発言内容
会議名:令和5年第3回定例会(第3日)

○議長(髙橋達也)

 おはようございます。ただいまから本日の会議を開きます。



○議長(髙橋達也)

 本日の議事日程は、配付してございますので、御了承願います。



○議長(髙橋達也)

 日程に入ります。
 日程第1 一般質問を行います。
 昨日に引き続き、順次発言を許します。
 4番 堤飛鳥議員。



○4番議員(堤 飛鳥)

 通告に基づき一般質問をさせていただきます。
 初めに、本市における災害時の情報発信手段について伺います。
 昨今の地球温暖化により、気候変動に起因する大型台風やゲリラ豪雨など大きな被害をもたらす風水害の頻発化や、いつ起こるか分からない巨大地震や津波など、全世界においてあらゆる自然災害が危惧されており、本市は豊かな自然環境に恵まれる一方、自然災害の脅威とも隣り合わせとなっている状況にあります。沼津市では地震・津波はもとより、度々被害が発生する風水害等に対して様々な対策を施してはおりますが、令和3年3月には富士山火山の被害想定が見直され、噴火口の箇所によっては、一部の地域において溶岩流による被害が見込まれるなど、想定される自然災害が増加したところです。発災時には、自治体がいかに早く、いかに広く情報を伝達するかが自助・共助を円滑に進め、人的・物的被害を最小限に食い止めるための重要な鍵となります。情報伝達において、国にあっては、早くから国土交通省や気象庁などがデジタル技術を活用した情報発信に取り組んでおり、また、静岡県でも、サイポスレーダー等の情報発信に力を入れる中、公共機関だけではなく、民間でも気象情報等の発信に参画し、SNSによる情報発信や投稿、デジタル機器を用いた気象アプリも多くあり、災害時の情報取得手段も日々進化しております。本市においても、令和2年度に策定された第5次沼津市総合計画で、まちづくりの柱である安全・安心のまちにおいて、分かりやすい防災情報の発信として、迅速かつ適切な災害関連情報の提供に努めることを重点目標と位置づけており、防災アプリや危機管理情報メールをはじめ、SNSを活用して情報発信するほか、デジタル機器の扱いに不慣れな方に対しても、48時間遡っての同報無線自動応答システム、自動架電システムによってカバーされていると把握しているところであります。これらを本市のホームページや広報ぬまづのほか、自治会単位では回覧板等で周知しているところではありますが、市からの情報を確認できる良いシステムでありながら、まだまだ市民全体への浸透には至っていないという印象を持っております。また、ホームページ上で、防災情報を掲載しておりますが、これらの情報の取得に当たっては、トップページの危機管理情報のバナーからアクセスし、さらに防災関連の項目から選択するという形になっており、他の項目が並ぶ中で、分かりにくい部分もあると感じております。
 そこで、まず1つ目として、本市における現在のSNSを利用した防災や災害についての情報を発信する際、どの媒体にどのような情報を発信しているか、お伺いします。
 2つ目として、本市に特化した情報をいち早く発信できる防災アプリ、沼津市メール、自動架電システム等を多くの方に利用していただくため、ホームページ内でのアクセス向上に努めるなど周知方法も引き続き重要になってくると思われますが、本市としての今後の取組についてお伺いします。
 次に、市内同報無線についてお伺いします。
 先ほど上げた情報発信手段に加え、同報無線による注意喚起や情報発信、サイレン等が市民の安全を守るための重要な手段の一つとしてと考えております。先日、ハワイのマウイ島で発生した火災においても、もしサイレンが正常に起動し聞こえていたら多くの方が避難でき、犠牲者を減らすことができたのではないかとの報道もありました。しかしながら、同報無線はスピーカーの向きや設置場所が限られることに加え、気密性の高い住宅構造や暴風雨時には雨音にかき消されるなど、市内全域をカバーすることは非常に困難であるものの、市内をはじめ、全国的にも聞こえない、聞こえにくいといった声が多く上がっていることは、同報無線に頼る方が多数いることの表れではないでしょうか。
 そこで、まず一つ目として、本市の同報無線に対する有効性の認識についてお伺いします。
 また、同報無線が聞き取りにくい部分を解消するため、各自治体においては、戸別受信機や防災ラジオの設置により家庭で受信できるような対策がされてきましたが、同報無線のデジタル化への移行やスマートフォン等の普及に伴い、今まで使用していた戸別受信機が使用できなくなることから、廃止されてきております。そのような中、浜松市では条件付になるものの、無償での戸別受信機の貸出しや、湖西市においてはデジタル化に対応した戸別受信機を購入する際、補助金制度を設けるなどといった施策をする自治体も出てきております。防災意識の向上はもちろんのこと、スマートフォン等に不慣れな方にとっても情報を得ることができ、安心して暮らせるための対策であると考えるところであります。
 そこで、2つ目として、デジタル化に対応した戸別受信機の導入に関する今後の対応について当局の考えをお伺いします。
 次に、本市における買物弱者への対応についてお伺いします。
 超高齢化社会を迎えている我が国において、高齢者の自動車運転による重大事故の数々は皆様も御承知のことと思います。そして、このような重大事故を背景として、運転免許証の自主返納を求める社会の流れは強くなっていくばかりであろうと認識しております。本市では、運転免許証の自主返納を行った方に対し、限定的ではありますが、公共交通を利用する際の費用助成を行い、一定の効果を上げていることは承知しているところです。一方、公共交通に関しては、人口減少や社会経済活動の変化に伴う担い手不足等を背景として、特に地方都市において路線バスの減便、タクシー運転手の減少などによる縮小が見られ、本市においてもこの状況は今後さらに進むものと危惧しているところです。国においては、ライドシェアの実用化について議論が始まっておりますが、日常の移動手段を持たない高齢者が今後さらに増加してくることで様々な問題が考えられるところです。移動手段を持たない高齢者の身近な問題の一つとして買物弱者問題があります。今や買物は、大型店舗に自家用車で出かけるようなスタイルが主流となっており、中心市街地や大型店舗が集まる幹線道路の近くに住む方の場合、気づきにくいと思いますが、中心部から離れた地域では身近に買物をする商店がないといった現実があります。このような状況において、幸い今年から民間の大手スーパーによる移動販売サービスが開始されました。利用されている高齢者にお話を伺うと、身近な場所に多様な商品を持ってきてくれるので助かっているという声や、希望する商品のリクエストを聞いてくれるといった声が聞かれました。その一方で、移動販売が来る場所は限られており、さらなる利便性を求める声も聞かれます。
 そこで質問いたします。
 1つ目として、今年から市内各地で民間大手スーパーによる移動販売が開始され、販売車の巡回によって利便性を感じている方が多数存在する一方、巡回先である地域の拠点から離れて暮らす方からは、まだまだ不満の声も聞こえてくる中で、本市における高齢者の買物支援に対する現状認識を伺います。
 2つ目として、民間企業による移動販売事業は、営業収益の状況によって、その事業実施の要否が判断されるであろうと考えますが、移動販売事業に対する本市としての今後の取組についての考えをお伺いし、一般質問といたします。



○危機管理監(真野正実)

 災害時の情報発信手段についてお答えします。
 本市においては、激甚化・頻発化する風水害や南海トラフ巨大地震の発生の切迫性が叫ばれる中、市民の生命・財産を守るため、迅速かつ正確な情報発信は極めて重要であると認識しております。そのため本市では、当初は同報無線を中心とした防災情報の提供から、通信手段の多様化や高度化に伴い情報発信ツールの拡充に努めてまいりました。具体的には、緊急情報Xや沼津市公式LINEなど、SNS等を活用した情報発信に取り組んでおります。また、SNS以外にも沼津市公式防災アプリやYahoo!防災などを通じ、避難情報・通行止め等の道路情報のほか、気象台から発表される警報などの緊急情報を配信しております。
 次に、防災に関する情報配信に当たっては、市ホームページや広報ぬまづへの掲載、防災訓練や防災イベントなどにおけるチラシの配布や、高齢者に向けたスマートフォンへの登録支援など、様々な機会を捉え多くの方々に御利用いただけるよう取り組んでまいりました。ホームページでのアクセスにつきましては、災害発生時にはトップページに大きなバナーを掲載するほか、項目別に表示するなど、見た目にも分かりやすい工夫を行っているところであります。なお、今後につきましても様々な情報伝達手段の組合せにより、市民に災害情報が確実に届く仕組みづくりに引き続き取り組んでまいります。
 次に、市内同報無線についてお答えいたします。
 同報無線に関しましては、市民や本市を訪れる方の生命を守る手段として、避難情報や注意喚起、緊急サイレン等を即時に市内一斉に配信するもので、迅速に正確な情報を伝える手段の一つとして重要であると考えております。このため、平成30年度から同報無線のデジタル化を推進しており、令和4年度までに市内284基の全てが整備済みとなっております。これに伴い、従前のアナログ方式と比較し、ノイズが少なく混線もしにくいため、音質が改善されているものと認識しております。しかしながら、同報無線は依然として建物や気象状況によっては聞き取りにくいといった声もあることから、スマートフォンなどにおいて危機管理情報メールや防災アプリなどの導入により、情報発信の一層の強化に努めております。さらに、高齢者など情報機器の利用が難しい方々に対しましては、エフエムぬまづなどとの連携による災害時の情報発信、固定電話を活用した同報無線の自動応答システムを導入するなど、多様な媒体を通じて様々な防災情報の発信に取り組んでおります。
 戸別受信機の導入につきましては、1台当たりの価格が高価で、受信環境によっては新たなアンテナの設置が必要になるなど、費用と期間がかかることから、災害拠点となる地区センターや学校などの公共施設に整備することを基本としてきたところであります。このようなことから、住民に対する情報伝達手段の多様化について引き続き研究していく中で、本市における戸別受信機設置の有効性を見極め、慎重に検討してまいります。



○福祉事務所長(土屋仁志)

 本市における買物弱者への対応についてお答えします。
 初めに、高齢者の買物支援に対する現状認識につきましては、市では、地域で抱える課題を住民と生活支援コーディネーター及び地域包括支援センターとの協働で解決を図る、生活支援体制整備事業を進める中で、本年6月から市内約130か所において事業者による移動販売が開始されたことにより、高齢者の買物支援が進展したものと考えております。しかしながら、自宅近くの商店等が減少している地域のほか、自家用車等の移動手段を持たない世帯や高齢者世帯の増加などにより、買物に困難を抱える高齢者は市内各地において増えていくことが想定され、今後さらなる支援が必要になると考えております。
 次に、移動販売事業に対する本市の今後の取組につきましては、生活支援体制整備事業による連携を引き続き図る中で、移動販売先の拡大などの地域要望について事業者と協議を図るとともに、本事例を先進事例として新たな事業者の参入を促すなど、高齢者の買物問題のさらなる改善に努めてまいります。



○議長(髙橋達也)

 6番 大草満議員。



○6番議員(大草 満)

 通告に基づき一般質問をさせていただきます。
 第1に、本市における安全・安心なまちづくりについてお尋ねいたします。
 日本では、昔から水と安全はただと言われてきました。しかし、それは過去のものとなってしまった感があります。政府の統計を基にした調査では、事件の9割は未解決、変死者数は年間15万人、年間の行方不明者数は高齢者が23万人、9歳以下の子供は1,000人以上となっています。また、社会的・国際的な情勢の変化の中で、SNSにより集められた犯罪集団、高齢者を狙った詐欺事件等、様々な治安課題が出現しています。一方、国を挙げての防犯対策の取組により、令和3年度の刑法犯認知件数は、戦後最多時の平成14年度の約5分の1になり、世論調査でも8割超の国民が日本の治安のよさを評価するなど、一定の成果を上げています。さらに、政府は令和5年度から新たに総合的な戦略を策定し、犯罪対策を推進しています。一方、沼津市に目を転じてみます。防犯まちづくり条例の下、警察や防犯協会等の防犯関係団体、地域で防犯活動を行っている方々と連携し、子供への防犯教育やまちなかでの広報活動を行っています。具体的取組としては、小学校・幼稚園・保育園での防犯教室、不審者対応訓練、特殊詐欺被害防止広報活動、自転車盗防止キャンペーン、防犯パトロール等が挙げられます。沼津市は、新しい時代に合った、安全・安心で誰もが暮らしやすい地域をつくることを基本目標とし、市民の安全を守るべく尽力されています。刑法犯認知件数は、令和4年においては32件の微増となったものの、ここ20年間は減少傾向が続いています。しかし、令和4年版の犯罪のあらましでは、沼津警察署管内の刑法犯認知件数は1,238件であり、県内ワースト2位です。また、特殊詐欺の件数は前年と同数でありながら、被害総額では約1,940万円増となる約5,600万円にも上り、依然として高水準で推移しています。また、今年10月中旬時点では昨年と比較し、犯罪件数が59件、特殊詐欺においては4件、被害額にすると220万円増との報道があります。さらに、子供たちへの不審な声かけや女性を狙ったわいせつ事案など、市民の身近で発生する犯罪が後を絶ちません。市民が安全を感じ、安心して生活できるまちづくりを今以上に推進していかなくてはなりません。
 そこで、本市における安全・安心なまちづくりについて3点質問します。
 最初に、犯罪機会論に基づいた防犯活動について伺います。
 全国防犯啓蒙推進機構では、防犯の理論として大きく2つを取り上げています。犯罪原因論と犯罪機会論です。犯罪原因論は、人に注目し、なぜその人が犯罪行動に出たかに焦点が当てられます。犯罪機会論は場所に注目し、その場所の環境が犯罪を誘発するという考え方です。いわゆる割れ窓理論です。現在、犯罪を未然に防ぐということから、主流は犯罪機会論であると言われています。犯罪原因論はクライシス管理であり、犯罪が起こったときどう対応するかが主となります。一方、犯罪機会論はリスク管理であり、犯罪を近寄らせないことに重点があります。防犯の視点から考えた場合、現在の主流が犯罪機会論であることは理解できるかと思います。
 そこで質問します。
 犯罪機会論に基づいた今後の防犯活動を沼津市としてどのように取り組んでいくのか伺います。
 2つ目は、防犯パトロール活動のリスク管理について伺います。
 沼津市では、各自治会・ボランティアによる市内のパトロール、登下校時の見守りや交通安全指導、街頭補導などを行っています。犯罪を予防し、誰もが安全で安心して暮らすことのできるまちの実現を目指し、市民一人一人が防犯意識を高め、地域ぐるみの防犯活動を通じて犯罪抑止力を高め、人の目が行き届いた犯罪が起きにくいまちづくりに大きな効果をもたらしています。大変ありがたく思います。犯罪を目撃する可能性がある監視性、周囲の視線が犯罪に届く視認性が犯罪の抑止力になっています。しかしながら、青色パトロール、ながら見守り連携協力事業者によるパトロール、地域の街頭補導等を行っている方々は一般の市民であり、女性である場合もあります。パトロールですから、犯罪に遭遇する、巻き込まれる可能性は高いことになります。このような危険性に対し、自分の身を守るすべや対処の仕方を学ぶ定期的な研修機会が必要なはずです。
 そこで質問します。
 ボランティアでパトロールをされている方々の研修機会について、どのような取組をされているのか伺います。
 3つ目は、防犯カメラ設置補助の拡充について伺います。
 沼津市防犯まちづくり条例第10条に、犯罪の防止に配慮した公共施設の整備に努めるとあります。令和4年第12回定例会における23番議員の質問に対する回答でも、防犯カメラの設置は、地域での防犯活動が手薄になる場所や時間帯における見守りを補完・強化し、犯罪抑止につながるものと考えているとの回答でした。現在、通学路への防犯カメラ設置を希望する連合自治会等に補助金を交付しています。しかし、通学路以外にも防犯カメラを設置したいという要望があるのも事実です。例えば、ごみ集積場への不法投棄を抑止するための防犯カメラ設置要望です。過去3年間における7つの自治会からの不法投棄調査の結果では、合計30回の不法投棄がありました。平均して1つの自治会で年間4回以上です。不法投棄の時間帯は深夜が26回、早朝が3回、昼間が1回です。投棄物の主なものは、家電製品が16、引っ越し粗大ごみが14、中には仏壇もあります。調査から浮かび上がるのは、深夜誰も見ていない時間帯に車で乗りつけ捨てていく姿です。不法投棄は犯罪です。私がさらに恐れるのは、不法投棄した大人と一緒に子供がいた場合です。大人が自らルールを破り、人様に迷惑をかけて自分は逃げ去ることを教えていることになります。また、多くの子供が通学途中に不法投棄の現場を目にします。ずるをした者が得をし、真面目な者が損をする事実をです。しかも、やっているのは大人です。これこそ犯罪を誘発する温床となります。また、ほかにも防犯カメラ設置による効果はあります。徘回老人、高齢者対策、児童生徒の見守り等、大きな役割を果たします。市内全域に犯罪抑止に効果がある防犯カメラを設置するためには、各連合自治会において防犯カメラを設置促進していくことが重要であり、そのためには、設置に係る費用を市が補助する必要があると考えます。当然、個人情報・プライバシーに関わる問題がありますから、沼津市街頭防犯カメラの設置及び運用に関するガイドラインの範囲内において設置の拡充を図らなくてはなりません。
 そこで質問します。
 今後、防犯カメラ設置補助拡充が必要であると考えますが、市の考えを伺います。
 第2に、豪雨被害への対応について質問します。
 昨今、今までの経験では予測不可能な大雨が増えたと多くの人が実感しています。現に、気象庁の発表によると、大雨の年間発生回数は増加しており、強度の強い雨ほど増加率が高くなっています。特に降水量1時間80ミリ以上、3時間150ミリ以上、1日300ミリ以上などの強い雨は、1980年頃と比較し、約2倍程度に頻度が増加しています。国や県は、注意報、警報、特別警報、土砂災害警戒情報、指定河川洪水予報等、様々な防災気象情報を段階的に発表し、大雨や暴風等により引き起こされる災害への警戒を呼びかけています。防災気象情報には、市町村の避難情報の発令判断を支援する役割と、住民が主体的に避難行動を取るための参考となる状況情報の役割があります。過去に、気象庁からの注意報や警報、市町村からの避難勧告や避難指示などの情報が、住民に正しく伝わらなかったことが甚大な被害を引き起こした一因であるという事例があります。こうしたことを踏まえ、気象庁は、住民が災害発生の危険度を理解し、的確に避難行動が取れるよう、防災情報を5段階に変更し、防災アプリ、キキクルによる通知サービスを始めています。防災情報の危険度3からは市町村が発表します。危険度5では、道路冠水等で避難が困難な状況となるおそれがあるため、遅くとも警戒レベル4避難指示が出現した時点で避難の判断をすることが重要です。災害対策は自助・共助・公助が基本です。大雨等の際には、自ら市町村からの避難情報の発令に留意するとともに、防災気象情報等を用いて避難を判断し、適切な避難行動を取る自助・共助が大切になります。沼津市でも、市民の生命・財産を災害から保護するため、沼津市防災会議において沼津市地域防災計画を作成し、毎年検討を加え、必要に応じて修正しています。
 そこで、豪雨被害への対応について3点質問します。
 最初は、避難状況の評価について伺います。
 今年6月の台風第2号による被害は記憶に新しいところです。被害状況は床上浸水129件、床下浸水90件、そのほか物件被害が28件、市道における交通被害は2か所でした。避難情報は、警戒レベル4避難指示が市内全域に、警戒レベル5緊急安全確保が市内3地区に出されました。市民が避難を決断する主な情報源は、市から出される避難情報です。今年6月の台風第2号において、それらの情報を基に避難所に避難した方は、市内全域で83世帯149人と聞いています。
 そこで質問します。
 この避難所への避難状況を市としてはどのように評価しているのかを伺います。
 2つ目は、マイ・タイムラインの普及について伺います。
 今年6月の台風第2号では、沼津市において人的被害はありませんでした。日頃からの河川の維持管理、大雨時における市からの情報提供、各自治会の日頃の訓練、助け合い等が功を奏したのではないかと思います。しかし、市内全域に避難指示、市内3地区には緊急安全確保が発令されている中での避難所への避難者数が83世帯、149名という数字は、避難所以外への避難者数を考慮しても少ないのではないかと思われます。今回の人的被害がゼロ人というのは、次の豪雨被害でも保証されるわけではありません。過去の大規模な豪雨災害において被害を拡大させた要因の一つとして指摘されるのが、避難率の低さ、すなわち逃げ遅れであります。なぜ危険が迫っていることが分かっているのに人は逃げ遅れてしまうのか。防災や災害心理学の専門家は、人の心理は正常性バイアスや同調性バイアスが働きやすいという特徴があり、それらの心理が危険度の認識を誤らせ、行動に移ることを思いとどまらせてしまうと指摘します。つまり、身の危険を感じたら安全な場所にすぐ逃げるという言葉にすれば単純なことが、実は極めて難しい現実であるということです。避難行動を起こす難しさを軽減する一つの方法が、国・県・沼津市が進めているマイ・タイムラインです。マイ・タイムラインは住民一人一人の水害時の行動計画です。防災行動のいつ・何を・誰がを明確にするものです。平常時から避難するタイミングを認識することになり、非常時には正常性・同調性バイアスのわなを回避して、決めたことだからとシステマチックに避難できる効果があると言われています。さらに、マイ・タイムライン作成を通して家族が話し合い、協力・確認しながら防災意識を高めることができるはずです。市では、実情に応じてマイ・タイムラインを作成できるように、地区ごとの概要版や記入しやすいシートを独自につくっています。
 そこで質問します。
 マイ・タイムラインの市民への認知度、普及の状況及びより一層市民に普及するためにどのように広報していくのか伺います。
 3つ目は、アプリを活用した災害や避難の情報提供について伺います。
 公式防災アプリについては、さきの定例会でも16番議員が質問していますが、本アプリについては、多くの市民から意見をいただいています。それを踏まえ、改めて質問させていただきます。
 市民自らが得られる情報の1つに、国土交通省のホームページからのライブカメラによる視覚情報があります。沼津市では公式防災アプリが重要な情報源の1つです。これらの情報は避難行動を起こすための根拠となるものです。しかし、両者ともに、操作面から高齢者等には使いづらい状況にあると思われます。速やかな避難を可能にするため市が取り組むべきことは、先ほどのマイ・タイムラインの一層の普及と、正確でかつ視覚からも聴覚からも入力でき、かつ簡便に入手できるリアルタイムな情報提供です。
 そこで質問します。
 重要な情報源である沼津市公式防災アプリですが、まずは市民の利用状況を把握することが大切だと思います。市が把握している本アプリの利用はどのような状況にあるのか伺います。
 また、アプリの機能にライブカメラによる映像と河川の危険度を視覚から獲得できる機能を付加したらどうかと思います。さらに、高齢者にも使いやすいよう、危険度が高まった場合、自動的に音声機能と画像機能でお知らせする機能にすべきであると思いますが、いかがでしょうか。市としての見解を伺い、1回目の質問を終わります。



○政策推進部長(山田晃良)

 犯罪機会論に基づいた防犯活動についてお答えします。
 本市では、犯罪が起こりやすい環境や機会の存在をなくしていくことが犯罪の抑止につながるとの考えから、防犯灯や防犯カメラの設置に対する支援をはじめ、警察などの関係機関、市民及び事業者等と連携して、啓発活動や防犯パトロール等、地域防犯活動の促進に取り組んでおります。また、沼津市防犯まちづくり条例における地域の安全は地域で守るという基本理念に基づき、より多くの目が地域に行き届き犯罪の抑止につながるよう、各地区コミュニティで組織される防犯まちづくり会議等が主体となる地域防犯活動に対し、情報提供やのぼり旗の配付等により支援を行っております。さらに現在、市内事業者が事業活動の中で行う、ながら見守り活動に市民も参加できるよう、制度拡充に向けて検討してまいります。今後とも市民の皆様をはじめ、関係機関や事業者等と連携しながら、市の防犯活動の取組を進めてまいります。
 次に、防犯パトロール活動におけるリスク管理についてお答えします。
 防犯パトロール活動は、大勢の目による見守りが地域の犯罪抑止につながるとの考えから、各地区コミュニティが主体となり、防犯まちづくり会議等のボランティア組織を設置して地域防犯活動に取り組んでおります。こうした活動は、安全を第一に行うことが重要であることから、各地区の防犯担当者が参加する沼津市防犯担当者会議において、警察官や専門家による活動時の安全確保に係る研修会を開催しております。また、警察が策定した防犯パトロールマニュアルには、防犯活動の心構えや留意事項が示されており、これらの情報が防犯活動に携わる方々にさらに周知されるよう、啓発活動にも積極的に取り組んでまいります。
 次に、防犯カメラ設置補助の拡充についてお答えします。
 本市では現在、小中学生が登下校時に犯罪に巻き込まれることがないよう、各地区コミュニティ等が通学路に防犯カメラを設置する際に補助を実施しており、令和4年度末において、30台の防犯カメラが本補助制度により設置されております。防犯カメラの設置は犯罪の抑制や犯罪発生時の検挙率の向上等に大きな効果があることから、今後とも小中学生の安全確保のため、通学路への設置の支援に取り組んでまいりたいと考えております。通学路以外の防犯カメラの設置につきましては、他自治体の状況等を調査するなどし、研究してまいります。



○危機管理監(真野正実)

 避難状況の評価についてお答えいたします。
 本年6月1日から3日の午前中にかけて梅雨前線が本州付近に停滞し、前線に向かって台風周辺の湿った空気が流れ込んだため、市内に大雨を降らせました。静岡地方気象台からの情報により、県東部においては、2日の夕方から夜半にかけて1時間に70ミリ以上の猛烈な雨となることが見込まれていたため、本市では同日14時30分に高齢者等避難を発令し、市内25か所の避難所を開設いたしました。さらに16時37分には洪水や土砂災害の危険性が高まったため、市内全域に避難指示を発令するなど、早め早めの指示により市民の安全確保に最大限努めてきたところであります。避難所における人数は、御案内で言いましたように全体で83世帯149人となっておりますが、避難に当たっては、市が開設した避難所のみならず親族や知人の家等への避難に加え、立ち退き避難がかえって危険である場合においての自宅における垂直避難など、個々の事情や状況により避難場所は多岐にわたると認識しております。こうしたことから、一概に避難所への参集人数のみをもって避難状況を評価することは難しいものと考えております。
 次に、マイ・タイムラインの普及状況についてお答えします。
 マイ・タイムラインは、市民一人一人の避難行動計画であり、地域の特性に応じて、危険な箇所を事前に確認し、いつ、どこに、どのような経路で逃げるかなどを時系列で整理し、災害時に役立てるものであります。災害発生時では、市民一人一人が自ら行う自助や共助が極めて重要であるため、本市では、台風や豪雨などの災害からの逃げ遅れゼロを目指し、令和3年度からマイ・タイムラインの普及に努めております。具体的には、市ホームページへマイ・タイムライン概要版と作成の手引を掲載し、これまで浸水想定区域を含む全ての連合自治会への説明を行い、単位自治会に対して作成支援を行うほか、学校や地域を交えた防災教育連絡会などを通じ、その周知に取り組んでまいりました。今後も防災訓練や出前講座など様々な機会を捉え、マイ・タイムラインの普及・啓発に努めてまいります。
 次に、アプリを利用した災害情報の提供についてお答えします。
 沼津市防災アプリは、災害時における正確な情報の取得に加え、平常時の事前準備にも活用できる様々な機能を有しております。本アプリの登録状況については、運用開始の令和元年度末は2,001人で、直近11月末時点で9,913人と年々増加傾向にあります。また、ライブカメラによる映像の配信につきましては、市ホームページを経由して国土交通省の防災ポータルサイトや静岡県のサイポスレーダーとリンクしており、それぞれの映像の確認が可能となっております。現状の防災アプリにつきましては、パッケージ仕様となっており、本市独自の新しい機能の追加や大幅な内容の変更に当たりましては、アプリ自体を刷新する必要があります。このため、まずは国や県のリンク先をホーム画面から近い位置に配置するなど、アクセスの改善に努めてまいります。今後も情報配信に当たりましては、迅速かつ適切な災害情報の提供に努めると同時に、市民自身も主体的に災害発生の可能性を予見でき、避難判断をより適切に行えるよう、見やすさ・分かりやすさの工夫に取り組んでまいります。



○6番議員(大草 満)

 犯罪機会論に基づいた防犯活動について2回目の質問をさせていただきます。
 答弁を伺い、地域防犯活動への支援のほか、現在、市内事業者が事業活動の中で行っている、ながら見守り活動に一般市民も参加できるよう、制度拡充の検討に取り組んでいることが分かりました。ありがとうございます。犯罪機会論では犯罪が起きにくい環境をつくることが大切であり、その一つが人の目となります。多くの方々がパトロールに尽力されていることが犯罪の抑止力になっていると思います。パトロールは大きく2つの方法があると言われています。ランダムにパトロールするランダムパトロールと、犯罪が起こりやすい場所を重点的に行うホットスポットパトロールです。両者ともにメリット・デメリットがありますが、効果の高さではホットスポットパトロールというデータがあります。例えば藤沢市では、ホットスポットパトロールの結果、犯罪の認知件数が5年で60%減少したという結果があります。さらに、限られた人数、時間でのパトロールが可能となり、パトロール隊の負担軽減にもなっているそうです。沼津市として、このホットスポットパトロールの推奨に対する考えについて伺い、私の質問を終わります。



○政策推進部長(山田晃良)

 犯罪が起こりやすい場所を重点的にパトロールするホットスポットパトロールは、効果的な犯罪抑止を図る上で、また、限られた人員によりパトロールを行う上で大変重要であると考えております。警察が策定している防犯パトロールマニュアルにも、その考え方・対象となる具体的な場所及びパトロール方法等が示されていることから、より効果的かつ効率的なパトロールが実施できるよう、研修会等を通じてホットスポットパトロールの周知に取り組むなど、地域の防犯活動を支援してまいります。



○議長(髙橋達也)

 休憩いたします。
午前10時48分 休憩
───────────────
午後 1時09分 再開



○議長(髙橋達也)

 休憩前に引き続き会議を開きます。



○議長(髙橋達也)

 引き続き一般質問を行います。
 21番 深田昇議員。



○21番議員(深田 昇)

 通告に基づき質問をします。
 最初に、放課後児童クラブをより充実させていくための取組についてです。
 放課後児童クラブは、保護者が労働等の理由により昼間家庭にいない小学生を対象として、学校休業日の放課後と土曜日や春、夏、冬休み等の学校長期休業日の子供の生活を保障する事業です。核家族化の進行や共働き家庭の増加などにより、クラブを必要とする保護者や児童の数は年々増加をしております。厚生労働省が示した2022年度の実施状況によれば、登録児童数は10年前に比べて約1.6倍、20年前に比べて約2.8倍です。放課後児童クラブの充実については、これまでも個人質問で取り上げており、入所の対象となる児童の条件のばらつきの是正、入所者を選定する際の優先順位の基準設定、クラブにより開所時間の延長が行える弾力的な運営などを進めていただきました。また、2023年3月に行った会派の代表質問でも取り上げ、クラブをより充実させていくための取組を進める旨の答弁を受けておりますので、それを踏まえて伺ってまいります。
 まず、他市町の状況調査についてです。
 代表質問で、本市の放課後児童クラブの運営を委託している沼津市放課後児童クラブ連絡協議会から出された要望書について取り上げました。連絡協議会としての責任や負担が大きくなり、地域が主体となる現在の運営方法は限界を迎えている。このような内容で、市に対して放課後児童クラブの運営の在り方について検討を求めるといった内容の要望書です。これを踏まえた取組をただしたところ、多様化する保育ニーズに応えるため、他市町の状況を調査するなど検討を進めている旨の答弁を受けております。全国的な傾向として放課後児童クラブの運営主体が変わってきています。全国学童保育連絡協議会の調査によれば、民間企業が運営する割合が大幅に増加しており、子ども・子育て支援新制度が施行される前の2014年度は2.3%だったものが、2022年度では13.5%とのことです。
 他市町の状況調査について実施した目的と内容を伺います。
 また、実施した結果と認識を伺います。
 次に、保護者向けのアンケート調査についてです。
 代表質問で、放課後児童クラブを利用する保護者の方々より寄せられた声について取り上げました。市民の声やクラブが独自に実施したアンケート等の形で寄せられた開所時間の拡大など、クラブの充実を求める声です。これを踏まえた取組をただしたところ、放課後児童クラブを利用している保護者向けのアンケート調査を実施するなど、放課後児童クラブに求められている開所時間やサービス内容等を把握する旨の答弁を受けております。厚生労働省の調査によれば、全国の放課後児童クラブの平日における終了時刻は、18時までのクラブが約17%で、沼津市はここに位置します。18時から18時半までが約22%、18時半を超えて開所しているクラブが約61%です。18時を超えた受入れは、全国の約83%のクラブで行われております。保護者より寄せられた要望の声は、そうした状況も踏まえたものと思われます。開所時間に関しましては、沼津市は全国的に遅れている状況です。多様化する保護者のニーズを把握することは、本市の放課後児童クラブを充実させていくために大変重要と考えます。保護者向けのアンケート調査について実施した目的と内容を伺います。
 また、実施した結果と認識を伺います。
 次に今後の取組です。
 さきの質問項目で挙げた他市町の状況調査と保護者向けのアンケート調査の結果と認識を踏まえて、クラブの充実に向けた具体的な検討を進めているものと思います。本市の放課後児童クラブには開所時間などの課題がまだ残っております。現在クラブを運営してくださっている沼津市放課後児童クラブ連絡協議会から、運営主体の負担軽減に関する要望書が提出されている状況も鑑みて、よりよい運営の在り方を考えていくときです。今後の放課後児童クラブをより充実していくために実施する取組について伺います。
 次に、「老人福祉法第13条に規定される老人の福祉を増進することを目的とする事業」についてです。
 老人福祉法第13条の第2項で、地方公共団体は、老人の福祉を増進することを目的とする事業の振興を図るとともに、老人クラブその他当該事業を行う者に対して適当な援助をするように努めなければならないと規定されております。高齢者人口は増加しています。高齢者を守り、支援をしなくてはなりません。高齢者が自ら生きがいを見つけ健康で長寿を全うするために、地域での生きがいづくりが重要です。まず、老人福祉法第13条の中で示されている「老人福祉の増進」とは何かについて、市の認識を伺います。
 次に、「当該事業を行う者」についてです。
 法の規定によれば、老人の福祉を増進することを目的とする事業を行う者として、老人クラブとその他当該事業を行う者の2つがあり、地方公共団体はそれぞれに対して適当な援助をするように努めなければなりません。
 まず、事業を行う者の一つである老人クラブについてです。
 老人クラブは、自治会など身近なまとまりを単位として、原則として60歳以上の方ならどなたでも参加できる自主的な団体です。大変意義のある活動をされておりますが、加入率の低下が全国的な課題となっており、本市においても厳しい状況にあると聞いております。
 老人クラブ数や老人クラブに加入している人数など、クラブの状況について伺います。
 また、老人クラブに対して沼津市はどのような援助を行っているか、その内容を伺います。
 老人クラブは、スポーツや文化・芸術、会員の親睦だけでなく、各クラブがそれぞれに工夫を凝らし、奉仕活動や清掃活動といった社会奉仕・社会参加も積極的に行い、会員の健康づくりや生きがいづくりを進めております。加入率低下への対応が必要です。
 老人クラブの維持や拡大に向けた取組及び成果と認識について伺います。
 次に、「その他当該事業を行う者」についてです。
 高齢者が生き生きと暮らすための地域の活動の場として、単位自治会、地区連合自治会、地区コミュニティ推進委員会などの枠組みで行う取組や、地域住民が主体となって運営・参加する高齢者が集い、通う交流の場などが、その他当該事業を行うものに当たるのではと考えております。老人福祉の増進を目的とする事業を行う者のもう一つである、その他当該事業を行う者について本市における状況を伺います。
 現状の市の規定からすると、その他当該事業を行う者は、沼津市老人クラブ連合会に加入している老人クラブではないため、金銭的な補助を受けられないものと思われます。本市におけるその他当該事業を行う者への援助の内容について伺います。
 次の項目です。
 他市においては、老人クラブでなくても、また、老人クラブ連合会に加入していなくても市からの金銭的な補助を受けられるケースがあります。例えば裾野市では、高齢者の生きがい支援事業を実施する自治組織が補助を受けています。他市町における「当該事業を行う者」に対する援助について、その状況と認識を伺います。
 次です。
 老人福祉の増進を図っていく上で、沼津市老人クラブ連合会及びそれに加入している老人クラブの活性化が重要であることに異論はありません。これまで以上に活性化の取組が進むことを願っております。それと併せて、老人クラブ連合会を脱退した老人クラブや、その他当該事業を行う者の活性化も進めていかなければなりません。補助を受ける条件としての組織の規模、会員数、事業内容などを定め、公共性・公益性などを加味した上での判断をする必要はありますが、老人クラブ連合会に加入していなくとも、例えば単位自治会、地区連合自治会、地区コミュニティ推進委員会の枠組みでも、条件を満たした団体については金銭的な補助をすべきと考えます。老人の福祉を増進することを目的とした事業を行っている者への今後の援助について伺います。



○市長(賴重秀一)

 放課後児童クラブの今後の取組についてお答えいたします。
 議員におかれましては、地域における様々な活動を展開されているわけでございますが、今回御質問の放課後児童クラブのことに関しましても多大なる御尽力をいただいているところでありまして、改めて心から感謝申し上げます。さて、周辺市町においては、放課後児童クラブの運営をノウハウを有する民間の専門業者に委託している自治体も見られることから、本市においても、民間の専門業者への委託も含めた運営等の改善に向けて検討を進めているところであります。放課後児童クラブについては、開所時間の拡大等によるサービスの向上や支援員の確保、研修体制の充実、安全管理といった運営体制の強化により、子育て世帯への支援の充実を図ってまいります。
 残余につきましては、福祉事務所長から答弁いたします。



○福祉事務所長(土屋仁志)

 放課後児童クラブに関する他市町の状況調査の目的と内容についてお答えします。
 近年、他市町が放課後児童クラブの運営を見直している中、昨年、本市の放課後児童クラブの運営を行う沼津市放課後児童クラブ連絡協議会から、運営主体の負担軽減に関する要望書の提出がありました。本市では、要望書の趣旨を踏まえ、他市町の放課後児童クラブの状況を把握するため、運営方法や開所時間等に関する調査を実施いたしました。
 次に、他市町の状況調査の結果と認識についてですが、放課後児童クラブの運営については、本市のような自治会や保護者等で構成された団体ではなく、ノウハウを有する専門業者に委託している市町が多く見られました。開所時間については、8時から18時までの本市よりも長い7時30分から18時30分までとしている市町が多く見られました。また、開所日については、本市は第1・第3土曜日を開所日としておりますが、毎週土曜日を開所しているところが多いことが分かりました。このような調査結果から、本市においても子育てニーズを反映し、よりよい子育てサービスの提供に結びつけていく必要があると考えております。
 次に、保護者向けアンケート調査の目的と内容についてお答えします。
 本市の放課後児童クラブに求められているニーズを把握するため、令和5年6月に放課後児童クラブを利用している全保護者に対し、開所時間やサービス内容等に関するアンケート調査を実施いたしました。
 次に、保護者向けアンケート調査の結果と認識についてですが、アンケートは、全保護者の約70%に当たる850人の皆様から御回答いただきました。アンケート結果における主な改善を期待する点といたしましては、まず、開所時間について、現在の開所時間に不満、またはやや不満との回答が約30%でございました。開所日については、現在の開所日数に不満、やや不満と回答した割合は約10%となっております。また、利用金額については、現在より高くなった場合に利用をやめると回答した割合は約10%という結果になりました。放課後児童クラブは、共働き世帯やひとり親家庭の増加等に伴い児童数が減少する中、利用ニーズは年々増加しており、サービスや支援内容の充実、安全管理等、保護者が求めるものが多様化してきているものと考えております。
 続きまして、老人福祉法第13条に規定される「老人の福祉を増進することを目的とする事業」についてお答えします。
 初めに、老人福祉の増進につきましては、高齢者は、多年にわたり社会の進展に寄与してきた者として、かつ豊富な知識と経験を有する者として敬愛されるとともに、生きがいを持てる健全で安らかな生活を保障されるものであると同法の基本的理念に掲げられております。このことを踏まえ、その希望と能力とに応じ、適当な仕事に従事する機会やその他社会的活動に参加する機会を得ることが、高齢者の福祉増進につながるものと考えております。
 次に、老人クラブの状況につきましては、令和5年4月1日現在、沼津市老人クラブ連合会に加入している老人クラブ数は46クラブで、会員数は1,740人です。
 老人クラブへの援助の内容につきましては、老人クラブ連合会が企画、実施するスポーツ大会や文化活動などについて、市では会場確保や運営上の相談に乗るなどの側面的支援を行っております。その他、老人クラブが実施する社会奉仕活動、生きがいづくり等の各種活動を総合的に支援するため、国の補助金交付要綱が対象としている老人クラブ連合会及び老人クラブに対して経費の一部を補助しております。
 クラブの維持や拡大に向けた取組及び成果と認識につきましては、先ほどの経費の一部の補助のほか、市ホームページや広報ぬまづで活動内容の紹介やクラブへの加入の呼びかけを行っているところであります。取組に対する成果と認識につきましては、趣味や娯楽の在り方は多様化・個別化してきており、高齢者の余暇の過ごし方も、老人福祉法が制定されました昭和38年から様変わりする中で、クラブ数及び会員数が減少している状況にあります。
 次に、法第13条第2項に記される「その他当該事業を行う者」につきましては、国の通達において、ボランティア活動として高齢者の福祉を増進することを目的とした事業を行う社会福祉協議会、青年団、婦人会等と規定されております。本市では、社会福祉協議会や各地域の婦人会等において、高齢者の通いの場の提供や体操教室、認知症予防教室などの取組が行われております。当該事業に対する援助につきましては、市では各団体からの援助の要請があった場合に、個別に活動内容を確認した上で、講師の派遣や事業の周知への協力、事業の円滑な実施に向けた助言を行うなどの支援に努めております。
 次に、他市町における「当該事業を行う者」に対する援助の状況と、それに対する認識についてお答えします。
 老人クラブ以外に補助金を交付している自治体につきましては、老人クラブへの補助とそれ以外の団体への補助を別事業として実施しております。したがいまして、老人クラブへの補助は国の補助金交付要綱にのっとり実施し、その対象者を拡大・拡充するのではなく、個別の事業として検討していく必要があるものと考えております。
 次に、老人の福祉を増進することを目的とした事業を行っている者への今後の援助についてお答えします。
 老人クラブには、現在実施している各種活動が今後も継続していけるよう、引き続きその活動を支援するとともに、活動費の一部を助成してまいります。また、老人クラブと同様の活動を行っている地域の団体には、老人クラブ連合会への加入を促進するための広報や活動内容の周知に努めてまいります。このほか老人クラブ以外の団体につきましては、現老人クラブに対する影響を勘案する中で活動内容に応じた可能な支援を行うとともに、事業費への支援について、国や県、他市町の動向を注視し、調査研究に努めてまいります。



○21番議員(深田 昇)

 放課後児童クラブについての答弁で、民間の専門業者への委託も含めた運営等の改善に向けての検討を進めている旨の内容がありました。国が定めた放課後児童クラブ運営指針に基づく、よりよい放課後児童クラブの実現に向けて、これまでどおり主体性と責任を持って進めていただければと思います。よろしくお願いいたします。
 老人福祉法第13条に規定される「老人の福祉を増進することを目的とする事業」について、2回目の質問をしていきます。
 老人クラブ数と会員数につきましては、答弁いただいたように、大変厳しい状況にあります。1992年度頃のピーク時と比べた現状の単位老人クラブ数は2割程度、会員数は1割程度です。2023年度における老人クラブに加入できる60歳以上の人口に対する老人クラブへの加入率は、1桁の2%台、沼津市老人クラブ連合会に加入している地区・支部の数は、28地区連合自治会中の半分にも達しません。こうした状況も踏まえて、3点質問します。
 1点目、先ほどの答弁で、国の補助金交付要綱が対象としている老人クラブ連合会及び老人クラブに対して経費の一部を補助といった内容がありました。答弁いただいた国の老人クラブ活動等事業実施要綱と、老人クラブ等事業運営要綱に記された老人クラブの定義の内容からすると、老人クラブ連合会に加入していない老人クラブであっても、老人クラブであると読み取れます。老人クラブ連合会を脱退した老人クラブは老人クラブになるのか、その他当該事業を行う者になるのか伺います。
 2点目、答弁で老人クラブ連合会を脱退した老人クラブとその他当該事業を行う者は、市からの金銭的な補助は受けられないといった内容がありました。老人クラブ連合会に加入している老人クラブだけが金銭的な補助の対象となる理由や考え方を伺います。
 3点目、答弁で、高齢者の余暇の過ごし方も老人福祉法の制定時から様変わりする中で、クラブ数及び会員数が減少しているといった内容がありました。様変わりしていることを踏まえて、制度を改めるときだと考えます。老人の福祉を増進することを目的とした事業を行っている老人クラブ連合会を脱退した老人クラブや、その他当該事業を行う者への今後の援助について、改めて認識を伺います。



○福祉事務所長(土屋仁志)

 お答えします。
 初めに、老人クラブ連合会を脱退した老人クラブにつきましては、老人クラブは、国の老人クラブ等事業運営要綱によりますと、同一の小地域に居住するおおむね60歳以上の会員、おおむね30人以上で組織され、自らの生きがいを高める活動などを行うものと定められております。老人クラブ連合会を脱退したクラブにつきましても、要綱に定められた条件を満たしていれば老人クラブであると考えております。
 次に、老人クラブ連合会に加入している老人クラブを補助の対象としている点につきましては、国の老人クラブ活動等事業実施要綱では、個々の老人クラブを基礎組織として、市町村老人クラブ連合会、都道府県・指定都市老人クラブ連合会、さらに全国老人クラブ連合会の連携による老人クラブ活動の推進を掲げていることから、本市では国が推進する事項に準じていくよう、補助対象を老人クラブ連合会に加入している老人クラブのみとしております。
 次に、老人クラブ連合会を脱退したクラブ等への今後の援助につきましては、先ほど御答弁申し上げましたとおり、現老人クラブに対する影響を勘案する中で活動内容に応じた可能な支援を行うとともに、活動費の助成につきまして、国や県、他市町の動向を注視し、調査研究に努めてまいります。



○21番議員(深田 昇)

 老人クラブ連合会を脱退したクラブも、要綱に定められた条件を満たしていれば老人クラブであるとの答弁でした。しかしながら、老人クラブではあるが、老人クラブ連合会を脱退すると補助対象とはならないとのことです。その他当該事業を行う者も同様に補助を受けられません。これは公平性に欠けており、時代に合わせた対応が必要なのではないかと考えます。老人福祉の増進とは何かの質問に対して、高齢者は多年にわたり社会の進展に寄与してきた者であり、社会的活動に参加する機会を得ることが高齢者の福祉増進につながる旨の答弁がありました。そうした社会的活動に参加する機会をより充実したものにするために、本市の高齢者に対しての公平性のある援助が必要です。老人クラブ連合会に加入している老人クラブに加えて、老人クラブ連合会を脱退した老人クラブや、その他当該事業を行う者がそれぞれに活発な活動をしていくことで、市全体で高齢者の方々の福祉が増進すればよいと考えます。老人クラブにつきましては、市長が議員をされていた時代に、加入率の低下やその対応について取り上げていらっしゃいました。老人の福祉を増進することを目的とした事業を行っている者への今後の援助について、市長の考えを伺います。



○市長(賴重秀一)

 お答えします。
 老人クラブの活動についてでございますが、先ほど来の答弁の中にありますように、国の支援をいただきながら、地域においてその会員の皆様方の例えば健康増進であったり、居場所づくりであったり、また地域における交流活動につなげていく、そのようなものが行われているものと考えています。このような取組自体を私ども沼津市が進めさせていただいています、地域における共生社会につながっていくものであると捉えさせていただいていることから、これまでも実に長きにわたりまして、会員の皆様方に対する支援等を実施してきたところでございます。先ほど議員時代のということで私のことも触れていただいたところでございますが、私が住んでおります西沢田には、西沢田長寿会という御高齢の皆様方の会が存在しているところで、私自身も準会員ということで、この老人クラブの活動に参加させていただいたところでございまして、定例会のたびに老人クラブの歌などを歌わさせていただいたり、輪投げをやったりとか、カラオケをやったり、時としては勉強会なんかも開催をしたりと、積極的に参加をさせていただきました。また、私の祖母も西沢田長寿会に参加していまして、歌であったり日本舞踊が大好きでしたから、よく定例会だとか各種御高齢の皆様方のイベントが開催されると、和服を着て喜び勇んで参加している姿を見ていたところでございまして、先ほど来のお話のように、この老人クラブ等の活動の意義というのは、非常に重要なものであると捉えさせていただいています。しかしながら、先ほど来の答弁の中にもありますように、全国的な傾向といたしまして、例えば御高齢の皆様方の就業年齢が上昇しているということと、趣味であったり娯楽が多様化しているということと、老人クラブを運営するという意味においては、やはり役員の皆さんが必要でございますが、このクラブの役員の後継者がなかなか不足している状況でございまして、このような様々なことを要因として、極めて残念でございますが、全国的な傾向として会員数は低迷している状況でございます。しかしながら、御案内のとおり我が国においては超高齢社会と言われる状況にあると認識しているところであり、なお一層、私ども沼津市をはじめとした各地方自治体において、老人クラブの活性化については喫緊の課題として、しっかりと取り組んでいかなければならない重要な課題であると捉えさせていただいています。また、先ほど来御指摘をいただいていますように、老人クラブに加盟していない団体、御高齢の皆様方の団体に対してでございますけれど、そのような皆様方においても、議員も御指摘いただいたように、地域社会に対して積極的に参画する、主体的に参画するということにおいては、大変重要なことであると考えていますし、そのような視点から、そのような活動に対する支援ということも、しっかりと考えていかなければならないのかなと考えています。そのようなところを踏まえさせていただきながら、本市といたしましては、地域における御高齢の皆様方の福祉増進を目指す老人クラブの皆様方と、同様の活動をされている御高齢の皆様方の団体に対する支援に関しては、国の動向等をしっかりと注視をさせていただきながら、かつ先ほどもお話しいただいたように、先進的な取組を行っている先進事例を持つ各都市の事例等を参考にさせていただきながら、積極的に取り組んでまいりたいと考えています。



○議長(髙橋達也)

 23番 渡部一二実議員。



○23番議員(渡部一二実)

 通告に基づきまして一般質問をさせていただきます。
 最初に、ICTツール導入による危機情報の確実な把握と迅速対応についてお尋ねします。
 まずは、本市における危機情報把握の現状と課題についてお尋ねします。
 本市の危機情報を扱う危機管理課の職務概要は、様々な危機事象から市民の皆さんの安全を確保するため、情報の収集・周知や危機事象発生後における被害の軽減などの危機管理を担う。また、地震・津波からの減災対策、避難地・避難所の指定、非常食をはじめとする防災資機材の整備、情報受発信システムの強化や防災訓練の高度化などに取り組む。さらに、駿東伊豆消防本部との連携事務及び沼津市消防団事務も行うと明記されています。これらの任務を遂行するための入り口が、火災、風水害、地震等の危機情報を迅速に把握することであり、把握した危機情報のレベルをどう評価、判定し、いかに適切な対応策につなげるかが問われているものと認識しております。一方で、それらの任務の出口となるのが防災危機管理情報の配信であり、全国瞬時警報システムJアラートをはじめ、同報無線情報、広報ぬまづ、危機管理情報、同報無線情報メール、防災アプリ、緊急情報ツイッター、自動架電システム、緊急速報メールなど、様々なチャンネルを駆使し、その危険度に応じた市民並びに関係機関への配信であると認識しております。とりわけ具体的な危機情報の把握方法は、主には市民からの通報やテレビ、ラジオ等のマスメディアを通じた気象庁からの警報等に頼らざるを得ない実態にあるのではないかと危惧しております。
 そこで質問します。
 本市の住民生活を脅かす火災・風水害・地震等の危機情報をどのように把握し、どのような対応状況にあるのかについて、本市の現状と課題に対する当局の認識をお答え願います。
 次に、「Spectee PRO」の評価と課題についてお尋ねします。
 2011年3月11日に発災した東日本大震災の教訓から、AIを活用した防災・危機管理に特化したベンチャー企業が誕生し、2020年3月に危機情報の収集・可視化・予測が可能なSpectee PROというICTツールをリリースしました。このSpectee PROは、様々な情報を収集し、AIが自動解析し、人の目で事実確認しながらリスクを可視化し、発生直後に信頼性の高い危機情報を収集可能な機能を有するとともに、地図と連動して表示することで、被害状況やリスク予測などを一目で分かりやすく表示する機能を有しております。現在では、それらの優れた機能が評価され、全国90%以上の報道機関をはじめ、200以上の中央省庁、地方自治体で導入されるとともに、鉄道、電力、通信、高速道路といった社会のインフラを担う企業や製造業などのサプライチェーンのリスク管理、物流企業の遅延リスク管理など、900社以上の一般企業のBCPやリスクマネジメントの最前線を担うソリューションとして活用されております。私が数年前に参加させていただいた防災減災セミナーにおいて出会ったSpectee PROというICTツールは、とても有効なツールであると感じたことから、当局へ情報提供させていただいた経緯があります。その機能や性能について十分に承知しているものと推察いたします。
 そこで質問します。
 私個人としては高く評価しているICTツールですが、当局におかれましては、Spectee PROという危機情報の見える化を実現できるICTツールをどのように評価し、その課題をどのように捉えているのか当局の認識を伺います。
 次に、静岡県との連携を含めた「Spectee PRO」導入の考えについてお尋ねします。
 さきに紹介したSpectee PROは、SNSに投稿された水害の画像から降水量や地形のデータを組み合わせ、リアルタイムで浸水推定図を再現する技術や、人工衛星を使用して人やカメラのない山間部などの状況を瞬時に、そして俯瞰的に把握できる仕組みなどを構築するとの情報もあります。これは、災害をリアルタイムに可視化するだけでなく、その先にどう被害が拡大するかを予測する技術の開発も進められており、世界でも活用されるサービスに進化する可能性を秘めていると思われます。また、Spectee PROの導入方式としては、市区町村等の基礎自治体が単独で導入するケースもありますが、福井県では災害DX化、災害情報収集の簡易化の一環としてSpectee PROを導入し、福井県下の基礎自治体へ災害情報インターネットシステムでの公表という形で情報を共有していると聞いており、都道府県とその配下の基礎自治体との連携という方式で活用されている事例も出ております。
 そこで質問します。
 本市としても、単独または静岡県との連携等を視野に、早期の導入を図り、危機情報の確実な把握と迅速対応による危機管理能力の増強を図るべきと強く感じておりますが、静岡県との連携を含めたSpectee PRO導入に対する当局の考えを御答弁願います。
 次に、大きな2点目として、上水道事業への水道DX導入による業務効率化と市民サービス向上についてお尋ねします。
 本年8月に開催された全国地方議会議員勉強会主催の、あなたの街の断水を防ぐというオンラインセミナーを受講する機会に恵まれました。日本の水道事業を取り巻く環境は、給水人口の減少、水道施設管路の老朽化、改修・更新に伴う費用増大等の課題に直面しており、本市の上水道事業においても例外ではなく、業務の効率化と効果的な対策の実行が求められているものと認識しております。全国の地方都市において、経営改善及び顧客満足度向上へ向けた様々な対応策を試行錯誤しており、その先進事例として四日市市の取組を勉強させていただき、本市として見習うべき点が多々あると感じました。
 そこで、四日市市が取り組んでいる、1つ、水道管更新工事に伴う地下埋設物3Dモデル化とAR技術による見える化。2つ、SNSを活用した遠隔臨場の施工管理。3つ、AI管路劣化診断システムでの破損確率結果による管路劣化状態の診断と予測に基づく管路整備計画への反映など、各種水道DXの取組に対する当局の認識と、本市の上水道事業との比較や今後の取組方針について当局の考えをお尋ねいたします。
 まずは、本市の上水道給水サービスエリアにおける管路データ等の把握状況についてお尋ねします。
 本市の上水道事業は、複数回にわたる町村合併の結果、現在の市域が形成されたものでありますが、その間には多くの簡易水道等との事業統合や接続を経て、現在の水道管ネットワークが形成されているものと認識しております。あわせて、下水道配管の延伸や都市ガス配給エリアではガス管も埋設されております。他方、中心市街地においては電線の地中化が推し進められており、電力会社や通信事業者の地下ケーブルも埋設されていることから、地下埋設物は複雑化が進んでいるものと推察しております。その結果、水道管布設替工事等において、他の地下埋設物との干渉に伴う事故等のリスクも危惧されるものと心配しておりますが、四日市市においては、地下埋設物3Dモデル化とAR技術による見える化が実現しており、地下埋設物の各種管路データを基に3Dモデル化を進め、AR技術を用いて地下埋設物を見える化し、VRゴーグルやiPadを用いたAR技術で見える化を図ったことにより、水道管布設替工事等で威力を発揮し、事故の撲滅に寄与していると聞いております。
 そこで質問します。
 本市の上水道サービスエリアにおける管路データ等の把握状況はどのような方法で実施しているのか、また、水道管布設替工事等における事故の状況はどのような実態にあるのか当局の認識を御答弁願います。
 次に、漏水事故や管路布設替工事における施工業者との情報連携状況について伺います。
 通常、漏水工事や管路布設替工事を施工業者へ入札・発注している場合は、工事の途中経過の写真データや解説文を工事報告書という形にまとめ、契約検査課が検収業務を実施するパターンが多いものと推察しますが、管路データと実際の地下管路が不整合になっている等の不測の事態が発生した場合は、上水道工務課の職員が電話連絡等で現場に呼び出されるケースや、工事報告書の写真データの解説文との不整合で、施工業者と契約検査課との間で本来は不要と思われるやり取りが発生してしまい、手戻りとなるケースが少なくないものと推察します。これらの手戻りを解消すべく四日市市では、SNSを活用した遠隔臨場な施工管理に取り組んでおり、水道局職員と施工業者がSNSを介し、施工業者は、水道管更新工事の状況をスマートフォンで撮影し、SNSを通じて水道局職員を報告するとともに、不測の事態に直面した場合は、水道局職員からの指示を仰ぐ等を実施することで、市内のどこで作業していても距離的には遠隔であるにもかかわらず、臨場な情報共有が可能な作業環境が整い、作業スピードがアップするとともに、手戻り防止に寄与しているとのことでした。
 そこで質問します。
 本市の漏水工事や管路布設替工事における施工業者との情報連携状況はどのような方法で実施しているのか。また、不測の事態が発生した実績はどのような状況にあるのか当局の認識を御答弁願います。
 次に、耐震化や漏水対策に向けた管路布設替えの現状と課題について伺います。
 9月議会の特別会計企業会計予算決算委員会の令和4年度沼津市水道事業会計決算の認定に対する議案質疑において、水道管の布設替工事の優先順位を含めた漏水対策を伺ったところ、漏水の早期発見を行うべく、給水区域全域の漏水調査のサイクルを6年から3年にするなど、大規模漏水に至る前に予防保全に努めていること。水道管の種類には塩化ビニール管、スチール管等があるが、漏水リスクの高い管路の更新を優先するとともに、漏水件数が多いエリアを先行して進めているとの答弁をいただきました。本市水道事業の令和4年度の有収率は87.4%でしたが、本市よりも1,000キロメートル以上も管路延長が長い四日市市の令和3年度の有収率は、90.47%と開きがあります。四日市市の管路布設替えでは、ダグタイル鋳鉄管で腐食がほとんど見られない管路が存在する一方で、塩化ビニール管で漏水事故が多発している事実に着目し、過去8年間の漏水事故の発生データを基にしたAIによる管路劣化診断システムを用いて破損確率を算出し、約3年間をかけて管路の劣化状態を診断、予測を実施する中で管路整備計画へ反映させたところ、効率的かつ効果的な管路更新が推進可能となり、有収率が90%台に改善されたと伺っております。
 そこで質問します。
 本市においては、有収率が80%代からなかなか抜け出せない厳しい状況が続いておりますが、耐震化や漏水対策に向けた管路布設替えの現状と課題について当局の認識をお答え願います。
 次に、過去5年間の漏水事故に関する有収率の動向や費用対効果に対する認識についてお尋ねします。
 本市の漏水対策は、漏水初動対応業務と漏水調査業務の2本立てでの委託業務で構成されており、毎年のように年間約2,000万円の委託料を予算化した上で、漏水箇所の特定及び応急対応等に当たっているものと認識しております。これらの業務は協力業者の献身的な協力により何とか推進してきたものの、数年前から協力業者側の運営体制の維持が難しくなり、水道部内での内製化を図るなど、これまでの漏水対策を見直しせざるを得ない状況になってしまったと聞いております。とはいえ、今後においても上水道事業を推進していくためには、漏水対策は永遠の課題であると認識していることから、今後の取組方針を早急に策定・実行していかなければならない岐路に立たされていると認識しております。
 そこで質問します。
 本市の水道事業における過去5年間の漏水事故に関する有収率の動向や費用対効果に対する当局の認識を御答弁願います。
 最後に、AI管路劣化診断システム導入に対する考えについてお尋ねします。
 四日市市は、過去8年間の漏水事故の発生データを基にしたAIによる管路劣化診断システムを用いて破損確率を算出し、管路の劣化状態の診断・予測を実施する中で、管路整備計画へ反映させたところ、効率的かつ効果的な管路更新が推進可能となり、有収率が90%台へ改善されたと紹介させていただきましたが、それ以外にも四日市市モデルが最も漏水を捕捉しているとの評価や診断結果に基づいた診断マップを生成できたことから、漏水発生リスクの見える化が副産物として得られたと聞いています。さらに、AI管路劣化診断システムを導入した最大の成果は、漏水リスクの低いダクタイル鋳鉄管の耐用年数を80年から100年に延伸できた結果、管路布設替え予算の平準化が図れたことと認識しています。また、診断マップに基づいた抜き打ち式の管路の状態監視を実施したことによる漏水事故の未然防止にも効果が認められたと聞いております。
 そこで質問します。
 本市における水道事業も、他の地方都市と同様に厳しい経営状況に直面しているものと認識しておりますが、その経営改善に向けた業務効率化と市民サービス向上のためには、AI管路劣化診断システムを導入し、次期水道DXへの足固めが必要と強く感じておりますが、当局の考えをお伺いし、私の1回目の質問を終わります。



○危機管理監(真野正実)

 本市における危機情報把握の現状と課題についてお答えいたします。
 激甚化・頻発化する自然災害におきましては、その被害を最小化するため、迅速かつ正確な情報の把握により、適切な初動対応に結びつけていくことが最も重要であると認識しております。現在、危機情報の把握に当たりましては、災害の種別により、気象庁や国土交通省、静岡県、広域消防からメール等で発出される気象や火災情報のほか、被害状況につきましては、消防や警察などの関係機関をはじめ市民からの通報などであり、主な情報収集手段は電話によるものとなっております。現状におきましては、これら様々な情報を基に時系列で集計し、関係部署や関係機関と情報共有しつつ、緊急度・優先度に応じ災害対応に当たっております。本市におきましても、高齢者等の占める割合が高く、電話対応による集計処理は引き続き必要となりますが、同時に様々な情報伝達手段が進化する中、その処理の高度化を通して、より一層効率的・効果的な災害対応に努めていかなければならないと考えております。
 次に、Spectee PROの評価と課題についてお答えいたします。
 Spectee PROなどのAIを活用した情報ツールは、SNSの情報のほか、気象データや河川カメラなどの映像を基に、災害や事故などの情報を瞬時に収集・解析し、災害対応に必要な情報を配信、被害状況の可視化により、緊急時の意思決定などに貢献するものと考えております。しかしながら、AIのシステム化に当たりましては明確な全国標準がなく、各企業が独自にパッケージ化により商品開発がなされていることから、技術の進捗により新たな機能の追加が難しいなどの課題も見受けられます。また、技術的な側面におきましては、自然災害の発生には未解明な部分が多いため、その予測は必ずしも100%正確ではなく、AIの予測に過度に依存することは危険であると考えております。このため、今後におきましても、大量のデータを処理するための計算能力の向上や予測モデルの改良が必要であると認識しております。さらに、活用する側におきましては、AIを通して送られた警告を正しく理解し、適切な行動が取れる能力が求められるため、人材育成を含めた環境の整備が必要であると考えております。
 次に、静岡県との連携を含めたSpectee PRO導入の考えについてお答えいたします。
 現在、国や県では防災分野におけるデジタル化を推進しており、静岡県におきましても、Spectee PROなどのAIを活用した新たな情報収集機能の導入に向けて検討を進めていると伺っております。御承知のとおり、災害は風水害のみならず南海トラフ巨大地震や富士山火山の噴火といった広域的な大規模災害の発生も懸念されていることから、本市だけでなく県を含めた広域的な市町の連携が必要であるため、その導入に当たりましては、県での検証結果や近隣市町の動向を踏まえ、総合的に検討してまいります。



○水道部長(秋山幸宏)

 本市の上水道サービスエリアにおける管路データ等の把握状況についてお答えします。
 管路データ等の把握状況については、管路の布設年度や管種、延長などの基礎データは、工事終了後の竣工図と合わせ電子化し、デジタルマッピングシステム(GIS)に2次元での管路データ等を取り込み、活用しております。また、水道管布設替工事における事故の状況については損傷事故の発生事例はありませんが、他の事業者が水道施設を損傷させた事例は過去5年間で31件発生しており、このうち市の管理する水道管への損傷は4件ありました。他の事業者が損傷させてしまう主な工事は、建物の建て替えに付随する解体工事が多く、作業範囲が宅地内で収まるなど水道管を意識せず作業してしまう傾向にあると考えております。
 次に、漏水工事や管路布設替工事における施工業者との情報連携状況についてお答えします。
 漏水工事への対応は、水道部守衛室へ通報情報が入電した後、その情報から規模を判断した上で、職員が電話及びファクスにより施工業者を確保し、職員と施工業者が連携して、漏水工事を実施しております。管路布設替工事では、受注者からの立会い要請を電話または口頭で受け、職員が工事現場へ出向き段階確認を行うなど、受注者と連携しながら施工管理を実施しております。また、管路布設替工事における不測の事態が発生した場合の対応としては、工事着手前に提出される施工計画書に記載の緊急時の体制及び対応に基づき電話などにより情報が共有されるとともに、関係機関と連携することとなります。なお、過去5か年に不測の事態が発生したことはありません。
 次に、耐震化や漏水対策に向けた管路布設替えの現状と課題についてお答えします。
 本市における管路は、令和4年度末において総延長が1,077キロメートルで、このうち約360キロメートルは法定耐用年数を超えるものであります。有収率を向上させる施策の一つとして管路更新事業があります。この事業における布設替えにおきましては、既設管路の竣工時期や管種などから抽出した緊急性の高い管路に、漏水工事の実績も考慮して整備箇所を決定し、年間で総延長の1%の整備を目標に、漏水工事の多発路線、他事業との連携によるコスト削減や同時施工による住民負担の低減などに加え、管路のダウンサイジングも検討しながら更新事業を進めております。有収率低下の主な要因となる漏水を抑制するためには、今後も経営状況と更新事業とのバランスを保ち、管路経年化率を維持・改善するよう事業を継続していく必要があると考えております。
 次に、過去5年間の漏水事故に関する有収率の動向や費用対効果に対する認識についてお答えします。
 有収率の低下は漏水によるものが主な要因でありますが、漏水件数を減少させるべく、平成29年度から、漏水調査における業務を6年から3年で一巡するサイクルに見直し、発見された漏水を速やかに修理したことや老朽化した管路が漏水に至る前に管路更新工事を行ったことなどから、過去5年間における有収率は、平成30年度84.0%と比較して令和4年度では3.4ポイント向上し、87.4%となっております。また、漏水対応に要した費用と件数は、平成30年度と比較して令和4年度においては減少傾向であり、費用で61%、約1,450万円削減され、件数では25%、66件減少の結果となり、漏水調査や更新工事での事業効果は表れているものと考えております。
 次に、AI管路劣化診断システム導入に対する考えについてお答えします。
 水道事業の経営は、水道収益が減少する中で、管路の布設替工事や漏水工事を進めなければなりません。こうした水道事業の状況において、水道DXを構成するAI技術を活用した管路劣化診断システムでの予測は、漏水の危険度を定量的に把握でき、計画的に管路布設替工事を実施することで、漏水工事の削減に結びつくなど、業務の効率化や市民サービスを向上することができるものと考えております。AI管路劣化診断システムの導入については、予測精度を高めるための基礎データの蓄積・収集やこれら基礎データの整理に努めるとともに、全国的には幾つかのシステムが開発されており、本市への導入可否を判断するために、まずは他市町の事例収集や費用対効果の検証を行うなど、水道DXを構成する技術の一つとなるAI技術の活用に向けて調査研究してまいります。



○23番議員(渡部一二実)

 1回目の質問に対しまして、それぞれに御答弁をいただきました。
 ICTツール導入による危機情報の確実な把握と迅速対応につきましては、災害は風水害のみならず、南海トラフ巨大地震や富士山火山噴火といった広域的な大規模災害の発生も懸念されることから、本市だけではなく県を含めた広域的な市町の連携が必要であるため、導入に当たっては県での検証結果や近隣市町の動向を踏まえ、総合的に検討していくとの答弁でありました。私としては、それに加えて狩野川や黄瀬川などは上流域の市町との流域治水が必要不可欠であり、それらを加味した危機情報の把握が求められるものと認識しておりますので、静岡県での検証が早期に進展することを期待したいと存じます。
 一方で、上水道事業への水道DX導入による業務効率化と市民サービス向上につきましては、本市への導入可否を判断するために、まずは他市町の事例収集や費用対効果の検証を行うなど水道DXを構成する技術の一つとなるAI技術の活用に向けて調査研究するとの答弁でございましたが、現行のアナログ主体の水道事業運営から脱却しようとする意欲が感じられない消極的な答弁に終始していると感じたことから、再質問させていただきます。
 耐震化や漏水対策に向けた管路布設替えの現状と課題の答弁で、本市の管路は、令和4年度末において1,077キロメートルであり、このうち約360キロメートルは法定耐用年数を超えているものとの答弁がありました。そして、布設替えでは年間1ポイントの整備を目標に更新事業を進めるとあり、毎年度10.8キロメートルの布設替えを進めても34年という長い期間が必要になり、その間に人口減少及び節水機器の進展等の影響により水道収益は減少の一途をたどり、料金改定を繰り返すことになるのではないでしょうか。私は、そのようなじり貧路線から早期に脱却すべく、知恵を絞らなければならない時期を迎えているものと認識しております。俳人、松尾芭蕉が俳諧の極意書である去来抄で「不易を知らざれば基立ちがたく、流行を知らざれば風新たにならず」と記した不易流行という言葉があります。市民サービスの観点から、安全・安心な飲み水を提供し続けることは不易、すなわち変えてはならないもので、一方、水道DXなどの効率的な事業推進体制の構築や料金改定のみに頼らない水道事業の民営化を含めた経営体制のスリム化などが流行、変えるべきは変える、スピード感と緊張感を持った水道事業改革に臨む必要があると確信しております。そこで、水道事業管理者を務められている市長の水道DX導入に関する御見解を伺いまして、私の質問を終わります。



○市長(賴重秀一)

 水道DXの導入についてお答えさせていただきます。
 先ほど来の答弁にありますように水道事業自体は、全国的な傾向と同様、私どもの沼津市におきましても、給水収益の減少であったり、例えば水道施設の老朽化、また水道事業を行っていく上で技術力が求められるわけでございますが、そのような技術力の継承があり、水道事業を取り巻く環境というのは今後ますます厳しい状況になってくるものと捉えさせていただいています。そのような中においても、やはりこの沼津の誇れる水道水を利用される市民の皆様方、事業者の皆様方に、安全・安心で安定的に水道水を供給することが、まさに我々水道事業を担っている者の責務であると捉えさせていただいているところでございます。そのような中、先ほど来お話が出ています水道DXの導入については、議員が御指摘いただいたように、例えば業務の効率化であったり、我々行政に課せられた責務と言われる市民サービスの向上に向けて大変有効なものであると捉えさせていただいているところでございます。こうしたことからも、このような先進技術の有効性であったり、費用対効果をしっかりと検証しつつ、先ほど来お話がありますような水道DXの導入についての検討も含めて、今後も持続可能な水道事業経営に向けてしっかりと取り組んでまいりたいと考えています。



○議長(髙橋達也)

 1番 川口慶議員。
 一問一答方式による質問となりますので、持ち時間は午後3時18分までとなります。



○1番議員(川口 慶)

 通告に基づきまして一般質問いたします。
 沼津市の最大の問題は、人口減少です。人口問題を解決していくには、本市が魅力あるまちにならなくてはなりません。こうした観点で、6月議会では総合的な取組、9月議会では観光の取組を質問してまいりました。魅力あるまちとは立派な建物があるということではなく、住民サービスが充実して住みやすい、暮らしやすいまちと言えるのではないでしょうか。今回は子育て支援と雇用の安定確保について質問いたします。
 本市の人口は減り続けています。転入者が超過傾向にあるとはいえ、人口を増やしていく、もしくは維持していくには、有効な施策や市長をはじめ職員の皆さん、そして私たち議員も不断の努力が必要です。定住人口を増やしている他市町の成功事例を見ますと、子育て支援と雇用の安定確保に関する施策は大変有効であり、また必要不可欠になっています。本市における子育て支援、また、安定した雇用に向けての支援の現状はどのようになっているのか。まずは本市で行われている子育て支援に対する認識について質問いたします。
 子育て世代は働く世代でもあります。生産年齢人口と言われるこの世代に支持されるまちにならなくてはなりません。保護者が子育てをしながら安心して働くために本市としてはどのような取組が行われているのか、いろいろな施策が行われていると思いますが、具体的な数字を示しながら、その成果や課題など子育て支援に対する全般的な認識をお答えください。



○福祉事務所長(土屋仁志)

 子育て支援全般の認識と評価についてお答えします。
 本市における出生数は減少傾向が続いており、近年は未就学児の年齢別人口が1,000人を割り込んでいる状況であります。県の市町別少子化関係指標におきましても、本市の平成25年から平成29年までの合計特殊出生率は1.41であり、県内35市町中31位という状況になっております。このように子供が少ない状況ではありますが、共働き世帯等の増加により、保育所や放課後児童クラブ等の利用を希望する数は増加傾向であり、働きながら安心して子育てができる環境づくりの拡充が必要であると考えております。そのため、民間保育施設の認定こども園化や保育士確保のための処遇改善を支援する等、保育定員の拡充や保育体制の充実を図っております。また、放課後児童クラブにおいても待機児童が慢性的に発生している小学校ではクラブの新設を行っており、これらを通じ、待機児童の解消を図っているところであります。子育てに関わる費用の支援といたしましては、こども医療費助成制度を拡充し、ゼロ歳から18歳までの通院や入院に係る医療費を無料とするこども医療費の無償化を実施する等、子育て世帯の負担軽減にも取り組んでおります。



○1番議員(川口 慶)

 子育て支援に対する全般的な認識を伺いました。今、本市は子供が減っている状況にあり出生率が県内35市町中31位と低いこと、保育所や放課後児童クラブなど保護者が安心して子供を預けられる体制づくりなど、御答弁いただきました。今後、利用拡大など支援の充実を行っていただきたいと思います。期待しております。昔は向こう3軒両隣などといって、御近所で冠婚葬祭から子育てまでお互いに助け合い、暮らし合ってきました。現在も自治会、隣組などはありますが、昔ほどの付き合いは薄れているのではないでしょうか。最近では、育児や家事の担い手が1人になっている状況があり、ワンオペ育児とも呼ばれています。女性に負担が過剰にのしかかっている場合が多く、1人で助けも相談もできず、苦しまれています。子育てに関わる費用の支援はとても大切ですが、それだけではなく、ベビーシッターのような実働を伴った支援の充実も求められていると考えます。昔ながらのコミュニティの復活が望まれますが、こうした互助の取組への支援はどのようになっているのでしょうか。現在本市では、互助の取組として会員制で行われているファミリーサポートセンターがあります。この事業の運営の状況をお答えください。



○福祉事務所長(土屋仁志)

 ファミリーサポートセンター事業の取組についてお答えします。
 ファミリーサポートセンター事業は、子育て中の保護者を会員として、児童の送迎や預かり等の援助を受けることを希望する者と支援を行いたい者との相互援助活動を行う事業であります。沼津駅南口にある沼津っ子ふれあいセンター内に事務局を置き、令和5年10月現在で、子育てを応援してほしいおねがい会員345人、子育てを応援したいまかせて会員192人で活動を行っております。令和5年度の活動件数は10月末時点で1,021件と、昨年度1年間の総活動件数1,084件に迫る状況です。また、令和4年度からひとり親家庭等の児童扶養手当受給者を対象にファミリーサポートセンター利用料を助成し、経済的負担の軽減を図っております。



○1番議員(川口 慶)

 こうした互助の事業は、本市としても今後支援をし拡大していかなければならないと考えます。利用拡大など、今後の展開についてどのように取り組まれるのかお答えください。



○福祉事務所長(土屋仁志)

 ファミリーサポートセンター事業の今後の展望についてお答えします。
 今後、応援してほしい依頼件数は増えていくものと考えられますが、引き受ける協力会員がいなければ活動が成り立たなくなることから、市ホームページ等でファミリーサポートセンターの活動を周知し、協力会員の確保とともに、さらなる利用拡大に向けて取り組んでまいります。



○1番議員(川口 慶)

 保護者が子供を安心して預けられ、仕事に従事できることは大変重要です。最初の答弁でも保育所や放課後児童クラブについても触れられていました。多世代交流の居場所づくりなども含め、多様な預かり施策を進めていただきたいと思います。
 質問を続けます。
 本市における子育て支援事業の状況を伺ってまいりましたが、雇用の安定、就労支援について伺います。就労に関しても経済的な負担軽減以外の施策について伺います。
 本市では、ハローワークとは別に、市内企業に就職したい方のために沼津しごと応援サイトぬまjobを運営していますが、運営状況を詳しくお答えください。



○産業振興部長(岡田卓治)

 お答えします。
 ぬまjobは、インターネットを活用し、市内企業と学生をはじめとする求職者とのマッチングを図る就職支援サイトで、平成28年度に開設し、これまでウェブ上で直接採用活動ができる機能の追加など、利用者の利便性の向上に努めてきたところです。サイトの利用状況については、直近の令和5年10月時点において登録事業者数が467件、登録求職者数が1,261人、1日のアクセス数の平均が1,716件となっております。



○1番議員(川口 慶)

 それでは、ぬまjob以外の取組はどのように行われているのでしょうか、実績などを具体的にお答えください。



○産業振興部長(岡田卓治)

 お答えします。
 ぬまjob以外の取組といたしましては、これまで市内企業への就職を図る合同就職面接会の開催や、就職相談から就業定着までを伴走支援するキャリアデザイン相談センターの運営などに取り組んでいるところであり、令和4年度は、事業全体で24人が市内企業へ就職しております。また、令和5年度については情報通信業等におけるデジタル人材の需要が高まっていることから、デジタル人材育成プログラムを実施しているところであり、子育て中の女性をはじめとした58人がスキル習得に取り組んでおります。



○1番議員(川口 慶)

 子育て世代が安心して子育てに取り組むには、経済的に不安がなく、生活ができるような環境がなければなりません。子供の貧困などは保護者の雇用問題と密接に関わっています。今後も伴走型支援を積極的に進めていただきたいと思います。
 質問を続けます。
 先頃、本市において、小中学校給食費の無償化を求める沼津の会による学校給食費無償化を求める署名が行われ、8,119筆集まり本市に提出されました。この数は、春に静岡市で行われた学校給食費無償化を求める署名の数に近いと思いますが、本市と静岡市の人口数などを考えると、市民の皆さんの関心の高さや切実な願いが込められた署名だと思います。学校給食費の無償化は子育て支援策として大変有効だと思いますが、この提出された署名8,119筆に対し、本市としてどのような認識をお持ちかお答えください。



○教育次長(山本貴史)

 要請署名の認識についてお答えします。
 提出された要請署名には、食育を保障し、学校給食費を無償とすること。食の安全や地場産業の活性化のため、地産地消を進めること。無償化にするための財源確保として、国及び県に働きかけることの3つの要請項目が記載されておりました。市といたしましても、署名をした方々の給食に対する食の安全性への思いや無償化に関する意見などについては、十分承知しているところであります。給食における地元食材の活用は地場産業の活性化や食育の観点からも大事な要素であり、今後も地元食材を使った給食の提供は積極的に進めてまいりたいと考えております。一方で、学校給食費の無償化につきましては、学校給食法第11条におきまして調理施設や設備及び運営に係る経費は、学校設置者の負担とし、それ以外の学校給食に要する経費は、学校給食を受ける児童または生徒の保護者の負担とすると規定されております。無償化に向けましては、まずは国が法令等を整理すべきものと考えておりますが、今後も国や県、他市町の動向に注視してまいりたいと考えております。



○1番議員(川口 慶)

 署名に込められた市民の皆さんの思いについてお聞きしたのですが、学校給食に対する食の安全性への思いや、無償化に対する意見等については十分承知しているとの答弁でした。市民の皆さんの思いにきちんと寄り添っていただいていないように感じます。8,119筆という重みをしっかりと受け止めていただきたいと思います。無償化実施についても併せて御答弁いただきましたが、学校給食法を根拠とし、本市としては実施をしない。国がこの法令等を整理すべきとのことでした。学校給食法は、食を通じた子供の心身の健全な発達を目的とし、食育の推進をうたっています。学校給食は教育の一環として実施されている食育です。憲法第26条では、義務教育はこれを無償とすると定めています。また、2018年の国会での当時の文科相の答弁では、学校給食法では、給食費を市が補助することを禁止する意図はないという答弁をされています。そして何より、本市は前年度半年間、無償化したではありませんか。本市自ら無償化した実績がある以上、実施をしない根拠を学校給食法第11条に求めることはできないものと考えます。市民の皆さんの思いをしっかりと受け止め、実施に向けて国や県への働きかけも含め、積極的に手だてを講じていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
 署名には、安全な食材の確保、地産地消といった要請もあります。千葉県のいすみ市や木更津市では、有機農法による給食食材の生産という取組があり、給食だけではなく地域のブランド食材として押し出しもされ、地場産業の振興がなされております。特に木更津市では、都心に近いながら豊かな自然環境がある地理的な優位性を生かし、人と自然が調和した持続可能な未来をつくるとし、市がオーガニックなまちづくりを掲げ、農家や店舗だけではなく賛同する個人や団体、企業ともつながり、様々な地域活動も行われています。このように自治体が生産者と一体となって地産地消を進めることは本市の農林水産業の振興につながり、地域経済の活性化や雇用の創出に貢献すると考えます。本市における地産地消の取組をお答えください。



○産業振興部長(岡田卓治)

 お答えします。
 地産地消の柱である学校給食への地場農産物の導入につきましては、静岡県学校給食会、教育委員会、生産者等と連携し、令和4年度は、茶、白ネギ、プチヴェールなど11品目を導入するとともに、茶飯を提供する際、子供たちに沼津茶に親しんでもらえるよう、茶の生産者などによる食育授業を市内5校で実施いたしました。また、令和4年10月に高校生による沼津抹茶を使用したスイーツメニューのコンテストを実施するとともに、本年8月には、コロナ禍で休止していた小学生を対象とした食育体験ツアーを4年ぶりに開催し、養豚舎やミカン畑の見学及び食育指導士による食育授業を行い、子供たちへの地産地消の意識醸成に努めたところです。



○1番議員(川口 慶)

 給食に地場の農産物を使うことは、生産者の安定的な収入の確保につながります。また、本市としても、新たな農産物や農法など生産者と一体的に取り組み農産物のブランド化を進めることは、とても重要であると考えます。生産者と一体的に進める農業政策についての認識をお答えください。



○市長(賴重秀一)

 お答えします。
 農業施策の展開においては、議員御指摘のとおり、生産者と一体となった取組が重要であることから、本市では、JA、県東部農林事務所、農業委員会等と連携し、生産者の意見を集約した富士伊豆農業協同組合、農業行政に対する要望書や、JA組合長等と直接意見交換を首長が行うアグリサミットで各市町の取組などを共有させていただきながら、農業政策についていろいろ議論する場でございますが、このようなものに私自身も参加させていただいているほか、担当者による日々の現地調査等を踏まえ、施策展開を図っているところであります。今後においても現場第一に、生産者の意見に耳を傾け、関係機関・団体等と連携し、生産者と一体となった農業政策を推進してまいります。



○1番議員(川口 慶)

 現在、ブランド化された農産物に沼津茶、西浦ミカン、ブランド米するがの極などがあります。また、沼津ねがた白ネギなども今後のブランド化が望まれます。こうしたブランド食材を生産する農家やブランド食材を使用したメニューを提供する店舗をブランド食材認定者として押し出し、市外の方へアピールしていくことも重要な施策となります。ブランド食材の認定制度の取組への認識をお答えください。



○産業振興部長(岡田卓治)

 お答えします。
 農産物のブランド化の推進には市外へのアピールは重要な取組であることから、お茶については、JA等と連携して沼津茶愛飲運動を展開し、知名度の向上に努めているほか、沼津ねがた白ネギや西浦レモネードなど、新たな農産物のブランド化に向けた首都圏でのPR、市場調査等に着手しているところです。ブランド食材認定につきましては、沼津商工会議所が実施している沼津ブランドにおいて、沼津茶や西浦ミカン、するがの極、大中寺芋などの農産物が認定されているところであり、今後も沼津商工会議所等と連携し、農産物のブランド化を推進してまいります。



○1番議員(川口 慶)

 学校給食費無償化は、教育費の負担軽減や食育といった子育て支援の側面だけではなく、それに伴う安全な食材の生産、地産地消は、本市における農業・漁業・畜産業などの振興にもつながるとともに、地域経済の活性化にもなります。多方面にわたり有効な施策であります。学校給食費無償化は、今全国的な流れになっており、今年度小中学校ともに無償、あるいは無償化実施予定の自治体は491自治体、小学校のみが14自治体、中学校のみが17自治体という調査結果があります。県内では小山町、御前崎市、西伊豆町、河津町の4つの自治体で無償となっています。本市でも昨年度、半年間限定でしたが、無償化した実績があります。近隣の市町が取り組む前に本市が先んじて取り組めば、本市へ移住しようとする子育て世帯を増やすことにもつながります。生産年齢人口が増え市税収入が増えれば、高齢の方々の支援も充実させることができます。子供たちの未来は本市の未来でもあります。ぜひとも学校給食費無償化実施に向け前向きに御検討いただくことを強く訴えます。
 次の質問に移ります。
 先ほど、学校給食費の無償化とそれに伴う地産地消は、農業などの振興や移住者を募ることができ、人口問題の解決にもつながっていくとお話しさせていただきました。そういった観点で本市における農業従事者の促進、就農支援の状況について質問いたします。
 今、日本の食料自給は深刻な危機に直面しています。低い米の価格に苦しむ農家、搾れば搾るほど赤字になる酪農家、こうした状況に自然災害や物価の高騰などもあり、生産者は悲鳴を上げています。日本の食料自給率はカロリーベースで38%、実に6割もの食料を海外に依存しています。また、後継者不足などもあり、この10年で農業者は3割減り、東京都に匹敵する農地が失われています。本市でも耕作放棄地が深刻な問題です。本市における耕作放棄地についてどのような対策が取られているのかお答えください。



○産業振興部長(岡田卓治)

 お答えします。
 耕作放棄地の増加を抑えることは農業振興を図る上で重要なことから、耕作放棄地を借り受け、耕作を再開する者へ助成する荒廃農地再生・集積促進事業や、意欲のある農業者へ耕作地を集約していく農地中間管理事業、さらには傾斜地など耕作条件が厳しい中山間地域における農業生産活動を支援する中山間地域等直接支払事業の実施などにより、耕作放棄地発生の抑制に努めております。



○1番議員(川口 慶)

 耕作放棄地に関して害虫被害の話も伺うことがあります。耕作放棄地解消のためにも新規就農者を増やしていくことが急務ではないでしょうか。就農への支援を強めることで移住者を募ることもでき、人口増加や食料自給率の向上、空き家対策、耕作放棄地解消など多方面の問題解決につながっていきます。そのような状況を踏まえ、本市の就農支援の現状と認識を伺います。
 新規就農者へのサポートについてお答えください。



○産業振興部長(岡田卓治)

 お答えします。
 農業従事者の高齢化や後継者不足などによる農業従事者の減少が課題となっており、今後の本市の農業を担う新規就農者へのサポートは重要であると認識しております。このため本市では、JA、県東部農林事務所と連携し、新規就農希望者に対し農地あっせん、研修先の選定、就農計画作成支援などを行うとともに、就農開始後一定期間資金を援助する経営開始資金や農業機械購入に係る補助制度を設けるなど、各段階における様々なサポートにより新規就農者に寄り添った支援を実施しております。



○1番議員(川口 慶)

 今後も地産地消の取組や新規就農者に寄り添った支援をどうぞよろしくお願いいたします。
 子育て支援や雇用の安定は、人口問題の解決など多方面に効果がある施策です。これらの施策の実施は魅力あるまちづくりであり、こうした生活に寄り添った施策を一生懸命に行う自治体が、今後市民から選ばれる自治体であると考えます。本市は今年で市制100周年を迎えました。次の100年を迎えるには、市民から選ばれる魅力あるまちにならなくてはなりません。
 最後に、本市の子育て支援と雇用の安定における認識を伺い、私の質問を終わります。



○福祉事務所長(土屋仁志)

 子育て支援と雇用の安定における認識についてお答えします。
 子育て支援については、子育て世代がより安心して子育てに取り組むことができるように、子育て支援策を充実させることにより、経済的な不安がなく、将来展望を持って生活できるような環境を整えていくことで、出生率の増につなげるなど人口問題を解決する一助になるものと考えております。そのため、今後におきましても、子育て環境の充実と雇用の安定が相乗効果を発揮できるように取り組んでまいります。



○議長(髙橋達也)

 休憩いたします。
午後 2時49分 休憩
───────────────
午後 3時04分 再開



○議長(髙橋達也)

 休憩前に引き続き会議を開きます。



○議長(髙橋達也)

 引き続き一般質問を行います。
 18番 山下富美子議員。
 一問一答方式による質問となりますので、持ち時間は午後4時5分までとなります。



○18番議員(山下富美子)

 まず、地籍調査について伺います。
 地籍調査は、土地をめぐる行政活動、経済活動、全ての基礎データを築くものであり、いずれは全国全てで完了されるべきものです。また、地籍調査が遅れてしまうと土地境界の調査に必要な人的証拠や物証が失われ、時間が経過すればするほど調査が困難になることも予想されます。
 そこで地籍調査の必要性について伺っていきます。
 まず、本市の地籍調査の事業概要及び実施計画についてお伺いいたします。



○都市計画部長(土屋剛彦)

 地籍調査の事業概要及び実施計画についてお答えします。
 地籍調査事業とは、主に市町村が主体となって国土調査法に基づき、一筆ごとの土地の所有者、地番、地目を調査し、境界点の位置と各筆の面積を測量し、地籍簿と地籍図を作成した上、登記所に備えられている土地登記簿が書き改められるものです。将来的な巨大地震や津波による被害が想定される中、本市の地籍調査は、令和2年度から令和11年度までを計画期間とする静岡県第7次国土調査事業十箇年計画に基づき津波浸水想定区域を重点的に実施しており、特に人口集中地区を最優先に調査を行っております。



○18番議員(山下富美子)

 取組状況についてお伺いします。
 進捗率及び現在の取組状況についてお伺いします。



○都市計画部長(土屋剛彦)

 お答えします。
 本市全体における令和4年度末の進捗率は約11.8%となっており、令和5年度末の進捗率は約12.1%を見込んでいます。現在の取組状況としましては、津波浸水想定区域のうち沼津港周辺の第二地区及び我入道地区の調査を実施しています。また、東駿河湾環状道路西区間の一部において測量工程を実施しております。



○18番議員(山下富美子)

 答弁で、進捗率が4年度末で11.8%とされました。ちなみに静岡県は25.3%ですが、全国の取組状況は既に52%を超えている状況です。さて、過去10年間の予算と国・県からの補助金の推移についてお伺いいたします。



○都市計画部長(土屋剛彦)

 お答えします。
 令和5年度の地籍調査事業の予算額は3,450万円となっており、そのうち国庫負担金等の対象事業費は3338万4000円となっています。対象事業費のうち4分の3は国から県を通じて交付される間接補助金と県支出金であり、残りの4分の1が市の負担となります。また、地籍調査事業の予算額につきましては増加傾向であり、10年前の平成25年度予算額1,230万円と比較し、令和5年度予算額は2,220万円増加となっており、補助金額も増加しております。



○18番議員(山下富美子)

 答弁では令和5年度予算が2,000万円の増加、10年前の3倍になったとはいうものの、県内他市の状況を見ると人口や財政規模からすると決して多いとは言えません。この地籍調査の経費で言えば沼津市は4分の1の負担ですが、市が負担する80%が特別交付税措置の対象になっているので、実質的には5%の負担で行われます。その上、地籍調査の対象となる土地所有者の経費負担はないので、市にとっても市民にとっても境界が明確になり、登記手続や相続の手続が簡素化され、費用が縮減されるというメリットがあります。しかし進捗状況が進んでいない、その点についてさらに伺っていきます。
 静岡県第7次国土調査事業十箇年計画において県は、南海トラフ巨大地震の発生が危惧される中、最優先事業として令和8年度に人口集中地区における津波浸水想定区域の進捗率100%を目標にしていますが、本市の取組状況はいかがでしょうか。



○都市計画部長(土屋剛彦)

 お答えします。
 本市におきましては、県が示す目標年次での調査完了に向けて鋭意取り組んでおりますが、令和8年度末の津波浸水想定区域内の人口集中地区における進捗率は約37.8%と想定しており、県の目標に届かない見込みであります。



○18番議員(山下富美子)

 令和8年度末の目標は、人口集中地区の進捗見込みが37.8%。ちなみに、県内21市町の津波浸水想定区域の進捗状況は32%で、ワースト2です。さらに県内の津波浸水想定区域、全対象区域の85%は既に地籍調査は終了しています。こういう状況の中で、沼津市が大変遅れているという中で、本年7月に国交省と静岡県が沼津市に地籍整備推進の働きかけとして来たと思いますが、そのときにどんな指摘がされたんでしょうか。



○都市計画部長(土屋剛彦)

 国におきましては、東日本大震災の後、災害時の迅速な復旧・復興に向けては地積調査というのは大変重要であるということから、市町におきましても迅速に取り組んでいただきたいと、そのようなお話がありました。



○18番議員(山下富美子)

 国や県の職員の方々が沼津に面談に来たわけですけれども、市長が不在だったということで、そのときに対応されたのはたしか副市長だったかと思いますが、副市長はそのときのことを覚えているでしょうか。その訪問についてはどのように受け止めたのでしょうか。もし覚えているようならお答えください。



○都市計画部長(土屋剛彦)

 お答えします。
 国・県の職員が見えられたときに、副市長が同席しまして、先ほど御答弁したとおり、そのようなお話を一緒に伺ったところでございます。



○18番議員(山下富美子)

 そのときに指摘されたかもしれませんけれど、沼津市の地籍調査がなかなか進まない一つの要因として、この市町内の予算確保や体制確保等の課題があると言われています。その解決に当たっては地籍調査に対する各市町村の首長や幹部職員の理解が重要となることもあって、直接面会をして、地籍整備の意義の働きかけを行ったというように伺っています。
 次に、市民への利便性と課題に移ります。
 地籍調査事業による市民への利便性と課題についてはどんなことが挙げられるでしょうか。



○都市計画部長(土屋剛彦)

 お答えします。
 地籍調査事業の実施により境界点が適正に座標として管理されることから、土地取引の円滑化と土地資産の保全、公共事業・民間開発事業のコスト縮減、災害復旧の迅速化などが進むことが挙げられます。事業の課題としましては、所有者不明土地や未相続による登記未了の土地が増加しており、境界立会いをお願いする相続人の調査に苦慮していることが挙げられます。しかし、近年法改正がなされ所有者探索の手段も増えたことから、様々な手法を利用して改善を図っているところでございます。



○18番議員(山下富美子)

 地籍調査が遅れてしまうと土地境界の調査に必要な人の証言や物的証拠が失われ、時間が経過すればするほど調査が困難になることも予想されます。地籍調査を早期に終わらせることは災害時における復旧・復興の迅速化にもつながり、極めて重要だと考えます。市民への利便性として市の地籍調査における意義についてはどのように認識されているでしょうか。



○都市計画部長(土屋剛彦)

 お答えします。
 地籍調査を実施することで、各土地の境界点について適正な座標管理ができるため、津波被害をはじめとした災害復旧に大きく貢献するものと考えています。本事業につきましては地道な事業ではあるものの、本市としても特に災害時における復旧に効果があることから、重要な政策であると認識しております。



○18番議員(山下富美子)

 公共物管理の適正化の中で、地籍調査の課題の一つに法定外公共物管理の適正化が挙げられます。地方分権一括法の施行に伴い、平成17年3月までをもって国有財産であった里道や水路などの無番地の国有財産が市に譲与されました。地籍調査によりこれらの境界を明らかにし、公共財産の適正な管理を行うとしていますが、その取組状況についてお伺いします。



○都市計画部長(土屋剛彦)

 公共財産の適正な管理の取組についてお答えします。
 地籍調査を実施するに当たり、法定外公共物として市に譲与された里道や水路等などの市有地についても民有地と同様に所管課が現地に立会い、土地の境界点を明確化する等の必要な対応を行っております。調査の成果につきましては、所管課において今後の管理に生かしてまいります。



○18番議員(山下富美子)

 答弁では、調査の成果については所属課において今後の管理に生かしてまいりますということでしたが、公共財産の適正な管理が可能になるという理解をしたわけですが、何か御意見ありますか。なければ次に移りますが、いいですか。
 次は、今後の取組です。
 本市の地籍調査の進捗率が低い要因と市の認識についてお伺いします。



○都市計画部長(土屋剛彦)

 お答えいたします。
 進捗率が低い要因として考えられることは、早期に事業着手したものの、途中事業を休止していた時期があったことが挙げられます。また、一筆ごとの面積が小さい津波浸水想定区域における人口集中地区に調査範囲の重点を置いていることもあり、進捗率としての成果が反映しにくい状況であると認識しております。



○18番議員(山下富美子)

 今、遅れの要因として挙げていただいたんですが、大きな課題は、津波想定浸水域が県内で最も遅れているという状況です。これは国や県が言うように、最優先にやっていかなければならないのは言うまでもないわけで、ではどのようにすれば進捗率が上がると考えているのでしょうか。



○都市計画部長(土屋剛彦)

 お答えします。
 進捗率を上げるための課題として、地籍調査における委託業務の入札に対し応札が少ないことから、事業の担い手である委託業者の安定した確保などが必要であると認識しております。また、多くの業者に本業務を担っていただけるよう、委託に係る設計の標準歩掛引上げについて国に対し要望を行うなど、努めてまいりたいと考えております。



○18番議員(山下富美子)

 今、課題を答弁されましたが、これは沼津市だけでは解決できない問題であるということで、しかし、国や県がこの7月に沼津市に地籍整備推進の働きかけに来たという、どういう目的で来たのか改めて考えてみてください。直接面会をして、その地籍整備の意義を伝えるということは、幾ら国や県がこの津波想定浸水域に重点的に予算づけをするといっても、市町の予算確保や体制確保等の考えもあります。なので、地籍調査に対する各市町村の首長や幹部職員の理解が重要ということもあって、国と県が直接面会をしてその意義をお伝えすることになったのではないかと伺っています。その際に、この地籍調査の意義や、調査による震災復興関連事業の迅速化の問題、各種負担軽減策などを説明をされたかと思います。その中でも、やはり財源確保は重要な要因です。
 これらのことを踏まえて、地籍整備推進の今後の取組についてお伺いいたします。



○都市計画部長(土屋剛彦)

 お答えします。
 地籍調査事業をさらに推進していくためには、市直営で行う部分、一部を外部へ委託する方法、全てを外部へ委託する方法など実施者である市の状況に応じ実施方法を選択できることが可能であることから、本市におきましても最適な調査方法を検討していきたいと考えております。また、地籍調査事業の担い手である委託業者不足の解消を図るほか、近年進捗率を向上させている他市の先進事例などを調査研究し、今後の進捗率向上に努めてまいります。



○18番議員(山下富美子)

 今、地籍調査についてお伺いしました。国・県も津波浸水域の集中地区においては優先的に補助金をつけると言っていますので、さらなる取組をお願いしたいと思います。
 次に、公有財産の適正な善良管理と市民のための利活用についてお伺いします。
 まず、公有財産の現状、市が所有する土地・建物の行政財産・普通財産別の筆数、棟数、面積、所管課別についてお伺いいたします。



○財務部長(岩瀨宗一)

 お答えします。
 令和4年度における公有財産の現状について、土地の総筆数は4万2199筆、面積は3300万3891平方メートルであり、内訳は行政財産が4万332筆、1282万3028平方メートル。普通財産が1,867筆、2018万863平方メートルであります。行政財産の所管課別につきましては、道路管理課が2万5131筆、425万7726平方メートル、農林農地課が7,017筆、512万891平方メートル、道路建設課が3,298筆、49万8653平方メートル、緑地公園課が1,021筆、108万1360平方メートル、河川課が965筆、19万3265平方メートル、学校管理課が1,013筆、79万6546平方メートルが主なものとなっております。普通財産の所管課別は、資産活用課が694筆、59万3160平方メートル、農林農地課が506筆、1879万850平方メートルが主なものであります。建物につきましては、総棟数1,023棟、面積は66万9056平方メートルとなっており、内訳は、行政財産が1,000棟、64万173平方メートル。普通財産が23棟、2万8883平方メートルであります。行政財産の所管課別につきましては、学校管理課が442棟、28万3657平方メートル、住宅営繕課が90棟、9万2144平方メートル、子育て支援課が61棟、1万2177平方メートル、文化振興課が38棟、3万2431平方メートルが主なものであります。普通財産の所管課別は、資産活用課が13棟、1万2147平方メートルが主なものとなっております。



○18番議員(山下富美子)

 今、現状をお伺いしました。
 公有財産の土地の面積ですけれども、行政財産が約4割、普通財産は6割の内訳です。普通財産の6割のうち93%は農林農地課が所管しています。残りの3%が資産活用課で、残り4%はその他の所管がそれぞれ普通財産として持っている計算になるかと思います。これらが市民のために利活用されているのか順次伺っていきます。
 これまで公募売却、先着順随意契約によって売却した土地の件数と金額について、令和4年度から過去10年に遡っての状況をお伺いいたします。



○財務部長(岩瀨宗一)

 お答えします。
 平成25年度から令和4年度までの10年間に資産活用課において実施した市有地の売却について、一般競争入札による売却実績は、入札実施件数49件、うち落札件数12件、売却合計金額は2億2589万3542円となっております。また、一般競争入札後の不落物件先着順随意契約により売却した土地の件数及び金額は、件数7件、売却合計金額5113万1201円、法定外公共物等を用途廃止後に随意契約により売却した土地の件数及び金額は、件数149件、売却合計金額2億2435万5311円でございます。そのほかに、プロポーザル方式による売却等の件数及び金額は、件数8件、売却合計金額3億5801万6326円となっており、全体の売却実績の合計件数は176件、合計金額は8億5939万6380円でございます。



○18番議員(山下富美子)

 今の答弁で、資産活用課の一般競争入札の場合は、10年間で49件、そのうち落札したのは12件と、ざっと言えば毎年5件ずつ入札にかけて、そのうち1件落札している状況です。この点については後ほど利活用のところでただしていきたいと思います。
 次に、普通財産の処分、これは資産活用課が主に管理・処分をしていると思いますが、実際に処分、つまり売却については全て資産活用課で一体把握しているのでしょうか、お伺いします。



○財務部長(岩瀨宗一)

 行政財産につきましては、行政用途に応じてそれぞれの所管部署で取得、管理、活用及び用途廃止など一連の事務を行っており、普通財産につきましては、資産活用課において主に取得管理、処分及び活用を行っております。所管財産の移動が生じた場合には、所管部署が資産活用課に報告します。資産活用課は公有財産管理の総括として、財産の移動に関する記録管理、決算時における財産の取りまとめを行っております。
 公有財産の管理につきましては、行政用途を廃止した土地及び建物については、まず、他の行政用途での活用を検討し、活用の見込みのないものについては、用途廃止して普通財産とし貸付けまたは売却を行うよう資産活用課で手続を実施しております。



○18番議員(山下富美子)

 今の答弁で、普通財産は資産活用課で主に取得、管理、処分及び活用を行っているということで、主にということで全てではないということです。ということは、沼津市の土地売払い収入の歳入の決算状況、これは私の試算ですが、10年間で約11億円。答弁では、資産活用課が把握している全体の売却実績8億6000万円を引くと、2億4000万円は他の所管課が何らかの理由で売却していることになるかと考えられます。確認ですけれども、売却については全て資産活用課が一体的に把握されていないということでしょうか、お伺いします。



○財務部長(岩瀨宗一)

 先ほど申し上げました売却・貸付けについて、全体のものについて資産活用課が把握しているということではございません。



○18番議員(山下富美子)

 私の計算では約2割は各所管課が売り払っていると考えられるわけですけれども、この適正管理についてさらに伺っていきます。
 沼津市公共施設マネジメント計画には、資産の有効活用として、余剰資産、土地・建物は貸付けや売却を行うとともに、現に活用している資産も含めた新たな活用方策等による歳入確保を図る取組を進めていくと示されています。今の適正管理は、先ほどにもありましたが、所管部署ごとに売却している状況も見受けられ、全体の把握がされていない状況は問題があると考えます。
 実際、行政用途を廃止した公有財産はどのように管理しているのでしょうか。



○財務部長(岩瀨宗一)

 お答えします。
 公有財産の管理につきまして行政用途を廃止した土地及び建物につきましては、まず、他の行政用途での活用を検討し、活用の見込みのないものにつきましては、用途廃止して普通財産とし、貸付けまたは売却を行うよう手続を取っております。



○18番議員(山下富美子)

 今の答弁、どのように管理しているのかということは当然の答弁なんですが、私は、全体把握がされていない状況は問題があると考えます。
 次の適正な管理について引き続き伺います。
 国有財産であった法定外公共物が市町に移管され、財産管理や機能管理を市町が行っていると思いますが、法定外公共物の適正な管理についてはどのように行われているのでしょうか。



○建設部長(杉山泰彦)

 お答えします。
 財産管理については、地籍調査を実施した場合の有地番となった法定外公共物の固定資産台帳登録の実施や、住民からの払下げの申請への対応を実施しております。また、機能管理については、必要に応じて地元の協力を得ながら草刈り・水路のしゅんせつ等を適宜実施しているところでございます。



○18番議員(山下富美子)

 個人の敷地に法定外公共物、赤道とか青道などの無番地などが取り込まれている。このような場合、一般的にどのような対応をするのでしょうか。



○建設部長(杉山泰彦)

 お答えいたします。
 対象地が機能性と公共性の両方を喪失し、用途廃止が可能な場合、一般的に土地の売買や家屋の建て替え時等において、住民からの払下げの申請があれば、普通財産化の上、払下げを前提に対応しています。



○18番議員(山下富美子)

 このような土地のケース、つまり個人が占有している状態は、市として適切な管理状態とは言えないわけで、それを解消するための対応について市の認識をお伺いします。



○建設部長(杉山泰彦)

 お答えします。
 御指摘のようなケースにつきましては、住民からの払下げの申請があれば機能性と公共性の両方を喪失し、用途廃止が可能な場合は、申請に応じて払下げを前提とした対応を実施してまいります。



○18番議員(山下富美子)

 今の答弁ですと、住民の申請があれば申請に応じて払下げを前提とした対応をするということですが、では申請がなければ個人が占有していてもそのままにしていいと受け取りますが、それでいいんでしょうか。



○建設部長(杉山泰彦)

 先ほどの答弁にもお答えしたように、法定外公共物が民地に取り込まれている場合、そのほとんどが管理上支障がなく、対応の緊急性がないことから、土地の売買や家屋の建て替え時において、住民からの申請に応じて対応するものでございます。



○18番議員(山下富美子)

 国は、払下げ等の手続を踏まないまま現に占有されている場合があると。だから境界を明らかにして占有状態を解消することで、公共財産の適正な管理が図られると言っています。確認ですけれども、市は申請がなければ払下げを前提にした対応をする考えはないということでしょうか。



○建設部長(杉山泰彦)

 先ほど答弁したとおりでございます。



○18番議員(山下富美子)

 法定外公共物は公共財産ですが、市として適切な管理をすることは当然であるわけで、その払下げによって健全な状態が進むということなわけですけれども、今の答弁からすると、払下げによって健全な状態に進んで対応していく意思のないような答弁に聞こえました。
 次の質問に移っていきます。
 次、未利用資産の利活用です。
 行政目的のない未利用資産は、行政財産であってもその行政目的を妨げない部分については積極的に利活用し、歳入確保を図る必要がある。個別に利活用計画を立てるのではなく、全庁的に未利用資産を洗い出し、情報を集約し、利活用すべきと考えます。各所管部局から情報収集し、一元的な管理は連携して行っているのでしょうか。



○財務部長(岩瀨宗一)

 お答えします。
 未利用財産には、行政財産のうち余裕がある部分の土地・建物、用途廃止を予定または決定している土地・建物、普通財産のうち現に貸付け等で利用されていない土地・建物などなどがあります。公有財産の利活用につきましては、それぞれの公有財産所管部署において利活用方法を検討し実施しているところでございます。例といたしましては、行政財産であっても所管している施設の余裕のある部分を貸し出し、自動販売機を設置するなど歳入確保を図るため、有効活用に取り組んでおります。また、公共施設の最適化を着実に進めることにより生じた土地・建物については、資産活用課と関係部署が連携し、入札による売却や提案型公民連携制度による財産の活用等、民間資金の積極的な活用に努めております。



○18番議員(山下富美子)

 公共施設の最適化を進めることにより資産活用課と関係部署が連携しているという答弁でしたが、具体的に資産活用課と関係部署による庁内横断的な取組の実績についてお伺いします。



○財務部長(岩瀨宗一)

 お答えします。
 資産活用課と関係部署による庁内横断的な会議を開催しております。実績につきましては、令和4年度及び令和5年度にそれぞれ1回開催し、千本住宅跡地や本田町市有地について検討し、利活用の方針を定めました。現在、それぞれの利活用の方針に基づき売却等の必要な手続を取っております。



○18番議員(山下富美子)

 答弁で、それぞれ1回開催したということなんですが、年に1回の開催で一元的な管理をしていると言えるんでしょうか。
 売却について、引き続きお伺いしますが、優先順位はどのように考えているでしょうか。



○財務部長(岩瀨宗一)

 お答えいたします。
 普通財産の売却に当たりましては、地域性や市場での需要を踏まえ対象地を選定し、さらに近隣との調整や境界の確定、工作物・埋設物の有無、周辺のインフラの状況など、条件が整ったものから順次売却をしております。



○18番議員(山下富美子)

 他市の事例なんですけれども、売却をするに当たり、当然優先順位を評価するとき、民間事業者を活用した外部の評価が効果を上げているという事例を聞いています。これは今後の取組において十分参考になると考えられますが、庁内だけで優先順位を考える以上に、今の経済社会状況をいち早く察知している民間の外部評価を導入するのはとても時勢にかなったことだと思いますが、その考えについてはいかがでしょうか。



○財務部長(岩瀨宗一)

 優先順位を評価するに当たりまして、民間事業者を活用した評価についての考えでございますが、売却を進めるに当たって一つの方法であるという認識はございます。普通財産の売却に当たりまして民間事業者の評価等を導入することにつきましては、先進的な自治体の事例などを参考に、その有効性等について今後調査研究してまいりたいと考えております。



○18番議員(山下富美子)

 先ほど来の質問ですが、なぜ民間の評価の必要性について質問をしたかと言いますと、これまでの沼津市有地の公募売却の入札状況を調べてみました、過去10年に遡って。物件はほぼ宅地です。1回目の取組状況のときにもお話ししていますが、令和4年は5件のうちゼロ、令和3年は13件のうち3件、令和2年は5件のうち1件、令和元年は4件のうち2件、平成30年は1件のうちゼロ件。この10年間で平均すると、公募売却で入札を毎年5件ぐらいかけ、1件ぐらいしか成立していない。この状況が、この10年間ずっと続けられている状況についてはどのように評価しているのでしょうか。



○財務部長(岩瀨宗一)

 お答えします。
 普通財産につきましては、先ほども申し上げましたが、売却可能な財産から地域性や市場での需要を踏まえ対象地を選定し売却を進めてきており、需要のある売却可能な財産は、適切な時期に適正な価格で売却できているものと評価しております。しかしながら、入札にかけた財産は全て売却できているわけではありませんので、引き続きホームページやSNSなど様々な媒体を使い周知に努め、売却の促進を図ってまいりたいと考えております。



○18番議員(山下富美子)

 先ほども、未利用財産の利活用について、沼津市の公共施設マネジメント計画、この3つの基本原則にも示されているように、コストの最適化による歳入確保に取り組むとありますが、現状は、先ほども言ったように、年に1件ぐらいしか公募の入札がされていないと。これについて適切にとはとても言える状況ではないと思います。この全庁的な未利用資産を洗い出し、情報を集約し、利活用することを早急に考えなければならないのではないでしょうか。
 次に、今後の取組に行きます。
 市有財産の適正管理を行うには、公有財産活用の基本方針を定め、所管部署と公有財産の総括部署との協力体制によって情報共有を図り、適正管理・活用を積極的に推進する必要があると考えます。一元的な管理という点において市の考えをお伺いします。



○財務部長(岩瀨宗一)

 お答えします。
 現在、沼津市において、公有財産の利活用を一元的かつ統一的にまとめて基本方針を定めたものはございませんが、沼津市公共施設マネジメント計画の取組により、施設の統廃合や複合化などで役割を終えて余剰となった土地・建物は、本計画の基本方針に基づき貸付けや売却を行うことで、歳入の確保を図ることとしております。統廃合等により余剰となった土地・建物の利活用につきましては、庁内横断的に取り組むため、関係部署で他の行政用途への転用、普通財産としての貸付けまたは売却等、庁内検討を行っております。一方、公有財産の利活用の基本方針を定め、一元的な情報管理を行っている自治体もあるとのことでございますので、その効率的な管理方法につきまして先進的な自治体の事例を参考に調査研究してまいりたいと考えております。



○18番議員(山下富美子)

 今後の取組の最後になるかと思います。民間事業者の活用と情報公開についてです。
 先ほども繰り返していますが、公募入札をかけても5件のうち1件しかない状況、他市の状況と比べると非常に低調に終わっています。入札にかける前にはそれなりの土地整備をしなければ、すぐにはかけられないわけで、そうすると費用等の負担などリスクもかかってきます。それなら未利用財産を整備する前に情報公開をし、民間事業者が活用に向けた検討を行いやすいようにしたらどうでしょうか。ハードルはあるにしても、未利用財産に関わる情報を行政側から積極的に発信することは重要です。活用の提案等を受け付けてから、その目的に沿った売却をすればいいし、この短期的な貸付けから売却まで進めている事例があると伺っています。どちらにしても市民の貴重な財産です。このような今後の取組についてお伺いします。



○財務部長(岩瀨宗一)

 お答えします。
 普通財産の土地の売却は、原則入札で実施しております。入札の実施に当たりましては、広報ぬまづや市ホームページに情報を掲載するほか、地元の不動産事業者とネットワークを持つ静岡県宅地建物取引業協会沼津支部の会員宛てに情報を提供しております。また、令和3年度からは、市公式SNSでの情報発信にも努めております。また、案件によりましては、提案型公民連携制度による資産の活用等、民間による積極的な活用に努めております。未利用財産を広く情報公開することによる利活用につきましては、先進的な自治体の事例などを参考に、その有効性等について調査研究してまいりたいと考えております。



○議長(髙橋達也)

 お諮りいたします。
 まだ発言の通告者は残っておりますが、本日の会議はこの程度にとどめ、延会いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。
(「異議なし」と言う者あり)
 御異議なしと認めます。
 よって、本日はこれにて延会することに決しました。
 明日は午前10時から本会議を開催し、引き続き一般質問並びに去る11月24日に説明のありました各案件に対する質疑を伺います。



○議長(髙橋達也)

 本日はこれにて延会いたします。
 御苦労さまでした。
午後 3時58分 延会