へのアクセスが良好になるとともに、無秩序な土地が整序され、延焼防止や緊急車両の通行がスムーズになるなど、安全・安心で強靱な市街地の形成につながり、市域全体の経済活動が活性化されることで都市の価値が高まり、持続可能なまちづくりに資する事業であります。今後も社会情勢を踏まえ、国・県の補助金をはじめ、必要な財源の確保に努めるとともに、DXを活用した業務の効率化や新技術の導入等によるコストの縮減や工期の短縮などにより、事業の早期完成に努めてまいります。



○都市計画部長(福岡知己)

 町方町・通横町第一地区第一種市街地再開発事業及び大手町五丁目第一地区第一種市街地再開発事業の本市への影響についてお答えします。
 現在、中心市街地で地元組合による第一種市街地再開発事業が進んでいる町方町・通横町第一地区と大手町五丁目第一地区の両地区は、市の中核をなす商店街として栄えてきた地区でありますが、耐震性や耐火性の不足する建物が密集しているなど都市防災の面で課題を抱えております。市街地再開発事業では、建物の共同化・耐震化による都市防災機能の改善に加えて、土地の高度利用に伴う広場や公開空地などの整備による市街地環境の向上が図られ、ヒト中心で都市的魅力にあふれるまちづくりを進める本市において、重要な事業であると認識しております。また、いずれも低層階は商業施設、上層階には住宅が計画され、地元組合では新たな居住者を主に市外から呼び込む計画としていることから、本市の居住人口増加につながるものと考えております。商業に与える影響につきましては、まちなかの居住人口増加に加えて、既存商店街の個性を生かした新しい店舗や快適でくつろぎのある歩きたくなる歩行空間の創出などにより、まちなかの歩行者数の増加も見込まれ、新たな商業需要の創出や周辺エリアにおける経済活動の誘発など、周辺商店街における集客力増加などの波及効果も期待されます。市としましては、この市街地再開発事業が本市の中心市街地が持つエリア価値の向上、そして、さらなる民間開発への連鎖を誘発する事業になるものと考えております。



○政策推進部長(山田晃良)

 婚活イベントの開催についてお答えします。
 初めに、現在の取組状況の結果と評価についてですが、近年、多様な価値観が広く認められる社会の中で結婚を取り巻く環境や家族像も変化しております。このような状況において、結婚は一人一人の自由意思に基づくものでありますが、我が国では結婚と出産に強い相関関係があることから、婚活支援は人口減少対策としての効果があるものと考えております。このことから、結婚を希望する方にその実現に向けた支援をすることは重要であると考えており、現在結婚につながる出会いイベントや自分磨きセミナー等を年4回程度開催しております。イベントには企画段階から市公認婚活サポーターである縁結び隊の意見を取り入れ、当日は運営や交際に関する相談に携わっていただくなど、参加者を手厚くフォローできる環境を提供しております。さらに参加者同士の連絡先交換を伴うマッチングでは、多くの交換実績を上げており、異性と出会う機会が少ない方々に対し、その機会を提供できているものと考えております。
 次に、新規に婚活イベントを開催する目的と事業の概要についてですが、結婚を希望する方々の幅広いニーズに応えるため、新たに民間事業者の専門的なノウハウを取り入れながら、豊かな自然環境やアニメ、スポーツなどの魅力あるコンテンツを活用した婚活イベントを開催し、より多くの方に出会いの場を提供することで、結婚を希望する方への支援に取り組んでまいります。



○福祉事務所長(小林孝子)

 重層的支援体制整備事業についてお答えします。
 初めに、現在の相談支援事業の現状と課題についてですが、本市では、高齢者が住み慣れた地域で生活が維持できるよう、地域の総合的な相談窓口として、市役所を含む11か所に地域包括支援センターを設置しているほか、地域で生活する障がいのある人及びその家族等の相談に応じる障がい者相談窓口、様々な事情で経済的に困っている人の相談窓口等、各課に専門的な相談窓口を設置し、課題解決に向けた支援を行っております。しかしながら、近年、8050問題やひきこもり、育児と介護のダブルケアといった複雑・複合化した課題を抱える個人等の相談に対して、各課が実施している既存の相談支援などのサービスでは対応が難しかったり、相談サービス自体を受けるに至っていない事案が発生しているといった課題があります。
 次に、ケア労働者に対する支援についてですが、本事業で取り組む多機関協働事業は単独の支援機関では対応できないような複雑・複合化した課題に対して、ニーズに対応する支援機関が集まり、連携しながら課題を分析し、支援の方向性や方法の検討、役割分担など調整して、計画的に支援を実施していく事業です。この事業により、相談を受けた支援窓口だけで支援を抱えるのではなく、関係する支援機関が連携して対応を行うことから、支援を実施する側の負担軽減にもなり、支援者であるケア労働者の支援にもつながっていくものと認識しております。



○危機管理監(沼上義文)

 災害時の感染症対策の観点からのトイレ整備についてお答えします。
 避難所においては、不特定多数の避難者がトイレを共有することによる伝染病の感染リスクが懸念されているため、災害時のトイレの衛生管理は、避難所開設時から優先的に取り組む必要があると認識しております。本市としましては、自主防災組織と協力しながら、防災訓練や出前講座など、様々な機会を通じて災害時におけるトイレ環境の重要性や清潔な環境を維持することで、感染症を抑制することができること。また、適切なトイレの設置方法や使用方法について、積極的に周知・啓発に努めてまいりました。今後につきましては、引き続き、適切なトイレ利用について意識啓発を行うとともに、衛生管理がしやすい新しいトイレ機器の導入についても、他市町の事例を参考に調査研究を行い、災害時における感染リスクの低減に努めてまいります。



○病院事務局長(佐藤高志)

 市立病院の体制についてお答えします。
 初めに、当院における来年度の医師確保の状況についてですが、来年度当初の医師数は、本年度当初より4名増の78名を見込んでおります。このうち医師が増員となる診療科は、患者数の多い呼吸器内科や整形外科などのほか、安定的な手術提供体制の維持に寄与する麻酔科であり、当院の収益確保につながるものと考えております。一方、減員となる診療科は、循環器内科、心臓血管外科、呼吸器外科であります。
 次に、今後の医師確保の取組についてですが、医師就業支度金や麻酔科医確保で実績のある寄附講座の活用に加え、これまで医師派遣について実績のない大学医局へも積極的な訪問などを行ってまいります。



○議長(髙橋達也)

 会派未来の風。
 17番 江本浩二議員。



○17番議員(江本浩二)

 学校給食、⑴保護者負担完全無償化について質問します。
 給食費の完全無償化については、ここ数年、国においても、地方においても議論が進んでいます。子どもたちの学習機会を保障する上で大変重要な政策であり、特に昨今の異常な物価高と所得格差拡大の中で、保護者世帯の経済的な負担軽減、環境整備、少子化対策という大きなメリットが期待されます。国においては、先般の国会予算委員会で、小学校の給食無償化については、2026年度から早期の制度化を目指す。中学校については、可能な限り早期実現を目指すと石破首相が表明しました。一方、地方においては、国に先駆けて青森県で2024年10月から、東京都では2025年1月から無償化が実現しています。文科省調査では、2023年9月1日時点で全国小中学校の約30%で全面実施されているという状況が報告されています。新年度予算のあらましに学校給食費への支援を20%とありますがどのような施策なのか、また、給食費完全無償化について市長がどのようにお考えをお持ちなのか質問します。
 次に、⑵地産地消の推進についてお聞きします。
 地産地消の推進については、第三次沼津市食育推進計画に施策、推進体制が示されています。これに基づいて、新年度ではどのような基本的な考えの下、施策を展開されるのかお聞きします。
 次に、農業振興について質問します。
 沼津市の農業従事者の高齢化と減少は危機的な状況にあり、この状況を食い止めることは、沼津市の重大な課題であると考えます。これについては、新年度は引き続きスマート農業の導入支援、新たに就業フェアへの出展などを通して課題解決に取り組むことが示され、何人かの同僚議員が同様な問題意識を持ち質問しましたので、⑴の質問は取り下げます。しかし、問題解決に向けた取組としては不十分であることは述べておきます。
 問題解決のための政策として私から、⑵学校給食食材を中心に営農を行う農業者の育成を提案します。学校給食食材は量や品目、価格面において安定性が求められます。しかし、昨今の状況、全ての食品が値上がり、特にお米、野菜の価格は混乱状態にあり、新年度給食食材費の保護者負担分補助のために、8億5000万円の予算をつけています。地元でこれらが安定して確保できれば、学校給食としても大変安心です。生産者側としては、販路・価格が安定的に確保されることは大きなメリットとなります。加えて、地域の子ども・保護者に喜ばれ、沼津市の地産地消や食育が推進されることは生産者にとっても励みとなり、生産意欲が向上、新規参入の動機づけにもつながると考えます。学校給食食材を中心に営農する農業者を育成することは、農業従事者減少対策の一つとして大きな可能性があるものです。沼津市が旗振り役となって既存の農業者、新規参入を考えている個人・法人、さらには流通関係者、農業・漁業団体も一丸となって日本一の地産地消、学校給食を目指すというのはいかがでしょうか。市長の認識をお聞きします。
 次に、災害に強いまちづくりについて質問します。
 施政方針に井戸川雨水貯留池本体整備があります。同様に、中尾川雨水貯留池整備についても触れられていますが、それぞれの整備スケジュールと、近年多発する沼川水系の豪雨被害にどれだけ軽減の効果があるのかお聞きします。
 次に、土壌汚染問題について質問します。
 昨年12月5日、沼津市は新中間処理施設の建設予定地から環境基準を超える特定有害物質が見つかったと発表しました。
 これに対して、1つ、特定有害物質は不法投棄によるものではないのか。2つ、特定有害物質は廃棄物であり、廃棄物処理法と土壌汚染対策法に基づいて処理すべきものではないのか。3つ、特定有害物質の由来と原因を究明した上で報告するべきではないのか。4つ、周辺土壌への汚染拡大はないとの説明だが、実際の土壌調査は行ったのか。5つ、詳細な調査を行った上での市民・周辺住民への報告をなぜ行わないのかなど、多岐にわたる質問、要望が多くの市民から寄せられていることは当局も承知のことと認識しています。これを踏まえて何点か質問します。
 質問の一つ目。旧ごみ焼却施設貯じんピット内に汚染土が残置された原因や由来及び令和6年度まで当該ピットに気づかなかった理由をお聞きします。
 質問2番。当該ピット内を除き、令和3年度に確認された鉛及びその化合物の汚染土の量と原因や由来をお聞きします。
 質問3番。令和3年度に鉛及びその化合物が確認された場所でダイオキシン類の調査も併せて行ったのかお聞きします。
 質問4番。全ての汚染土の原因を明確にした上で、住民説明会を開催し、理解と安心感を得てから汚染土を処理すべきと考えるがどのように考えているのか、お聞きします。私の質問は以上です。



○市長(賴重秀一)

 学校給食食材を栽培する農業者の育成についてお答えいたします。
 農業者による学校給食への食材提供は、学校給食という安定した販路が確保されることや、地域の子どもたちに喜ばれることが励みとなり生産意欲が向上するなどのメリットがあることから、学校給食食材を中心とした営農は、農業経営の安定につながり、農業従事者減少の対策の一つとして可能性があるものと考えております。また、先ほど議員からも御指摘をいただいたように、例えば地産地消の推進であったり、子どもたちへの食育の取組にも効果があるものと考えているところでございます。しかしながら、納品の規格が厳しいことに加え、価格の折り合いが難しいことや配送ルートが確立されていないことなど課題も多く、今後につきましては他市町の事例を参考にしつつ、引き続き、様々な可能性を探りながら関係団体と連携を図り、学校給食食材を中心に営農を行う農業者の育成について調査研究してまいります。
 残余につきましては、担当部長から答弁いたします。



○教育次長(金子昭人)

 学校給食費の保護者負担完全無償化についてお答えいたします。
 令和7年度におきましては、先ほど9番議員にお答えしましたとおり、子育て世帯の負担軽減の観点から支援をしてまいりたいと考えております。学校給食費につきましては、学校給食法第11条第2項におきまして、調理施設や設備及び運営に係る経費は学校設置者の負担とし、食材費などその他の経費につきましては、受益者である保護者の負担とするものと規定されております。学校給食費の無償化に向けましては、まずは国が法令等を整理すべきものと考えておりますことから、今後も国や県の動向に注視してまいりたいと考えております。
 次に、学校給食における地産地消の推進についてお答えいたします。
 地元食材につきましては、学校給食で使用するため、様々な作物の生産者等に働きかけておりますが、天候や病害虫の影響などもあるため、今年度は必要量が確保できた10品目を使用しております。地元食材の使用につきましては、出荷前の品質管理を行う目揃え会に出席するなど、生産者や農協、青果市場の方々と顔を合わせ、使用可能な数量や日程などを確認して、全ての学校において使用できるように調整しております。また、地元食材を使用した学校給食を提供するに当たりましては、事前に学校栄養士が生産者の方々に取材をして、子どもたちの興味・関心を喚起するような食育動画を学校給食の時間に見せることや、校内放送で食材の詳細について説明をするなど、児童生徒に地元食材や生産者を身近に感じられるよう取組を進めております。学校給食におきましては、これからも幅広い地元食材を使用できるように積極的に取り組んでまいります。



○建設部長(杉山泰彦)

 井戸川雨水貯留池整備についてお答えします。
 井戸川雨水貯留池の整備については、沼川(高橋川)水災害対策プランの短期的な取組に位置づけております。その他のハード対策、ソフト対策と併せて実施することで、令和3年7月豪雨と同規模の降雨に対して沼川・高橋川流域地区において、床上浸水をおおむね解消する効果を見込んでおります。
 次に、中尾川雨水貯留池の整備についてお答えします。
 中尾川雨水貯留池の整備については、沼川(高橋川)水災害対策プランの長期的な取組に位置づけております。本年度用地買収が完了したことから、令和7年度より整備計画を作成し、令和8年度に詳細設計を行い、その後、速やかに工事着手できるように取り組んでまいります。



○生活環境部長(加藤忠彦)

 新中間処理施設敷地造成工事における土壌汚染問題についてお答えします。
 初めに、旧ごみ焼却施設の貯じんピット内に汚染土が残置された原因及び由来につきましては、これまでに当該施設解体時の記録や資料の探索を継続するとともに、当時の関係者へのヒアリングを行っておりますが、確実な情報が得られていないことから、現時点で詳細は不明であります。また、当該ピットに関しましては、平成29年度に土地利用履歴調査を実施してから現在に至るまで資料が確認できなかったことに加え、上部がコンクリート舗装で覆われていたことにより、ピットの存在が明らかになっていなかったものです。
 次に、令和3年度の土壌汚染状況調査において確認した鉛及びその化合物を含む汚染土の処理量につきましては、当該地下ピット内を除き、56立方メートルであり、汚染の原因や由来につきましては、先ほど申し上げましたとおり、現時点で特定できておりません。なお、本調査は、土壌汚染対策法に基づき実施したものであり、鉛及びその化合物が確認された場所において、同法に規定されていないダイオキシン類の調査は実施しておりません。
 次に、住民説明会につきましては、周辺住民の皆様の御理解をいただき、安心して生活を送ることができるよう、汚染土の処理に先立ち、汚染の原因調査の結果と併せて土壌汚染対策に精通する専門家の見解等を踏まえた処理方針について、明確に説明してまいります。



○議長(髙橋達也)

 お諮りいたします。
 まだ発言の通告者は残っておりますが、本日の会議はこの程度にとどめ、延会いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。
(「異議なし」と言う者あり)
 御異議なしと認めます。
 よって、本日はこれにて延会することに決しました。
 明日は午前10時から本会議を開催し、引き続き一般質問並びに去る2月7日に説明のありました案件中、令和7年度関係議案及び昨日説明のありました各案件に対する質疑を伺います。



○議長(髙橋達也)

 本日はこれにて延会いたします。
 御苦労さまでした。
午後 5時09分 延会