発言内容
会議名:令和5年第1回定例会(第2日)

○議長(髙橋達也)

 おはようございます。ただいまから本日の会議を開きます。



○議長(髙橋達也)

 この際、諸般の報告をいたします。
 インボイス制度の実施延期を求める意見書を政府に送付することを求める請願が提出され、請願第1号として配付してございますので、あらかじめ御了承願います。
 なお、本件につきましては、本日の議事日程に掲載してございますので、あわせ御了承願います。
 以上で、諸般の報告を終わります。



○議長(髙橋達也)

 本日の議事日程は、配付してございますので、御了承願います。



○議長(髙橋達也)

 日程に入ります。
 日程第1 請願第1号 インボイス制度の実施延期を求める意見書を政府に送付することを求める請願を議題といたします。
 本件に対する紹介議員の説明を求めます。



○1番議員(川口 慶)

 請願第1号、沼津民主商工会から今回出されました、インボイス制度の実施延期を求める意見書を政府に送付することを求める請願について御説明いたします。
 まず、インボイス制度の導入により、小規模事業者が事業を継続できなくなり、本市経済の衰退が懸念されております。現在、年間売上1,000万円以下の小規模事業者は、事業者免税点制度により消費税の納付義務がない免税事業者となっております。インボイスに登録することによって、課税事業者となるため、消費税の納付が義務づけられます。インボイス制度により課税業者となった小規模事業者は、商品やサービスの売上げに応じて消費税を納めることとなりますが、小規模事業者にとって、価格競争や事業の下請などで商品やサービスの価格が生活や事業維持にとって、ぎりぎりの価格設定になっている実情があります。この状態から消費税の納付を義務づけられることによって、経営が悪化し、事業を継続できずに廃業をせざるを得なくなる小規模事業者が出てくることが考えられます。また、インボイスに登録せず免税事業者のままでいることも可能ですが、その場合、取引先からインボイスの登録を迫られることになります。それは、取引先が免税事業者の消費税を負担しなければならなくなるからです。これにより、取引から排除され、仕事自体がなくなることや、消費税分の値下げの強要などが行われる可能性があります。取引先には、免税事業者との取引による消費税の納税に経過措置が設けられており、6年間、2段階に消費税が減免されますが、7年目からは全額負担となるので、取引の排除や値下げの強要は起こり得ます。また、令和5年4月に、インボイス制度に対する改正があり、インボイス発行業者となる小規模事業者に対する負担軽減措置なども発表されております。これは、売上税額の2割を納付すればよいという特例ですが、令和8年9月30日までの時限的な措置で、期間を過ぎれば通常どおり課税されてしまいます。さらに、インボイスの会計処理は複雑で、労力と経費が増大することも懸念されております。こうしたことにより、小規模事業者は、課税業者になっても免税業者のままでも、負担が増大し、事業の継続が難しくなります。今、コロナ禍や物価高騰から、事業の継続、再建を図ろうとしている小規模事業者にとって、インボイス制度は大きな足かせになります。また、こうした制度の内容がいまだに周知されておりません。制度の内容が周知されないまま導入されれば、混乱を招き、地域経済は停滞、悪化してしまいます。インボイス制度を現状のまま実施に踏み切ることに対して、日本商工会議所や中小企業家同友会全国協議会、日本税理士会連合会などの業界団体をはじめ、日本俳優連合、日本出版者協議会、公益社団法人日本漫画家協会、日本SF作家クラブなど、多数のエンターテインメント団体からも懸念の声が上がっております。また、地方自治体からも、2022年12月末の時点で、145の自治体でインボイス制度の中止または延期を求める意見書が採択されております。地域経済を担う小規模事業者の存続の危機は、この本市においても大問題です。本市の小規模事業者を守り、地域経済を支えるためにも、ぜひとも議員の皆さんの御賛同を心よりお願いいたしまして、インボイス制度の実施延期を求める意見書を政府に送付することを求める請願についての説明とさせていただきます。



○議長(髙橋達也)

 紹介議員の説明が終わりました。



○議長(髙橋達也)

 次に、日程第2 一般質問を行います。
 発言の通告がありますので、順次発言を許します。
 12番 尾藤正弘議員。



○12番議員(尾藤正弘)

 通告に基づきまして、一般質問させていただきます。
 最初の質問ですが、沼津アルプスハイキングコースの利活用についてお尋ねいたします。
 沼津市のホームページには、平成26年2月13日に、当時は皇太子でいらっしゃった天皇陛下が沼津アルプスで登山を楽しまれました。最初に登られた徳倉山の山頂では、あいにくの薄曇りで富士山を望むことはできませんでしたが、眼下に広がる駿河湾の海岸線や箱根方面の眺望を楽しみながら、持参したカメラのシャッターを切りました。また、学習院沼津遊泳場から眺めることができ、一度登ってみたいと思っていた沼津アルプスに登ることができ、うれしく思っていますと、感想を話されましたと載っていました。私自身は、元旦の初日の出は、地域の皆様と一緒に徳倉山の山頂で御来光を拝んで、1年の願かけをするのが恒例となっています。そのように誇らしい環境にある我がまちの沼津アルプス、その中で沼津アルプスハイキングコースを、現状ではうまく利活用できていないのではと思うのは、私だけではないと思います。もろい山ですので、香貫山の五重の塔まで道を広くして観光客を誘致したいと思う地域の方はいません。
 そこで質問ですが、まずは当該沼津アルプスハイキングコースにつきまして、本市はどのように現状を認識しているのか伺わせてください。
 次に、山歩きの会や、日々香貫山を健康のために登っている市民の皆様からは、登山道の案内看板の新規設置や修繕を望む声を多く伺います。登山道自体はこのままでいいとは思いますが、危険箇所に対する配慮が必要との認識です。現時点での沼津アルプスハイキングコースの整備状況について伺わせてください。
 次に、アドベンチャーツーリズムの視点につきまして伺います。
 まず、このアドベンチャーツーリズム自体が何かと申しますと、アクティビティー、自然、文化体験の3要素のうち、2つ以上で構成される旅行とのことです。先日、旅行会社の方から話を伺う機会を得て、現在は外国からの豪華客船が多く入港していると伺いました。訪日観光客の皆様が国内で消費する1人当たりの単価は、日本人観光客の数倍にもなると伺いますと、沼津アルプスハイキングコースを核とした体験型ツアーを組めないかと勝手に思った次第です。本市は、狩野川や沼津御用邸記念公園、約63キロメートルに及ぶ海岸線を有する駿河湾は世界で最も美しい湾クラブに加盟、冠雪した富士山の美しいコントラストなどは、外国人登山家だけではなく、国内の登山家にはとても魅力的だと思います。先日も、寛平アメマナイトマラソンin沼津2023が開催されましたが、主催者は、沼津港や狩野川、大型展望水門びゅうおのライトアップや香貫山など、ただ走るだけではなく、見て感じて楽しめるコースであると言っていただいておりました。私は、本市にはアドベンチャーツーリズムの視点という他市町と競えるだけのポテンシャルを有していると思っていますが、当該認識を伺わせてください。
 次に、今までの流れを踏まえ、本市の沼津アルプスハイキングコースの今後の取組につきまして伺わせてください。
 2つ目の質問ですが、本市のごみ減量・リサイクル推進の取組についてお尋ねいたします。
 環境基本法では6月5日を環境の日と定めており、環境省の主唱により、この日を含む6月の1か月間を環境月間としています。環境月間の期間中、各地で地球環境の大切さや環境問題への理解を深めるための取組が行われていると聞いておりますが、本市のごみ減量・リサイクル推進の取組につきまして、どのように認識し取り組まれているかを、まずは伺わせてください。
 次に、雑がみリサイクルの推進につきまして伺います。
 誰もがいつでも始められるごみの減量・リサイクル推進の取組の一つに、雑がみリサイクルが挙げられます。お菓子の箱や包装紙、ラップの芯などの雑がみは古紙原料としてリサイクルが可能であり、このことを広く認識していただくことで、多くの紙ごみが資源に生まれ変わります。雑がみリサイクルのさらなる普及につきましては、令和4年6月定例会で質問したところでありますが、その後の進捗状況につきまして伺わせてください。
 次に、市内には、地域一丸となって雑がみリサイクルに取り組む地区があると過去に紹介させていただきましたが、ゼロカーボンに取り組む本市にとっても、大変参考になる事例であるとの認識です。そこで、他地区への普及も含め、本市のごみ減量・リサイクル推進の今後の取組につきまして伺わせてください。
 3つ目の質問ですが、グループホームにおける重度障がい者への支援体制についてお尋ねいたします。
 本市のグループホームは、介護サービス包括型、日中サービス支援、外部サービス利用型があり、令和5年4月1日現在、全体で計60か所あるとの認識ですが、障がいのある方がグループホームで生活するケースが増えてきている状況にあり、令和2年度市政報告書では140人の利用で、令和3年度市政報告書では168人となっています。そこで、当該増加傾向は今後も続くのか、まずは本市の現状を伺わせてください。
 次に、グループホーム利用者の増加に伴い、障がい支援区分の高い人でもグループホームに入居するケースが見られます。グループホームで強度行動障害などの対応が可能なのか、十分な支援が行われているのか、本市の認識を伺わせてください。なお、本年3月に日中サービス支援の支援区分4から6の施設を見学し、個人的には支援区分6をうたうに足りない施設があったので当該質問に至りました。
 次に、今後、親亡き後や8050問題を見据え、障がい者のグループホームにおけるさらなる支援の充実を図るため、本市が行っていく今後の取組につきまして伺わせてください。
 4つ目の質問、インクルーシブ教育の推進と障がいのある生徒の進路についてお尋ねいたします。
 インクルーシブ教育の推進とは、ただ皆が同じ学校に通うということが目的ではなく、障がいのある人が地域とのつながりを保ちつつ、育っていく過程で、地域コミュニティに参加しながら社会参加していくことを目指しており、障がいの状況に応じた適切な教育を受けられるよう、教育内容の充実及び教職員の育成を図ることが重要だと思います。沼津市教育基本構想では、誰一人取り残さない支援体制の構築を掲げており、本市のインクルーシブ教育の現状につきまして、まずは伺わせてください。
 次に、障がいのある生徒の義務教育後の進路に係る支援体制につきまして伺わせてください。令和4年第14回定例会にて、7番議員が神奈川県教育委員会のインクルーシブ教育の事例を紹介されていました。内容は城郷高校をはじめとした14校でインクルーシブ教育実践推進を掲げて、知的障がいのある生徒を受け入れておりました。各クラスに数名の知的障がいのある生徒が在籍しており、複数担任制やチームティーチングを用いて知的障がいのある生徒の学習や生活のサポートがなされ、学生が当たり前のように知的障がい者と共に学生生活を送っていましたというものです。私も当時、現場におりましたので感じたのは、義務教育後の進路の選択肢が多いことが何よりであるということです。本市のゴールがそこになるのかは不明確ですが、当該事案はハードルが高く、様々な過程、手順が必要になっていくことは想像できます。ただそれに至るまでにも、義務教育の最終学年である中学3年生の進路指導がまさしく重要であるとの認識ですので、障がいのある生徒の進路に係る支援についてどのように認識し、対応されているのか伺い、1回目の質問を終わります。



○市長(賴重秀一)

 沼津アルプスハイキングコースの利活用についてお答えいたします。
 沼津アルプスは、議員もよく登山され愛してやまない、香貫山から大平山までの7山から連なる起伏に富んだ山々で構成され、伊豆半島ジオパークのジオサイトにも指定されており、その稜線を結ぶハイキングコースは、富士山をはじめ伊豆、箱根の山並み、駿河湾の景観を楽しむことができ、本市の豊かな自然を気軽に体験できる貴重な地域資源であります。ハイキングコースの整備状況につきましては、夏から秋にかけて樹木の剪定や草刈り等の業務委託に加えて、年間を通じ、地域団体等で構成されるハイキングコース整備協力団体により、倒木の撤去やロープの補修などを実施しております。アドベンチャーツーリズムにつきましては、アクティビティ、自然、文化体験の3要素で構成されているものであり、観光庁も積極的に推進する旅行形態であり、インバウンド需要が回復傾向にある中で比較的長期間の滞在が見込まれることから、新たな観光コンテンツとして期待しているところであります。今後の取組につきましては、沼津アルプスをはじめマリンレジャーや沼津御用邸記念公園など、本市の誇る観光資源を活用し、アドベンチャーツーリズムを含む周遊観光について、市内旅行会社や観光事業者等との連携の下、観光商品の開発や外国人受入れ体制の整備を進め、さらなる観光振興を図ってまいります。なお、議員のほうからも御指摘いただきましたように、御用邸につきましては、富士・箱根・伊豆「皇室ゆかりの庭園」ツーリズムということで、令和元年5月に、国土交通省のガーデンツーリズムの登録制度に第1号として登録されているところでございます。先ほども平成26年のお話をしていただき、今の天皇陛下が皇太子殿下であらせられたときに、この沼津アルプスをお楽しみいただいたということでございます。このような優れた観光コンテンツをしっかりとマッチングするということが、沼津市の魅力というものをさらにPRするチャンスにもなりますし、ほかとの差別化を図るということにもつながると考えています。このようなことをしっかりと念頭に置きながら、施策の展開を進めてまいりたいと考えているところでございます。
 残余につきましては、教育長等から答弁いたします。



○生活環境部長(加藤忠彦)

 本市のごみ減量・リサイクル推進の取組に係る現状認識についてお答えします。
 ごみ問題も環境問題の一つであることから、6月の環境月間にごみ減量・リサイクル意識の向上を図ることは、環境月間の目的である環境保全に関する普及・啓発の観点からも有意義であると認識しております。このため、本年度につきましても、語呂合わせで、ごみゼロの日となる5月30日から6月の環境月間において、市民一人一人が身近な環境やごみについて考え、行動していただけるよう、広報ぬまづやごみ分別アプリ、各種SNSを通じた情報発信や、清掃プラント施設見学者を対象に講話を実施するなど、ごみの減量やリサイクル意識の啓発に取り組んでおります。
 次に、雑がみリサイクルの推進についてお答えします。
 雑がみを分別して古紙としてリサイクルすることにより、分ければ資源が実践され、燃やすごみの減量につながるとともに、リサイクル意識を高める効果が期待されます。現在、各家庭で雑がみの分別を実践していただけるよう、ごみの分別減量ガイドブックにおいて雑がみの判別方法や簡単な排出方法を紹介しているほか、清掃プラントの施設見学やごみ分別説明会の中で周知を図るなど、様々な機会を捉えて雑がみのリサイクルを推進しております。
 次に、今後の取組についてお答えします。
 今後もこれまでの取組を継続するほか、第三地区コミュニティ推進委員会で行われている雑がみリサイクルの取組事例の紹介や先進事例の調査研究を通じて、本市におけるごみの減量や雑がみリサイクルのさらなる定着に向けて取り組んでまいります。



○福祉事務所長(土屋仁志)

 グループホームにおける重度障がい者への支援体制についてお答えします。
 初めに、グループホームにおける現状認識につきましては、障害者総合支援法に基づくグループホームの利用者は、議員御指摘のとおり増加傾向にあり、市内におけるグループホームの施設数も令和4年4月時点の54施設が、令和5年4月時点では60施設に増加しております。社会福祉施設に入所している方や病院に入院している方が地域生活へ移行する際や、親亡き後の生活拠点としてグループホームを利用することが想定されることから、今後も利用者の増加傾向は続いていくものと考えております。
 次に、グループホームにおける行動が激しくなっていく方への支援につきましては、グループホームは、障害支援区分の認定を要しない方から、最重度の区分6の方まで幅広く利用できるサービスとなっております。利用については、障がいのある方に対して、グループホームが面談や体験入所を行い、障がい特性を見極め、受入れが可能であるか、グループホームが判断を行います。行動が激しくなっていく方、いわゆる強度行動障害の方を受け入れるグループホームでは、職員の配置数を手厚くし、特定の研修を受講するなど体制を整えている施設もあります。なお、体制を整えた上で強度行動障害の方を受け入れた場合は、サービス報酬が加算される制度となっております。これらのことから、受入れ可能なグループホームにおいては、障がい特性の理解や支援において一定の水準を満たしているものと考えております。
 次に、グループホームにおける支援の充足を図るための取組につきましては、本市では地域における障がい福祉の関係者による連携及び支援の体制に関する協議を行うため、沼津市障がい者自立支援協議会を設置しております。グループホームについては、協議会内に置かれた地域移行専門部会において、事例研究や意見交換の場を設けております。また、障がいのある方の心身の状況変化に伴い、利用するサービスの変更が必要となることも考えられることから、市と事業者との間の連絡調整を密に行い、支援を適時適切に行うことができるよう、引き続き対応してまいります。



○教育長(奥村 篤)

 本市のインクルーシブ教育の現状についてお答えします。
 本市では、インクルーシブ教育の推進に向け、特別支援学級はもとより、特別支援学校とも連携し、児童生徒が授業や行事の中で、障がいの有無にかかわらず、可能な限り共に学び、交流できる場を設けるよう努めております。また、障がいのある児童生徒にとって、日常の学校生活において、他の児童生徒とも自然な交流が持てる特別支援学級及び通級指導教室の拡充を進めており、その設置数は3年前と比べて、ともに約1.5倍に増加しております。こうした動きとあわせまして、研修や計画的な人事異動等により、特別支援教育に精通した教職員の育成に努めております。さらに、専門性や指導力の向上を目指し、今年度から教職員研修センターに特別支援教育アドバイザーを1人増員し、児童生徒に関する支援や教職員への適切な指導の充実を図ったところです。今後も、学校現場の状況や障がいのある児童生徒とその保護者のニーズに応じて、インクルーシブ教育を積極的に推進してまいりたいと考えております。
 次に、障がいのある生徒の義務教育後の進路に係る支援体制についてお答えします。
 議員御紹介の神奈川県を例とした高等学校におけるインクルーシブ教育推進の受皿づくりにつきましては、県との連携・協力が必要不可欠であり、実現には様々な調整を要することが考えられます。障がいのある生徒の進路は個々の状況により対応も異なることから、まずは進路指導におきまして効果的な指導が行えるよう、生徒とその保護者の思いや進路先の現状などの実態把握に努めながら、先ほど申し上げました特別支援教育アドバイザーの指導・助言等により、きめ細やかな支援を行ってまいります。このことにより、各中学校では生徒とその保護者の意向をしっかりと捉え、的確な情報を提供するなど生徒一人一人に寄り添った対応をする中で、社会的な自立につながる進路選択を後押ししてまいりたいと考えております。高等学校におけるインクルーシブ教育の推進につきましては、こうした取組を通して進路選択におけるニーズや課題などを把握した上で、県教育委員会に対して情報や要望を伝えるなど連携を深めながら、障がいのある生徒の進路に係るさらなる支援の在り方について調査研究を進めてまいります。



○12番議員(尾藤正弘)

 沼津アルプスハイキングコースにつきまして2回目の質問をさせていただきます。
 アドベンチャーツーリズムを前面に出して旅行プランを構築しましても、外国人観光客の受入れ体制が整っていなければ、リピーターにはつながりません。そこで、案内看板などの多言語対応が求められると思いますが、本市の認識を伺い、私の質問を終了いたします。



○産業振興部長(岡田卓治)

 案内看板の多言語化対応についてお答えします。
 ハイキングコース内の案内看板につきましては、ハイカー等からの要望等を踏まえ、適宜、新設・補修を行っているところですが、こうした取組に加え、新たにアドベンチャーツーリズムの推進をはじめとするインバウンド施策として、ハイキングコース整備団体等にも協力をいただきながら、看板の多言語化対応を推進し、外国人観光客のさらなる誘客と市内の回遊性向上に努めてまいります。



○議長(髙橋達也)

 8番 村木豊議員。



○8番議員(村木 豊)

 通告に基づきまして一般質問させていただきます。よろしくお願いいたします。
 まず、地区センターの利用についてお尋ねいたします。
 現在本市には18か所に地区センターが開設されています。立地条件や規模に違いはありますが、地域のコミュニティ活動の拠点として市民の皆様に活用されています。長きにわたって市民に愛され続けてきた地区センターは、古いものは昭和の建築であり、市内一巡した現在は更新のフェーズに入ったと認識しております。そして、地区センターの利用者の年齢層、利用方法についても時代とともに変わってきているのではないでしょうか。そこでまず、現在の地区センターの利用について、誰がどのように利用することを想定しているのか、地区センターの利用可否をどのような基準で判断しているのか当局の認識を伺います。
 次に、地区センターの飲食を伴う利用の制限についてお尋ねいたします。
 地区センターは、本市の施策に基づいて、市民協働を実践するボランティアの方や、地域の健康・文化を推進する諸団体が有効活用できてこそ、その役割を果たすものと思います。一方で、公共施設という性質上、相応の理由によっては利用を制限しなければなりません。飲食を伴う利用には次のようなケースが考えられます。高齢者や子供の居場所づくりを目的とする団体が会食する、あるいは調理を通じて仲間づくりや技術を学ぶ料理教室や、地区センターを利用してきた各種団体が反省会や親睦会として会食する、特にアフターコロナの活動としても、冷え込んだ人間関係や地域活動を再起するため、今後は飲食を伴う利用の発生が考えられますが、これらについて当局はいかがお考えでしょうか。
 次に、本市の後援を取得した利用者の優遇措置についてお尋ねいたします。
 団体の事業や活動目的及び内容が、教育・学術・文化・スポーツ等の普及または振興に資すると認められた場合に、本市はその団体の求めに対し、後援を承認すると聞いております。後援を得るためには諸条件がありますが、これをクリアすることで、団体の健全性を示すあかしとなる後援名義が与えられます。市の後援を得た団体は、地区センターの利用に関して優遇措置はないのでしょうか。例えば、沼津市子どもの居場所づくりコーディネート事業に参画している団体です。沼津市子どもの居場所づくりコーディネート事業は、昨年度より本市が実施している、子供の居場所をつくりたい、あるいは運営している人や団体を支援する事業であり、少しずつ成果が出てきていると伺っております。この事業の中で一番の相談事は開催場所、居場所づくりを始めたいが、適当な場所がないとのことです。第5次沼津市総合計画の中では、地域総がかりで安心して子どもを産み育てられるまちを目指すとされています。また、令和4年度第12回定例会におきましても、子供の居場所づくりの活動を全市域に広げたいと、施政方針に対する質問の中で市長が御答弁されました。まさに地区センターの利用に最適なケースであり、優遇すべきではないでしょうか。定期開催、開催回数なども安定的に確保されることは大変重要なことです。居場所づくり以外でも公益性の高いイベントは、早々に場所を確保して地域への周知に着手したいと考えるでしょう。後援要件を満たす団体が、その活動に地区センターの利用を希望する場合、これを優遇することについて当局の認識を伺います。
 続きまして、2021年に華々しい発表とともに取組を始めたX-Tech NUMAZUについての質問をいたします。
 沼津版スマートシティは、ICT等の先端技術をまちづくりに活用することを目的に、これを推進するためのプロジェクトをX-Tech NUMAZU推進団体として、X-Tech NUMAZU協議会が設立され、同協議会により、1年をかけてプロジェクト推進のガイドラインが策定されました。これをX-Tech NUMAZUビジョンとして、本市ホームページで公開しています。このガイドラインに沿ってお尋ねしてまいります。まずは、プロジェクトの推進体制についてお尋ねします。沼津版スマートシティは、市民一人一人の自分らしいライフスタイルを実現する手段として提案されています。ガイドラインでも、産学官連携による共創型スマートシティ、そして、市民の主体的な参画をうたい、地域に密着して市民と共につくり上げることをコンセプトとしています。プロジェクトの推進体制の現状認識と、共創型スマートシティに必要な人材育成方法について、当局の考えを伺います。
 次に、ロードマップについてお尋ねします。
 ロードマップとは、いつまでに何を実現していくという工程を表わしたもので、民間企業では顧客に対しいつまでに納品する、いつまでにサービスを提供するとの約束を可視化するものとして利用します。ガイドラインでは、プロジェクト全体の大線表、部会ごとの中線表に分けて掲載されており、さすが産官学によるプロジェクトであると、非常に分かりやすいとの印象を受けました。その中で私が特に着目しておりますのは、電子市役所です。昨年度、第49回市民意識調査が行われ、その結果が公開されています。電子申請を期待するかの設問に対し、64.7%が期待すると答えています。10代、20代に限って言えば、9割近い若者がこれに期待しています。私も早速、本市の電子申請のホームページを拝見しました。しかし、あるのはマイナポータルへのリンクだけであり、市役所申請手続のうち何ができるのか、意識調査でも大勢の市民が求める申請手続は電子化ができているのかが分かりません。そもそも電子申請サービスの存在についてどのくらいの市民が御存じなのか、市民への周知、市民満足度の向上が必要であると感じました。ロードマップ上では、今年度に実装あるいは実証、サービス提供など多くが本格化することになっていますが、これらの進捗状況と課題認識について伺います。
 少し、X-Tech NUMAZUと離れます。DX(デジタルトランスフォーメーション)とは、デジタル技術やデータ活用によって、従来の行政手続・窓口業務を変革していく、つまり、デジタルで変えるということであると私は理解しております。さきに御紹介しました市民意識調査の中で、デジタル化推進で期待するものとして、1か所の窓口で完結する仕組み、ワンストップサービスや申請書に書かなくても済む仕組み、閉庁時間でも問合せや相談ができる仕組みが必要との回答がありました。つまり、大勢の市民が本市のDX、新たな仕組みづくりに期待しているものであります。一方で、X-Tech NUMAZUは、デジタル技術をまちづくりに適用する、つまり、デジタルを活用することを目的としている点において、同じデジタルをキーワードにしていますが、別物であると考えられます。実際に沼津版スマートシティの構想発表から半年後、2021年第11回定例会で庁内DXを推進する旨を答弁しておられることから、当局も区別してお考えであると推察します。X-Tech NUMAZUとDXの関連性について当局の認識を伺います。
 次に、電子市役所の本丸、庁内DXについてお尋ねします。
 今、デジタル化の波はトレンドを過ぎて既に常態化しています。国をはじめ社会との接点がデジタル化となり、庁内においても避けて通ることができません。庁内のデータ連携を通じて業務効率を上げ、作業時間の短縮や人的リソースの配分見直しの効果が期待できるわけです。業務改革の困難に挑戦するモチベーションにつながることから、まずは庁内DX、単なる業務のデジタル導入とは異なり、庁内を横断するリーダーシップ、そして各課の総力を挙げた体制、一過性でない推進を可能とする人材育成が望まれるわけですが、本市の推進体制、人材育成方法について伺います。
 最後に、私を含め大勢の市民が期待している電子市役所、庁内DXの今後の見通しについて伺い、1回目の質問を終わります。



○政策推進部長(山田晃良)

 地区センターの利用についてお答えします。
 地区センターは、市民自治のまちづくりを進めるための活動施設として設置され、コミュニティ活動をはじめ、福祉・教育・防災などの拠点として、主に各地域の住民を中心に利用されるものと考えております。また、使用の許可に当たっては、条例及び規則を踏まえた上で地区センター貸出し事務要領にのっとり、指定管理者が事務を行っております。
 次に、飲食を伴う利用の制限についてお答えします。
 飲食を伴う利用につきましては、施設の汚損等が懸念されることから原則として認めておりません。しかし、市民自治のまちづくりを進める上で、その使用目的に合理的な理由がある場合も考えられることから、今後、地区センター会議の場において各地域の実情や御意見を伺い、検討してまいります。
 次に、本市の後援を受けた利用者に対する優遇の有無についてお答えします。
 地区センターの利用に当たっては、平等な取扱いが必要であることから、後援による優遇措置はありません。
 X-Tech NUMAZUについてお答えします。
 初めに、推進体制の現状認識についてですが、X-Tech NUMAZUは、その目的に賛同し主体的に活動していただける企業、団体等の提案・参画を募っており、本年3月には、新たに市内に事業所を有する企業が入会したところであります。また、令和4年8月には、協議会の活動の支援を行うX-Tech NUMAZUサポーター制度を新たに創設し、各部会のユニットリーダーとサポーターが連携しながら、プロジェクトを推進しております。これらのことから、共創型スマートシティの実現に向けた体制が取られているものと認識しております。
 次に、人材育成方法についてですが、本年3月に開催したシンポジウムでは、より多くの市民・事業者等の参画を促し、さらなる人材の発掘・育成につなげるため、スマートシティに関する先進的な考えや取組を紹介する講演・パネルディスカッションを実施しました。また、東京大学先端科学技術研究センター共創まちづくり部門と連携し、主に市内の高校生を対象として本市のデータを取得、分析し、まちづくりの課題を解決する手法を考えるグループワークを実施するなど、若者がデジタル社会を生き抜く力を育む場となるような取組も進めているところです。今後におきましても、X-Tech NUMAZUビジョンに掲げるとおり、地域のステークホルダーの参画を促し、産学官で連携していくことで、推進体制の強化及び人材育成につなげてまいりたいと考えております。
 次に、ロードマップから見たプロジェクトの進捗状況と課題についてですが、電子市役所に関する取組として、電子申請、キャッシュレス決済、AIチャットボット及びスマート窓口を掲げておりますが、電子申請につきましては、全庁で原則として手続方法に電子申請を追加することを推進しており、令和4年度末で全手続の約44%の電子化を行ったところであります。また、利用件数につきましても、令和3年度と比較して約1.8倍となっており、着実にその件数を伸ばしている状況です。また、キャッシュレス決済につきましては、既に市県民税、水道・下水道料金及び住民票等各種証明書に係る支払いに対応しており、支払いを伴う申請についても導入を検討しております。このほか、AIチャットボット及びスマート窓口につきましては、実証実験等を経てサービス提供に向けた検証を実施し、スマート窓口は今年度中に導入する予定です。こうしたことから、電子市役所の実現に向けて、おおむねロードマップに沿った進捗が図られているものと考えております。
 次に、課題についてですが、これらの取組を市民生活の質の向上につなげていくことが肝要であることから、より広く市民への周知を行い、サービスの浸透を図っていくことが重要であると考えております。
 次に、X-Tech NUMAZUと庁内DXとの関連性についてですが、ICT等の先端技術の活用やデジタル化により、市民の利便性の向上を図るという面において共通しております。また、X-Tech NUMAZUの電子市役所に関する取組は、庁内DXと密接に関連していることから、互いに連携して推進しております。
 庁内DXについてお答えします。
 初めに、庁内DXの目的についてですが、本市においては、沼津市情報化推進・官民データ活用推進計画を推進し、庁内DXを進めることで、デジタル技術を活用した市民サービスの向上及び業務の効率化を図ることを目的としております。
 次に、庁内DXの実施内容と進捗状況及びその課題についてですが、令和4年度の実施内容につきましては、特に手続の電子申請化に取り組んだほか、先端技術を活用して定型業務を自動化するRPAの適用業務の拡大などに取り組んでおります。進捗状況につきましては、沼津市情報化推進官民データ活用推進計画において、全38の個別施策について、スケジュールや評価指標等を設け推進を図っており、25の施策で目標を達成しております。課題につきましては、関係機関との連携が必要な施策で調整に時間を要する場合がありますが、計画期間内の目標の達成に向けて努めてまいります。
 次に、庁内DXの推進体制と人材育成方法についてですが、推進体制につきましては、沼津市情報化推進・官民データ活用推進計画の個別施策の担当課に年2回、ICT推進課が進捗状況を確認し必要に応じて助言するなど、部局横断的に連携しながら取組を推進しております。人材育成につきましては、一般職員に対し、デジタルリテラシーの向上や情報セキュリティ対策などについて研修を実施しております。また、より高度な知識や技能が求められるICT推進課職員に対しては、プログラミングの考え方やサイバー攻撃を受けた際の一連の対応等について学ぶ、より高度な研修を実施するなど職員の職務に応じた様々なレベルの研究を行うことで、庁内DXの推進に必要な人材の育成を図っております。
 次に、庁内DXの今後の見通しについてですが、今後の技術の進展に注視しつつ、沼津市情報化推進・官民データ活用推進計画に掲げる庁内DXの諸施策及びX-Tech NUMAZUの電子市役所の取組を両輪として着実に推進することにより、市民サービスの向上及び業務の効率化に努めてまいります。



○8番議員(村木 豊)

 それぞれ御答弁ありがとうございました。2回目の質問を行います。
 まず地区センターの利用に関して、各地区センター貸出し事務要領に基づき指定管理者が判断する。飲食を伴う利用についても同様であると理解しました。要領の中で、後片づけや清掃などに問題があるから原則として認められないとの運用をしていると伺っております。果たしてその運用は適切でしょうか。後片づけや清掃などに問題があるならば、これを改善する指導をして利用者の責任を果たしてもらいながら、活動拠点として公開すべきだと思います。地区センターの目的であるコミュニティ活動で地域の住民を中心に利用してもらうという点から見ても、利用者の視点に立ったルールになっていないのではないでしょうか。そして、原則として認めないとなりますと、指定管理者の裁量によってその可否が分かれてしまい、同じ地区センターでありながら、地域によって対応の差が出ることになります。そのようなルールであるならば、いっそのこと原則として認めることとして、地域の実情によってその可否を判断するとしたほうが総合的に円滑な運営が可能と考えます。本市が責任を持ってルールの見直しを行い、指定管理者の負担を取り除き、飲食を伴う利用制限を再考すべきと考えますが、改めて当局の認識を伺います。
 次に、X-Tech NUMAZUに付随して庁内DXの現状についてお尋ねいたしました。電子市役所という面においては、市民サービスの向上と業務の効率化に重点を置き、両輪として推進していく旨の御答弁をいただきました。重要なことなので再度申し上げますと、既存の業務を単にデジタルに置き換えるだけでは、ICT活用というだけで、従来の市民サービスと何ら変わりません。マイナンバーを持って市民が希望するサービスを選択するだけで複数の課に情報が行き渡り、必要なアウトプットが全て出そろう、あるいは、従前を上回るサービスを提供できなければ価値を生み出したことにはなりません。また、庁内の業務におきましても、職員の皆さん自身がユーザーとして便利になったことを実感できなければ、それは業務の省力化に過ぎず、効率化と言えません。大変時間も労力もかかる改革ですが、これをはるかにしのぐメリットがありますので、しっかりと進めていただきたいと思います。そのためには、これを実現する体制・人材が最も重要と言えます。X-Tech NUMAZUが目指す産官学の連携は、学としてアドバイザーの吉村特任准教授、産として大企業が参画くださっているだけです。本市には、学と言えば、沼津高専をはじめ、沼津情報・ビジネス専門学校、沼津工業高校などエンジニアの卵が育つ環境が備わっています。産と言えば、地域課題をよく知る多数の地元IT企業が存在し、X-Tech NUMAZUを後押しする土壌があります。X-Tech NUMAZUの連携を通じて、地元IT企業への雇用創出につながるかもしれません。さらに、ガイドラインでは市民にも参画いただく構想が触れられています。利用者目線で御意見をいただくことは大変重要なことで、私は発足当初から協議会メンバーに加えてもよかったのではないかと思っております。庁内DXについても同じことが言えます。一般に自治体DXが苦戦する理由は、デジタル人材の不足、職員が既存業務で手いっぱいであるなど、人的要因が大半を占めていると認識しております。そして、もし利用者目線が欠如してしまうと、せっかく提供したサービスも使い勝手が悪い、アナログのほうがよかったということにもなりかねません。民間企業のような専門家が不在の組織において、いかにこれをクリアし、情熱を持って業務改革を断行するか、非常にエネルギーのいる取組です。改めてX-Tech NUMAZU及び庁内DXの推進体制と人材について市長の認識を伺い、私の質問を終わります。



○政策推進部長(山田晃良)

 地区センターの飲食を伴う利用の制限についてお答えします。
 先ほどお答えしたとおり、飲食を伴う利用については原則として認めておりませんが、一方で、実際の運用に際しては、地域の実情を考慮した対応が求められることも認識しております。このため、飲食を伴う利用につきましては、検討が必要であると考えており、今後、地区センター会議において議論してまいりたいと考えております。
 X-Tech NUMAZUの推進体制と人材育成に対する認識についてお答えします。
 X-Tech NUMAZUの推進に当たっては、行政だけでなく市内で活動する企業や教育機関をはじめ、本プロジェクトに賛同いただける多様な方々の参画により、さらに幅広い分野で共創型のスマートシティの実現に向けた取組が進むものと考えております。このため、X-Tech NUMAZUサポーター制度を創設したほか、市内の教育機関や企業にシンポジウム等の参加を促し周知に努めるなど、より多くの市民、事業者等の参画に向けた取組を行っているところであります。今後におきましても、新たな事業者やより多くの市民の参画、人材育成についてX-Tech NUMAZU協議会で議論し、推進体制の強化及び人材育成を図ってまいりたいと考えております。
 次に、庁内DXの推進体制と人材育成に対する認識についてお答えします。
 庁内DXの推進に当たっては、ICT推進課と業務担当部署が連携し、市民の視点に立って推進していく必要があると考えております。さらに、職員のデジタルリテラシーの向上や日々進展するデジタル技術に関する知識、技術の習得を図り、自らの業務をよりよいものに変革していくという意識を醸成することが重要であると考えております。こうしたことから、組織横断的に庁内DXに取り組むとともに、様々な研修を通じて人材育成に努めてまいります。



○議長(髙橋達也)

 5番 佐藤健一郎議員。



○5番議員(佐藤健一郎)

 通告に基づき一般質問させていただきます。初めて質問に立つことから大変緊張しておりますが、何とぞよろしくお願いいたします。
 まず、準用河川氾濫による浸水被害のリスク低減策について伺います。
 雨が多い日本では、毎年全国のどこかで大雨による河川の氾濫などにより、個人の住宅や資産、公共施設などに損害を与え、時には人命を奪う水害が起こっており、令和元年度末時点で全国にある1,741市区町村のうち、平成23年から令和2年までの10年間に一度も河川の氾濫などによる水害が起きていないのは、僅か56市区町村、3.2%にすぎません。残り1,685市区町村、96.8%では、10年間に1回以上の水害が起きており、さらに半数以上の794市区町村、45.6%では、10年に10回以上の水害が発生しています。水害は身近な災害の一つだと言えます。水害の発生は、毎年6月から7月の梅雨のシーズンや、8月から9月の台風シーズンに集中しています。特に近年は、ゲリラ豪雨と呼ばれる時間雨量50ミリメートルを超える豪雨の発生件数が増加傾向にあります。沼津市内には国が管理する狩野川・国管理区間の黄瀬川、県が管理する沼川・高橋川・新中川・県管理区間の黄瀬川などの一級河川、二級河川を含め、市が管理している準用河川・普通河川など309本の河川があり、準用河川は29本でございます。沼津市内の洪水対策については、1、狩野川水系河川整備計画に基づく対策、2、新中川水系河川整備基本方針に基づく対策、3、沼川・高橋川流域における100mm/h安心プラン、沼川河川整備計画に基づく対策及び沼川(高橋川)流域豪雨災害対策アクションプランに基づく対策の継続実施などを進めることで、洪水防止対策を進めていただいております。また、沼津市管理の準用河川の大平江川が流れる大平地区については、大平地区豪雨災害対策アクションプランを策定し、着実に防災対策を進めている状況にあると認識しております。一方、平成27年7月に水防法が改正され、浸水想定区域の指定の前提となる降雨を、従来の計画規模の降雨から想定し得る最大規模の降雨、計画規模を上回る、に変更されたことを受け、沼津市では浸水想定区域などの見直しに伴い、国や県が公表した洪水浸水想定区域図を基に、令和2年2月に全ての洪水ハザードマップを更新されたと認識しています。大平江川が流れる大平地区について、狩野川中流域水害対策プランは、令和元年東日本台風で甚大な被害を受けた狩野川中流域の沼津市大平地区を含む5市町を対象とし、流域治水の取組を推進するための対策を、県が主体となり取りまとめを行い、令和4年8月に策定されました。このプランの中の取組である沼津市(大平地区)水災害対策プランを令和4年度12月に公表しております。この中で、令和元年東日本台風と同規模の豪雨が発生をした際に、大平地区において床上浸水被害をおおむね解消することを目指して取組を行っていると認識しています。現在進められている水害対策工事については、それぞれの地元からは、期待とともに早めの工事完了が求められていること、そして二度と浸水被害に遭いたくないと願っている市民を代弁をする思いで質問させていただきます。
 最初に、準用河川の水害対策工事完了までの期間における河川氾濫に対するリスク評価について質問します。
 水害対策工事は橋の架け替えの整備を含む堤防整備、河道掘削、排水機場の設置など、それぞれの河川の状況に応じた対策を行っていますが、対策完了まで長い時間を費やしているのが現状であります。この工事完了まで豪雨は待ってくれません。とりわけ近年では、地球温暖化の影響による気候変動が顕著に現れ、線状降水帯やゲリラ豪雨に代表される、より短時間にこれまでに経験したことのない降水量を記録することも珍しくなくなりました。平成30年5月に国土交通省からは、水害リスク評価の手引き(試行版)が示されております。
 そこで質問します。
 水害対策工事完了までの期間における河川近傍の住宅が浸水する被害が度々発生していることから、物に通信機能を持たせ、インターネットに接続、データ送受信などの仕組み、IOTを活用し水位をリアルタイムに画像・グラフなどで確認するシステムや、水位監視センサーなどで水害発生要因リスクを捉え、リスク軽減策に取り組む必要があると考えますが、当局の見解をお答え願います。
 次に、準用河川氾濫のリスクへの対応策について伺います。
 河川氾濫に対するリスクの評価やその対応策については、それぞれの河川の成り立ち、周辺環境、地質など様々な側面から評価・分析した上で、一番効果的な対策を施すべきと考えております。
 そこで質問します。
 準用河川氾濫に対するリスク評価の結果、対応策として河川の流量確保などに取り組む必要があると考えますが、当局のお考えを御答弁願います。
 次に、床上浸水の被害が頻発している大平江川への具体的な対応策について伺います。
 大平江川については、近年でも床上浸水の実績があることから、沼津市(大平地区)水害対策プランにより工事を計画的に進められ、令和8年度の排水機場設置まで約4年かかる見込みであります。
 そこで質問します。
 度重なる浸水被害を起こしている準用河川である大平江川については、平成19年7月に床上浸水59戸、床下浸水89戸、平成22年7月には床下浸水18戸の浸水被害があり、狩野川中流域水害対策プランでは、令和元年東日本台風と同規模の豪雨が発生した際に、大平地区において床上浸水被害をおおむね解消することを目指すこととなっていますが、どこまで対策プランが進んでいるのか、実態を踏まえ市のお答えを願います。



○建設部長(杉山泰彦)

 準用河川氾濫による浸水災害のリスク低減策についてお答えします。
 水害対策工事については完了まで長い期間を要することから、対策工事が完了するまでについても、リスクの低減に取り組む必要があると考えております。また、リアルタイムで直接現地の情報が入手できるITやIOTを活用した次世代の河川管理についても調査研究してまいります。
 次に、河川氾濫に対するリスク評価への対応策についてお答えします。
 近年、床上・床下浸水が頻発している市内の常襲浸水地域については、それぞれ水害発生要因を分析し、地域や河川の特性に応じた効果的な対策を講じていくことや、短期的な水位低減対策であるしゅんせつは有効な手段であることから、実施していきます。また、集水域から氾濫域にわたるあらゆる関係者が共同して水害対策を行う流域治水を推進し、防災・減災に向けて計画的に取り組んでまいりたいと考えております。
 次に、大平江川の浸水対策の具体的な対応策と進捗状況についてお答えします。
 大平地区では、これまでに大平江川の河道改修を進めており、流域治水を推進する施策として、沼津市(大平地区)水災害対策プランに基づき、令和元年東日本台風と同規模の洪水に対し、床上浸水をおおむね解消することを目標に、計画排水量を見直しました。令和3年度には、国土交通省が改築した江尻樋管と市の排水機場を接続する水路が完成し、大平江川と狩野川の合流部の断面積が約4倍になり、自然流下能力が向上いたしました。現在、大平江川排水機場築造に伴う近接家屋への影響対策工事を実施しているところであり、今年度中に大平江川排水機場の下部工事に着手し、令和8年度の供用開始を目指して整備を進めています。また、国土交通省では、狩野川の堤防強化、県では静浦バイパス高架下に雨水貯留施設を設置するなど対策を進めています。



○5番議員(佐藤健一郎)

 1回目の質問に対し、それぞれに御答弁をいただきました。
 準用河川の水害対策工事完了までの期間における河川氾濫に対するリスク評価では、今後、ITやIOTを活用した次世代の河川管理についても調査研究していくとの答弁がありました。次世代の河川管理については、河川の定量データ確認や水位グラフでの確認、タブレットやパソコンでのデータ確認などの利点もあることから、今後、早い時期に調査研究をしていただき、リスク評価につながることを期待しています。また、床上浸水の被害が頻発している大平江川への具体的な対応策では、今年度中に大平江川排水機場の下部工事に着手し、令和8年度の供用開始を目指し整備を進めていくこと、県では静浦バイパスの高架下に雨水貯水施設を設置するなどの整備も行われるとの答弁がありました。河川への流出を抑制し、浸水被害軽減として効果が期待されることから、早い時期の整備を要望します。なお、準用河川氾濫のリスクへの対応策では、近年、床上・床下浸水が頻発している市内の常襲浸水地域については、それぞれ水害発生要因を分析し、地域や河川の特性に応じた効果的な対策を講じていくことや、短期的な対策として水位低減対策として、必要に応じてしゅんせつを実施しているとの答弁がありました。しゅんせつは水害防止対策として有効な対策であると認識しておりますが、しゅんせつを実施する判断と時期についてどのように考えているのか。また、しゅんせつを実施する際に発生する泥土処理で、セメントと石灰を混ぜ合わせたものに代わる泥土改良剤が開発され、短時間で泥土が固化し搬出できる技術も現在ございます。しゅんせつを効率よく短時間で進められるよう、入札時の工事仕様書などに盛り込む必要があると考えますが、市の考えを伺い私の質問を終わります。



○建設部長(杉山泰彦)

 しゅんせつを実施する判断と時期、しゅんせつで発生する泥土の処理についてお答えします。
 しゅんせつを実施する判断と時期につきましては、河川断面内に堆積している土砂などが通水断面の約20%を超えているかを目安に判断しています。また、20%以下であっても、河川汚濁などを考慮し、生活環境に特に影響がある場合にしゅんせつを実施しています。
 次に、しゅんせつで発生する泥土処理についてですが、しゅんせつにより発生する泥土は、含水率が高くそのままでは通常の建設残土として処理することができず、曝気乾燥させた後、残土処分しています。また、状況により作業スペースが確保できない場合には、泥土処理剤を使用し、残土処理することもございます。しゅんせつ汚泥の処理につきましては、処理方法・費用・処分先など状況に応じた適切な設計に努めてまいります。



○議長(髙橋達也)

 6番 大草満議員。



○6番議員(大草 満)

 通告に基づき一般質問をさせていただきます。
 第1に、全ての子供の成長、発達を目指す子育て支援制度の推進についてお尋ねします。
 沼津市では、妊娠届出書の提出による母子健康手帳の交付から始まり、生後4か月までの赤ちゃん訪問、4か月児健康診査、7か月児健康診査、10か月児健康診査と、各家庭への相談、健康診査が進められます。また、マミーズほっとステーションぬまづの母子保健コーディネーターによる相談体制が築かれているとともに、申込制による赤ちゃんDayやステップアップ教室も開催されています。その後は、1歳6か月児健康診査、2歳児歯科健康診査、3歳児健康診査と進められます。1歳6か月児、3歳児健康診査では、健康診査票とチェックシートを使用し、身体・精神両面から子供を診ています。気になる表れがある子供には、保健師等が訪問や電話等による相談を行っています。まさしく、子育てをするなら沼津の言葉を実現すべく、各家庭への支援体制がしかれています。一般的に各家庭への支援は、相談する側と相談される側との信頼関係が基盤となって支援が可能と言えます。県内の他市町では、フィンランドで100年続いている子育て支援制度、ネウボラを良き例として、妊娠期から出産、乳幼児期、就学までを見通して、同一担当者による支援体制をしき、各家庭と担当者との信頼関係を築いている例があります。信頼関係があるからこそ、困り感や心配、不安なことがあれば、まずは顔の分かる担当者に相談という体制になっています。また、担当者による支援の最終目的は、親自身が課題を知り、自分で解決する力を身につけることにあります。ネウボラを導入した市では、同じ保健師が継続して関わることにより、スクリーニングによる支援から誰もが受ける支援に、母子中心の支援から家庭全体への支援に、集団での支援から個と個への支援に、相談先を探すからまずは担当保健師に相談という体制が築かれています。結果として、問題の早期発見・予防・介入につながり、家庭における様々な課題に対する早期支援につながっています。その基盤にあるのは、担当保健師と各家庭との信頼関係です。本市においても、担当者と各家庭との信頼関係を築く上で、参考にすべき点があると思います。
 そこで、本市における切れ目のない子育て支援の充実について3点質問します。
 最初に、ライフステージが変わった際における各家庭との信頼関係の構築について伺います。
 妊娠・出産・育児・就学と、ライフステージが変わっていくごとに担当する課、担当者が変わっていきます。そのような中でも、各家庭との信頼関係構築は極めて重要なこととなります。現在、各家庭が抱えている課題は複雑かつ多様になってきています。自らは相談しにくい家庭、相談することさえ思いつかない家庭等、様々な御家庭が存在するのも事実です。
 そこで質問します。
 そのような中、ライフステージが変わる際の全ての家庭との信頼関係をどのように築いているのか、当局のお答えをお願いします。
 2つ目は、子供の発達に対する家庭及び社会全体への理解促進について伺います。
 各種健診や相談等により、発達に課題を持った子供への支援の必要性が認識されます。そのような場合、周りにいる大人の理解が欠かせません。子供にとって信頼できる大人が近くにいることは極めて重要になります。それは、社会生活の中での最小単位である家庭においても同様です。私が知り得る1つの例として、母親だけがその子供の個性を理解しているということがあります。子供への支援は、母親だけではなく父親、時には祖父母等の子供の発達課題に対する理解が必要です。その理解が進まなければ、母親と子供だけが苦悩する状態になりかねません。母親は自分の育て方が悪かったのだろうかと、自分を責める場合も多々あります。人一倍愛情を注いでいるにもかかわらずです。さらに、社会全体への理解も進める必要があります。街に出た際、子供の表れにより肩身の狭い思いをする母親が存在します。ですから、家庭をはじめとした社会全体への発達課題に対する理解を進める必要があります。
 そこで質問します。
 子供の発達課題に対する家庭及び社会全体に対する啓蒙、理解促進について当局のお答えをお願いします。また、さらなる子供の発達課題に対する理解促進策として、保育所や幼稚園等の入所、入園説明会等の機会を利用し、保護者の方が学ぶ機会を設けたらいかがと思いますが、市当局の認識を伺います。
 3つ目は、子ども・子育て支援事業における切れ目のない子育て支援体制について伺います。
 切れ目のない子育て支援体制には2つの視点が重要です。一つは母子の心身から見た健康、いわゆる母子保健の視点、もう一つは地域内でのネットワークづくりや家庭環境への働きかけ等の福祉の視点です。また、切れ目のない子育て支援として、就学時における円滑なつなぎは重要なポイントの一つになります。子供にとっても保護者の方にとっても、ステージが変わる段階は期待もありますが、不安もあります。特に発達に課題を持った子供とその保護者にとって、不安は大きなものとなります。したがって、ステージが変わる際の円滑な引継ぎは極めて重要になります。
 そこで質問します。
 母子保健及び福祉の視点から見た現在の沼津市における切れ目のない子育て支援体制の現状と、今後の方向性について当局のお答えをお願いします。
 次は、乳幼児期における健康診査結果の利活用について2点質問します。
 最初は、1歳6か月児健康診査、3歳児健康診査の結果の利活用について伺います。
 母子保健法には検査内容として、身長や体重、身体的な健康状態のみならず、子供の精神的な発達についての項目があります。沼津市では健康診査の際に、健康診査票やチェックシートを用い、日頃の子供の様子等も当日の観察だけに頼ることなく把握するよう努めています。また、発達障害者支援法には、乳幼児健診を行うに当たり発達障害の早期発見に十分留意しなければならない旨が定められています。
 そこで質問します。
 子供、家庭への支援のキーワードは、早期発見・早期支援であり、1歳6か月児健康診査、3歳児健康診査は早期発見のよい機会となります。健康診査から分かった結果は、子供及び家庭への支援にどのように利活用されているのでしょうか。当局のお答えをお願いします。
 2点目は、児童発達支援センターみゆきの園訪問によって発見された、発達に課題を持った児童・家庭への相談体制について伺います。
 子供は幼稚園等に入園した時点で、新たなステージに入ります。それは集団での生活をスタートさせることです。その一方で、支援の連続性は図らなくてはなりません。厚生労働省から出ている児童発達支援ガイドラインでも指摘されているように、発達に課題を持った子供への支援は、子供本人が支援の輪の中心となり、様々な関係者が関与して行われる必要があります。このため、幼稚園・保育所・こども園に入園した後は、子供の発達支援の連続性を図るため、保護者の了解を得た上で入園前後の情報を関係者と情報共有し、相談体制を築くことが極めて重要になります。
 そこで質問します。
 児童発達支援センターみゆきの園訪問によって発見された、発達に課題を持った子供及び家庭への相談体制の現状と今後の展望について当局のお答えをお願いします。
 第2に、若い力を活用した地域防災の在り方についてお尋ねします。
 沼津市は自然豊かなまちです。私の居住地、牛臥から見る駿河湾・夕焼け・富士山等は、風光明媚の一言です。一方、この自然は時に災害をもたらします。自然の豊かさゆえ、沼津市にとって防災対策は切っても切り離せない課題であり、多種多様な災害に備えなくてはなりません。これらの災害による被害を軽減するためには、日頃の防災対策が不可欠であり、災害に対する備えの有無が、被害の規模を大きく左右することになります。静岡県及び沼津市では、自分の身は自分で守る自助、地域や近隣の住民相互の助け合いによる共助、市をはじめとする行政機関等による公助の考え方に基づいて、防災への対策に取り組んでいます。東日本大震災における釜石の子供たちの行動は記憶にあるかと思います。長年にわたる地道な防災教育と防災訓練を受けてきた釜石市の小中学生は、まずは高台にある避難所に自分たちだけ避難します。しかし、そこにも津波が迫ります。さらに1.6キロメートル先の高い峠を目指します。その途中では、消防団や住民が子供たちの避難に手を差し伸べます。中学生は小学校低学年、幼稚園児を補助します。さらに、子供たちが周りのお年寄りの避難を助け、避難所の清掃、避難住民の名簿づくりなど、避難生活にも貢献したことで知られています。釜石の奇跡と呼ばれているこの事例から、まずは自分で身を守り、そして助け合うことの必要性を学ぶことができます。今すぐに本市において、このような防災教育・防災訓練を行うのは難しいかと思われます。しかし、この事例からは、自助・共助の重要性と一層の推進案を学ぶことはできます。本件における自助・共助の推進策の一つとして、ふじのくにジュニア防災士養成講座があります。本講座では、小学校高学年・中学生・高校生が自然災害から身を守るとともに、家庭においては防災リーダーとなり、地域においては防災活動に積極的に参加し、将来の地域防災リーダーとしての活躍が期待されています。講座に参加した子供たちの感想からは、防災に対する意識の向上がうかがわれます。防災先進県として、防災に対する若い人たちの意識の高揚を図るすばらしい取組であると認識しています。
 そこで、ふじのくにジュニア防災士養成講座の現状と今後の活用について3点質問します。
 最初は、ふじのくにジュニア防災士養成講座の取組の県及び市の実態について伺います。
 各学校において本講座に積極的に取り組むことは、地域における防災体制構築の面からも非常に大切なことだと認識しています。
 そこで質問します。
 ここ数年の沼津市内の小中学校における、ジュニア防災士養成講座への参加状況及び県全体と比較した参加割合に対する市の見解についてお答えをお願いします。
 2点目は、本市のジュニア防災士資格取得者の現状について伺います。
 講座の実施、地域防災訓練への参加、レポート等の提出を終えた後、認定証が交付され、子供たちはふじのくにジュニア防災士に認定されます。資格取得者のアンケートからは、有事の際には共助が大切だということが分かりました。共助をしていくために、ふだんから地域の人と挨拶をするようにして、助け合いがしやすい空気にしていきたいと思いますなどの意見があります。子供たちの防災意識の高まりを感じます。
 そこで質問します。
 本市のジュニア防災士に認定された子供たちの人数と活動状況、課題について当局の答えをお願いします。
 3点目は、中学生・高校生の力を活用した地域防災の取組について伺います。
 本講座の目的は、地域防災力の向上と次世代を担う若い世代への防災意識の啓発です。つまり地域防災に若い力を活用することの重要性を認識させる取組です。中学生や高校生が防災訓練の段階から積極的に参加することにより、地域の高齢者、避難弱者との絆を深め、人から感謝される喜び、人のために役に立つ喜びを感じ、地域への愛着と誇りを醸成する機会となります。つまり、防災を通した地域コミュニケーションづくりです。
 そこで質問します。
 本市としてジュニア防災士養成講座への取組への評価と今後の展望についてお答えをお願いします。



○市民福祉部長(久保田弘行)

 本市における切れ目のない子育て支援の充実についてお答えします。
 初めに、ライフステージの変化による家庭との信頼関係の構築につきましては、本市では、中学校区を基本に、市全域を17地区に分けて地区担当保健師を配置しております。妊娠届出時より出産子育て期まで、居住地区を担当する保健師が一貫して相談や支援に関わることで、信頼関係の構築に努めております。また、職員の異動や該当児の市内転居等により担当保健師が代わる場合においても、確実な引継ぎを実施しており、今後も継続した支援に努めてまいります。
 次に、子供の発達に対する家庭及び社会全体の理解促進についてお答えします。
 各家庭に対する取組としましては、妊娠中から育児に対しての家族の役割を認識してもらうことを目的としたパパとママの教室に父親に参加してもらうほか、健康診査や育児教室への父親の参加や、育児相談に父親や祖父母も加わってもらう呼びかけなど、家庭における理解促進に努めているところです。また、社会全体への理解促進に向けた取組としましては、育児教室などの行事開催の周知に合わせて各種媒体で情報発信するほか、様々な機会を捉え周知に努めてまいります。さらに、幼稚園等の保護者説明会などを利用して、子供の発達課題に対する理解を深める機会を設けるよう、関係機関に働きかけてまいります。
 次に、1歳6か月児、3歳児健康診査結果の利活用についてお答えします。
 健康診査結果は、発達に関するチェックシートの内容とともに、子供一人一人につき作成している健康管理票及び健康管理システムに情報を積み重ねる形で管理しております。この情報を利活用することで、支援が必要と判断される子供や家庭に、早期から保健師による訪問や電話相談等、必要に応じた支援を実施しているところであります。また、保護者の同意を得た上で関係機関と情報を共有し、該当児へのより適切な支援につなげております。



○福祉事務所長(土屋仁志)

 子ども・子育て支援事業における切れ目のない子育て支援体制の確立についてお答えします。
 初めに、子育て支援体制の現状につきましては、本市では、現在、保健師が健康診査等により支援が必要と判断した子供や家庭があった場合は、こども家庭課などの関係部署等と連携し、適切な指導や的確な情報提供など、母子保健と児童福祉の両面から切れ目のない支援を行っております。また、小学校就学時における保育所等からの情報提供につきましては、円滑に行われるよう関係機関に働きかけております。
 次に、今後の方向性につきましては、令和4年に児童福祉法が改正され、令和6年4月から市区町村は、全ての妊産婦・子育て世帯・子供に対して、より一体的に相談支援を行う機能を有する機関であるこども家庭センターの設置に努めることが規定されました。本市といたしましても、法改正の趣旨を踏まえ、こども家庭センターの設置の検討も含め、切れ目のない支援体制のより一層の充実を目指してまいりたいと考えております。
 次に、児童発達支援センターみゆきにおける発達に課題を持った児童、家庭への相談体制についてお答えします。
 市内の保育所等へ通所する発達に課題のある児童につきましては、本センターが窓口となり各保育所等からの依頼を受け、臨床心理士・言語聴覚士・作業療法士等の専門職を派遣し、保護者や保育所等の職員へ助言・指導を行うフォローアップ事業を実施しております。この事業は保護者の同意を得て行っているため、地区担当の保健師が関わっているケースも多く、相談の中でフォローアップ事業を進められた保護者が保育所等へ指導を申し出るなど、継続した支援につながっております。また、園訪問の3か月後に保護者や保育所等の職員へ状況を伺うことにより、その後の対応を指導する事後のフォローを行い、対象となる児童や家庭に対しての支援を継続しております。現在も保育所等からの依頼は多く、今後も増加する状況が考えられることから、保護者が望む臨床心理士等の専門職による指導を拡充できるよう検討してまいります。



○危機管理監(真野正実)

 ふじのくにジュニア防災士養成講座の県及び市の実態についてお答えします。
 本講座は、静岡県が地域防災の担い手を育てる活動の一環として、小中高校生を対象に実施しており、直近3年間で、県全体の参加校数は延べ579校、受講者数は延べ6万5985人となっております。このうち、本市における参加校数は延べ25校で、県全体における本市の占める割合は4.3%となっております。また、受講者数及び同割合につきましては、延べ2,873人で4.4%となっており、年度別では、令和2年度が543人で2.3%、令和3年度が796人で3.3%、令和4年度が1,534人で5.2%と年々増加傾向にあることから、受講者のさらなる拡大に取り組んでまいります。
 次に、本市のジュニア防災士の資格取得状況と活動の現状につきましては、本市における受講者のうち認定証の交付を受けた生徒は延べ2,826人で、現在、市内におけるジュニア防災士は、家庭での防災対策を率先して考える家庭の防災リーダーとしての役割を担い、活動しております。本講座をきっかけとして防災意識の高まりがある中で、将来的には地域防災の新たな担い手としての役割を期待されているものの、近年はコロナ禍で防災訓練等が実施できず、地域での実践的な活動の機会が得られなかったことが課題となっております。
 次に、地域防災における中学生・高校生の力の活用につきましては、後継者の育成や地域防災力の強化に当たって必要不可欠であることから、出前講座による防災教育の推進や防災イベントなどを通じた防災意識の一層の啓発に努めております。今後につきましては、静岡県と引き続き連携しながら、ジュニア防災士養成講座のさらなる周知により受講者を増やしつつ、本格的に開催される防災訓練などにおいてジュニア防災士に一定の役割を与えるなど、地域に浸透する仕組みづくりを自治会などと検討してまいります。



○議長(髙橋達也)

 ここで御報告いたします。
 去る6月9日に説明のありました各案件及び本日説明のありました請願第1号に対する質疑の発言の通告は、本日午後1時までに御提出願います。
 休憩いたします。
午前11時41分 休憩
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午後 2時13分 再開



○議長(髙橋達也)

 休憩前に引き続き会議を開きます。



○議長(髙橋達也)

 引き続き一般質問を行います。
 22番 梶泰久議員。



○22番議員(梶 泰久)

 最初に、6月2日から3日の大雨により、被災された方々の一日も早い復旧を心から願っているところであります。また、災害対応に当たっては、本市職員をはじめ、ボランティアの方々や関係各所の皆様にも尽力をいただいていると伺っております。心から敬意と感謝を申し上げたいと思います。
 質問に入ります。
 私の最初の質問は、火による災害、火災による廃棄物について、火災によって生じた廃棄物の現状を伺っていきたいと思います。
 総務省消防庁刊行の令和4年版消防白書によりますと、我が国の出火件数は、令和3年中の出火件数が3万5222件で、前年比531件の増となっております。また、駿東伊豆消防本部の令和4年中における管轄内の火災発生件数は136件で、そのうち建物火災が76件と最も多く、全体の55.9%を占めており、次いで枯れ葉などが燃えるその他火災が46件となっております。沼津市内の火災発生件数を見ると、令和4年中は65件と、前年の令和3年の75件から比較すると10件の減少となっておりますが、令和5年については、5月現在で既に31件の火災が発生しているため、今後も予断を許さない状況となっております。火災による被災者は、財産を失い、今後の生活への不安を抱える中で、失った家屋や家財の片づけもしなければなりません。燃えた物は廃棄物としてまとめ、燃えずに残った家財は火災独特の臭いがつかないよう、早期に火災現場から取り出す必要もあり、これらの負担は、身も心も想像をはるかに超えた辛さがあり、被災された市民は苛酷な状況に身を置いていると認識をしております。可能な限り、この辛さや負担を軽減し、一日も早い日常生活を取り戻せるようにすることも行政の使命と考えますが、ここで質問いたします。
 火災によって生じた廃棄物の処理の現状について伺います。
 次に、清掃プラントへ自己搬入できない被災者に対する対応策について質問をいたします。
 家庭ごみを清掃プラントへ自己搬入すると費用が生じますが、火災による被災者は、罹災証明を提示することで、一定の期間火災廃棄物の搬入が減免される仕組みになっており、被災者に寄り添った制度だと認識をしております。しかし、被災者によっては搬送用車両がないなどの理由から、火災現場から清掃プラントへ火災廃棄物を搬入できない被災者がいると仄聞しております。具体的な対応としては、搬入手段がないため、廃棄物の搬送を一般廃棄物収集運搬業者などに委託するという方法しかありません。その場合、罹災証明を使用しても、火災廃棄物の搬入については減免の対象から外れることになります。また、他の自治体によっては、規模や条件によって行政が回収に出向くなど、事案によって柔軟な対応を検討するところもあると聞いております。被災者の立場に立って考えれば、廃棄物を清掃プラントへ搬入することが難しい被災者に対して、行政として寄り添ったサポートが必要と考えますが、ここで質問をいたします。
 清掃プラントへ自己搬入できない被災者に対しては、火災現場へ回収に出向くなど被災者に寄り添った対応策について伺います。
 続いて、使用済み天ぷら油のリサイクルについて質問をいたします。
 全国的に取り組んでいるカーボンニュートラルのポイントは、既に周知されているとおり、温室効果ガスの排出量と吸収量を均衡させることとしており、国は2050年までに温室効果ガスの排出を全体としてゼロにするカーボンニュートラルを目指すことを宣言しました。排出を全体としてゼロというのは、二酸化炭素をはじめとする温室効果ガスの排出量から、植林あるいは森林管理などによる吸収量を差し引いて、合計を実質的にゼロにすることを意味しております。その達成のためには、温室効果ガスの排出量の削減や吸収作用の保全及び強化をする必要があります。本市も第5期沼津市地球温暖化対策実行計画(事務事業編)を策定し、市が事業者となって継続的に温室効果ガス排出量の削減を推進することで、2050年の温室効果ガス排出量削減目標を実質ゼロとすることや、令和4年2月市議会定例会において賴重市長は、本市の恵み豊かな自然環境を守っていくため、市民・事業者・行政が一体となって、2050年までに二酸化炭素排出量実質ゼロを目指すゼロカーボンシティNUMAZU2050を表明しました。また、具体的な取組の一つに、今年度からゼロカーボン推進室を設置し、脱炭素社会を目指して取り組む姿勢がより鮮明になっているというふうに思っております。これら全国的あるいは社会的な取組を踏まえ、本市では過去から市民との協働によって取り組んでいる使用済み天ぷら油のリサイクルにも注目すべきところだと認識しています。例えば、使用済み天ぷら油を、バイオディーゼル、いわゆる軽油のリサイクルは、化石燃料の軽油と比較して環境負荷が非常に少なく、ある民間企業の発表では、CO₂の排出量はゼロカウントになるというふうに仄聞をしております。食用廃油に含まれるCO₂は、食用油の原料である大豆や菜種などの植物が大気中から吸収したものであり、バイオディーゼルにより発生するCO₂は、地球環境中のCO₂を増加させないという考え方であり、国が目指しているカーボンニュートラルに対して合致している取組と言えます。しかし一方では、使用済み天ぷら油の回収業者や再利用業者が少なくなっている中、回収やリサイクル処理にはコストがかかるため、費用対効果を考えると市の財政を圧迫しているのではないか、こういった声を耳にいたします。
 ここで質問いたします。
 使用済み天ぷら油のリサイクルに取り組んできた経過と本市におけるメリット・デメリットについて当局の認識を伺います。また、今後の展開についても伺います。
 次に、高齢者や障がい者世帯等のごみの戸別回収について質問をいたします。
 高齢者の住居を訪ねると、もう何週間もごみ出しができていないという問題を耳にいたします。高齢者のみならず障がいを持つ方も、ごみ出しに悩んでおられる方がいると仄聞しており、ごみの収集や出し方など、自治体において相談や支援の必要性が高まっている実態を感じております。環境省ではこうした実態を踏まえ、次のように述べられています。高齢化社会や核家族化の進展等に伴い高齢者のみの世帯が増加するにつれて、家庭からのごみ出しに課題を抱える事例も増加しており、一部の地方自治体においては高齢者のごみ出し支援、ふれあい収集というような言い方もしていますが、これらが開始している。こうした傾向は、今後数十年にわたり続くものと見込まれ、全国の地方公共団体において従来の廃棄物処理体制から高齢化社会に対応した廃棄物処理体制へとシフトしていく必要性が生じていると述べられて、平成30年度を皮切りに、全国の地方公共団体に対して高齢者を対象としたごみ出し支援制度の実態調査や、特徴的な地方公共団体のごみ出し支援の実態に関する調査・分析及びごみ出し支援の制度設計から実際にごみ出し支援を行うモデル事業等を実施・共有化してきました。その中で、同省がまとめた高齢者を対象としたごみ出し支援制度の実態調査アンケート結果によりますと、高齢者のごみ出しに関する認識として、今後、高齢化によりごみ出しが困難な住民が増えるかという問いに対して、とてもそう思う、また、そう思うと回答した自治体は全体の87.1%となっており、高齢者のごみ出し対応の必要性が高まっているという結果が如実に表れています。また、高齢者向けごみ出し支援制度を導入済みの自治体では、障がい者世帯を対象としているかどうかという問いには、全体の約9割の自治体が対象に含めているという実態から、障がい者世帯においても、高齢者世帯と同じように対応の必要性があると言えます。このように、全国的にも高齢者等の廃棄物処理体制の検討をしている中で、本市の高齢者や障がいを持つ方にとっても、家庭内の重いごみや大きなごみを集積場所まで運ぶことが大きな負担である。あるいは様々な事情もあり、ごみ出しが適切に行えていないことへの対応策として、従来の収集場所での回収方法を見直し、戸別の回収という収集方法にかじを切る必要があると考えています。近隣では三島市において、ふれあいさわやか回収事業として、ごみの集積場所までごみを持っていくことが困難な高齢者や障がい者のみの世帯を対象に、玄関先まで収集係が出向いて収集を行い、対象者の負担を軽減しつつ、合わせて声かけによる安否確認を行うなどという事業に平成15年度から取り組まれているという事例がございます。この事例や前述のように、ごみを集積場所まで運ぶことが困難な方については戸別に回収すべきと考えますが、ここで質問をいたします。
 高齢者や障がいを持つ方の世帯で、ごみを集積場所まで運ぶことが困難な方に対しては、必要に応じて戸別回収すべきと考えますが、戸別回収に対する当局の認識について伺います。また、戸別回収について、他市の動向及び戸別回収における想定される課題についても伺います。
 次に、ごみ集積場所のあるべき姿について伺います。
 各家庭で出される家庭ごみの収集・処理については、法律上、各市町村の責務とされておりますが、ごみ集積場所の設置については、本市が条例に基づき規則で届出事項等を定めておりまして、主に自治会になりますが、それぞれ集積場所を使用する者によって管理されていると認識をしております。しかし、集積場所を管理する者、先ほど申し上げた自治会ですとか、あるいは任意団体に対して未加入あるいは脱会等によって、地域に設置されているごみ集積場所の使用可否をめぐってトラブルが発生していると仄聞しております。トラブルを解消するには、自治会や団体と住民との間で協議し、よりよい方向性を見いだすことが理想ではありますが、そのためには解決策がないとなりません。例えば、富士市や裾野市のように、排出者が集積場所を使用せず、家庭ごみを清掃プラントへ自己搬入すれば無料とすることで集積場所の使用トラブルを回避する。あるいは、ごみの集積場所の整備や管理に費用がかかっている場合などがあるので、集積場所の使用に当たっては、受益者負担分として一定の費用を徴収する仕組みをつくるなど、具体的な対策が必要であります。そこで、当局として発生しているトラブルを把握しつつ、トラブルの解消策について検討し、自治会や団体へ提案するなど積極的な対応が必要であると考えますが、ここで質問をいたします。
 ごみ集積場所の設置や使用についての当局の認識と、集積場所におけるトラブル解消策について伺います。



○生活環境部長(加藤忠彦)

 火災によって生じた廃棄物処理の現状についてお答えします。
 火災廃棄物の処理方法は、火災の規模が大きく建物の解体を要する場合は専門業者により解体と合わせて廃棄物の処理を行い、火災の規模が小さく廃棄物の量が少ない場合は被災者が自ら処理を行うなど、処理方法が変わります。清掃プラントでは、火災により被害を受けた布団や家具等の家財を通常のごみと同様に一般廃棄物として受け入れており、搬入する際の注意事項などマニュアルをお渡しして案内をしております。また、被災者が自ら清掃プラントへ搬入する際に罹災証明書を提出していただくことで、処理手数料を免除しております。なお、テレビ・エアコンなどの家電リサイクル法対象品目やパソコン・建築廃材・産業廃棄物は専門業者による処理が必要になることから、処理可能な業者へ御相談いただくよう案内をしております。
 次に、清掃プラントへ自己搬入できない被災者に対する対応策についてお答えします。
 搬入手段がなく自己搬入できない被災者の、火災や放水により被害を受けた布団や家具等、家財の一般廃棄物につきましては、戸別に回収に出向くことは行っておりませんが、被災者の最寄りの埋立てごみ集積場所に分別排出していただき、連絡を受けた後に適宜回収するなど、柔軟に対応してまいります。
 次に、使用済み天ぷら油のリサイクルの取組経過についてお答えします。
 本市では、環境負荷の低減と循環型社会の形成を図ることを目的に、平成21年度から使用済み天ぷら油の拠点回収及びリサイクルの取組を実施しております。現在、地区センター3か所のほか、ガソリンスタンドや富士伊豆農業協同組合等の御協力の下、市内15か所に設置している回収場所において、使用済み天ぷら油の回収を行っております。回収した使用済み天ぷら油は、市立の保育所や小中学校の給食調理場から生じた廃食油とともに専門業者へ売り払い、インク原料などにリサイクルされております。
 次に、本市における使用済み天ぷら油などリサイクルに係るメリット・デメリットについてお答えします。
 メリットといたしましては、本市が回収した使用済み天ぷら油は有償で売り払うことができるとともに、燃やすごみの減量と資源の循環につながっていることが挙げられます。令和4年度は4,825リットルの使用済み天ぷら油を回収し、1リットル当たり税抜36.5円で売払いを行っております。なお、回収対象の油は植物由来で液状の食用油としており、ラードや灯油、機械油などは対象外となっております。デメリット・課題といたしましては、対象外の油が混入するとリサイクルに支障が生じることから、回収対象の周知徹底を図ることが必要となっております。
 次に、今後の展開についてお答えします。
 使用済み天ぷら油はリサイクル可能な貴重な資源であり、燃やすごみと別に回収することにより、燃やすごみの減量と資源の循環が実現されています。今後も、回収場所の理解と協力をいただきながら、使用済み天ぷら油の回収を継続するとともに、確実にリサイクルできるよう回収対象外の油の混入防止に努めるほか、回収方法等事業のよりよい実施方法について調査研究してまいります。
 次に、高齢者や障がい者世帯などのごみの戸別回収についてお答えします。
 まず、戸別回収に対する認識についてですが、粗大ごみにつきましては、70歳以上の高齢者のみの世帯や家事援助を受けている障がい者のみの世帯で、大型家具等の粗大ごみの排出が困難な場合は、申込みを受け世帯を訪問し、粗大ごみの回収を行っており、基本的には玄関先まで排出をお願いしておりますが、排出が困難な場合は、屋内に入って回収を行っております。令和4年度は501件の利用があったことから、市民の方が必要とされる支援と認識しております。日常生活において発生する燃やすごみやプラスチック製容器包装につきましては、その排出が困難な場合、地域住民やボランティア・ヘルパーの皆様の御支援の下、ごみ出しをされているものと承知をしております。
 次に、県内他市の動向につきましては、議員御指摘のように、一部の市において、介護保険制度の要介護認定を受けている方のみの世帯や、障害者手帳の交付を受けている方のみの世帯を対象に、燃やすごみなどの家庭ごみの戸別回収を行っておりますが、多くの市では未実施となっております。
 次に、家庭ごみの戸別回収を行う場合に想定される課題につきましては、収集人員の不足や車両の確保などの課題が挙げられますが、既に取り組んでいる他市の制度を参考に、本市での取組について検討してまいります。
 次に、ごみ集積場所のあるべき姿についてお答えします。
 まず、ごみ集積場所の設置や使用についての認識ですが、ごみの収集につきましては、本市の一般廃棄物処理計画において集積場所からの収集と定めており、また、沼津市における廃棄物の処理及び清掃に関する条例において、集積場所の設置や管理は使用する方が行うものとし、清潔の保持に努めなければならないとされております。このことから、集積場所を使用する方々により清掃などを実施しているほか、維持管理費が必要な場合には、それらの負担を担っていただくことなどにより、ごみ集積場所の清潔の維持や適正な管理に努めていただいております。
 次に、集積場所におけるトラブル解消策につきましては、有料となりますが、清掃プラントへの自己搬入や一般廃棄物処理業者にお願いすることを案内するほか、集積場所を使用するために必要な維持や管理に対する応分の負担などについて、集積場所の管理者と十分に話し合われるよう助言を行っております。今後、ごみ集積場所に関連したトラブルの解決事例を取りまとめ、自治会長等、集積場所の管理者に情報提供を行うなど、集積場所におけるトラブル解消に向け取り組んでまいります。なお、家庭ごみの自己搬入に係る手数料の無料化につきましては、他市の状況等を調査研究してまいります。



○議長(髙橋達也)

 23番 渡部一二実議員。



○23番議員(渡部一二実)

 通告に基づきまして一般質問をさせていただきます。
 最初に、チャットGPT等の対話型(生成)AIの市長部局及び教育現場での対応策についてお尋ねいたします。
 昨年の11月に公開されたアメリカOpenAI社のチャットGPTという名称の対話型(生成)AIは、公開後僅か3か月で1億人を超えるユーザー登録があるなど大きな話題となり、どんな質問にもごく自然な日本語での応答があることから、その驚くべき性能を高評価する声がある一方で、著作権や個人情報保護をはじめ不正確で間違った情報が応答内容に紛れ込んでいる等の否定的な指摘も含め、連日のようにマスメディアで報道されております。また、先日開催されたG7広島サミットにおいて議題に上程されたり、日本政府としてAI戦略会議を新設し、その対応ルールを年内までにまとめる方針が示されるなど、産業革命に匹敵する大変革の時期を迎えているものと認識しております。一方、アメリカGoogle社も、約2か月遅れでBardという名称の対話型(生成)AIを公開しています。また、東京工業大や東北大等のチームが日本語に対応する能力が高い生成AIのひな形となる技術を開発する方針を発表するなど、生成AI市場は世界的な競争の激化の様相を呈してきております。そのような情勢の中、5月26日に沼津市が、対話型(生成)AIチャットGPTを試験導入するとのプレスリリースがあり、そのいち早いチャレンジ精神を高く評価したいと考えておりますが、一部に懸念事項もあることから、チャットGPT等の対話型(生成)AIの対応策についてお尋ねさせていただきます。
 まずは本市の市長部局での対応状況と今後の展望についてお尋ねいたします。
 私が認識している範囲で、チャットGPTの試験導入を表明された自治体は神奈川県横須賀市が最初であったと記憶しておりますが、本市をはじめ近隣市町も試験導入の表明が相次いでおります。また、先週木曜日には静岡県が生成AIの業務利用におけるルール、いわゆるガイドラインを定めたとの報道もありました。既に市長部局ではチャットGPTを試験導入され、職員研修をはじめ、トレーニング期間と同時並行的に、具体的にどんな業務に適用できるのかという観点で、鋭意取り組んでいる段階ではないかと推察しております。一方、昨年11月公開のオリジナル版は、GPT3.0から3.5というバージョンで、2021年9月まで学習させた最新とは言えないが、無料で使える点がメリットでございます。また、アメリカMicrosoft社と連携したBing版はGPT4.0というバージョンで、ネット上にあふれている最新情報を基にした文章生成が可能であるとともに、文章生成の参考とした出典情報が明示される点がメリットでありますが、有料である点が難点と言われております。
 そこで質問します。
 試験導入されたばかりのタイミングでの質問となり大変に恐縮しておりますが、チャットGPT等の対話型(生成)AIに対する認識、チャットGPTを試験導入した狙いと期待する成果、チャットGPT等を導入すべき事務と導入すべきでない事務の基本的な考えと今後の展望について、当局のお考えをお答え願います。
 次に、本市の教育現場での対応状況と今後の展望についてお尋ねします。
 市長部局は大人の集団ですので、チャットGPTの特性を理解した上で、必要以上の使用制限は必要なく、業務の効率化に資する活用方法を探求する姿勢で臨めるものと認識しております。一方、教育現場でのチャットGPTの利活用に当たっては、教職員の皆様方は市長部局と同様な考え方でよいと思うものの、児童生徒の皆様方については、安易にチャットGPTの利用を許可した場合、義務教育期間に養うべき思考力や表現力の低下を危ぶむ指摘も多いことから、早急な利用上のルールづくりが求められているものと認識しております。静岡大学情報学部の狩野准教授によれば、チャットGPTは自分の考えを深めるツールとしては有効であるものの、情報発信元の一次情報を確認する必要があること、回答の再現性や首尾一貫性に限界があることから、学生がチャットGPTを用いて作成した論文か否かの見極めは困難であると指摘しており、静岡大学では、授業担当教員が使用を制限した場合、チャットGPTを利用した論文は不正行為とみなす方向であることが表明されております。その他の県内の大学の動きとしては、浜松医大では何らかの指針や見解を示すべく学内で協議を開始、東海大は指針作成を開始、県立大・静岡文化芸術大学・常葉大学・日本大学は検討中との報道もあります。
 そこで質問します。
 チャットGPTは、13歳以下の使用をアプリ供給会社側が制限しており、13歳以上の児童生徒の取扱いが議論の対象になるものと認識しておりますが、チャットGPT等の対話型(生成)AIに対する教育現場の認識、チャットGPT等を教育現場で導入しているか否かの認識、宿題・自己学習における保護者とのルール設定に関する教育委員会としての考えをお答え願います。
 次に、大きな2点目として、コード化点字ブロックの利活用の展望についてお尋ねします。
 沼津版スマートシティを実現するためのプロジェクト、X-Tech NUMAZUが、2021年10月にスタートし、約1年9か月が経過しようとしています。この間、東京大学先端科学技術研究センター特任准教授の吉村有司先生の御指導の下、市内在籍企業がリーダー役となり、3つの専門部会が、おのおののテーマに沿った積極的な活動を展開され、2度のシンポジウムをはじめ、様々な社会実験や展覧会、数多くの検討会等を開催するとともに、その他の市内企業等もX-Tech NUMAZUサポーターへの登録を通じ、様々な提案をいただいていると聞いております。まさに、産学官連携による共創型のスマートシティの取組が着々と進行しており、同僚議員の皆様方も御承知のとおりでございます。そのような取組の中で、大きな可能性のあるコード化点字ブロックを知る機会に恵まれ、その取組強化が必要との認識の下、コード化点字ブロック利活用の展望について当局の認識をお尋ねいたします。
 まずは、コード化点字ブロックに対する認識についてお尋ねします。
 コード化点字ブロックとは、既設の警告ブロックと呼ばれる点字ブロックに丸や三角の印をつけたもので、スマートフォンのカメラ・アプリで印をつけたコード化点字ブロックを読み取ることで、周辺の情報を音声等で知ることができる機能を有するもので、主に視覚に障がいのある人の移動の困難さを軽減できるものと期待されています。既に市役所本館出入口やサンウェルぬまづの館内の点字ブロックにも丸や三角の印が施されており、目にされた方も少なくないと思っております。しかしながら、各自のスマートフォンへ、コード化点字ブロックを読み取るアプリ、Walk&Mobileをインストールして、音声ガイドを耳にされた方は少ないものと認識しております。
 そこで質問します。
 コード化点字ブロックやそれを読み取るアプリ、Walk&Mobileの有用性を認識されている市民はごく少数であり、視覚に障がいのある方向けのツールで、健常者には無関係であるとの認識が広がっているのではないかと推察しております。コード化点字ブロックに対する当局の認識を御答弁願います。
 次に、X-Tech NUMAZUでコード化点字ブロックを取り上げた狙いについて伺います。
 X-Tech NUMAZUの専門部会の一つである情報の一元化部会では、指先で描く、私と沼津の未来をミッションに掲げており、個人に合わせた情報発信の一環として、コード化点字ブロックが取り上げられたと聞いております。そして、その有用性を認識した上で実証実験や体験会にも取り組まれていると仄聞しております。
 そこで質問します。
 個人に合わせた情報発信という切り口で、ITツールは多種多様なものが市場にあふれているものと認識しておりますが、そのような玉石混交の中からコード化点字ブロックを取り上げた情報の一元化部会の狙いはどこにあるのか、当局の見解を御答弁願います。
 次に、コード化点字ブロックの実証実験結果について伺います。
 さきにも述べましたが、X-Tech NUMAZU情報の一元化部会では、個人に合わせた情報発信の一環としてコード化点字ブロックを採用し、昨年11月1日から今年の3月31日まで5か月間、沼津市役所と健康福祉プラザ、サンウェルぬまづに配置してある点字ブロックを用いた情報発信の実証実験を行うとともに、今年の3月26日にプラサヴェルデで開催された第2回X-Tech NUMAZUシンポジウムの情報の一元化部会の4つの展示ブースの一つとして、コード化点字ブロック体験コーナーも設置されたと聞いております。また、今年の2月5日には、サンウェルぬまづにおいてコード化点字ブロックの体験、意見交換会も開催されたと伺っております。
 そこで質問します。
 実証実験としては異例の5か月間という長期間をかけたり、コード化点字ブロックの有用性を検証すべく体験会や意見交換会も開催されたのではないかと推察しますが、実証実験や体験会、意見交換会の結果をどのように捉え、その結果をどのように生かそうと考えているのか、当局の考えをお答え願います。
 最後に、観光振興への展開を含めたコード化点字ブロック利活用の今後の展望についてお尋ねします。
 コード化点字ブロックの生みの親は、金沢工業大学情報工学科松井くにお研究室で、歩行者の進行方向によって異なる情報の提示が可能であります。具体的には、1枚の警告ブロックにつき、2の25乗掛ける4方向、つまり、1億3421万7728通りの膨大な情報の提示が可能である点が大きな特徴であります。2018年10月から開発が始まり、2019年1月12日には、金沢駅東口地下広場でプロトタイプの実証実験までこぎ着けられたと伺っております。また、今年の3月19日にシン・コード化点字ブロック体験会2023in金沢へ出展した際には、視覚障がい者の方に、より丁寧に説明を行う機能、災害等の緊急時に案内情報を避難情報等に切り替える機能、個人に特化した案内情報を提供する機能の3機能を追加した上で体験会に臨んでいると聞いております。コード化点字ブロックは、その情報提示の豊富さゆえに視覚障がいのある人の移動の困難さを軽減する機能に加え、金沢市では観光地の音声案内にも応用したり、災害等の緊急時の避難情報にも対応するなど、その利活用の幅は無限大に広がりつつあると考えております。
 そこで質問します。
 本市で取り組んだ実証実験や体験会の結果を踏まえ、先進都市である石川県金沢市の観光振興や防災対応における活用事例等も視野に入れながら、当局としてコード化点字ブロック利活用の今後の展望に関する認識を伺い、私の1回目の質問を終わります。



○市長(賴重秀一)

 チャットGPT等の対話型(生成)AIに対する本市の市長部局での対応状況と今後の展望についてお答えいたします。
 初めに、チャットGPT等の対話型(生成)AIに対する認識についてですが、対話型(生成)AIは、質問や指示文書に対し大量の既存データから回答を生成する技術であり、その特性を理解した上で活用することにより、業務の効率化や市民サービスの向上が図られるものと認識しております。しかし、情報の正確性が保障されない、情報が流出する可能性があるなどの懸念があることから、課題等を整理した上で、利用の可否や対象業務を検討する必要があると考えております。
 次に、チャットGPTを試験導入した狙いと期待する成果についてですが、現在、市では、業務での活用における有効性や課題等を整理・検証するため、各課のIT推進員を対象に研修を行った上で、実証試験を実施しているところであります。今後、実際に業務で利用した際の意見を集約し、運用ルールの策定、業務の適用範囲などの検討に役立ててまいります。また、職員がチャットGPTに直接触れることで、新たな活用の可能性が広がることなどを期待しております。
 次に、導入すべき事務と導入すべきでない事務の基本的な考え方と、今後の展望についてですが、導入すべき事務につきましては、実証試験の結果を踏まえ検討してまいります。また、現在行っている実証試験においては、情報流出の懸念があることから個人情報等の機密性の高い情報の入力を禁止しており、また、今後においても慎重に取り扱う必要があると考えております。実証試験を経て導入を図る場合においては、国等の動向も注視し、利用環境の整備や庁内において様々な活用方法を共有するなど、業務の効率化や市民サービスの向上に向け、効果的な活用が図られるよう努めてまいります。
 残余につきましては、教育長等から答弁いたします。



○教育長(奥村 篤)

 チャットGPT等の対話型AIに対する教育現場の認識についてお答えします。
 チャットGPT等のいわゆる生成AIにつきましては、AIによる誤った認識や成果物がAIにより作成されたものか否かを見分けることが困難であります。また、子供たちの創造性への影響や、個人情報や著作権等の取扱いにつきましても、漏えい等への注意が必要であり、教育現場での活用に対し様々な課題があると考えております。しかしながら、情報活用能力は情報化社会を生きる現代の子供たちにとって大変重要な能力であり、新たな技術である生成AIの活用も今後必要になってくるものと考えております。こうしたことから、国では夏前をめどに、生成AIの学校現場での利用に関するガイドラインを策定・公表することとなっていることから、このガイドラインを参考に、学校現場での活用につきましても検討してまいりたいと考えております。
 次に、チャットGPT等を教育現場で導入しているか否かの認識についてですが、本市の教育現場では、チャットGPT等の生成AIは導入しておりませんが、教職員の業務効率化という側面において、活用の可能性を検討しているところであります。
 次に、宿題・自己学習における保護者とのルール設定についてですが、現在、チャットGPTの利用は、サービスを提供するOpenAI社の利用規約により13歳以上とされ、18歳未満の利用は保護者の許可が必要と定められております。各家庭における利活用につきましては、学校現場での利活用と同様に各家庭の判断に任せるのではなく、一定のルールが必要であると考えていることから、今後、国のガイドライン等に注視しながら、対応を検討してまいります。



○政策推進部長(山田晃良)

 コード化点字ブロック利活用の展望についてお答えします。
 初めに、コード化点字ブロックに対する認識についてですが、スマートフォンを活用したコード化点字ブロックによる音声情報は、視覚に障がいがある人の移動をサポートするほか、多様な情報発信に活用することで、より多くの人の利便性の向上につながる可能性があるものと認識しております。
 次に、X-Tech NUMAZUでコード化点字ブロックを取り上げた狙いについてですが、個人に合わせた情報発信を推進するに当たり、点字ブロックは既に広く認知されているなどのメリットもあることから、視覚に障がいがある人への情報発信手段として、その有効性や課題等を整理・検証するため、実証実験を行ったものであります。
 次に、コード化点字ブロックの実証実験結果についてですが、市役所や健康福祉プラザサンウェルぬまづでコード化点字ブロックを体験した主に視覚に障がいがある人の感想として、その有効性から設置数の増加やさらなる周知を求める御意見のほか、使いこなすには慣れが必要、歩く速度や場所によっては、コードが読み込めない場合があるなどの御意見もいただいております。本年度からは、新たに立ち上がった健康福祉部会において、いただいた御意見を踏まえ、引き続き検証等を行っていく予定であります。
 次に、観光振興への展開を含めたコード化点字ブロック利活用の今後の展望についてですが、本市においてどのような利用者に対し、どのような情報を発信することが有効であるかを検討しつつ、先進事例も参考に調査研究してまいります。



○23番議員(渡部一二実)

 1回目の質問に対しそれぞれに御答弁をいただきました。
 チャットGPT等の対話型生成AIの市長部局での対応状況と今後の展望につきましては、まだ試験導入したばかりであり、過渡期の取組にならざるを得ないと感じますが、Bing版のチャットGPTやアメリカGoogle社のBardも試験導入の対象に加えていただきながら、様々な切り口から使い込んだ上での評価・検討をしてもらいたいと、切に願うものであります。また、コード化点字ブロックの可能性は大きいものの、まだまだ市民の皆様方に認知されているとは言い難いと認識しており、引き続き体験会や意見交換会を開催いただき、認知度向上に努力いただきたいと考えているところでございます。
 一方、チャットGPT等の対話型(生成)AIの教育現場での対応状況と今後の展望に関しましては、国の動向に従うとの自立性に欠ける答弁であったことから、本市の教育現場における対応状況と今後の展望について再質問させていただきます。
 御答弁では、情報活用能力は情報化社会を生きる現代の子供たちにとって大変重要な能力であり、新たな技術である生成AIの活用も今後必要になってくることから、国では夏前をめどに、生成AIの学校現場での活用に関するガイドラインを策定・公表することとなっており、このガイドラインを参考に学校現場での活用について検討していくとか、学校現場での利活用と同様に各家庭での判断に任せるのではなく、一定のルールが必要であると考えていることから、今後、国のガイドライン等に注視しながら対応を検討していくとの考えを御答弁されました。しかしながら、考えていただきたいと思いますが、来月の今頃、約1か月後の今頃は、夏休みに入るタイミングであります。電卓が開発された以降、人間は暗算能力が低下してきております。携帯電話やスマートフォンが現れて以降、御家族の皆様の電話番号も覚えていない人がほとんどではないでしょうか。夏休みの宿題で読書感想文があったとすると、チャットGPTに問い合わせれば書いてくれます。夏休みの思い出の絵もチャットGPTが描いてくれます。下手をすれば、夏休みの最終日に約1か月分の絵日記もつくってくれるかもしれません。国の指針策定を待つだけでなく、現時点で危惧されている無秩序なチャットGPTの使用が招く負の効果を真剣に考え、今から親子の暫定ルールを提示する等、対応策が必要ではないかと考えます。本件に対する教育委員会の御見解を伺いまして、私の質問を終わります。



○教育長(奥村 篤)

 お答えします。
 チャットGPT等の利用につきましては、あくまでも学習活動の主体は子供たち自身であり、AIの存在によって子供たちが情報や知識の受容者となり、探求心や思考力の低下を招いてしまってはならないものと考えております。また、成果物を受け取る側の教職員には、このような時代に求められる資質や能力として、生成AI等に対する理解や、より高度な読解力と判断力が要求されるものと考えております。そのため、本市といたしましては、国のガイドラインの策定・公表時期に関わらず、まず情報モラルの観点から、保護者や生徒向けの通知に利用時の注意事項を記載し、注意喚起を図っていくとともに、教職員に対する生成AIの存在を意識した研修などを通して、資質向上に努めてまいりたいと考えております。



○議長(髙橋達也)

 16番 小澤隆議員。



○16番議員(小澤 隆)

 沼津駅周辺総合整備事業における公共空間等のデザインについて質問をいたします。
 今年2月議会においては貨物駅跡地のデザインについてお尋ねをし、その際も、貨物駅跡地についてはデザインを検討する時間が残り少ないのではないかということを申し上げました。このたびは、沼津駅周辺総合整備事業のデザインに関して総括的にお尋ねするわけですが、貨物駅跡地のデザインを可能な限りいいものにしていくことが重要であるという認識については、改めて述べておきたいと思います。なぜならば、沼津駅周辺総合整備事業により新たに生まれる貨物駅跡地の空間をまず美しくつくることで、後の関連事業にも連鎖するように、いい影響を与えるはずだと私は思います。したがって、全ての完成にはまだ時間のかかる沼津駅周辺総合整備事業も、本当にいいものをつくるのであれば、今から議論することが不可欠であると思います。沼津駅周辺総合整備事業は、交通環境の改善のみならず沼津駅周辺を美しくできるかどうかが試されていると思います。美しい駅周辺は地域の品格と魅力を高め、市民の生活を豊かにする重要な要素です。特に、駅周辺や鉄道高架下といった公共空間の美観は地域の顔とも言える存在であり、そのデザインは地域のイメージ形成に大きく影響を及ぼします。では、なぜ美しくつくることが重要なのか、私の考えを幾つかお示しいたします。まず1つ目、市民の誇りとアイデンティティーに関わるからです。美しい公共空間は、市民に対する誇りとアイデンティティーを醸成する役割を果たします。駅や広場が美しく整備されていることで、市民は自分たちのまちに誇りを持ち、愛着を感じることができます。市民が自分たちのまちに誇りを持つと、それはコミュニティの絆を深め、地域の活性化にもつながる可能性があります。次に、心地よい空間の創造につながるという点です。美しい公共空間は、人々が心地よく過ごすことができる環境を創造できます。美しい景観や快適な設備は市民や訪問者がリラックスし、交流し、憩いの場として利用できるようになります。また、環境に配慮したデザインは環境負荷を減らすだけではなく、自然との共生を促進します。緑豊かな公園や広場は生物多様性の保全に寄与し、市民の健康と福祉にも貢献します。さらに、美しい公共空間は健康とウェルビーイングにも関連します。自然環境や美しい景観は人々の心理的なストレスを軽減し、リラックスやリフレッシュの場となり得ます。また、美しい公共空間が活気に満ちていると、人々は運動や散歩、その他の様々なアクティビティーを行うことが促され、健康的なライフスタイルを支援することにもつながります。次に、観光と経済活性化につながるという点です。訪問者を引きつけるほどの美しい公共空間は、観光や経済活性化にも寄与します。訪問者は、当然ながら美しい環境を好み、その地域を訪れることが増えていく可能性があります。これにより地域の経済が活性化し、地元の事業者や雇用にもいい影響を与えることができます。デザインの内容によっては、世界への訴求性を持たせることすらできると考えます。世界に目を向ければ、駅舎の美しいデザインが評価されて世界中で有名になっている事例が多く存在します。多くの方がわざわざ訪れる場所になれば、エリアの価値が向上し、周辺のサービス業は売上が向上し、地価が向上し、税収が向上する。このようなストーリーも可能性として描けるのではないでしょうか。私はこれらの要素を将来の沼津駅周辺に持たせるためにも、ただ、これまで決まっている事業を行うだけではなく、デザインにこだわり、デザインのコンセプトを徹底すること、そしてデザインにインパクトを持たせること、さらに、例えば、美しい・かっこいい・かわいい・おしゃれ、このような観点で大いに感性に訴えかけるようにつくることが大事だと考えます。また、駅舎や高架下などのデザインについては、JR東海所管の要素になると思いますが、昨年度に沼津駅鉄道高架事業推進特別委員会の視察で訪れた日向市では、市役所がデザインへの強烈な意思を持って、JR九州や様々な方々との協議を重ねて、日向市駅を完成させたことがうかがえました。日向市では、平成20年9月には、ウィーンで行われた第10回ブルネル賞審査会において、駅舎部門のブルネル賞を受賞し、そのほかにも様々な受賞があります。つまり、駅舎や高架下のデザインにおいても、本市が意思を持ってJR東海にデザインに関する要望をしていくことは、大いに価値があることだということです。様々述べてきたとおり、多くの可能性をつかむためにも、沼津駅周辺総合整備事業のあらゆる点において、美しいデザインを施していく本市の意思が重要であると考えますが、当局のお考えはいかがでしょうか。
 次に、市役所業務におけるチャットGPTの活用についてお尋ねをいたします。
 生成AIやチャットGPTについて知っていただくためにも、このたび、私はあえてチャットGPTに今後の質問を作成させました。今回、箇条書だったものを文章として構成してもらうことができました。省力化につながるということは私自身も実感することができました。もちろん、詳細な条件をチャットGPTに指示し、できたものを私の目で確認し、微修正をして、最終的に私の責任において申し上げるものでございます。
 読み上げます。以後がチャットGPTにより作成した文章です。
 尊敬する議長、市政を預かる市長をはじめとする職員の皆様、議員各位、そして市民の皆様、こんにちは。現在、我が国は人口減少社会を迎えております。これに伴い、我々が抱える問題の一つが人手不足です。様々な業務が増える一方で、それに対応できる人材が足りない。その解決策の一つとして、AI人工知能の活用が注目されています。本日、特にAIの一種であるチャットGPTについて、その活用可能性について質問させていただきたいと思います。生成AIには多くの可能性があり、ただいま本市で実証実験が行われているチャットGPTは、非常に多岐にわたる活用が可能です。例えば、問合せ業務の自動化、データ分析の支援、プログラミングやコード入力の支援、バグのチェック、文書作成の支援、ソフトウエアの活用方法のアドバイス、メンタルケアに関するアドバイス、エクセル計算式の添削、外国語と日本語の相互翻訳、企画のアイデア出し、キャッチコピーの作成、資料の要約など、非常に多様な業務で役立てることができます。横須賀市では、既にチャットGPTを活用し、その効果を8割の職員が実感しているとの報告もあります。こうした状況を踏まえ、以下の点を質問させていただきます。
 質問1、チャットGPTをはじめとする生成AIは、多くの可能性を秘めています。その中には市役所業務で明確に活用可能で、効率化に直結するものがあります。これらは活用するべきであり、また、その効果は市役所内で共有すべきだと考えますが、当局はどのように考えているのでしょうか。
 質問2、チャットGPTは適切に指示をすることで最大のパフォーマンスを発揮します。このため、チャットGPTに対する質の高い指示方法を理解し、それを職員全員で共有することが重要と考えます。そのために以下の点を提案します。1つ目、絞り込みを行うこと。チャットGPTは大量の情報を持っており、広範囲な質問に対して答えを生成できます。しかし、より具体的な回答を得るためには問いを絞り込むことが重要です。具体的な目標に向かって可能性を限定することで、期待する回答を得られる可能性が高まります。2つ目、前提条件を与えること。チャットGPTは与えられた条件に基づいて回答を生成します。例えば、文字数を50文字以内に制限して答えてくださいということや、小学生でも理解できる言葉で説明してくださいといった具体的な前提条件を設定することで、目的に合った回答を得られます。3つ目、役割を与えること。チャットGPTに、例えば、あなたはプロの心理カウンセラーですといった役割を与えると、その役割に基づいた専門的なアドバイスを生成します。これにより、特定の視点からのアドバイスを得ることが可能となります。4つ目、質問を促すこと。チャットGPTに足りない情報があれば私に質問してくださいと伝えることで、チャットGPTは必要な情報を要求するようになります。これにより、より具体的で有用な回答を得ることが可能になります。5つ目、追加条件の付与。加えてこのような条件を付与してほしいと付け加えることで、より詳細な情報を求めることができます。以上のような指示の方法論は、効果的なチャットGPTの活用につながります。これらの方法論の共有について市役所としてどのような対応を考えているのでしょうか。
 質問3、現在チャットGPTの最新版であるGPT-4が出ており、これは間違いを返す確率が格段に減り、日本語の精度が上がり、扱えるトークン数が増えるという特徴を持っています。市役所においても、このGPT-4の導入については検討しているのでしょうか。以上、御回答をお願いいたします。



○市長(賴重秀一)

 沼津駅周辺総合整備事業における公共空間等のデザインに対する認識と取り組む姿勢についてお答えします。
 沼津駅付近鉄道高架事業をはじめとした沼津駅周辺総合整備事業は、にぎわいと活力のある県東部地域を牽引する都市として発展するために必要不可欠であり、多くの市民が期待を寄せている事業であります。その象徴として整備される沼津駅とその周辺は、まさに市の顔となることから、議員からも美的意識を持ったまちづくりに関しての御指摘をいただいたところでございますが、単なる鉄道の玄関口ではなく、市民の皆様が誇りや愛着を感じ、また、観光や仕事で訪れた方々にとっても印象に残るよう、沼津らしさを取り入れるなど特徴的な公共空間にしなければならないと考えているところであります。そのため、駅舎を含めた駅前広場や高架下の公共空間は、市民や来訪者などの多くの方々が集い、憩い、安らぎ、交流する拠点として、一体的かつ統一感のある利便性とデザイン性を兼ね備えた公共空間となるよう、市が主体性を持って、市民の皆様や有識者及び鉄道事業者などの関係機関の意見を伺いながら、検討してまいりたいと考えています。
 残余につきましては、担当部長から答弁いたさせます。



○政策推進部長(山田晃良)

 市役所業務におけるチャットGPTの活用についてお答えします。
 初めに、効率化できる作業に関する情報共有についてですが、現在市では、チャットGPTの業務での活用における有効性や課題等を整理、検証するため、実証試験を実施しており、その結果を踏まえつつ、どのような業務での活用が効果的であるかを評価するとともに、継続的に使用する場合においては評価結果を庁内で共有し、業務の効率化を図ってまいります。
 次に、よりよい返答を導くための方法論の共有についてですが、チャットGPTは立場や条件などを設定した指示により、より適切な回答を生成できる技術であると認識しております。このことから、実証試験において様々な立場の職員がチャットGPTに直接触れることで、質問や指示による回答の違いを庁内に集積できるものと考えており、よりよい返答を導くための方法論を共有することは効果的であると考えております。
 次に、GPT-4の活用の検討についてですが、GPT-4は、GPT-3に比べより長文での文章生成や複雑な指示への回答が可能なAIであると考えております。今後、実証試験の結果を踏まえ、GPT-4やチャットGPT以外の生成AIの調査研究を行い、今後の技術進展等も注視しつつ、導入の可否を含めて検討してまいります。



○議長(髙橋達也)

 15番 井原三千雄議員。



○15番議員(井原三千雄)

 通告に基づきまして一般質問をさせていただきます。
 都市計画法は、都市の健全な発展と秩序ある整備を図るため、都市施設の整備、市街地の開発などに関するルールを定めたもので、日本の都市は、この法律に基づき都市計画マスタープランを定めて土地利用がなされています。現行の都市計画法は昭和43年に成立していますが、この都市計画法の母体となった法律は、大正8年に成立した法案とのことです。大正12年の市制施行以来、当分の間、沼津市の土地利用・都市計画は、この法案の下で進められたものと思いますが、先人の皆様の御努力で県東部における拠点都市沼津、商都沼津の陣容や町並みが営々と形づくられてきました。このまちづくり100年の過程や手法は、自然発生的に出来た集落に、市が道路や河川などの都市施設だけを整備したものや、戦災復興・区画整理・宅地造成などの面的整備で都市計画の手法が駆使されてきたものなど様々な形があります。こうした中、都心部では新沼津市としてスタートして以来様々な試みが重ねられ、県東部の拠点都市としての核となるまちづくりが進められてきましたが、いよいよ鉄道高架を中心とした沼津駅周辺総合整備事業が本格的に動き出しました。一方、半世紀ほど前に、いわゆるニュータウンとして誕生した金岡地区北部を中心とした、住環境を最も重視した用途地域となっている第一種低層住居専用地域では、緑濃い閑静な住宅地として50年の歴史を築いてきましたが、施設の老朽化と住む人の高齢化が新たな課題となりつつあります。そこで、さらなるまちづくりの進展に向けて、新たなスタートに際し、2つの地域の土地利用の用途を定める用途地域の見直しや都市施設の改善について今後どうしていこうとしているのか、順次質問をさせていただきます。
 初めに、私は、今後の沼津市の土地利用は、高齢化と人口減少を基本に据えていかなければならないと考えております。もちろん、住宅系だけの見直しで済むものではありません。道路や河川などのインフラ整備、産業振興、にぎわい拠点の整備などを踏まえ、総合的かつ全体的な発展を目指していくべきと思いますが、沼津市の土地利用の現状と今後の在り方についての認識・お考えをお聞きします。
 次に、都心部、特に駅周辺における用途地域の見直しについてお伺いします。
 100周年を祝う記念事業が、祝祭イベントを中心にめじろ押しに計画されていますが、この沼津市制100周年を期するように、長年の懸案だった鉄道高架事業がいよいよ動き出し、再開発など民間の動きも活発化していきます。この事業は、まさに100周年を記念する歴史に残る一大事業、一大イベントとして捉えるべきものと思います。にぎわいと活力にあふれる活動空間の整備や、質が高く暮らしやすい空間の確保などが今後求められてまいります。沼津駅周辺総合整備事業と併せて取り組むべき施策の方向を示すまちづくり戦略も策定されていますが、車両基地跡地周辺などの土地利用も含め、中心市街地全体の用途地域の見直しなどが必要であると思いますが、お考えをお聞きします。
 次に、第5次沼津市総合計画では、基本構想の目指す都市の形で、本市の都市拠点である沼津駅周辺とそれぞれの拠点とを公共交通や道路のネットワークで結び、相互に連携・補完しながら、全体で都市を維持していくコンパクト・プラス・ネットワークのまちづくりを進めることを規定しています。中心市街地ばかりでなく、沼津市全体の一体的な発展を目指したまちづくりの考え方でもありますが、やはりこれから考えていかなければならないのは、都市施設はもちろんですが、拠点を結ぶネットワークであります。中でも、ますます深刻化する高齢化や環境保全などの課題に対して公共交通の見直しは大きな意義を持つものであり、とりわけバス路線の再編など公共交通機関であるバス交通の活性化は極めて重要です。沼津市のバス事業者は3社ということで、鉄道高架事業の進捗に合わせて十分な検討や検証がなされるべきであると思われますが、お考えをお聞きします。
 さて、今までは中心市街について質問をさせていただきました。次は、周辺部、約50年ほど前にまちづくりが始まったいわゆる沼津のニュータウンと呼ばれる地域の用途地域の見直しと都市施設について質問をさせていただきます。
 初めに、規模は全く違いますが、沼津市と同じ頃に整備が始まり、近年、同じような課題が浮かび上がっている全国他地域の事例について、これからの沼津市全体のまちづくりの参考になると思いますので、紹介をさせていただきます。昭和30年代から40年代にかけて、東京や大阪など大都市の急激で深刻な住宅不足を解消することを目的に大規模団地が造成されました。当時は人気が高く、入居することさえままならず、抽選会などの様子もテレビをはじめ、マスコミで大きな話題となって紹介されました。こうしたニュータウンとして整備された大多数の大規模団地が、近年、ニュータウンではなくオールドタウンと呼ばれ、社会問題化しています。それは、入居開始後50年以上が経過し、住宅などの建物の老朽化と、そこに住み、生活する住民の高齢化がほぼ同時に一斉に進み、その結果全体が老朽化し、人口減少問題と相まって多くの課題が取り上げられ、様々な取組が検討されています。このうち複数の団地が集まっている中で日本一と言われる多摩ニュータウンでは、整備が長期にわたったこと、また途中、量から質へのコンセプトの変更など他の団地とは違った道を歩むとともに、再生に向けた新たな取組が始まっていると聞いております。多摩ニュータウンでは、計画の当初は他のニュータウンと同じく、東京の急激な人口の受皿として整備が始まりました。しかし、オイルショック以降は、東京への人口流入が落ち着き、整備のコンセプトが量から質へと変わり、画一的な団地だけではなく、タウンハウスや戸建て住宅など多様な住宅が建設されるようになりました。また、基本方針として、自然環境と調和した良好な居住環境を備えた住環境の充実と、教育・文化・業務・商業の機能を備えた活力ある新市街地の形成を図るものとしています。また景観も重視され、日本有数の公園都市としても名もはせるようになっています。計画区域は東西約15キロメートル、南北約5キロメートルで4市にまたがり、開発期間は、昭和41年から平成18年の約40年間に及んでおります。この間、18次に及ぶ都市計画の変更を重ね、様々な手法を駆使し、段階的に整備が進められ、現在では人口は、令和3年、2021年の住民基本台帳人口で22万4000人に達しているとのことです。しかしながら、早い時期に整備された地域では、建物の経年劣化による団地の老朽化が進み、住戸面積が狭いことから必然的に高齢者が集まってくるということです。また、定住性を重視して建てられた戸建て住宅などでは、老夫婦や独居老人が住み続け、大き過ぎる住宅規模を持て余しているというケースも見られるようです。急激な高齢化が顕著となっている地域もあり、全体的には高齢化率は25.7%ということであります。多摩ニュータウンの人口は間もなく2025年頃にピークを迎え、2050年には高齢化率は35%に達すると推計されています。建築物も同時期に集中して建てられたため一気に経年劣化し、民間レベルでは分譲マンションの建て替え、行政では都営住宅の建て替え、住み替え支援といった取組が進められ、東京都は世代交代の偏りの解消、子育て世代の生活利便性の向上、高齢者の移動円滑化、職住近接への転換などを課題として掲げ、再生に取り組んでいるとのことです。また、横浜市では東京のベッドタウンとして整備が進められてきたためだと思いますが、市街化区域の約4割が第一種低層住居専用地域であるなど、土地利用で近年様々な政策課題が発生してきているとのことです。都心部での国際文化都市横浜としての魅力をさらに高めていくためのまちづくりと合わせて、郊外での建物の老朽化、居住者の高齢化、生活を支えるサービスや移動手段などの課題に対応して、全市的な用途地域の見直しに着手し、今年の6月30日から市の素案を公開、市内16会場で説明会を開催し、公聴会などの法定手続を経て、令和6年度前半に都市計画変更の告示を行う予定と聞いております。事例紹介が長くなりましたが、規模では多摩ニュータウンに及ぶべくもありませんが、同じ頃、沼津市では現在の駿河台地区をはじめ金岡地区北部地域において、昭和40年頃から増加を続ける人口の受皿として、幾つかの郊外型のニュータウンが造成されています。最初の西熊堂地区、現在の駿河台自治会一帯は、沼津市では2番目の組合施行による区画整理だったと記憶しておりますが、金岡地区北部のニュータウンは、用途地域が住環境を重視した第一種低層住居専用地域となっていること。金岡地区は、江戸時代から根方街道沿いに愛鷹山麓の尾根筋に南北に長い集落が形成され、集落ごとに区画整理などの事業が行われたこと。旧集落と新たに造成されたニュータウンの境ぐらいに、昭和39年、東海道新幹線が開通していたことなどから、先ほど紹介した事例と同じく、ニュータウンでは老朽化と高齢化が根本的な原因となっていますが、50年ほどを経た今、都市施設と相まって様々な課題が顕在化してきています。そこで、金岡北部地域の土地利用と都市施設の中でも交通施設について、先ほどの多摩地域と横浜の2つの事例を踏まえ、幾つかの質問をさせていただきます。
 まず1点目は、用途地域の問題です。
 当時、第一種低層住居専用地域として用途地域を定め、13種類の用途地域の中で最も厳しい規制により、住環境を重視した環境整備が行われてきました。当初は、隣地や畑などが近くにあり、まずは農家の次男、三男の居住が始まり、駅北の東芝機械・明電舎・リコーなどに勤務する若い社員の皆様が移り住み、マイカーを持ち、非常に快適な住環境でしたが、50年以上を経た今、道路や水路などのインフラや住宅、建物の老朽化とともに、商店や診療所、飲食店などの生活支援施設が地域外に少ない。歩行圏内に日用品店舗がない。住まいの身近なエリアで働く場所がない。高齢者が家に籠ってしまうなどの声を聞くようになりました。成熟社会を迎えた今、居住者の高齢化をはじめ、交通手段も不足する中、生活上の支障や今後の空き家・空き地の増加が懸念されています。
 そこで1点目の質問ですが、高齢化によるこれからの動向に対応し、持続可能な地域づくりを目指し、地域の活力を生み出していくためにも、用途地域を見直していく必要があると思いますが、いかがでしょうか。お考えをお聞きします。
 次はバスの問題です。
 マイカーがあれば、この金岡北部地域は買物等生活には非常に便利な地域だと思いますが、高齢などにより免許証やマイカーを持たない人には、バスが重要な交通手段となります。幸い駿河台地区は定期バスの路線がありますが、このバスの現在の運行状況と利用状況についての認識をお聞かせください。また、住民の皆さんからは減便への心配の声を聞きますが、現況を教えてください。また逆に、増便やデマンドバスなどの運行などについて要望があると聞きます。公共交通の常でありますが、需要と供給のバランスという問題もあります。この地域だけの問題にとどまらず、高齢者の独居世帯、老夫婦だけの世帯は、高齢化の進行とともに、ますます増加すると思われます。新たな地域公共交通について、お考えをお聞かせください。
 次は、ボトルネックの問題です。
 旧大字の西熊堂・東熊堂・東沢田・西沢田などにおいて、道路幅や線形など道路構造の違いから、既存集落とニュータウンの道路の境でボトルネックとなっており、現在でも朝夕の通勤時は、相当な混雑、渋滞が発生しています。令和8年には、沼津南一色線が片側2車線で暫定供用されると聞いております。非常にありがたいことだと考えております。しかし、沼津南一色線、国道1号の本線に出入りする車両等が増加することはもちろんですが、このボトルネックで混雑に大いに拍車がかかることが予想されます。既存集落を広げてボトルネックを解消することはすぐには無理な話だと思いますが、交通規制なども含めてどのように対応されていこうとしているのか、お考えをお聞きします。また、金岡北部地域は江戸時代から南北に集落・村が形成されてきたことから、尾根筋で道路が分断され、現在の自治会など東西に横つなぎする道路があまりありません。このボトルネックの解消に関連して、既存住宅地とニュータウンの間ぐらいの位置に、今ある現道を少しずつ結んで地域を横つなぎする横断道路ができないものかと常々考えていましたが、南北の主要道路と連結すれば避難路としての活用も期待できます。可能性、考え方について教えてください。
 以上で、1回目の質問を終了します。



○市長(賴重秀一)

 市制100周年を迎えた本市の土地利用の現状と今後の在り方についてお答えいたします。
 本市は、海・山・川の豊かな自然の恵みのものと地形や地盤などの土地条件に応じて、市街地や農地等の整備・形成が進み、今の都市の姿が形づくられてまいりました。土地利用の現状につきましては、沼津市都市計画マスタープランにおいて、1、にぎわいと活力にあふれる県東部地域の広域拠点都市の形成、2、より安全で、より快適な市街地の形成、3、自然と共生する土地利用の3つを基本方針に掲げ、自然的土地利用や都市的土地利用を図る区域、新たな交通基盤を生かした産業立地を検討する地区などの区分も設ける中で、その実現に向けた整備や機能誘導を図っております。土地利用の在り方の見直しにつきましては、平成29年に人口減少や新東名高速道路などの基盤整備、東日本大震災を踏まえた自然災害への対応など、社会経済の変化に対応していくためにマスタープランを改定したほか、平成31年には、マスタープランの高度化版と言われる立地適正化計画を策定し、持続可能なコンパクト・プラス・ネットワークのまちづくりを目指し、人口密度を維持して生活に必要なサービス等を確保する居住誘導区域と、沼津駅周辺など医療や福祉・子育て・商業等の機能を拠点に集約していく都市機能誘導区域を定め、土地利用の誘導を図っております。今後につきましても、引き続きコンパクト・プラス・ネットワークのまちづくりを推進していくとともに、社会情勢等の変化を捉えながら、マスタープラン等の見直しも検討する中で対応してまいります。
 残余につきましては、担当部長から答弁いたします。



○都市計画部長(土屋剛彦)

 中心市街地の土地利用と都市施設の見直しについてお答えします。
 初めに、中心市街地の用途地域の見直しについてですが、現在、沼津駅周辺総合整備事業の進展と合わせ、中心市街地を人中心の空間へと再編していくために、中心市街地まちづくり戦略を策定し、まちづくりを進めております。まちづくり戦略では、4つの戦略のうち戦略2で、拠点機能の立地促進を定め、新たに生まれる鉄道施設跡地、とりわけ中心市街地に近接している車両基地跡地については、市役所や広域的な医療施設など、公共公益施設の立地可能性を検討することとなっております。今後、静岡東部拠点第二地区土地区画整理事業における仮換地指定作業も進む中で、公共公益施設の配置可能エリアも定まってくることから、当該事業の進捗、市民ニーズなども見極めながら、誘導機能を検討する中で既存の用途地域の変更の必要性について検討してまいります。また、戦略3のまちなか居住の促進と市街地環境の向上においては、まちのにぎわい形成に資する都市機能を含む集合住宅の立地促進などを掲げ、優良建築物等整備事業による民間建物整備支援も本年度から開始したところであります。まちなかの商業地域における建て替えが想定されておりますが、昨年度に都市空間デザインガイドラインを策定し、官民一体となって統一的なデザインの下、空間づくりを進めていくためにも地区計画等による必要な意匠や用途等の規制の必要性についても合わせて検討してまいります。
 次に、公共交通、特にバス路線の再編についてですが、コンパクト・プラス・ネットワークのまちづくりを推進していく上で、公共交通の維持・確保は重要であり、とりわけ、路線バスについては運転免許証を持たない学生や高齢者にとっては身近な移動手段であり、環境負荷への低減を図る上でも重要な移動手段であると認識しております。今後、沼津駅周辺総合整備事業の進展により、南北の市街地が一体化されるとともに、都市計画道路や高架側道が整備されることで、中心市街地とその周辺地域は快適な街路空間で行き来が可能となります。このため、バス路線の再編や新たなモビリティーを活用した移動手段の充実を図り、中心市街地と各地域拠点とのネットワークを強化し、市民や来訪者の利便性の向上に努めてまいります。
 次に、金岡北部地域の用途地域の見直しと都市施設の改善についてお答えします。
 初めに、用途地域の見直しについてですが、金岡北部地域は、昭和40年代に組合施行による土地区画整理事業が行われ、第一種低層住居専用地域として戸建て住宅による良好な住環境の整備がなされ、地域内には南北に都市計画道路西熊堂線や東熊堂線がおおむね整備されている状況であります。その後、平成14年には岡宮北土地区画整理事業の施行に伴い、都市計画道路の沿線に沿道利用が可能となる用途地域を張りつけ、地区計画を定めるなど、基盤整備と合わせたきめ細やかな土地利用計画を定めております。用途地域につきましては、地域の特性に応じた良好な都市環境を形成することを目的に、都市計画法に規定する手続を経て定めており、その変更に当たりましては、都市計画マスタープランに定める将来像との整合や土地利用の動向、都市基盤の整備状況などを踏まえて見直すべきものと考えており、現状においては当該地域の用途地域を見直す予定はございません。
 次に、路線バスの増便、デマンドバス等地域公共交通の運行についてですが、現在の駿河台地区の路線バスの運行状況は、地区の北部に愛鷹運動公園や東部運転免許センターがあることから、平成29年度からバス事業者が1日3往復に運行を拡充し、維持してきましたが、利用者は少なく運行の継続は大変厳しい状況にあると伺っております。また、バス事業者からは、物流業界における労働環境改善の動きにより、運転手の労働時間を削減していく必要があることから、運転手不足が一層深刻化しており、全市的に早朝や最終便を中心に減便せざるを得ない状況と伺っております。このため、市としましては、重複路線の解消や等間隔ダイヤへの調整など運行の効率化に取り組むとともに、運転手の確保に向けた取組をバス事業者と一緒になって検討しております。また、新たな地域公共交通としましては、大岡地区で実証運行を実施したタクシーを活用した移動サービスについて、他地域での展開を視野に入れ、住民団体への支援を進めていきたいと考えております。



○建設部長(杉山泰彦)

 金岡北部地区のボトルネックとなっている道路への対応についてお答えします。
 豊町や高尾台を通る都市計画道路東熊堂線及び高砂町や駿河台を通る都市計画道路西熊堂線は、現在整備を進めている都市計画道路沼津南一色線に接続することから、令和8年度の暫定供用開始により、ボトルネックによる渋滞は解消されると考えております。また、暫定供用開始に伴い交通車両が沿線地域の生活道路へ流入することが想定されることから、地域内道路の安全を確保するため、道路標識や路面標示などによる安全対策について警察や地元自治会の御意見を伺いながら、引き続き進めてまいります。
 次に、現道の部分的な横つなぎについてですが、丘陵部の地形上、急な斜面地への道路建設や橋梁の架設が必要な箇所もあることから、早急な対応は難しいと考えていますが、周辺の利用状況を勘案しつつ、利便性の向上に向け、地元自治会や関係機関と協議を行ってまいります。



○15番議員(井原三千雄)

 御答弁ありがとうございました。
 さて、金岡北部地域につきましては、4年前にも用途地域の変更について質問させていただきました。金岡地区の住宅地は増加傾向にあり、空き家も少ないことから、この用途地域を維持することにより良好な住環境を保全すべきと考えているとの御答弁をいただきました。あれから4年が経過しました。サラリーマンにとって一般的にこの4年間という数字は、当時五十五、六歳の働き盛りで、部課長などを務めていた人が定年を迎える時期となります。まだまだ若い人たちも当地域には多く見受けられますが、時代も高齢化も早く進みます。沼津市の人口減少を見ても分かるように、全体的に人口や住宅は減少傾向にあります。金岡西部地区、金岡中部地区の第一種住居専用地域に限っては、この4年間でどうなっているのでしょうか。用途地域など土地利用の変更は、早めの対応が求められると思います。場合によれば、横浜市のような全市的な対応も必要かもしれません。現在の状況はどうなっているのかお聞きします。また、その調査方法はどうしているのか教えてください。
 以上で、私の質問を終了いたします。



○都市計画部長(土屋剛彦)

 お答えします。
 金岡北部地域の該当する駿河台自治会等の周辺の住民基本台帳人口は、令和5年度と令和元年度とを比較すると、35人の増加となっております。また、平成30年度に実施した空き家調査以降の窓口相談件数や、都市計画法第6条に基づき県がおおむね5年ごとに実施している建物現況等の都市計画基礎調査の内容から見ても、当該地域において人口や土地利用の状況が大きく変化している様子は見受けられません。本地域は居住誘導区域であり、良好な住環境を維持するエリアであることに変わりはありませんが、年月の経過や居住者の生活様式の変化に伴い、必要な生活サービスの確保など郊外住宅地ならではの課題が生じることも考えられることから、地域にお住まいの皆様の声を大切にしながら、今後も都市計画の変更やその他の対応の必要性について見極めてまいります。



○議長(髙橋達也)

 お諮りいたします。
 まだ発言の通告者は残っておりますが、本日の会議はこの程度にとどめ、延会いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。
(「異議なし」と言う者あり)
 御異議なしと認めます。
 よって、本日はこれにて延会することに決しました。
 明日は午前10時から本会議を開催し、引き続き一般質問を伺います。



○議長(髙橋達也)

 本日はこれにて延会いたします。
 御苦労さまでした。
午後 3時53分 延会